突然、青い画面に
「デバイスに問題が発生したためPCを再起動する必要があります」
と表示されて驚いたことはありませんか?

この表示は、ブルースクリーンエラー(通称:ブルースクリーン・オブ・デス、BSoD)と呼ばれるものです。
私も昨夜、突然この表示が出てびっくりしました。
(エラーが出たPCは、めちゃ古いFUJITSUのノートPC・Windows11 24H2更新済みPCです)
そこで今日は、
• なぜこのエラーが発生するのか
• エラーが表示されたときにどうすればいいのか
• 今後このエラーを防ぐにはどうしたらよいのか
について、わかりやすく解説します。
これは何のエラー?
「デバイスに問題が発生したため~」
というメッセージは、Windowsが深刻なシステムエラーを検知し、パソコンを自動的に再起動して被害を最小限にとどめようとしている状態です。
このエラーの特徴として、
• 青い画面に白文字でメッセージ
• ストップコード(例:CRITICAL_PROCESS_DIED や MEMORY_MANAGEMENT)
• QRコードが表示されることもある
というような表示がされます。
【2025年7月補足】24H2でBSoDが急増中
2025年6月以降、Windows 11 バージョン24H2にアップグレードしたPCで「CRITICAL_PROCESS_DIED」や「KERNEL_SECURITY_CHECK_FAILURE」などのブルースクリーンが急増しています。特に、古いPCやCPU非対応の構成で無理に24H2へアップグレードした場合に多く見られ、ドライバーの互換性やセキュリティ機能との衝突が一因です。
主な原因とは?
このエラーの原因は様々ですが、大きく分けて以下のようなものが考えられます。
(1) ドライバーの不具合
プリンターやグラフィックボードなどのデバイスを動かすための「ドライバー」が古かったり壊れていたりすると、エラーが発生します。
◆ 2025年7月現在、Intel UHD / Iris Xeドライバーや一部AMD Radeonドライバーで、最新のWindowsアップデートとの互換性問題が報告されています。公式サイトで最新版を手動ダウンロードし、クリーンインストールすることで解消する例もあります。
(2) Windowsのシステムファイルの破損
Windowsアップデートの途中で不具合が起きたり、急に電源が落ちた場合などに、重要なシステムファイルが壊れてしまうことがあります。
(3) ハードディスクやメモリなどの物理的な故障
長年使っているパソコンの場合、ハードディスクやメモリなどの部品が劣化していることがあります。
私のPCの場合は、これが原因だと思います。
(4) ウイルスやマルウェアの感染
悪意あるソフトウェアによってシステムが破壊された可能性もあります。
(5) ソフトウェア同士の相性や競合
新しくインストールしたアプリやドライバーとの相性が悪いと、ブルースクリーンが出ることもあります。
表示されたときの正しい対処法
では、ブルースクリーンエラーが表示された時の、正しい対処法について解説します。
(1) まずは落ち着いて再起動(これが正解)
ほとんどの場合は、自動的に再起動されます。
もちろんその場合、そのまま放置して問題ありません。
再起動後に通常通り起動できる場合は、一時的なエラーの可能性もあるからです。
>>その場合は再起動が終わると通常通り、動くようになります。
(2) エラーメッセージの内容をメモしておく
再発したときのために、画面に表示されたストップコード
(例:PAGE_FAULT_IN_NONPAGED_AREA)などを控えておくと、原因を調べやすくなります。
*エラーコードが一瞬で消えて、再起動に入る場合もあるので、手書きが無理な場合はスクショを撮っておくのも良いかと思います。
また、一瞬で画面が消えてしまう場合は、「イベントビューアー(eventvwr.msc)」を使ってエラー発生時のログを確認できます。「WhoCrashed」などのフリーツールを利用すると、クラッシュログの簡易解析も可能です。
(3) 最近インストールしたソフトや更新を思い出す
直前にドライバーやアプリをインストールしていないか、Windowsアップデートが行われていなかったか確認しましょう。
アプリとupdateの互換性の関係で、不具合を起こしている可能性もあります。
繰り返す場合のチェックポイント
PCが古くなってくると、このようなエラーが頻発してきます。
その場合の対策を説明します。
(事前対策)復元ポイントを作成しておこう
普段から「復元ポイント」を手動で作成しておくと、重大なエラー発生時に「以前の安定状態」に戻しやすくなります。タスクバーの検索欄に「復元ポイント」と入力し、「作成」ボタンから任意のポイントを作っておくのがおすすめです。
(1) システムの復元を使う
エラーが頻発する場合は、過去の正常だった状態に戻す「システムの復元」機能を使うと効果的です。
(2) ドライバーの更新や再インストール
「デバイスマネージャー」から問題のあるデバイスを選び、ドライバーの更新を試してみましょう。
(3) Windowsアップデートの確認
最新のセキュリティ修正やドライバーが含まれている場合があります。設定→更新とセキュリティ→Windows Updateを確認してみてください。
(4) メモリやハードディスクの診断ツールを使う
Windowsにはメモリ診断ツールがあります。
また、ハードディスクの診断には「CrystalDiskInfo」などの無料ソフトも便利です。
どうしても解決しない場合は?
• セーフモードで起動して原因を切り分ける
• 専門の修理店やメーカーサポートに相談する
• 初期化(リカバリー)を検討する
最終手段として、データのバックアップを取ったうえで
「このPCを初期状態に戻す」
こともできます。
ただし、初期化には時間がかかり、データも失われる可能性があるため注意が必要です。
「デバイスに問題が発生したためPCを再起動する必要があります」と表示されるのは、Windowsが重大なエラーを検知したサインです。
原因の深掘りと正しい対処法
すでに基本的な原因や対処法を紹介していますが、より深い理解と確実な対応のために、以下の補足情報を追記しておきます。
1. エラーコード(ストップコード)は最重要情報
ブルースクリーンに表示される「ストップコード(例:MEMORY_MANAGEMENT)」は、問題の原因を特定する上で非常に重要です。一瞬で画面が消えてしまうこともありますが、可能であればスマホで撮影して記録しておきましょう。このコードを使ってMicrosoft公式ページやフォーラムで検索すると、同じ症状を経験したユーザーの情報や具体的な解決策が見つかることがあります。
2. システムの復元は有効な手段
ブルースクリーンが特定のタイミング(ドライバー更新・Windows Update後など)で頻発する場合は、「システムの復元」を検討しましょう。これはPCを以前の安定した状態に戻す機能で、通常はユーザーデータに影響を与えません。ただし、念のため重要なファイルのバックアップを取っておくと安心です。
3. ハードウェアの経年劣化にも注意
古いノートPCなどでは、ハードディスクやメモリの物理的な故障がブルースクリーンの原因になることもあります。異音がしたり、動作が不安定だったりする場合は、Windowsの「メモリ診断ツール」や「CrystalDiskInfo」などの無料ソフトを使ってチェックしましょう。
4. 高度なトラブルシューティングを活用
ブルースクリーンで起動できなくなっても、「自動修復モード」から回復オプションに入ることが可能です。PCの起動中に電源ボタンの長押しによる強制終了を2~3回繰り返すと、「自動修復」が起動し、そこから「詳細オプション」→「スタートアップ修復」や「セーフモード起動」が可能になります。
5. Windows Update後の既知の問題に注意
最新のアップデートが原因でブルースクリーンが起きることもあります。Microsoftの公式サポートサイトには「既知の問題(Known issues)」として注意喚起が掲載されている場合があるので、同じバージョンの不具合情報を確認してみましょう。一時的な回避策やパッチが提供されていることもあります。
6. クリーンブートでソフトの競合を調査
スタートアップ時に自動で起動するソフトウェアが、ブルースクリーンの原因になっているケースもあります。クリーンブートを行えば、必要最小限のドライバーとサービスだけでPCを起動できるため、問題を引き起こしているソフトウェアを特定しやすくなります。
無理に使い続けず、適切な判断を
ブルースクリーンエラーは、PCが「助けを求めているサイン」です。何度も再発する場合は無理に使い続けず、専門業者やメーカーサポートに相談しましょう。また、古いPCでWindows 11 24H2を動かしている場合は、OSとハードウェアの相性問題の可能性もあります。
もし買い替えを検討される場合は、最新の対応状況やスペック情報も確認しておくと安心です。いずれにしても、重要なデータは日ごろからバックアップしておく習慣をつけておくことが大切です。
【注意】自動修復ループに入るケースも
ブルースクリーン後、「自動修復を準備しています」と表示され、延々と再起動を繰り返す「修復ループ」に入ることもあります。その場合は、セーフモード起動や「詳細オプション」から「以前のビルドに戻す」を試すと回避できる可能性があります。
【2025年7月補足】最新PC周辺機器でのデバイスエラー傾向
- USB機器が「エラーコード10」で認識されないケースが継続中。Windows 11 24H2特有の互換性問題として、ドライバの強制再インストールが有効な事例が報告されています。
- Bluetooh機器が一定時間で勝手に切断される現象も多発。特に電源管理設定が原因であるため、「デバイスマネージャー」のUSB/Bluetooth設定で「電源を切らない」に変更することで回避可能です。
- Windows Update後に一部デバイスが消える事例があり、PowerShellで「PnPUtil」コマンドを使った再検出手順を紹介するとユーザーの助けになります。
まとめ
突然のブルースクリーンに驚くかもしれませんが、落ち着いて原因を探り、以下の対処法を試してみましょう。
• 再起動して様子を見る
• ストップコードをメモする
• 最近の変更を思い出す
• ドライバーやアップデートを見直す
繰り返すようであれば、専門家に相談するのが安心です。
また、古いPCでも仮想マシンとして動かすことも可能です。
▶︎詳しくはこちら・非力な WindowsPCを使ってHyper-V仮想マシン環境の作成をしてみた!(前編)
Windows updateとソフトの互換性が合わない場合の対策も考えてみましょう。