はじめに:Git for Windows は「壊れている」わけではないことが多い
Git for Windows をインストールしようとしたとき、
- インストール途中で止まる
- 「OpenSSL に関するエラー」が表示される
- Git Bash を開くと日本語が文字化けする
といったトラブルに遭遇することがあります。
ですが、これらの多くは Windows 側の設定や既存環境との衝突が原因で、Git 自体が壊れているケースはほとんどありません。この記事では、よくある3大トラブル(インストール失敗/OpenSSL エラー/文字化け)を初心者でも確認できる手順で解説します。
1. Git for Windows のインストールに失敗する主な原因

まず、インストールがうまくいかない場合に多い原因です。
よくある原因
- 以前インストールした Git が中途半端に残っている
- セキュリティソフトがインストーラーをブロックしている
- 管理者権限で実行していない
- Windows のパス(PATH)が壊れている
- インストーラーの保存場所が OneDrive 配下
特に 「以前入れた Git を削除したつもり」が一番多いです。
2. インストールが失敗するときの基本チェック(最初にやること)
手順①:古い Git を完全に削除する
- 設定 → アプリ → インストールされているアプリ
- Git が残っていないか確認
- あればアンインストール
- PCを再起動
※ 再起動は省略しないでください。
手順②:管理者としてインストーラーを実行
- ダウンロードした
Git-xxx.exeを
右クリック → 管理者として実行
これだけで解決するケースも多いです。
手順③:OneDrive 以外に保存してから実行
失敗しやすい例
C:\Users\ユーザー名\OneDrive\Downloads
おすすめ
C:\Tempや デスクトップ に移動してから実行
3. Git for Windows の OpenSSL エラーが出る場合
よくあるエラーパターン
- OpenSSL SSL_read: error
- unable to access ‘https://…’: SSL certificate problem
- schannel と openssl の衝突
これは Git が使う SSL ライブラリと Windows の証明書処理が合っていない状態です。
対処法①:Git の SSL バックエンドを変更する(最重要)
Git Bash を開いて、次を実行します。
git config --global http.sslBackend opensslまたは、逆に Windows 標準に寄せる場合
git config --global http.sslBackend schannel※ どちらが正解かは環境次第なので、
エラーが消える方を使えばOKです。
対処法②:Git の初期設定で「OpenSSL」を選ぶ
再インストール時に、
- 「HTTPS transport backend」
→ Use OpenSSL
を選ぶと安定するケースが多いです。
4. Git Bash で日本語が文字化けする原因
症状
lsすると日本語フォルダ名が文字化け- 日本語コミットメッセージが崩れる
- ファイル名が
???になる
原因はほぼ 文字コード(UTF-8)設定不足です。
5. Git for Windows の文字化けを直す方法
対処法①:Git Bash の表示フォントを変更
- Git Bash を起動
- 右クリック → Options
- Text → Font
- 以下のいずれかを選択
- Consolas
- MS Gothic
- MeiryoKe_Gothic
対処法②:Git の文字コード設定を修正
Git Bash で以下を実行します。
git config –global core.quotepath false
git config –global i18n.commitEncoding utf-8
git config –global i18n.logOutputEncoding utf-8
これで日本語ファイル名やログが正常に表示されます。
対処法③:Windows 側を UTF-8 にする(注意あり)
設定 → 時刻と言語 → 言語と地域 → 管理用の言語設定
→ 「ベータ:Unicode UTF-8 を使用」
⚠ 他のアプリに影響が出ることがあるため、
業務PCでは慎重にしてください。
6. それでも直らないときの最終チェック
- セキュリティソフトを一時停止して再インストール
- プロキシ環境の有無を確認
- VPN を一度切断
- Git Bash ではなく PowerShell で
git --versionを確認
7. Git for Windows のトラブルが起きやすい「環境要因」
Git for Windows のインストール失敗や OpenSSL エラー、文字化けは、Git 単体の問題というより Windows 環境との相性で起きているケースがほとんどです。
ここでは見落とされがちな環境要因を整理します。
① 社内PC・業務PC特有の制限
会社や業務で使っている Windows では、以下の制限がかかっていることがあります。
- 管理者権限が一部制限されている
- 証明書ストアが企業独自のものに置き換えられている
- 通信がプロキシ経由になっている
この場合、Git for Windows のインストール自体は成功しても、通信時に OpenSSL エラーが出るという状態になりやすいです。
👉 その場合はhttp.sslBackend schannel に切り替えることで、Windows の証明書管理をそのまま使えるため、安定することがあります。
② PowerShell と Git Bash の違いによる混乱
初心者の方がよく混乱するのが、
- PowerShell では git が動く
- Git Bash ではエラーや文字化けが出る
というケースです。
これは 使用しているシェルが違うだけで、Git 本体が壊れているわけではありません。
- PowerShell:Windows 標準環境に近い
- Git Bash:Linux 互換環境(文字コード・パス解釈が異なる)
👉 文字化けが出る場合はGit Bash 側のフォント・文字コード設定を見直すのが正解です。
③ Windows Update 後に突然エラーが出る理由
「昨日まで普通に使えていた Git が、急にエラーを出す」という相談も非常に多いです。
これは以下が影響していることがあります。
- Windows Update による証明書更新
- セキュリティポリシーの変更
- PowerShell / OpenSSL 周辺の仕様変更
この場合、Git の再インストールだけでは直らないことも多く、SSL バックエンドの再設定や、文字コード設定の再確認が必要になります。
④ インストール後すぐにやっておくと安心な初期確認
Git for Windows を入れた直後に、以下を確認しておくとトラブルを未然に防げます。
git –version
git config –global –list
- Git のバージョンが正しく表示されるか
http.sslBackendが意図した設定になっているか- 文字コード設定が UTF-8 になっているか
これだけでも
「入れたはずなのに動かない」状態をかなり防げます。
⑤ 「再インストールを繰り返す」前に確認したいこと
トラブルが起きると、何度もアンインストール → インストールを繰り返しがちですが、これはあまりおすすめできません。理由は、
- 設定ファイル(.gitconfig)は残る
- 証明書・通信設定はリセットされない
- 原因が環境側にあると無限ループになる
ためです。
👉 まずは
「Gitの設定」「Windows側の制限」「SSLの扱い」を切り分けて確認する方が、結果的に早く解決します。
まとめ:Git for Windows のトラブルは「設定ズレ」がほとんど
- インストール失敗 → 古い Git と管理者権限を疑う
- OpenSSL エラー → SSL バックエンドの切り替え
- 文字化け → UTF-8 とフォント設定
Git for Windows の問題は、Windows 環境に合わせて調整すれば解決できるものが大半です。
「壊れた」と思って再インストールを繰り返す前に、ぜひこの記事のチェックポイントを一つずつ確認してみてください。
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