
Windowsで「インターネットに接続できません」表示が出る原因と解決策【Wi-Fi・有線対応】
突然インターネットが使えなくなり、画面右下のネットワークアイコンに「インターネットに接続できません」と表示されるトラブル…。自宅でも職場でも、誰でも一度は経験があるのではないでしょうか。
この記事では、Windowsパソコンで発生するこのエラーの主な原因と、初心者でもできる解決策を詳しく解説します。Wi-Fiでも有線LANでも使えますので、ぜひ試してみてください。
主な原因は?
原因 | 説明 |
---|---|
ルーター・モデムの不具合 | 通信機器の一時的な誤作動や熱暴走 |
DHCPの取得失敗 | IPアドレスが自動取得できず接続不能になる |
ドライバーの問題 | ネットワークアダプターの不具合や古いドライバー |
セキュリティソフトの影響 | ファイアウォールが通信を遮断している |
Windowsの設定ミス | IP設定・DNS設定の誤り |
ISP側の障害 | インターネットサービスプロバイダーの障害 |
まずは上記のような原因が考えられます。順番に対策していきましょう。
対策① ルーター・モデムの再起動
最も多いのは、ルーターやモデムが一時的に不調になっているケースです。
- ルーターとモデムの電源を切る(電源ボタンが無ければ電源コードを抜く)
- 約30秒待つ
- 電源を入れ直す
これで自動的に再接続が始まり、多くのトラブルは解消します。
対策② DHCP設定を確認(IPアドレス自動取得)
DHCPサーバーからIPアドレスが取得できていない場合は、以下を確認します。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「アダプターのオプションを変更する」
- 対象のネットワークを右クリック →「プロパティ」
- 「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」を選択 →「プロパティ」
- 「IPアドレスを自動的に取得する」「DNSサーバーのアドレスを自動的に取得する」にチェック
もし固定IP設定にしていて誤っている場合は、ここを自動取得に戻します。
対策③ IPアドレスをリセットする(コマンドプロンプト)
IPアドレスが不正になっている場合は、手動でリセットします。
- スタートメニューに「cmd」と入力 →「コマンドプロンプト」を右クリック →「管理者として実行」
- 以下のコマンドを順番に実行
ipconfig /release
ipconfig /renew
- 念のため DNSもリセット
ipconfig /flushdns
これでIPアドレスやDNSのキャッシュがクリアされ、再取得されます。
対策④ ネットワークドライバーを更新する
古いドライバーや破損したドライバーが原因の場合もあります。
- 「デバイスマネージャー」を開く
- 「ネットワークアダプター」を展開
- 使用中のアダプターを右クリック →「ドライバーの更新」
- 「ドライバーの自動検索」を選択
※ もし更新できない場合は、メーカーサイトから最新版をダウンロードして手動で更新します。
対策⑤ セキュリティソフト・ファイアウォールの確認
一部のセキュリティソフトが通信を遮断していることがあります。一時的に停止して改善するか確認します。
- セキュリティソフトを一時的に無効化
- Windowsファイアウォールを一時停止(「Windows セキュリティ」から設定可能)
- 改善すれば、設定の見直しやソフトの入れ直しが必要
対策⑥ DNS設定を変更する(裏技)
DNSサーバーの応答が遅い・不安定な場合は、次のように代替DNSを指定すると改善することがあります。
- 上記のIPv4のプロパティ画面を開く
- 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択
- 以下の例を入力
Google Public DNS:8.8.8.8
(優先)8.8.4.4
(代替)
これだけで通信が安定するケースも多いです。
対策⑦ ISP障害・回線トラブルの確認
プロバイダー側の障害というケースもあります。
- 他のデバイス(スマホ・別PC)でも同様に繋がらないか確認
- ISPの障害情報を公式サイトで確認
もしプロバイダー障害なら、自力では復旧できません。復旧を待ちましょう。
裏技① Windowsの「ネットワークリセット」機能を使う
ここまでの対策で直らない場合、Windows標準のネットワークリセット機能を試すのも有効です。これによりネットワーク設定が初期化されます。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」→「状態」を開く
- 画面下部にある「ネットワークリセット」を選択
- 「今すぐリセット」をクリック
- PCを再起動する
※ 注意:Wi-FiのパスワードやVPN設定なども消えるため、必要に応じて再設定が必要です。
裏技② 一時的な固定IPアドレスの手動設定
DHCPサーバーとの通信に問題がある場合、一時的に手動で固定IPアドレスを設定して通信を回復させる方法があります。
- 「アダプターのオプションを変更する」→使用中のネットワークを右クリックして「プロパティ」
- 「インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)」→「プロパティ」
- 「次のIPアドレスを使う」を選択し、以下のように入力(例)
IPアドレス:192.168.1.100
サブネットマスク:255.255.255.0
デフォルトゲートウェイ:192.168.1.1
DNSサーバー:8.8.8.8、8.8.4.4 - 「OK」で保存
※ これは一時的な回避策です。本来はDHCPが自動で割り当てるのが正常です。
裏技③ 完全初期化の最終手段:「Winsockリセット」
Windowsのネットワークスタック自体に問題がある場合、Winsock(通信の根幹部分)をリセットします。
- 「コマンドプロンプト(管理者)」を起動
- 以下のコマンドを実行
netsh winsock reset
- 再起動する
これで通信エラーが改善するケースも多いです。
よくある質問(Q&A)
Q1. Wi-Fiは繋がっているのに「インターネットに接続できません」と出ます。なぜ?
Wi-Fi自体(ルーターとの接続)は成功していても、その先のインターネット回線に問題がある可能性があります。ルーターの再起動、ISPの障害確認、DNSの設定見直しなどが有効です。
Q2. 他のデバイスは正常なのに、1台だけ繋がらないのは?
PC側のネットワークアダプター設定やドライバー不具合、ファイアウォールの設定が原因の可能性が高いです。ドライバー更新やネットワークリセットを優先して試してみましょう。
Q3. DHCPエラーってよく聞くけど初心者でも直せますか?
はい。この記事で紹介した「IP自動取得設定の確認」や「IPアドレスリセット」「ネットワークリセット機能」などは初心者でも実行できます。怖がらずに一つずつ進めてみてください。
Q4. 何度も繰り返し発生する場合はどうすれば?
ハードウェアの故障(ルーターやLANアダプター)が疑われます。ルーターの交換、LANケーブルの交換、または外付けUSB型のWi-Fiアダプター利用も検討しましょう。
【まとめ】
「インターネットに接続できません」というエラーは、原因が多岐に渡りますが、落ち着いて順番に試せば多くは自力で直せます。
主なチェックポイント |
---|
ルーター・モデム再起動 |
IPアドレス自動取得の確認(DHCP設定) |
IPリセット(コマンドプロンプト) |
ドライバー更新 |
セキュリティソフトの確認 |
DNS設定変更 |
ISP障害の確認 |
今後も同じ症状が出たら、まずは今回のチェックリストを思い出して対処してみてください。
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