私は長年、経理として安定した職場で働いていました。
特に仕事に不満はなく、待遇も良く、同僚や上司にも恵まれていました。
ただ、一つだけ不便だったのは、通勤に片道1時間半かかるということ。
それでも、それさえ乗り越えれば問題ないほど、環境には恵まれていました。
しかし、私には心の奥底にどうしても諦めきれない夢がありました。
それは、イラストを描くことと文章を書くこと。
幼い頃から抱いていたその夢を、仕事に追われる日々の中で少しずつ遠ざけていました。
それでも、頭の片隅でいつも
「本当にこのままでいいのだろうか?」
と思っていました。
そんな中、ついに私は「退職」を決意するかどうか悩む瞬間に直面しました。
不安は大きく
周囲にも相談できず
自分の選択が正しいのか?
と、何度も何度も考えました。
いざ退職の意思を伝えると、ありがたいことに引き留めていただき、
待遇面のさらなる改善まで提案されました。
正直、私はその言葉に心が揺れました。
「このまま残ったほうが安定した生活が送れるのではないか?」
という考えが、何度も頭をよぎりました。
やはり、これからの事を考えると、不安定な起業よりも、安定した会社員の方がいいのでは?と思ったのです。
そして私は「仕事はやめて起業する」という想いの背中を押してほしくて占いにも行きました。
「退職しても良い時期なのか」
を占ってもらった結果は意外なものでした。
「どちらを選んでも、うまくいくでしょう。」
その一言を聞いた時、
「どちらを選んでもいいのなら、自分の心に素直になってもいいんだ」
と思えるようになりました。
そしてついに、私は退職を決意し、起業する道を選びました。
私は、社長に退職願を提出した瞬間、不思議と前を向く覚悟ができました。
「もう後戻りはできない。進むしかない。」
と心を決めたのです。
それからというもの、今でも時折前職の方々から
「戻ってきてほしい」
と温かい言葉をいただきますが、戻る気はありません。
(そう言ってくださることは、本当に感謝しかありません。)
とはいえ、まだ私は「成功した」と胸を張って言えるわけではありません。
まだまだ自分の道を一歩踏み出したところです。
それでも、自分が選んだ道を信じ、少しずつ歩み続けています。
この決断を後悔したことは一度もありません。
夢を追う道は決して楽ではありませんが、あの日一歩踏み出した自分を誇りに思いながら毎日頑張っています。
もちろん毎日不安です。
自分が止まれば収入も止まります。
しかし、毎日をとても楽しく過ごせています。
そして時間も有意義に使うことが出来ている今がとても幸せです。
私のように、何かに挑戦しようと思っている人全員に「起業」を進めたいわけではありません。
私だって「やめるタイミング」を熟考しました。
それぞれのタイミングがチャンスだと思えたら
是非一歩踏み出して欲しいと思っています。
また、これからも、私が初心者の頃、起業する上で悩んだ事や、わからなかった事、
「こうしておけば良かった」
という事を発信していきますので、今後ともよろしくお願いします。
今日は『私が起業することを決意した時の話 〜「退職」を決めるまで〜』を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。