
「数GBの動画ファイルや、大量のデータを含んだCSVファイルを開こうとしたら、ものすごく時間がかかった…」
そんな経験、Windowsユーザーなら一度はあるのではないでしょうか?
実はこの「巨大ファイルが重い問題」、あきらめる必要はありません。完全に爆速化とはいかないまでも、ちょっとした設定や工夫で大幅に改善できることがあります。
今回は、Windowsで大容量ファイルを開く際の「重さ」を軽減する7つの方法を、わかりやすくご紹介します。
①ストレージの種類を見直す(HDDからSSDへ)
【解説】
ファイルの読み込み速度は、保存されているストレージの種類によって大きく変わります。
もしまだHDD(ハードディスク)を使っている場合、SSD(ソリッドステートドライブ)への換装で数倍以上の高速化が可能です。特に大容量ファイルは、ランダムアクセス性能が高いSSDの方が断然有利です。
②開くアプリを変更する(軽量ソフトを選ぶ)
【解説】
標準アプリでは巨大ファイルに対応しきれないことがあります。用途に応じて、より軽量・高速なアプリを使いましょう。
- 巨大なCSVファイル → EmEditor や Notepad++
- 動画ファイル → VLC Media Player
- PDFファイル → SumatraPDF など、軽い代替アプリが存在します。
③一時ファイルやバックグラウンドアプリを減らす
【解説】
他のアプリがリソースを使っていると、ファイルの読み込みが遅くなります。
タスクマネージャー(Ctrl+Shift+Esc)で、メモリやディスク使用率を確認しながら、不要なアプリを終了することで快適になります。定期的にPCを再起動してキャッシュをクリアするのも効果的です。
④Windows Defenderのリアルタイム保護を一時的に除外設定に
【解説】
Windows Defenderが、ファイルを読み込む際にセキュリティチェックを行っており、それが遅延の原因になることがあります。
信頼できるファイルであれば、一時的に除外設定をすることで高速化が期待できます。
⚠ セキュリティリスクがあるので、怪しいファイルでは絶対に使わないようにしましょう。
⑤ネットワーク越しの読み込みを避け、ローカル保存にする
【解説】
OneDriveやNAS上のファイルは、通信の遅延や同期処理が発生し、開くのが遅くなることがあります。
ファイルを開く前に、ローカルのデスクトップやCドライブに一度コピーしてから開くと、体感でスピードが数倍改善することもあります。
⑥メモリ不足を疑う場合は仮想メモリ設定を見直す
【解説】
物理メモリ(RAM)が不足していると、WindowsはHDDやSSDを仮想メモリとして使いますが、それでも限界があります。
・8GB以下のRAMなら、仮想メモリのカスタマイズを検討
→「システムの詳細設定」→「パフォーマンス」→「仮想メモリ」で調整できます
メモリ増設も現実的な選択肢です
ファイルを開くときの「もたつき」は、PCのメモリ(RAM)が足りていないことが原因になっていることも多いです。
とくに以下のような方は、メモリ増設を検討する価値があります:
- 8GB以下のメモリで、複数のアプリを同時に使っている
- 巨大なExcel・CAD・動画編集ソフトなどを日常的に使う
- Chromeなどのブラウザタブを多く開いたまま作業している
最近のPCは、16GB以上のメモリを搭載していると体感速度が大きく向上します。
メモリの増設は専門的なイメージがあるかもしれませんが、デスクトップPCや一部のノートPCであれば、自分で行うことも可能です(YouTubeなどで手順動画も多数)。
また、パソコンショップで依頼する場合も、数千円〜1万円前後で済むケースが多く、コスパの高い改善策です。
<PR>【火曜限定 クーポンで800円OFF】【楽天1位受賞】ノートPC用 増設メモリ 16GB
⑦Windows Explorerのプレビュー機能を無効にする
【解説】
エクスプローラーでファイルを選んだだけで、プレビューが走り、PCが一時的に固まることもあります。
- エクスプローラーを開き、「表示」タブから「プレビュウウィンドウ」をオフに
✔️巨大なPDFや画像ファイルでの効果が大きいです
補足:そもそも「ファイルが重い」とは?
「重いファイル」と聞くと、サイズ(容量)だけに目が行きがちですが、実は以下のような構造的な要因も影響します。
- 埋め込まれたメディアが多い(ExcelやWordに動画・画像が埋まっている)
- 無数の数式やリンクが含まれている(特に巨大なExcel)
- テキストファイルでも改行がなく1行で数百万文字など、解析に時間がかかる形
- 圧縮形式が独自で、読み解くのに処理コストが高い
👉 単なる「ファイルサイズ」ではなく、ファイル構造・内部形式によって重く感じることもあるため、アプリ選びや分割保存も有効です。
専門的な裏ワザ:RAMディスクを使ってみる
一部の上級ユーザーは「RAMディスク」というテクニックを使っています。
RAMディスクとは?
PCのメモリ(RAM)の一部を仮想的に「超高速ドライブ」に見立てて利用する方法です。
どう役立つ?
一時的にファイルをRAMディスク上に置いて処理することで、SSDよりも高速な読み書きが可能になります。
⚠ ただし、PCのメモリが8GB未満だと実用的ではなく、作業終了時には保存を忘れずに(電源を切ると消えます)。
おまけ:ファイルを軽くする保存方法の工夫
もし自分が作成者なら、次のようにして「開く側」の負担を減らすことができます。
- Excelは「バイナリ形式(.xlsb)」で保存すると高速化することも
- PDFは「最適化」して保存(画像解像度や埋め込み情報を圧縮)
- CSVは分割保存(年ごと、月ごとなど)すると開きやすい
まとめ
すべての方法を一度に行う必要はありません。
自分のPC環境に合った方法から少しずつ試してみることで、「大容量ファイル=遅い」という常識が変わるかもしれません。
<ちょっとした裏ワザ?>
- 外付けSSDを使ってファイル作業を分けると、作業用と保管用で高速処理が可能になります
- 「ReadyBoost機能」(USBメモリを仮想メモリにする)を試すのも一部では有効です(ただしSSD環境では効果薄)
▪️今回の記事の内容をまとめた「巨大ファイル読み込みの改善策まとめ」表をご用意しました。
改善策 | 具体的な方法 | おすすめ度 |
---|---|---|
SSDに換装 | HDDからSSDに変更して読み込み速度を大幅改善 | ★★★★★ |
軽量なアプリを使用 | Notepad++ や EmEditor、VLCなどを活用 | ★★★★☆ |
不要なアプリの終了 | タスクマネージャーでバックグラウンドアプリを閉じる | ★★★☆☆ |
Defender除外設定 | リアルタイム保護から安全なファイルを一時除外 | ★★★☆☆ |
ローカルに保存して開く | OneDriveやNASではなく、Cドライブにコピー | ★★★★☆ |
仮想メモリを調整 | RAMが少ない場合、仮想メモリ設定をカスタマイズ | ★★★☆☆ |
プレビューを無効化 | エクスプローラーのプレビューパネルをオフに | ★★★☆☆ |
メモリ増設 | 8GB以下のPCなら、16GB以上への増設で安定性UP | ★★★★★ |
読み込みの遅さは「仕方がない」と思われがちですが、こうして見てみると、ユーザー側でできる改善策は意外と多いことがわかります。
特に、SSDへの換装やメモリ増設などは、一度の対策で長期的な快適さを得られるので、検討する価値は大いにあります。
日々のストレスを少しでも軽減し、スムーズな作業環境を手に入れるために、ぜひ今回ご紹介した対策をひとつずつ試してみてくださいね。
【おすすめ記事】
▶︎Windows 11でゲームが快適に!知らなきゃ損な“隠れ機能”5選