
最近、GoogleトレンドやITニュースなどで
「Microsoft Purview(マイクロソフト パービュー)」
という言葉を見かける機会が増えてきました。
しかし実際には、
- 名前は聞いたことがあるけれど内容がわからない
- Microsoft 365のどこにあるの?
- DefenderやEntra IDと何が違うの?
と感じている方も多いのではないでしょうか。
Microsoft Purviewは、簡単に言うと「企業や組織のデータを守り、管理し、監査するための統合サービス」です。特に近年は、AI活用やクラウド化の拡大により、「データをどう管理するか」が非常に重要になっており、Purviewの注目度も急速に高まっています。
この記事では、Microsoft Purviewの基本から機能、活用例までを、初心者の方にもわかりやすく丁寧に解説していきます。
Microsoft Purviewとは何か
Microsoft Purviewは、Microsoftが提供するデータガバナンスとコンプライアンス管理の統合プラットフォームです。
もう少し噛み砕いて言うと、
- 社内データがどこにあるか把握する
- 個人情報や機密情報を検出する
- 情報漏洩を防ぐ
- 操作ログを監査する
といった役割を担います。対象となるデータは幅広く、
- Exchange(メール)
- Teams(チャット)
- SharePoint
- OneDrive
- Windows端末
- クラウドアプリ
など、Microsoft 365全体を横断して管理できます。
なぜ今、Purviewが注目されているのか
Purviewの検索が増えている背景には、いくつかの要因があります。
① AI・Copilot時代のデータ管理
Microsoft 365 CopilotなどのAIは、社内データを参照して回答を生成します。
つまり、
- 機密情報をAIが参照しないか
- 社外秘データが漏れないか
といった管理が必要になります。
そこでPurviewを使い、AIが扱うデータの範囲を制御・監査する需要が高まっています。
② 情報漏洩対策の強化
近年は、
- USB持ち出し
- メール誤送信
- クラウド共有ミス
などによる情報漏洩が問題視されています。
Purviewでは、
- 個人情報の自動検出
- 社外共有の制御
- コピー・印刷制限
などの対策が可能です。
③ 内部監査・証跡管理
企業では、
- 誰が
- いつ
- どのデータを
- どう操作したか
を確認する必要があります。
Purviewの監査ログ機能により、不正アクセスや内部不正の調査が行えます。
Purview管理センターの場所と開き方
Microsoft Purviewは、単体のアプリとしてインストールするものではなく、
Microsoft 365 管理センター内からアクセスするクラウドサービスとして提供されています。
管理者アカウントでサインイン後、
Microsoft 365 管理センターのメニュー、もしくは検索ボックスから
「Purview」または「コンプライアンス」と入力することで開くことができます。
初めて開いた際は、監査・情報保護・DLP・データライフサイクル管理など、
複数の機能がダッシュボード形式で表示され、
現在の設定状況やアラート、ポリシーの状態を一目で確認できます。
また、Purviewはクラウドベースのため、
Windows端末だけでなく、リモート環境や別拠点からでも管理が可能です。
これにより、テレワークや複数拠点を持つ企業でも、
一元的なデータ監査・保護体制を構築できる点が大きなメリットと言えるでしょう。
Microsoft Purviewの主な機能
ここでは代表的な機能を整理します。
① 監査(Audit)
ユーザー操作のログを記録します。
【例】
- メール閲覧
- ファイル削除
- Teams投稿
- 管理者設定変更
トラブルや不正が発生した際の証跡調査に活用されます。
② eDiscovery(電子情報開示)
訴訟・監査対応で使われる機能です。
- メール検索
- チャット履歴取得
- ファイル収集
- リーガルホールド
退職者調査や内部不正調査でも利用されます。
③ 情報保護(Information Protection)
機密情報を自動分類します。
【例】
- マイナンバー
- クレジットカード番号
- 銀行口座
- 顧客データ
検出後は、
- 暗号化
- ラベル付与
- 共有制限
などが可能です。
④ データ損失防止(DLP)
情報漏洩を未然に防ぐ仕組みです。
【例】
- 個人情報をメール送信 → ブロック
- 社外共有 → 警告
- USBコピー → 制限
企業のセキュリティ対策の中核機能です。
⑤ データライフサイクル管理
データの保存期間を管理します。
【例】
- 5年保存
- 自動削除
- アーカイブ移動
法令対応やストレージ整理に役立ちます。
実務での活用例
会計・経理データ管理
- 財務ファイルの持ち出し監視
- 顧客情報の共有制御
- メール添付の監査
顧問先データを扱う業務でも有効です。
社内不正調査
- 退職者のデータ持ち出し
- 機密ファイル閲覧履歴
- Teamsチャット確認
内部監査で活用されます。
個人情報保護対応
- 個人情報の自動検出
- 社外送信制御
- 保管期間管理
個人情報保護法・GDPR対策にも対応可能です。
導入・利用時の注意点
① ライセンス制限
機能はプラン依存です。
【例】
- E3 → 基本機能
- E5 → 高度監査・自動分類
導入前に確認が必要です。
② 管理者権限が必要
Purviewは管理センター機能のため、一般ユーザーは操作できません。
③ 設定難易度が高い
分類ルールやDLPポリシーは、設計を誤ると業務に影響します。
段階導入が推奨されます。
Defender・Entra IDとの違い
| サービス | 役割 |
|---|---|
| Defender | 脅威・ウイルス対策 |
| Entra ID | ID・アクセス管理 |
| Purview | データ管理・監査 |
つまりPurviewは、
「データそのものを守る役割」を担います。
今後さらに重要になる理由
今後Purviewが重要視される理由は明確です。
- AI活用拡大
- クラウドデータ増加
- リモートワーク定着
- 情報漏洩リスク増大
企業にとって、「データを守る仕組み」は必須となります。
Purviewはその中心的存在です。
まとめ
Microsoft Purviewは、
- データの所在把握
- 機密情報の保護
- 情報漏洩防止
- 操作ログ監査
- 訴訟・監査対応
を統合的に行える管理サービスです。
AI・クラウド時代の現在、企業のデータ管理はますます重要になっています。
その中核を担うのがPurviewです。
Microsoft 365を運用している企業や、監査・情報管理に関わる方にとって、今後理解しておきたい重要サービスと言えるでしょう。
