
はじめに
「パソコンを買ったらOfficeが入っているのに、Microsoft 365って必要?」
「Familyプランって何人まで使えるの?5台までじゃないの?」
こうした疑問を持つ方はとても多いです。特に日本では、メーカー製PCに最初からOfficeが入っていることが多いため、余計に混乱しやすい状況になっています。
本記事では Office 2024(永続版)とMicrosoft 365(Personal / Family) の違いを徹底比較し、料金や台数制限、利用シーンごとのおすすめまで丁寧に解説いたします。
OfficeとMicrosoft 365の基本的な違い
まずは「Office」と「Microsoft 365」の立ち位置の違いを整理してみましょう。
Office 2024(永続版)
一度購入すると、そのバージョンをずっと使える買い切り型。
ただし新機能の追加はなく、サポートは2029年10月9日まで。
Microsoft 365(サブスク版)
月額・年額で契約するサブスクリプション。
常に最新の機能が利用でき、クラウドサービスもセット。
Personal(1人用)とFamily(最大6人用)のプランがある。
中身のアプリ(Word / Excel / PowerPoint / Outlook)は同じですが、「売り方」と「使い方」に大きな違いがあります。
料金・台数・人数を徹底比較
以下の表に、Office 2024 と Microsoft 365 Personal / Family の違いをまとめました。
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項目 | Office 2024(永続版) | Microsoft 365 Personal | Microsoft 365 Family |
---|---|---|---|
料金 | 34,477円(税込) ▶︎ 口コミを見てみる | 年額 21,300円(税込) ▶︎口コミを見てみる | 年額 27,400円(税込) ▶︎口コミを見てみる |
利用できる人数 | 1人 | 1人 | 最大6人 |
同時利用台数 | 2台まで | 最大5台 | 1人あたり5台(最大30台) |
クラウド機能 | なし | OneDrive 1TB | 1人あたりOneDrive 1TB(最大6TB) |
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Office 2024 永続版の特徴と向いている人
Office 2024は買い切りで一度購入すれば永続的に使えます。ただし、Microsoftのセキュリティ更新や不具合修正サポートは2029年10月までで終了します。車に例えると、車自体はずっと乗れますが、車検(サポート)の期限があるイメージです。
- メリット
- 月額料金が発生しないため、長期的に見るとコストを抑えやすい。
- PCにしっかり固定して使う人には安心感がある。
- 商用利用も可能(Home & Business版)。
- デメリット
- 新機能は追加されない。
- セキュリティ更新は2029年10月9日まで。
- 2台までしか利用できないため、複数PCを持つ人には不便かも。
向いている人
- PCを1台か2台しか使わない方。
- サブスクが苦手で買い切りの安心感を求める方。
- 会計や事務で安定して同じ環境を長く使いたい方。
Microsoft 365 Personalの特徴と向いている人
Microsoft 365 Personalは、1人用のサブスクリプション版です。
- メリット
- インストール台数は無制限。
- 同時に5台まで利用できるため、PC+スマホ+タブレットでの併用に便利。
- OneDrive 1TBが付属し、データのバックアップや共有が容易。
- 常に最新版にアップデートされるため、新機能をすぐに使える。
- デメリット
- 永続版と違い、毎年の料金がかかる。
- 複数人での利用は不可
向いている人
- PC・タブレット・スマホを複数台利用する個人ユーザー
- クラウド活用を重視する方(OneDrive 1TBを使いたい人)
- 常に最新のOffice機能を求める方
Microsoft 365 Familyの特徴と向いている人
Microsoft 365 Familyは、最大6人まで使えるファミリープランです。
- メリット
- 1人あたり5台まで同時利用可能 → 最大30台まで利用可能。
- 家族それぞれにOneDrive 1TBが割り当てられる(合計最大6TB)。
- 1人で契約するより圧倒的にコスパが良い
- デメリット
- 家族以外の共有は規約違反になる可能性がある。
- 全員がMicrosoftアカウントで管理する必要がある
向いている人
- 家族全員でPCやタブレットを活用しているご家庭
- 子ども用PCにもOfficeを入れたいと考えている方
- 家族でクラウドを使い分けたい方
あまり知られていない補足情報
プリインストール版Officeは「そのPC専用」
- 日本のPCに付属するOffice(Home & Businessなど)は「そのPCのライセンス」として紐づけられていて、基本的に他のPCへ移動できません。
- つまり PCが壊れたらOfficeも使えなくなる という落とし穴があります。
- 対して Microsoft 365 はアカウントに紐づくため、PCを買い替えてもサインインすればすぐ使える → 乗り換えやすさの差は大きいです。
永続版は「セキュリティ更新はあるが新機能は来ない」
- Office 2024 永続版も、セキュリティパッチはサポート期間中(5年)は届きます。
- ただし 新しい関数やAI機能は追加されない。
- 例えば、Excelに「動的配列関数」や「LAMBDA関数」が導入されたとき、永続版では一切追加されません。
- 「同じExcelなのに機能が違う」現象が起こるのは、この仕組みが理由です。
実はMicrosoft 365だけの特典がある
- Outlook.comの広告非表示 → サブスク加入者はOutlookメールのWeb版から広告が消えます。
- Microsoft Editor(文法チェックAI) → WordやOutlookだけでなく、EdgeやChromeの拡張機能でも使えるんです。
- Teams Premium機能の一部 → 会議の録画字幕や文字起こしなど、一部の便利機能がMicrosoft 365ユーザーに開放されます。
Familyの「OneDrive 6TB」は分割される
- Family契約では「合計6TB」ではなく、1人1TB × 6人という仕組みです。
- つまり1人で6TB全部は使えません。
- 「写真を大量に保存したいから6TB全部欲しい」という人は注意が必要です。
ビジネス利用の観点
- Office 2024 Home & Business は「商用利用OK」です。
- しかし Office Personal(旧製品)は商用不可なのです。
- Microsoft 365 Personal / Family も「商用OK」なので、個人事業主や副業利用でも問題なく使えます。
これらを知らずに「Personalは個人利用専用だから会社では使えない」と誤解している人も多いです。
コストの実際
*上記表のセール価格ではなく定価で計算しています。
- 永続版(定価)43,980円 ÷ サポート5年 = 年8,796円。
- 365 Personal:年21,300円 → 約2.4倍高い。
- ただし使い方や「複数デバイス・クラウド・新機能込み」で考えると、365の方が割安になるかも?
- さらに Familyなら6人で割ると1人あたり 年4,567円 → 永続版よりも圧倒的に安い。
よくある誤解と正しい理解
Q:「Familyは合計5台までしか使えない?」
→ 誤解です。1人あたり5台なので、6人なら最大30台まで同時利用可能です。
Q:「プリインストールOfficeは365?」
→ 違います。日本のPCに入っているのは、ほとんどがOffice永続版です。
Q:「Officeと365を併用できる?」
→ 可能です。同じPCに両方インストールしても問題ありません。
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永続利用したい方も、最新機能を使いたい方も、こちらから確認できます。
まとめ
ここまでご紹介したように、Office 2024・Microsoft 365 Personal・Family には、それぞれメリットと注意点があります。永続的に使える安心感を取るか、常に最新の機能やクラウド連携を重視するか、あるいは家族でコスパ良くシェアするか――選び方は利用スタイルによって変わります。
- Office 2024(永続版):買い切りでシンプルに使いたい人向け
- Microsoft 365 Personal:複数デバイスを使う個人向け
- Microsoft 365 Family:家族でコスパ良く使いたい人向け
自分の利用スタイルに合わせて選ぶことで、無駄なく便利に活用できます。
永続版だから安心、サブスクだから高い――そんなイメージだけで判断すると、あとで「知らなきゃ損した!」と感じてしまうこともあります。大切なのは、自分やご家族の使い方に合ったプランを選ぶことです。本記事を参考に、最適なOffice環境を見つけていただければ幸いです。
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