Windowsユーザーに人気の仮想化ソフト・VMware Workstation Playerでよくあるトラブルとその対処

VMware Workstation Playerは、VMware社が提供する無料(非商用)仮想化ソフトです。仮想マシンを手軽に作成・実行でき、Windowsユーザーに人気のある安定したツールです。

VMware Workstation Playerの特徴

VMware Workstation Playerの特徴をわかりやすく表にしてみました。

特徴内容
開発元VMware Inc.(アメリカの仮想化ソリューション大手)
対応ホストOSWindows / Linux
対応ゲストOSWindows / Linux / FreeBSD / 他多数
商用利用無料は非商用のみ。商用利用は有料ライセンス(Pro版)が必要

VMware Playerでできること(用途例)

  • 複数の仮想OSを運用できる
     → Windows上でLinuxを動かしたり、古いWindows環境を残したりできます。
  • セキュリティの検証環境構築
     → サンドボックス的にウイルス挙動などを安全に確認できます。
  • アプリや設定のテスト
     → 本番環境を汚さず、自由にテストができます。
  • 業務用VM(要Pro)との互換性が高い
     → Workstation Proで作った仮想マシンもそのまま再生できます。

VMware Playerでよくあるトラブルとその対処法

ここでは、実際にVMware Workstation Playerを使った際に起きやすいトラブルと、原因・対策をセットで解説します。

VMware Workstation Olayer

トラブル1:仮想マシンの動作が重い/レスポンスが遅い

● 原因:CPU・メモリの割り当て不足

デフォルト設定のままではリソースが少なく、OSの起動や操作が非常に遅くなることがあります。

● 対処法

  • 仮想マシンの「設定」から、メモリを4GB以上/CPUを2コア以上に増やす
  • ホストPCの他アプリを終了して、VMへの負荷を軽減
  • SSDの使用や、仮想ディスクを「事前割り当て」に設定して速度を向上させる

トラブル2:USBデバイスが認識されない

● 原因:VMware Tools未導入、またはUSB設定の不備

USBメモリや外部機器が仮想マシン側で認識されないことがあります。

● 対処法

  • VMware Toolsをインストール(仮想マシンのメニューから挿入→実行)
  • 仮想マシンを起動後、「Player」→「リムーバブルデバイス」からUSB機器を手動で接続
  • 仮想マシン設定→USB設定で「USB 2.0または3.0」を選択

トラブル3:画面解像度が小さい/拡張できない

● 原因:VMware Toolsが未インストール

解像度やフルスクリーンの最適化はVMware Toolsが担っているため、導入が必須です。

● 対処法

  • 仮想マシンの上部メニュー→「Player」→「管理」→「VMware Toolsのインストール」
  • インストーラーが起動しない場合は、手動でマウントし、実行
  • インストール後、仮想マシンを再起動

トラブル4:ネットワークにつながらない(インターネットに接続できない)

● 原因:ネットワークアダプタ設定の不一致

仮想マシンのネットワークアダプタが「NAT」や「ブリッジ」に正しく設定されていないと接続できません。

● 対処法

  • 仮想マシンの「設定」→「ネットワークアダプタ」を「NAT」または「ブリッジ」に設定
  • 接続先がWi-Fiか有線かで動作が変わるため、切り替えて試す
  • ネットワーク共有やセキュリティソフトによる制限を一時的に解除

トラブル5:仮想マシンが起動しない/エラーで停止する

● 原因:WindowsアップデートやHyper-Vとの競合

最近のWindowsでは、Hyper-VやWindows Subsystem for Linux(WSL)との競合が問題になるケースがあります。

● 対処法

  • コマンドプロンプトを「管理者として実行」し、以下を入力して再起動
     bcdedit /set hypervisorlaunchtype off
  • BIOS/UEFIで「Intel VT-x」または「AMD-V」が有効になっているか確認
  • VMwareのバージョンを最新に更新

【まとめ】VMware Player トラブル対策

今回の記事の内容をわかりやすく表にしてみました。

トラブル内容主な原因対処法のポイント
動作が重いCPU・メモリ不足仮想マシンにリソースを多めに割り当てる
USBが認識されないVMware Tools未導入/設定不足Toolsインストール+手動接続+USB 3.0選択
解像度が小さいVMware Tools未導入Toolsを導入し再起動
ネット接続できないアダプタ設定ミス・Wi-Fiとの相性NAT/ブリッジ切替、セキュリティ設定の確認
起動しないHyper-Vと競合無効化コマンド実行/仮想化支援有効/ソフト更新


VMware Workstation Playerは、無料で使えるにもかかわらず高機能で、業務にも耐えうる性能を持つ仮想化ソフトです。特にWindowsユーザーにとっては、安定性や互換性の面で安心して使える選択肢といえるでしょう。

ただし、他の仮想化ソフトと同様、初期設定や追加ツールの導入を怠ると不具合が起きやすいのも事実です。本記事で紹介したトラブルと対処法を参考に、安心・快適な仮想環境を構築してみてください。