
OneDriveを無効化したい——PCが重くなる、Cドライブの空きが減る、クラウドに置きたくない…そんな理由で相談が増えています。
OneDriveはWindowsに深く統合されており、完全削除は推奨されませんが、自動起動・バックグラウンド動作・同期を止めれば、実質的に“使わない状態”にできます。
そこで今回、まず安全な方法(リンク解除/アンインストール)から、Proのグループポリシー/Homeのレジストリまで、手順を順番に解説します。ご自身の環境と用途に合う方法を選んでください。
Windows 11 22H2/23H2/24H2 では、OneDriveがバックアップや「PCの復元」と連携する場面が増えています。
OneDriveを無効化すると、「デスクトップ・ドキュメントのクラウドバックアップ」や、デバイス乗り換え時の復元が便利に使えなくなる点も理解したうえで設定を変更しましょう。
どうしてOneDriveを無効化したいか?
OneDriveを「なぜ無効化したいか?」を調べてみると、たくさんの理由がありましたので、その中でも多かった理由をいくつかご紹介します。
- クラウド同期の必要がない:ファイルはローカル保存派、または別のクラウドサービスを利用している。
- ローカルストレージの節約:OneDrive同期がCドライブを圧迫するのを避けたい。
- プライバシー保護:一部ファイルをクラウドに同期したくない。
- PCの軽量化:バックグラウンド動作によるリソース消費を防ぎたい。
私は、Cドライブの圧迫を避けたいから無効化にしたいのです!
手順1・同期を停止してOneDriveを一時的に無効化する方法
まずは一番安全で元に戻しやすい方法です。「とりあえず同期を止めたい」人はここだけでもOKです。
- タスクバー右下の青い雲のアイコン(OneDrive)を右クリック
- 「設定」>「アカウント」タブを開く
- 「このPCのリンクを解除」ボタンをクリック
- 確認メッセージが出たら「アカウントのリンク解除」
*この操作で同期は停止されますが、アプリ自体はPCに残ります。
*後から再度サインインすれば、いつでも元に戻せます。
手順2・OneDriveをアンインストールする方法(Windows 11/10対応)
Windows 11 / Windows 10の場合
- 「設定」>「アプリ」>「インストールされているアプリ」(または「アプリと機能」)
- 一覧から「Microsoft OneDrive」を探す
- 「…」や右クリックから「アンインストール」を選び、再度確認
Windows 8.1/7の場合(サポートは終了済み)
※Windows 8.1/7はすでにサポート終了しています。業務用PCでは特に、早めのWindows 10/11への乗り換えをおすすめします。
- 「コントロールパネル」>「プログラムのアンインストール」
- 「Microsoft OneDrive」を選択し、「アンインストール」
OneDriveをアンインストールすることで、PC上からアプリケーションとしての存在を取り除くことができます。ただし、これだけでは完全な無効化には至らず、Windowsの内部機能として一部残る設定や項目が存在する場合があります。
今後OneDriveを一切使用しない予定の方は、次の手順である「グループポリシーエディター」や「レジストリエディター」を使ったシステムレベルでの無効化もあわせて行うと、より確実にOneDriveの影響を減らせます。
私も当初、このことを知らなかったので
「アンインストールしたのに残り続けてる!」
と困っていました。
▶︎ また、アンインストール後も「OneDrive」という名前のフォルダーが残ることがありますが、これは過去に同期されていたデータが保存されたローカルフォルダーです。データを確認して問題がなければ、手動で削除しても構いません。
手順3・OneDriveの無効化(Pro以上)
この方法はPro版以上のWindowsで使える、最も「きれいな」無効化方法です。
(Homeエディションは対象外です)
- Win + Rを押して「ファイル名を指定して実行」>「gpedit.msc」と入力
- 以下のパスへ移動:
コンピューターの構成 > 管理用テンプレート > Windowsコンポーネント > OneDrive - 「OneDrive をファイル記憶域として使用できないようにする」をダブルクリック
- 「有効」にチェックして「適用」>「OK」
>これにより、エクスプローラーの左側(ナビゲーションウィンドウ)からもOneDrive項目が消えます。
※反映されない場合は、いったんサインアウトまたはPC再起動をしてください。
手順4・上級者向けレジストリでの無効化(Homeエディション)
※レジストリ操作は慎重に行ってください。バックアップ推奨。
- Win + R>「regedit」
- 以下のキーに移動:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\OneDrive - 「OneDrive」キーがなければ、
Windows キーを右クリック >「新規」>「キー」で「OneDrive」を作成 - 右側の空白部分を右クリック>「新規」>「DWORD(32ビット)」値を作成し、名前を
DisableFileSyncNGSCに - その値をダブルクリックし、
1を入力して「OK」
▪️レジストリを使用した無効化は、強力である一方、操作を誤るとシステムに予期せぬ不具合を引き起こすリスクもあります。そのため、操作前には必ずレジストリのバックアップを取得しておくことを強く推奨します。
▪️また、レジストリ変更後は、すぐに効果が反映されない場合があります。PCを再起動することで設定が有効になりますので、変更後は必ず再起動を行ってください。
▪️なお、レジストリエディターの操作に不安がある場合は、無理をせず「OneDriveのリンク解除」や「アンインストール」といった、より簡単な手順のみで対処するのも一つの方法です。PCの使い方や必要性に応じて、無理のない範囲で調整していきましょう。
無効化後の確認・注意点
- PCの再起動を忘れずに
- エクスプローラーからOneDriveが消えているかを確認
- OneDriveフォルダーが残っている場合は手動で削除してOK(中身確認をお忘れなく)
- 再使用したい場合はアプリを再インストールし、設定を元に戻してください
補足:OneDrive Personal Vault(個人用保管庫)について
最近のOneDriveには「Personal Vault(個人用保管庫)」というセキュリティ機能が搭載されています。これはOneDriveを無効化していても、Microsoftアカウントとの連携時に再有効化を促すメッセージが表示されるケースがあります。
→ 無効化後に「保管庫を有効にしてください」と表示された場合でも、OneDriveを使わない方針であれば無視して問題ありません。
OneDrive無効化に関する最新の注意点(Windows 11/10)
- ダウンロード保存先の再設定:Microsoft Edgeの更新後にダウンロード先がOneDriveに変わっていることがあります。
→ 設定 → ダウンロード → 場所の変更で任意のローカルフォルダーへ戻せます。 - 更新適用後の再有効化対策:累積更新や大規模アップデートのあと、OneDriveアプリが復元・有効化される環境も一部報告されています。
→ 事前にグループポリシー(Pro)またはレジストリ(Home)で無効化設定を行い、再起動後にスタートアップ/タスクスケジューラも確認しておくと安心です。 - アカウント自動リンク:MicrosoftアカウントでサインインしたPCは、初回セットアップ時にOneDriveの案内が表示されることがあります。
→ 「今は実行しない」を選ぶか、ローカルアカウントを利用します。
上記のように、OneDriveの仕様はアップデートごとに変更される可能性があります。今後のOSバージョンアップやMicrosoft 365との連携強化に伴い、より深いシステム統合が進む可能性も指摘されています。
そのため、OneDriveを無効化する方は、定期的に設定の見直しを行い、アップデート後に再有効化されていないかをチェックすることが重要です。
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まとめ
OneDriveの完全無効化は、「クラウド不要派」や「PC軽量化志向」の方にとって有効な手段です。
特にWindows 10 Homeをご利用の方は、慎重にレジストリ操作を行うことで、Pro版とほぼ同等の無効化が可能です。
① OneDriveは完全削除より、リンク解除 → アンインストール →(必要に応じて)ポリシー/レジストリの順で“使わない状態”にするのが安全です。
② 無効化後は、スタートアップ/タスクスケジューラ/Edgeの保存先を確認して“再有効化の芽”を摘んでおきましょう。
③ 運用中に方針が変わっても元に戻せます。目的(容量節約、プライバシー、軽量化)に合わせて、無理のない範囲で調整してください。
なお、Windowsの仕様変更やアップデートによってOneDriveの動作は再び有効化されることがあります。無効化した後も、定期的に設定を確認しておくことが大切です。
必要に応じて操作を元に戻すこともできますので、自分の使い方に合わせた柔軟な設定を行いましょう。
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