2025年最新!Hyper-V vs VirtualBox どっちが最適?メリット・デメリット徹底比較

Windowsで仮想マシンを使いたいと考えたときに

「Hyper-VとVirtualBox、どっちがいいの?」

という疑問を持つ人は多いですよね。

PCが壊れて困ってる人のイラスト


どちらも人気のある仮想化ソフトですが、実は目的や使い方によって向き・不向きがあります。

そこで今日は、Hyper-VとVirtualBoxの違いや、それぞれのメリット・デメリットを詳しく比較 し、あなたに最適な選択ができるように解説します。

Hyper-VとVirtualBoxの基本情報

Hyper-Vは、Windowsに標準で搭載されている仮想化ソフト で、Pro以上のエディションで使用可能です。
一方、VirtualBoxはマルチOS対応 の無料ソフトで、Windowsだけでなく、MacやLinuxでも利用できます。

ソフト名開発元対応OS価格
Hyper-VMicrosoftWindows専用(Pro, Enterprise, Education)無料(Windows標準機能)
VirtualBoxOracleWindows / macOS / Linux無料(オープンソース)

Hyper-VとVirtualBoxの性能比較

Hyper-VとVirtualBoxの性能比較を、わかりやすく表にしてみました。

項目Hyper-VVirtualBox
パフォーマンスWindowsと統合されているため高速若干オーバーヘッドがある
対応OSWindows Pro以上のみWindows / Mac / Linux すべてOK
仮想マシンの種類Windows系に最適Windows以外のOS(Linux, macOS)にも強い
使いやすさGUIがシンプルだが、細かい設定は少ないGUIが直感的で設定も豊富
ネットワーク機能高度な仮想ネットワーク設定が可能シンプルなネットワーク機能
USBデバイス対応一部制限あり完全対応(USBパススルーあり)
GPUパススルー(3D性能)あり(DirectX対応)あり(設定次第で強力)
スナップショット機能ありあり(より柔軟に管理できる)

Hyper-Vが向いている人

・Windows 11 Pro / Enterprise / Education を使っている
・Windows仮想マシンをメインで使う(他OSは不要)
・パフォーマンス重視(特にゲーム開発や企業用途)
・ Windows標準機能を活用したい(追加インストール不要)

というように、Windows 11の開発環境や、企業でのサーバー用途には最適です。

また、Windows専用であり、macOSやLinuxの仮想化には向いていません。

Hyper-Vは、Windowsのカーネルレベルで動作するため、最適化されたパフォーマンス を発揮します。


カーネルレベルって何?📝

カーネルレベル とは、コンピューターのOS(オペレーティングシステム)の最も基本的な部分で動作することを意味します。

カーネルレベルの簡単な説明

OSには大きく分けて 「カーネル(Kernel)」「ユーザーレベル」 の2つの領域があります。
カーネル:OSの中核部分で、ハードウェア(CPU・メモリ・ディスク)を直接制御する。
ユーザーレベル:アプリケーションが動く領域で、OSが提供する機能を利用する。

カーネルレベルで動作するとは?

カーネルレベルで動作するソフトウェアは、OSの最も深い部分で直接ハードウェアを制御 できます。
⇨通常のアプリよりも 高速 で 安定 し、OSと密接に連携できます。

Hyper-Vがカーネルレベルで動作するメリット

①Windowsと一体化しているため、仮想マシンの動作が高速である
② ハードウェア(CPUやメモリ)を効率よく管理できる
③ 他の仮想化ソフトよりパフォーマンスが良い(特にWindows仮想マシン)

*逆に、VirtualBoxはユーザーレベルで動作する ため、カーネルレベルほどの高速性はなく、オーバーヘッド(処理の負担)が少し増えます。

このように、コンピューターのOSの領域の説明として
カーネルレベル = OSの中核部分で動作する(ハードウェアに近い)
Hyper-Vはカーネルレベルで動作するため、パフォーマンスが良い
VirtualBoxはユーザーレベルで動作するため、ややオーバーヘッドがある

と、いう認識で良いかと思います。


>関連サイト・Microsoft Hyper-Vテクノロジの概要

VirtualBoxが向いている人

・Windows / Mac / Linux すべてのOSで仮想マシンを使いたい
・LinuxやmacOSの仮想環境を作りたい
・USBデバイスを仮想環境で使いたい
・ シンプルで直感的な操作がいい

というように、VirtualBoxはどんなOSでも使える柔軟性 が最大のメリットです!

特に、Windows以外のOS(LinuxやmacOS)を仮想環境で試したい場合に便利です。
また、USBデバイスや周辺機器のパススルー機能が優れているので、より実機に近い環境が作れます。

結局どっちを選べばいい?(おすすめの選び方)

私なりに「結局どっちがいいのか?」を表にまとめてみました。

用途・目的Hyper-Vが適している場合VirtualBoxが適している場合
Windows専用の仮想環境を作りたい◎ 最適(Windows 11と統合されており、高速)△ 可能だが、Hyper-Vの方が適している
Linux / macOS も仮想化したい✖ 非対応(Windows専用)◎ 最適(複数OSに対応)
パフォーマンス重視(高速な動作)◎ 高速(カーネルレベルで動作)△ ユーザーレベルで動作するため若干遅い
USBデバイスを使いたい(USBパススルー)✖ 制限あり◎ 可能(USBパススルー対応)
簡単に使いたい(初心者向け)△ 設定が少し難しい◎ 簡単(GUIが分かりやすい)
Windows 11 Home で使いたい✖ 非対応(Pro以上が必要)◎ 対応(どのエディションでもOK)
スナップショット機能を使いたい○ あり(ただし管理はシンプル)◎ あり(より柔軟に管理可能)
仮想ネットワークの高度な設定◎ 可能(企業向けのネットワーク設定が豊富)△ 基本的な機能のみ
ゲーム開発・3Dレンダリング◎ 可能(GPUパススルー対応)○ 設定次第で可能
Macでも使いたい✖ 非対応◎ 可能(macOS対応)


• Windows 11 Pro / Enterprise を使っている → Hyper-V
• MacやLinuxでも仮想環境を使いたい → VirtualBox
• USBデバイスを仮想環境で使いたい → VirtualBox
• Windows仮想マシンをパフォーマンス重視で使いたい → Hyper-V
• シンプルなGUIで使いやすい仮想化ソフトが欲しい → VirtualBox


✔ WindowsオンリーならHyper-Vが最適!
✔ 複数OSを仮想化するならVirtualBoxが強い!

これらを参考に、選んでいただけたら良いかなぁと思っています。

Hyper-V vs VirtualBox どっちが最適?まとめ

Hyper-VとVirtualBoxはどちらも無料で使える仮想化ソフトですが、
「何を仮想化したいのか」

「どんな用途で使いたいのか」

によって最適な選択肢が変わります!

○Hyper-Vは、Windowsに特化したパフォーマンス重視の選択肢。
○ VirtualBoxは、クロスプラットフォーム対応で柔軟性が高い。

迷ったら、まずはVirtualBoxを試し、必要に応じてHyper-Vに移行するのもアリ ですね!

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