
OBS Studioで配信や録画をしようとしたときに、
- 「マイクの声が入っていない」
- 「ゲーム音がまったく録音されていない」
- 「画面が真っ暗で何も映らない」
といったトラブルに悩まされる方はとても多いです。
とくに、Windowsアップデート直後やOBSのバージョンアップ直後は、
「昨日まで普通に使えていたのに、いきなりトラブル発生」というパターンがよくあります。
この記事では、2025年時点の環境(Windows 10 / 11+最新OBS)を前提に、
「音が入らない」「画面が真っ黒」問題の原因と対処法を、初心者の方にもわかりやすく解説します。
1. まず最初にやるべき「3つの確認」
不具合が出たとき、いきなり細かい設定をいじると余計ややこしくなります。
まずは、次の3点だけサッと確認してみてください。
①OBSは最新バージョンか?
- 古いOBSだと、Windowsの最新アップデートやGPUドライバと相性が悪くなることがあります。
- まずは公式サイトから最新版を入れておくのがおすすめです。
OBS右上メニューの「ヘルプ」→「アップデートの確認」からもチェックできます。
②ミキサーのレベルメーターは動いているか?
OBS画面下部の「音声ミキサー」を見てみましょう。
- 声を出したり、ゲーム音を鳴らしたりしたときに
メーターがピコピコ動くかどうかが重要です。
● メーターが動かない場合
👉 そもそも「マイク」や「出力先のスピーカー」が間違っている/無効になっている可能性が高いです。
(→「2. 音が入らないときのチェックポイント」へ)
● メーターは動くのに、録画や配信に音が入らない場合
👉 「トラック設定」や「モニタリング設定」が怪しいです。
(→「2-③ メーターは動くのに録音されない場合」へ)
③画面が真っ黒なときのチェック
- 画面キャプチャなのか、ウィンドウキャプチャなのか、ゲームキャプチャなのか
- ノートPCで内蔵GPU+外部GPU(NVIDIA/AMD)の2枚構成になっていないか
- 特定のゲームだけ真っ黒なのか、すべてのソースで真っ黒なのか
これを意識しておくと、原因の切り分けがスムーズになります。
(→「3. 画面が真っ黒になるときの原因と対処法」へ)
2. 音が入らないときのチェックポイント
まずは「ミキサーのメーターが動かない」場合から確認していきます。
① 音声デバイスの設定ミス(いちばん多い原因)
OBSでは、
- 「デスクトップ音声」=PC全体の音(ゲーム音・ブラウザ音など)
- 「マイク音声」=マイクやヘッドセットのマイク入力
を、それぞれどのデバイスから取るかを設定します。
■ 確認手順
- OBS右下の [設定] をクリック
- 左メニューから [音声] を開く
- 「グローバル音声デバイス」の項目で
- デスクトップ音声:普段Windowsの音が出ているスピーカー/ヘッドセットを選択
- マイク音声:実際に使っているマイクを選択
■ アプリごとの音だけ録りたい場合
ゲームや特定アプリの音だけを録りたいときは、ソースに
- 「アプリケーション音声キャプチャ」
- 「音声出力キャプチャ」
などを追加して、そのアプリに紐づけます。
②Windows側でミュート・音量1などになっている
Windows 10 / 11 では、「アプリごとの音量」を個別に設定できます。
ここで OBSの音量が 0 にされている/ミュートになっていると、OBS側でいくら設定しても音が来ません。
■ 確認手順(Windows 11の例)
- [スタート]→[設定]→[システム]→[サウンド]を開く
- 一番下の 「アプリの音量とデバイスの設定」 をクリック
- アプリ一覧から OBS Studio を探し、
- 音量が 0 / 1 など極端に小さくなっていないか
- 出力デバイスが、普段使っているスピーカー/ヘッドセットと一致しているか
を確認します。
あわせて、タスクバーのスピーカーアイコンを右クリックして【音量ミキサー】を開き、
ここでもOBSの音量が適切かチェックしておきましょう。
③マイクがミュート/フィルタでカットされている
■ OBS側のミュート
- ミキサーのマイク音声欄に「スピーカーのアイコン+斜線」が付いていないか確認
- もしミュートになっていたら、クリックして解除します。
■ フィルタ(ノイズゲート・ノイズ抑制)のかけすぎ
ノイズを減らすために
- ノイズゲート
- ノイズ抑制
などを強めにかけると、小さい声や語尾がすべてカットされてしまうことがあります。
【対処】
- ミキサーのマイク欄の歯車 →[フィルタ]を開く
- ノイズゲートやノイズ抑制があれば、一度「無効」にして試す
- 問題なければ、少しずつ値を弱めて調整する
■ Windows側の「マイクのプライバシー設定」
- [設定]→[プライバシーとセキュリティ]→[マイク]
- 「アプリがマイクにアクセスできるようにする」がオンか確認
- 必要に応じて「デスクトップアプリへのマイクアクセス」もオンにしておきます。
④ミキサーは動いているのに録音されない/配信に乗らない
ここからは、「メーターはちゃんと動いているのに、録画ファイルや配信には音が入っていない」というケースです。
原因① 音声トラックの割り当てミス
OBSでは、
- 各ソース(マイク、デスクトップ音声など)を「どのトラックに乗せるか」
- 録画・配信側で「どのトラックを使うか」
を別々に設定します。
よくあるパターン
- マイクだけ「トラック2」にチェック
- 録画設定では「トラック1」だけ有効
→ 録画にはPCの音だけ入り、マイクは無音…という事故がよくあります。
■ 確認手順
- ミキサーの歯車アイコン → [音声の詳細プロパティ] を開く
- 各音声ソースの「トラック1〜6」のチェック状態を確認
- 迷ったら、まずは全部「トラック1」にチェックを入れておくと無難です。
- [設定]→[出力]を開き、
- 「配信」:使用する音声トラック(通常は1)
- 「録画」:「録画フォーマット」の下にある音声トラック1〜6のチェック
を確認し、トラックの番号が一致しているかを見直します。
原因② 「モニターのみ(出力はミュート)」になっている
OBSには「自分のヘッドホンでは音が聞こえるけれど、録画や配信には乗せない」というモードがあります。
- 「モニターのみ(出力はミュート)」
になっていると、まさにこの状態になります。
■ 設定チェック
- ミキサーの歯車 →[音声の詳細プロパティ]
- 問題のソースの「オーディオモニタリング」を確認
- 「モニターと出力」 に変更します。
⑤ Windowsアップデート後に音が乱れる・遅延する場合
2024〜2025年ごろから、Windows 11のアップデート後に
- 録画した音声だけ妙に遅れる(音ズレ)
- 一瞬だけ音がぷつぷつ途切れる
- ゲーム音がガタガタになる
といったトラブルの報告が増えています。
この場合は、次のような設定を試すと改善することがあります。
■ 試してみたい設定
- Windowsの「ハードウェアアクセラレータによるGPUスケジューリング(HAGS)」をオフ
- モニタのリフレッシュレートを60Hzに固定(165Hzなど高リフレッシュ+OBSの組み合わせで不具合が出ることあり)
- Windows側とOBS側のサンプリングレート(44.1kHz / 48kHz)を合わせる
特に、オーディオインターフェースを使っている場合は、
サウンド設定・下部の「詳細設定」からサンプリングレートを確認して、OBS側(設定→音声)と揃えるのがおすすめです。
3. 画面が真っ黒になるときの原因と対処法
続いて、「映像がまったく映らない」「真っ黒な画面のまま」というときのチェックポイントです。
①キャプチャの種類を見直す
OBSには、映像を取り込むためのソースがいくつかあります。
- 画面キャプチャ(Display Capture)
→ デスクトップ全体を映す - ウィンドウキャプチャ(Window Capture)
→ ある1つのアプリウィンドウだけ映す - ゲームキャプチャ(Game Capture)
→ フルスクリーンゲームや一部の3Dゲーム専用
症状が出るソースはどれか? を確認しましょう。
- 画面キャプチャだけが真っ黒
- ゲームキャプチャだけが真っ黒
- すべて真っ黒
という違いで、対処方法が変わります。
② ノートPCの「内蔵GPU+外部GPU」問題
ノートPCでは、
- Intelの内蔵グラフィックス
- NVIDIA / AMDの外部GPU
の2つが同時に搭載されていることが多く、別々のGPU上の画面はキャプチャできないことがあります。
■ よくあるパターン
- ゲーム:高性能GPU(NVIDIAなど)で動いている
- OBS:省電力GPU(Intel内蔵)で動いている
→ この状態だと、ゲーム画面を「画面キャプチャ」しようとしても真っ黒…というトラブルが起こりがちです。
■ 対処:OBSとゲームを同じGPUで動かす
- [設定]→[システム]→[ディスプレイ]→[グラフィック]を開く(Windows 11)
- 「デスクトップアプリを参照」から obs64.exe(OBS本体)を追加
- 追加したOBSをクリックして「オプション」→「高パフォーマンス」を選択
→ ゲームと同じGPU側で動くようにします。
※NVIDIAコントロールパネルやAMDの設定アプリからも、アプリごとのGPUを指定できます。
③キャプチャ方式を変更してみる
Windows 11と一部のゲームの組み合わせでは、
- 「画面キャプチャ」だと真っ黒
- 「ゲームキャプチャ」だと映る
ということがあります。
■ 画面キャプチャの設定を変えてみる
- 問題の「画面キャプチャ」ソースをダブルクリック(プロパティ)
- 「キャプチャ方法」「キャプチャ方式」といった項目があれば、
- デフォルト
- Windows 10(1903以降)
- BitBlt互換
などに切り替えて試す
■ ゲーム側の表示モードを変更
- フルスクリーン専用モードだと映らない場合、
「ウィンドウモード」または「ボーダーレスウィンドウ」に変更するとキャプチャできることがあります。
④グラフィックドライバの問題
ドライバがうまく当たっておらず、「Microsoft Basic Display Adapter」などの状態になっていると、
OBSの画面キャプチャ周りでトラブルが起こりやすくなります。
■ 対処
- NVIDIA / AMD / Intel の公式サイトから、最新版のドライバをダウンロードしてインストール
- 古いドライバ環境から乗り換えるときは、DDU(Display Driver Uninstaller)などで一度アンインストールしてから入れ直すと安定しやすいです。
⑤セキュリティソフト・Windowsの「コントロールされたフォルダーアクセス」
録画はされているように見えて、出来上がった動画が真っ黒/壊れているという場合、
セキュリティ機能が「OBSの書き込み」をブロックしていることもあります。
■ Windowsセキュリティの例
- [スタート]→[Windows セキュリティ]を開く
- [ウイルスと脅威の防止]→「ランサムウェアの防止」
- 「コントロールされたフォルダーアクセス」を一時的にオフ
または「アプリを許可」から obs64.exe を追加して許可
他社製セキュリティソフトを使っている場合も、
同様の「信頼するアプリ」「例外設定」を確認してみてください。
4. それでも直らないときの“最後の一手”
ここまで試してもどうしても直らない場合、OBSのログをとって詳しい情報を確認するのがおすすめです。
①OBSのログファイルをアップロードする
- OBSメニューの [ヘルプ]→[ログファイル]→[現在のログをアップロード] をクリック
- 自動的にログがアップロードされ、URLが表示されます
- そのURLをコピーして、OBSフォーラムやコミュニティに質問すると、
「GPUドライバが古い」「エンコード設定が重すぎる」など、より具体的な指摘をもらえることがあります。
5. まとめ:OBSトラブルは「どこで音・映像が止まっているか」を探す
最後にポイントを整理します。
◆ 音が入らないとき
- ミキサーのメーターが動かなければ
→ デバイス選択ミス/Windows側のミュート・無効化を疑う - メーターは動くのに録画・配信に入らなければ
→ トラック設定・モニタリング設定を見直す - Windowsアップデート後なら
→ HAGSやサンプリングレートの不一致もチェック
◆ 画面が真っ黒なとき
- まず「キャプチャの種類」(画面/ウィンドウ/ゲーム)を確認
- ノートPCなら、OBSとゲームを同じGPUで動かすかを要チェック
- キャプチャ方式の切り替え、ウィンドウモードへの変更も有効
- セキュリティソフトや「コントロールされたフォルダーアクセス」が録画をブロックしていないかも確認
OBSは一度きちんと設定しておけば、普段はとても安定して使える優秀なツールです。
今回ご紹介したチェックポイントを一通り見直しておけば、「せっかく録画したのに音が入っていない…」「配信が真っ黒だった…」という失敗はグッと減らせます。
トラブルをきっかけに設定を整えて、これからは安心して配信・録画を楽しんでいきましょう。
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