【2025年最新版】元銀行員が考える老後資金とフリーランスの資産形成:今すぐ始めるべき対策を詳しく説明します。

フリーランスや個人事業主で働いていると、年金だけでは老後の生活費に不安ありませんか?

特にフリーランスや個人事業主の方々は老後資金の準備が会社員の方より、かなり重要になります。

2025年現在、社会の変化に伴い、老後資金の考え方や対策もアップデートが必要です。

そこで今日は、最新の老後資金事情と、フリーランスが今すぐできる資産形成の方法を元銀行員の私が詳しくご説明します。

2025年の老後資金事情

◼ そもそも老後資金はいくら必要?

老後資金の目安として、総務省の家計調査(2024年)では

・夫婦で月約28万円

・単身で月約16万円

が平均的な生活費とされています。

これをもとに、老後の資金を試算すると

• 夫婦世帯(65歳~95歳):1億80万円

• 単身世帯(65歳~95歳):5,760万円

と言う金額が必要になってくると考えられます。

しかし、これに対し、公的年金の受給額は、

• 夫婦(厚生年金あり)→月約22万円

• 単身(国民年金のみ)→月約6.4万円

しかないのです。

つまり、公的年金だけでは月6万円~10万円以上の不足が発生し、これを補うための資産形成が不可欠となります。

フリーランスの資産形成の課題

フリーランスや個人事業主は、会社員とは異なり、以下のリスクがあります。

リスク①・ 年金が少ない(国民年金のみでは月6万円程度)

リスク②・ 退職金がない

リスク③・収入の変動が大きい

リスク④・病気や怪我で収入ゼロの可能性

>『退職金がない』と言う時点で、会社員との間に大きな差がうまれます。

そのため、早めに資産形成を始めることが重要です。

フリーランスが今すぐ始めるべき資産形成対策

① iDeCo(個人型確定拠出年金)を活用する

iDeCoのメリット

① 掛け金が全額所得控除

iDeCoの掛け金は、全額が所得控除されます。

iDeCoで積み立てながら(示唆は増える)所得税や翌年の住民税が安くなるので大変お得です。

iDeCoの税額控除表(あくまで、参考額です)

年収(万円)掛け金(月額)年間掛け金所得税軽減額住民税軽減額合計節税額
3001万円12万円1.8万円1.2万円3万円
4002万円24万円3.6万円2.4万円6万円
5003万円36万円5.4万円3.6万円9万円
6004万円48万円7.2万円4.8万円12万円
7005万円60万円9万円6万円15万円
8006万円72万円10.8万円7.2万円18万円
9006.8万円81.6万円12.24万円8.16万円20.4万円
10006.8万円81.6万円12.24万円8.16万円20.4万円


②運用益が非課税 → 資産が効率的に増える

<詳しく解説>

「運用益が非課税 → 資産が効率的に増える」というのは、通常ならかかる税金がかからないので、その分お金が多く手元に残るという意味です。

たとえば、通常の投資では、利益が出ると約20%の税金(所得税+住民税)が引かれます。

でも、iDeCoやNISAなどの制度を使うと、この税金がゼロになります。

<簡単な例>

100万円を投資して、10年後に150万円になったとします。

 ▶︎ 普通の投資なら、利益50万円のうち約10万円が税金として引かれます。

  ▶︎でも、非課税制度を使えば、この10万円がそのまま手元に残るのです。

つまり、同じ投資でも、非課税の仕組みを使うだけで将来の資産が増える、ということになります。


③60歳まで引き出せない → 老後資金が確実に確保できる

<詳しく解説>

通常の貯金や投資だと、途中で使ってしまうリスクがあります。

でも、iDeCoは原則60歳まで引き出せないため、途中で使い込む心配がありません。

つまり、強制的に老後まで貯め続ける仕組みになっているので、確実に老後資金を準備できるのです。


掛け金の目安(2025年)

• フリーランス(国民年金のみ)月 6.8万円まで 拠出可能です。

*DeCo(イデコ)は、ただお金を預けるだけじゃなくて、自分で運用方法を選べる制度です。

たとえば、

「リスクは少なくしたいから元本保証型にしよう」

「少しリターンを狙いたいから株式の投資信託にしてみよう」

といったふうに、自分のスタイルに合った運用先を自由に選べます。

難しそうに聞こえるかもしれませんが、金融機関のサイトには初心者向けの説明もあるので、安心して始められます!

iDeCoおすすめの運用方法

iDeCoでは、自分で運用方法を選べますが、何を選べばいいかわからない人向けに、おすすめの組み合わせ例を紹介します!

① リスクを抑えたい人 →「元本保証型」

 ✅ 定期預金・保険型を選べば、元本が減らないので安心!

 ❌ ただし、増えにくいので大きなリターンは期待できない。

② バランスよく増やしたい人 →「債券+株式のミックス型」

 ✅ 国内債券・海外債券+株式を組み合わせることで、安定感が増す!

 ❌ ただし、リターンはそこそこなので長期運用向き。

③ しっかり増やしたい人 →「株式インデックスファンド」

 ✅ **米国株(S&P500)・全世界株(オールカントリー)**が特に人気!

 ✅ 長期で見ると、大きく増える可能性が高い。

 ❌ 短期的に値動きがあるので、途中の変動に耐えられる人向き。

おすすめの考え方

✔️ 迷ったら「バランス型」や「全世界株」を選ぶと安心!

✔️ リスクを取るほど増えやすいが、安定性も考慮しよう!

iDeCoは長期運用が基本なので、自分のリスク許容度に合わせて選ぶのがポイントです!


小規模企業共済で退職金を準備する

フリーランスや個人事業主に退職金は無いと思われている方が多いのですが、実は会社員でいう退職金と同じ共済があります。

それは小規模企業共済です。

小規模企業共済の特徴は

①掛け金全額が所得控除(節税メリット大)

② 満期時の受け取りが退職所得扱い(税制優遇あり)

③ 掛け金は月1,000円~7万円まで自由に設定可能

という風に、税金面での優遇もあります。

最近では特に「フリーランスの退職金」として、加入者が急増中の共済です。

>小規模企業共済制度のシュミレーションをしてみる▶︎https://skyosai-chugoku.smrj.go.jp

つみたてNISAを活用する

2024年から新制度に移行し、つみたてNISAの年間投資枠が 120万円 まで拡大しました。

① 運用益が非課税(生涯1,800万円まで)

②好きなタイミングで引き出せる(iDeCoと違い60歳前でもOK)

③インデックス投資で長期運用すればリスク分散が可能

積み立てNISAはiDeCoと違って、いつでも引き出せるので、気軽に始められる投資方法です。

bgt?aid=250313447136&wid=028&eno=01&mid=s00000018318001104000&mc=10

おすすめの投資対象

▶ 今までは、S&P500・オールカントリー(全世界株)をコアにするのが王道でしたが、最近の世界情勢を見ていると、色々調べてからの方がいいかも?と思います。

収入の複線化(副業・投資)でリスクを分散する

フリーランスは収入が不安定なので、「収入源を複数持つ」ことが重要。

① スキルを活かして副業を持つ(ブログ・YouTube・講座販売)

② 不労所得を増やす(配当株・REIT・不動産)

③シニア世代でもできる仕事を確保する(オンライン講師・ライターなど)

というふうに、

「老後も働く選択肢」

を持つことで、資産を取り崩すペースを遅らせることができます。

772419D4 2189 4D21 8672 FA3CB09D0A73

老後資金を減らさないための生活コスト戦略

資産を増やすだけでなく、老後の支出を抑える工夫も重要です。

① 住居コストを抑える

・賃貸なら 家賃補助やシェアハウス活用

・持ち家なら リバースモーゲージ も選択肢

▶︎リバースモーゲージとは・・自宅を担保にしてお金を借りる仕組みのことです。

 通常の住宅ローンとは逆に

『持ち家を担保にしてお金を借り、死亡後に家を売却して返済する』

という仕組みです。


② 保険の見直し

・不要な生命保険や医療保険はカットするのも検討してみてはどうでしょう?

▶︎高額療養費制度を活用し、過剰な保険加入を避ける。

自治体のシニア向け制度を活用

・シニア向けの補助金、住宅支援制度をチェック

 ▶︎地域によって、シニアのための補助金や、支援制度が充実しているところもあるようです。


<例>

分野別・自治体のシニア支援制度

①生活支援・金銭的支援

制度名内容対象例
高齢者福祉手当一定の収入以下の高齢者に手当を支給。75歳以上・住民税非課税の人など
配食サービス栄養バランスの取れた食事を、安価または無料で配達。ひとり暮らし・調理が困難な人など
生活支援員派遣掃除・ゴミ出し・買い物などの軽作業を手伝う。要支援・要介護の認定を受けた高齢者など


②住まいの支援

制度名内容対象例
住宅改修補助制度手すり設置・段差解消などバリアフリー工事の費用を補助。要介護認定者・障害を持つ高齢者など
高齢者向け優良賃貸住宅制度(高優賃)バリアフリー仕様の賃貸住宅。家賃の一部補助あり。60歳以上で所得制限あり
住み替え支援制度空き家活用や賃貸への住み替えを支援。一人暮らしや老々世帯の高齢者など


③健康・医療支援

制度名内容対象例
健康診断・がん検診の無料化・割引年に1回の健康チェックやがん検診が無料/格安に。65歳以上・後期高齢者など
高齢者インフルエンザ予防接種助成定期接種費用の一部を助成。65歳以上
訪問看護・訪問リハビリ自宅で看護師やリハビリの専門家による訪問ケア。要介護・要支援認定者


④移動・外出支援

制度名内容対象例
シルバーパス・高齢者向けバス割引公共交通機関の無料または割引パスを配布。東京都の「シルバーパス」などが有名
外出支援サービス(送迎車)通院・買い物などの目的で、送迎サービスを提供。移動が困難な高齢者・要介護認定者など


⑤地域参加・見守り・生きがい支援

制度名内容対象例
地域サロン・交流会体操・手芸・お茶会などの交流イベント。高齢者なら誰でもOKなことが多い
見守り支援(定期訪問・電話)地域包括支援センターや民生委員による定期的な安否確認。高齢者の一人暮らし世帯など
シルバー人材センター登録支援シニア向けの短期就業・地域活動の紹介。原則60歳以上


実際の例:東京都台東区の場合

• 高齢者緊急通報システム

• おむつ代助成

• 認知症サポート活動

• 介護予防講座(シニアヨガ・脳トレ体操など)

• タブレット貸出サービス(デジタル活用支援)

などを支援しています。

このように、お住まいの市区町村でも、利用できる支援があると思います。

それらを活用できる事を知っておくと、便利です。


まとめ

フリーランスの老後資金対策は、早めの準備がカギ!

今からできることを整理すると

✔️ iDeCo・小規模企業共済を活用し、節税しながら老後資金を確保

✔️ つみたてNISAで、長期運用しながら資産を増やす

✔️ 収入の複線化をして、老後も働ける環境を整える

✔️ 支出を抑える工夫をして、資産を減らさない工夫をする

というふうに2025年以降の社会情勢を見据え、早めの対策をすることで、安心できる老後を迎えましょう!

関連記事・起業で成功する人と失敗する人の違いとは?失敗事例から学ぶ成功の秘訣

資金管理を考えるフリーランス
最新情報をチェックしよう!