— IE残骸/スタートアップ/WebView2/Edge設定まで順番に解決

- 1 まず知っておきたいポイント
- 2 症状の見分け方
- 3 Step 1|スタートアップとタスクの“原因”を止める(安全・強力)
- 4 Step 2|EdgeとWebView2を修復(IEの後継実行環境)
- 5 Step 3|既定アプリと“スクリプト関連の関連付け”を初期化
- 6 Step 4|「IE残骸」を片付ける(IEは廃止済み)
- 7 Step 5|Edge側のキャッシュ・サイト権限を整理
- 8 Step 6|一時ファイルの徹底清掃
- 9 Step 7|セキュリティ製品の干渉チェック
- 10 Step 8|SFC / DISMでシステム破損を修復(安全)
- 11 Step 9|それでも直らない時(復元・ロールバック・再インストール)
- 12 よくある質問(FAQ)
- 13 再発防止のコツ(チェックリスト)
- 14 参考:すぐ使えるコマンド/画面呼び出し
- 15 まとめ
まず知っておきたいポイント
- Windows 11では Internet Explorer(IE)が廃止されています。ただし、IE由来の設定や古いアドオン、レガシーな起動スクリプト(.js / .vbs / .hta) が残っていると、起動直後に「スクリプトエラー」が出ることがあります。
- ほかにも、Edge/WebView2の破損、常駐ソフトやセキュリティ製品の干渉、破損キャッシュ、企業PCのグループポリシーなどが原因として定番です。
- 本記事は 安全な順 に並べています。上から順に試してください。
症状の見分け方
- エラーダイアログの本文とタイトルを撮影(URLやファイル名、行番号、
SCRIPT ERRORなどの文字列がヒント) - いつ出るかを把握
- サインイン直後だけ?
- Edge起動時だけ?
- どのアプリで必ず出る?
- イベント ビューアーでタイムスタンプ一致のエラーを確認
- Windows キーを押して
eventvwr.msc→ Windows ログ > アプリケーション / システム - エラー源が「wscript/cscript/hta/edge/webview」などなら原因候補が絞れます
- Windows キーを押して
🔷POINT:起動直後に出るなら、スタートアップかタスクスケジューラ、レガシーIE設定が疑わしいです。
Step 1|スタートアップとタスクの“原因”を止める(安全・強力)
1-1. スタートアップを整理
- Ctrl+Shift+Esc → タスク マネージャー
- スタートアップタブ → 不要/不明を右クリック 「無効化」
- サインアウト→サインインで再現テスト
1-2. タスク スケジューラを確認
- Windows キー →
taskschd.msc - タスク スケジューラ ライブラリを上から順に確認
- 「起動時」「ログオン時」に実行されるタスクで、
wscript.exe/cscript.exe/mshta.exeを呼ぶものがないか - 謎の
.js.vbs.hta.htmlを実行していないか
- 「起動時」「ログオン時」に実行されるタスクで、
- 心当たりがあれば 一時的に無効 → 再テスト
ここで直るケースがとても多いです(ベンダー旧ランチャー・ツールバー残骸など)。
Step 2|EdgeとWebView2を修復(IEの後継実行環境)
2-1. Edgeの修復
- 設定 → アプリ → インストール済みアプリ
- Microsoft Edge → … → 変更 → 修復
2-2. WebView2 ランタイムの修復
- 設定 → アプリ → インストール済みアプリ → Microsoft Edge WebView2 Runtime
- ある:修復(「変更」→修復)
- ない:Microsoft公式から WebView2 Runtime を導入(多くのデスクトップアプリが内部ブラウザとして使用)
WebView2破損は「起動時の謎のスクリプトエラー」の定番原因です。
Step 3|既定アプリと“スクリプト関連の関連付け”を初期化
- 設定 → アプリ → 既定のアプリ
- 検索欄に
.js/.vbs/.hta/.htmlと入力し、.js/.vbsは通常 Microsoft Windows Based Script Host(wscript).htaは Microsoft (R) HTML Application host(mshta).htmlは通常 Microsoft Edge
- 不自然なアプリに変わっていたら 元に戻す
Step 4|「IE残骸」を片付ける(IEは廃止済み)
IE自体は廃止ですが、Internet オプション(inetcpl.cpl)の設定が一部残り、起動時のレガシースクリプトに影響することがあります。安全な順で対応します。
4-1. Internet オプションの“リセット相当”
- Windows キー + R →
inetcpl.cpl→ 詳細設定 → リセット- 機種やポリシーでボタンが出ない場合があります(企業PCなど)。
4-2. リセットボタンが出ない場合の“代替”(上級)
- 管理者の コマンド プロンプトで実行
rundll32 inetcpl.cpl,ResetIEtoDefaults注:将来的に使えなくなる可能性があるため、恒久策は下記のIE機能無効化が本命です。
4-3. IE機能を無効化(可能なら)
- Windows の機能の有効化または無効化(
optionalfeatures) - Internet Explorer 11 のチェックを外す → 再起動
4-4. 企業PC(グループポリシー)の場合
- Windows キー + R →
gpedit.msc(Home不可) - コンピューターの構成 → 管理用テンプレート → Windows コンポーネント → Internet Explorer
- 「IEの設定リセットを許可」 が無効になっていないか確認
- 必要に応じてポリシー調整後、再起動
Step 5|Edge側のキャッシュ・サイト権限を整理
- Edge → 設定 → プライバシー、検索、サービス → 閲覧データをクリア
- 期間:すべての期間
- キャッシュされた画像とファイル、Cookie(サインアウト影響あり)を中心に
- サイトのアクセス許可 → JavaScript で不要サイトをブロック/許可を見直し
- 拡張機能で心当たりがあれば 一時的にオフ
Step 6|一時ファイルの徹底清掃
- Windows キー + R →
%temp%→ 中身を全削除 - 再度 Windows キー + R →
cleanmgr(または 設定 > 記憶域 から一時ファイル削除)
Step 7|セキュリティ製品の干渉チェック
- McAfee / Norton などで Webスクリプト監視やブラウザ保護の機能が衝突する例あり
- 一時停止で再現テスト → 直るなら 再インストール or 設定見直し(例:対象外リスト登録)
無効化のまま運用は危険。必ず保護状態を復帰してください。
Step 8|SFC / DISMでシステム破損を修復(安全)
管理者の PowerShell / コマンド プロンプトで順番に実行
sfc /scannow
を入力し実行。次に
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
を入力し、実行します。(完了まで少し時間がかかる場合があります)
- 完了後、再起動して再テストしてみてください。
Step 9|それでも直らない時(復元・ロールバック・再インストール)
- システムの復元:
rstrui→ エラー出始め前のポイントへ - 更新ロールバック:設定 → Windows Update → 更新履歴 → 更新プログラムのアンインストール
- 初期化/上書きインストール(ファイル保持も選べます):設定 → システム → 回復
重要:大きな操作の前に 外付けSSD/OneDriveにバックアップ を。
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Windowsアップデートや不具合に備えて、大切なデータはバックアップしておきましょう。 使いやすい外付けSSDやUSBメモリがあると安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 企業サイトの業務Webでだけ出ます。
A. IE依存(ActiveX等)の名残がある可能性。EdgeのIEモードが指定されているか、社内ポリシー/WebView2対応状況を管理者に確認。キャッシュ削除・IE残骸リセットも併用。
Q2. 「SCRIPT ERROR」だけでURLが空白です。
A. 起動スクリプトやローカルHTMLをバックグラウンド実行している可能性。タスクスケジューラ/スタートアップで .js/.vbs/.hta を呼ぶものを特定・停止。
Q3. Edgeは問題ないが、特定アプリ起動で出ます。
A. アプリが WebView2 を内部利用しているかも。WebView2修復とアプリ再インストールが有効。
再発防止のコツ(チェックリスト)
- スタートアップとタスクの定期棚卸し
- 不明な拡張機能や古いアドオンを撤去
- WebView2/Edge の修復を覚えておく
- バックアップ(外付けSSD/OneDrive)を習慣化
- 企業PCはポリシー変更履歴を残す
参考:すぐ使えるコマンド/画面呼び出し
eventvwr.msc ← イベント ビューアー
taskschd.msc ← タスク スケジューラ
inetcpl.cpl← Internet オプション
optionalfeatures ← Windows の機能
rstrui ← システムの復元
sfc /scannow
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
まとめ
- 起動時の「スクリプトエラー」は、起動タスク・IE残骸・Edge/WebView2破損・関連付けや拡張・セキュリティ干渉のどれかに集約されます。
- 本記事の順で “安全なものから” 試すと、高確率で解決に近づけます。
- 繰り返す場合は、イベントログや発生タイミングを鍵に原因を特定しましょう。どうしても直らないときは 復元/ロールバック/初期化も選択肢です。
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