Visual Studio Codeでターミナルが開かない・フリーズする不具合の解決法(2025年最新)

VS Codeのターミナルがフリーズし、頭を抱える開発者を描いたフラットデザインのイラスト。画面には赤い『フリーズ中』エラーメッセージが表示されている。

Visual Studio Code(以下 VS Code)は、世界中の開発者に利用されている定番エディタです。筆者自身も日常的に使用しており、もはやこれなしでは作業ができないといえるほど欠かせないツールです。

しかし、ある日突然 「ターミナルが開かない」「開こうとするとフリーズして操作できなくなる」 という深刻な不具合に直面しました。本記事では、実際に体験したトラブルと解決までの過程をまとめ、同じような症状で悩んでいる方に向けて効果的な対処法を詳しく解説します。


発生した症状

具体的な症状は以下の通りです。

  • ターミナルを開こうとすると VS Codeが固まり、マウスやキーボードの操作を受け付けない
  • 数秒後に「もう一度開く」「待機を続ける」「閉じる」というポップアップが表示される
  • どの選択肢を選んでも再びフリーズし、最終的には VS Code を強制終了するしかない
  • デバッガーを起動しようとした場合も同様にフリーズする

前日までは問題なく動作していたため、突然のトラブルに大きな戸惑いを覚えました。


環境情報

  • OS:Windows 10 22H2
  • VS Code:1.97.0
  • 主な拡張機能:ESLint / Git History / HTML CSS Support / Japanese Language Pack / SQLite 系 など

特に新しい拡張機能を追加したわけでもなく、設定を大きく変更したわけでもありませんでした。


試したが効果がなかった対策

ネットで調べながら以下の方法を試しましたが、いずれも改善しませんでした。

  1. ターミナルのプロファイルを変更(PowerShell → Git Bash など)
  2. 拡張機能をすべて無効化
  3. VS Code を最新版へアップデート
  4. VS Code をアンインストール後に再インストール
  5. Windows の修復や再インストールを検討

いずれも解決には至らず、原因がつかめずに3日が経過しました。


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原因を特定できたヒント

行き詰まった中で、「問題が発生する直前に何をしたか」を振り返りました。

  • Windows 10 の大型更新を直前に適用していた
  • GPUアクセラレーション関連の記事を最近見かけた
  • 使用していたPCは古く、内蔵GPUの性能が低い

これらを総合すると、Windowsの更新によってGPUのハードウェアアクセラレーション設定が影響したのではないか、という仮説にたどり着きました。


実際に解決できた方法

結論として、VS Code のターミナル設定で GPU アクセラレーションをオフにする ことでフリーズが解消しました。

手順

  1. VS Code 左下の ⚙️ アイコン → 設定 を開く
  2. 「機能」→「ターミナル」を選択
  3. 下にスクロールし、GPU アクセラレーション の項目を「off」に変更
  4. 設定を閉じて VS Code を再起動

その結果、ターミナルが問題なく起動できるようになりました。


追加で有効だった方法(裏情報)

筆者と同じように解決できないケースも報告されているため、以下の追加策も試してみてください。

  • VS Code を「–disable-gpu」オプション付きで起動
    → コマンドプロンプトから code --disable-gpu
  • グラフィックドライバーの更新
    → Intel HD Graphics 系や古い NVIDIA/AMD ドライバーで特に多発
  • 新規ユーザープロファイルでの起動確認
    → プロファイル破損が原因の場合は新規作成で解決することも
  • 拡張機能なしで起動(セーフモード) code --disable-extensions
  • 外部ターミナルを利用する応急処置
    → Windows Terminal や PowerShell を直接使うことで作業を続行可能

他の原因と切り分けポイント

VS Codeのターミナルが開かない原因はGPU設定だけではありません。環境によっては以下の要因も考えられます。

  • 環境変数(PATH)の破損
    開発ツールのパスが壊れていると、ターミナル起動時に即エラーが出ます。
    👉 コントロールパネル → システム → 詳細設定 → 環境変数 から確認しましょう。
  • 権限不足
    管理者権限で起動すると改善することもあります。特に会社PCや制限付きアカウントでは要注意です。
  • VPNやプロキシの干渉
    社内ネットワークやセキュリティソフトがVS Codeのバックグラウンド通信をブロックしている場合があります。VPNを一時的に切って試すのも有効です。

公式サポート情報を活用

VS Codeの開発元であるMicrosoftは、GitHub上で多数の既知の不具合を公開しています。

  • GitHub Issues で「terminal freeze」などを検索すると、類似事例や解決策が見つかることがあります。
  • 起動時に --verbose オプションを付けることで、詳細ログを確認し原因の手がかりを得られます。

開発者が陥りやすい落とし穴

  • Node.js や Python 環境が壊れている
    特定の言語環境に依存している場合、起動直後にターミナルが落ちることがあります。
  • アンチウイルスの干渉
    複数のセキュリティソフトを併用していると、VS Codeが正しく動作しないケースが確認されています。

応急対応の工夫

ターミナルがどうしても開かない場合、以下の方法で作業を継続できます。

  • 外部ターミナルを使用
    「設定 → ターミナル → デフォルトプロファイル」で Windows TerminalPowerShell を選択し、VS Codeから外部ターミナルを呼び出せば作業が継続可能です。
  • プロジェクト単位で切り替える
    一時的に別ターミナルを割り当てることで、原因を切り分けやすくなります。

再発防止のための工夫

  • VS Codeポータブル版を利用
    設定を隔離して持ち運べるため、不具合が起きても環境をすぐ復元できます。
  • 設定のエクスポート/インポート
    JSON形式で保存しておけば、再インストール後にすぐ元の環境に戻せます。
  • Windows復元ポイントの作成
    大型アップデート前に復元ポイントを作っておくと、問題が出ても簡単に巻き戻せます。

古いPC環境ならではの注意点

  • HDD搭載PC ではキャッシュの読み込みが遅く、ターミナル起動時にフリーズしやすい傾向があります。
  • メモリ不足(8GB未満) の環境では、複数拡張機能+ターミナル起動でリソース不足になることも。
  • 外付けGPUや古いIntel HD Graphics を利用している場合、ドライバの相性で不具合が起きやすいです。

実務で役立つ代替策

  • WSL(Windows Subsystem for Linux)の導入
    Windows上でLinux環境を動かすことで、より安定したターミナル体験が得られます。
  • Dockerによる仮想環境
    ターミナルの問題に左右されず、開発環境をコンテナ内に閉じ込められるため再現性が高くなります。

まとめと今後の対策

今回の不具合は GPUアクセラレーションと古いPC環境の相性 が原因でした。
同じ症状が出た場合、まずは以下を確認してください。

  1. GPUアクセラレーションをオフにする
  2. ドライバーを最新にする
  3. 起動オプション --disable-gpu / --disable-extensions を試す
  4. Windows Update 後は設定変更点を確認する
  5. 古いPCの場合は買い替えも検討

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【2025年最新動向】

  • Windows 10 22H2 のサポート終了が近づき、古いPC環境での報告が増えている
  • Windows 11 24H2 でも稀に同様の症状が発生
  • VS Code の GPU アクセラレーションは年々強化されており、低性能 GPU では不具合が出やすい
  • 一部では Intel HD Graphics と VS Code の相性問題 が継続的に報告されている

開発作業が止まると大きな損失につながります。定期的に設定や環境を見直し、トラブル時に備えて代替環境(WSL や仮想マシン)も用意しておくと安心です。


表で整理:ターミナルが開かないときの原因と解決法

症状主な原因対処法
フリーズするGPUアクセラレーション設定で「off」/ --disable-gpu
開かないプロファイル破損デフォルトプロファイルを変更
エラーが出る拡張機能の干渉拡張機能を無効化
一瞬で閉じるPowerShellの設定実行ポリシーを確認
アップデート後に不具合Windows/VS Codeのバグ更新確認、ダウングレード

結論

VS Code のターミナルが開かない・フリーズする不具合は、GPUアクセラレーションの無効化 が最も有効な解決策でした。もし改善しない場合でも、ドライバー更新や起動オプションを組み合わせれば多くのケースで解決できます。

開発環境は日々変化しており、古いPCを長く使うほど不具合が発生しやすくなります。もし頻繁にトラブルが起きるようであれば、思い切ってPCの買い替えも検討しましょう。

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