
Windowsを使っていると、突然ブルースクリーン(BSOD)が表示され、エラーコード「0x000000C4」が出ることがあります。突然の画面停止に驚かれた方も多いでしょう。このエラーは、主に「ドライバの互換性問題」や「メモリ保護違反」に関連しています。この記事では、初心者の方にもわかりやすく原因と対処法を解説します。
エラーコード 0x000000C4 とは?
「0x000000C4」は、正式にはDRIVER_VERIFIER_DETECTED_VIOLATIONというブルースクリーンエラーです。
これはWindowsが内部的にドライバを監視している「Driver Verifier(ドライバー検証ツール)」という仕組みが、ドライバの不正な動作を検出したときに出るエラーです。
主な原因は何?
以下の表に、主な原因をまとめます。
原因 | 説明 |
---|---|
ドライバの不具合 | 古い・互換性がないドライバが動作違反を起こしている |
Driver Verifierの実行 | 手動または自動でDriver Verifierが動作し、問題を検出 |
ハードウェア障害 | メモリやストレージの物理的な故障 |
過剰なオーバークロック | CPUやメモリの設定が不安定になっている |
BIOS設定の問題 | 互換性のないBIOS設定(セキュアブートなど) |
このエラーは、「システムの安全を守るために強制停止した」という、ある意味【守ってくれているエラー】とも言えます。
対処法① 不要なDriver Verifierを無効にする
もし手動でDriver Verifierを起動した後にこのエラーが出たなら、Verifierを無効化するだけで直る場合があります。
【手順】
- セーフモードで起動
・PC起動時に「F8」や「Shift+F8」(機種により異なる)を連打してセーフモードを選択
・または「回復オプション」→「トラブルシューティング」→「セーフモード」で起動 - コマンドプロンプト(管理者)を開く
- 以下のコマンドを入力してEnter
- PCを再起動
※セーフモードに入れない場合は、回復ディスクやUSB回復メディアが必要になることもあります。
対処法② 問題のあるドライバを特定・更新する
もしVerifierを無効にしても再発する場合は、ドライバが本当に不具合を起こしている可能性が高いです。
【手順】
- デバイスマネージャーを開く(「Win + X」→「デバイスマネージャー」)
- 最近インストールしたり更新したデバイス(特にグラフィック・ネットワーク・ストレージ系)を確認
- 該当ドライバを右クリック → 「ドライバーの更新」 または「ロールバック」
※メーカー公式サイトから最新のドライバをダウンロードするのが一番確実です。
対処法③ メモリ診断ツールを実行
メモリエラーが原因のこともあります。以下を試してみましょう。
【手順】
- 「スタートメニュー」→「Windowsメモリ診断」と入力して起動
- 「今すぐ再起動してチェック」を選択
- チェック完了後に結果を確認
メモリエラーが出た場合は、メモリ交換が必要になることもあります。
対処法④ BIOS設定・オーバークロックの見直し
- BIOSのセキュアブート・高速起動・OC設定を見直す
- オーバークロックを戻して「定格」にする
- BIOS自体を最新版に更新する
特に最近CPUやマザーボードを新しくした方は、BIOSが古いままだと互換性エラーが出やすくなります。
事前に準備しておくと役立つもの
準備物 | 理由 |
---|---|
回復用USBメディア | セーフモード起動ができない時の保険 |
ドライバの最新版データ | 事前に用意しておくと復旧がスムーズ |
BIOS更新用のマニュアル | 失敗を防ぐため事前確認が安心 |
準備しておくことで、もしもの時に冷静に対応できます。
実は役立つ補足知識
裏技① Driver Verifierの「対象ドライバ限定」実行
通常、Driver Verifierはすべてのドライバを監視しますが、特定のドライバだけを指定してチェックすることもできます。これにより、誤検出や不要なブルースクリーンを避けつつ、問題の原因を絞り込みやすくなります。
【やり方】
- 「コマンドプロンプト(管理者)」を開く
- 以下を入力して実行
※ドライバ名は、デバイスマネージャーで該当するドライバの
「プロパティ → ドライバー → ドライバーファイルの詳細」
で確認できます。
▪️たとえば、最近ビデオカードドライバを更新してから頻繁に0x000000C4が出る場合、ビデオカードのドライバだけを指定して確認すると、無関係なドライバに影響せずに検証できます。
裏技② Windowsイベントビューアーで詳細原因を探す
ブルースクリーンが出た直後の「イベントログ」に原因のヒントが記録されています。通常は「イベントビューアー → Windowsログ → システム」の中に、直前の重大イベントとして「BugCheck」や「DRIVER_VERIFIER」関連のログが残っています。
注目ポイント
- BugCheckコード(0x000000C4以外のサブコード)
- どのドライバファイル名が検出されたか(例:nvlddmkm.sys など)
これをもとに、特定のドライバ名をGoogle検索すれば、世界中の事例や対処例を調べる手がかりにもなります。
裏技③ Windows システム復元ポイントの活用
「昨日までは普通に使えていたのに…」という場合、最新のドライバ更新や設定変更が原因になっているケースもあります。そんなときは、システム復元を試すのも有効です。
【実行手順】
- スタート → 「復元ポイントの作成」 → 「システムの復元」
- 直近の安定していた日時の復元ポイントを選択
*この方法なら、Windowsのインストールやデータを失うことなく、設定やドライバだけを元に戻せます。
裏技④ 最新の「MiniDump解析」を使う
ブルースクリーン時に作成されるミニダンプ(C:\Windows\Minidump フォルダ内)は、詳細な原因分析に使えます。
最近は「WhoCrashed」や「BlueScreenView」といったフリーソフトで、初心者でも簡単にミニダンプを読み取ることができます。
- WhoCrashed → 分かりやすく原因を文章で示してくれる
- BlueScreenView → 問題を起こしたドライバ名を即表示
これにより、目視で確認しづらいドライバの詳細特定が可能になります。
補足知識:最近増えている「仮想環境」での0x000000C4
最近、仮想マシン(Hyper-V、VMware、VirtualBoxなど)上のWindows仮想環境でこのエラーが出る事例も増えています。
【原因】
- 仮想環境用の「仮想ドライバ」に互換性問題が発生
- CPU仮想化支援(VT-xやAMD-V)が無効になっている
*仮想環境の設定見直しや、ホストPCのBIOSで仮想化支援を有効化することで解消できるケースがあります。
補足知識:Windows Insider版での頻発も報告
開発版のWindows Insider Previewを使っている場合、この「0x000000C4」が比較的多く報告されています。新機能と古いドライバの相性問題が起きやすいためです。
Insider版利用者は、問題発生時は以下の対策も検討できます。
- 安定版に戻す(ロールバック)
- ドライバの互換性情報をInsiderフォーラムで確認する
補足知識:最近の傾向として
以前よりも セキュリティ機能が強化されたことでDriver Verifierの検出が厳しくなってきている のも背景にあります。特に
- Memory Integrity(コア分離)
- Smart App Control
- 仮想化ベースのセキュリティ(VBS)
これらの機能が有効になっていると、古いドライバが原因でエラーが出る可能性が高くなります。互換性情報に注意しながら、ドライバ更新・BIOS更新をセットで行うことが大事です。
まとめ
「0x000000C4」は、危険を未然に防ごうとする保護的なエラーです。焦らず、以下の流れで対処していきましょう。
- Verifierをリセット
- ドライバの更新・見直し
- メモリ診断実行
- BIOSやオーバークロック設定の確認
「何もいじっていないのに突然出た!」という場合は、直前のWindowsアップデートが原因になるケースもあります。その場合は、更新履歴を確認し、該当の更新プログラムを一時アンインストールするのも一つの方法です。
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