
はじめに(なぜ注目なの?)
KB5066791 は、Windows 10 に対して提供される 最後の月例セキュリティ更新(Patch Tuesday) です。インストールすると、22H2 は ビルド 19045.6456、21H2 は 19044.6456 に上がります。これ以降、Windows 10 は通常の無償更新が終了し、継続的な更新を受けるには ESU(Extended Security Updates) の加入(または Windows 11 への移行)が必要になります。
KB5066791 の概要(何が変わる?)
- 配信日:2025年10月14日(米国時間)
- 対象:Windows 10 バージョン 21H2/22H2
- OS ビルド:19044.6456/19045.6456
- 位置づけ:Windows 10 の最終月例セキュリティ更新
- 主な内容:セキュリティ修正・品質改善。9月時点の修正取り込みを含む(SMBv1/NetBT 関連の不具合修正などが言及)
既知の問題/報告が増えている症状
- インストール失敗・巻き戻り:途中で再起動を繰り返す、0x8007xxxx/0x80073xxx/0x8007000d 系で止まる、履歴に「失敗」と残る等の報告。月例恒例の“詰まり”が原因のことが多いです(後述の手順で解消可)。コミュニティでも同様の声が上がっています。
- 再起動タイミング:本更新は「必須」(自動適用)扱いで、再起動のスケジュールを促されることがあります。作業中の場合は作業データの保存を忘れないように!
セキュリティ面では、ゼロデイを含む修正がまとめて配信されたとの観測記事もあります(技術ベンダーの月例レビュー)。企業環境では優先度「高」での評価が妥当です。
今後どうなる?(Windows 10 EOS と ESU)
- EOS(End of Support):2025年10月14日で、Windows 10 への無償のセキュリティ更新は終了。以降はESUに加入するか、Windows 11 へ移行する必要があります。
- ESUの概要:個人向けの案内や選択肢が報じられており、継続利用のための道はありますが、基本方針は「Windows 11 へ移行」です。業務PCは計画移行をお勧めします。
まず確認しておくチェックリスト
- 自分のバージョン・エディション
「設定 → システム → バージョン情報」で 21H2/22H2 とビルド番号を確認。正常適用後は 19044.6456/19045.6456 になります。 - バックアップと空き容量
更新前に重要データを外付けやクラウドへバックアップ。Cドライブの空き容量(目安 10GB 以上)もチェックしておきましょう。 - 周辺機器・常駐の一時整理
USB機器は外し、常駐のセキュリティソフトは一時的に無効化(自己責任)→ 競合回避で成功率が上がることがあります。
うまく入らない時の解決策(やる順番)
下ほど“強め”の手段です。上から順に試してください。
1. Windows Update トラブルシューティング
「設定 → システム → トラブルシューティング → Windows Update」で自動修復を実行(履歴・内部状態のリセットがかかることがあります)。
2. DISM → SFC(整合性の回復)
管理者のターミナルで以下を順に実行 → 再起動 → 更新を再試行
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
sfc /scannow
3. SoftwareDistribution/Catroot2 の初期化
(管理者のターミナル)
net stop wuauserv
net stop bits
ren %systemroot%\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren %systemroot%\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start bits
※履歴キャッシュの詰まりで失敗するケースに有効です。
4. .msu(スタンドアロン)で手動適用
Microsoft Update Catalog から KB5066791 を入手し、直接インストール。必要に応じて wusa で順次適用、または DISM で一括指定。
5. それでもダメなら
- 高速スタートアップを一時オフ → 再起動 → 再試行
- クリーンブート(最小構成)で適用
- 起動ループ時は 回復環境(WinRE) から「前のビルドに戻す」や「復元」を検討
- 企業PCは 段階展開 & 一時停止で安定情報を待つ
企業・情シス向けの観点
- 優先度:最終パッチであると同時に、ゼロデイを含む月例(2025年10月)でもあるため、影響評価と迅速な是正が要件。脆弱性レビュー(10月 Patch Tuesday)を参照し、該当資産のリスク低減を。
- ESU/移行計画:Windows 11/Windows 10 ESU いずれにせよ、資産棚卸(アプリ互換/周辺機器)→ PoC → 段階移行の計画を明文化。ベンダー依存アプリの対応有無も早めに確定を。
よくある質問(FAQ)
Q1. 今すぐ入れるべき?
A. はい(推奨)。最終月例であり、セキュリティ重大度が高い更新を含む月です。業務影響が気になる場合は、テスト端末 → 部署ごと段階で進めてください。
Q2. これで Windows 10 の更新は本当に最後?
A. 通常更新としては最後です。以降は ESU へ移行するか、Windows 11 へのアップグレードをご検討ください。
Q3. 22H2 以外でも入る?
A. 21H2/22H2 が対象で、いずれも KB5066791(ビルド 19044.6456/19045.6456)となります。
まとめ・これからの“安全策”
KB5066791 は Windows 10 の最終月例更新です。
更新が入らない時は トラブルシューティング → DISM/SFC → キャッシュ初期化 → .msu の順で対処してみてください。
また同日に、 Windows 10 向け「KB5066791」 も公開されています。詳しくは こちらの記事 をご覧ください。
EOS 到達後は ESU か Windows 11 へ移行、業務PCは計画的な棚卸と段階展開が安全です。
ひとこと:最終パッチは“ゴール”ではなく“スタート”です。バックアップ習慣と移行計画で、来月以降も安全につかえPC環境を整えましょう。
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