
この記事では、Copilot Vision(画面を“見て理解する”機能)とChatGPT(指示の言語化・整形が得意)を組み合わせ、日々のPC作業を1タスク=約5分短縮するための実用レシピを10個ご紹介します。
想定読者:Windows 11をお使いの方(CopilotアプリまたはEdge版Copilotが使える環境)。スクショなしでも迷わない手順でご案内します。
- 1 作業を5分短縮するレシピ10
- 1.1 レシピ1|PDFマニュアルの要点3行+作業手順の箇条書きを即作成
- 1.2 レシピ2|Web記事×複数タブの賛否ポイント対照表
- 1.3 レシピ3|Excel/家計簿のざっくり差分と一言所感
- 1.4 レシピ4|設定アプリの目的地ナビ(次に押す場所だけ教えて)
- 1.5 レシピ5|申込フォーム/アンケートの回答草案づくり
- 1.6 レシピ6|メール受信画面から丁寧な返信案(日程調整込み)
- 1.7 レシピ7|動画編集ソフトなど未知のUIをその場で解説&ショートカット提示
- 1.8 レシピ8|社内テンプレへのフォーマット統一(体裁合わせ)
- 1.9 レシピ9|学習・試験勉強の要点チェック小テストを自動生成
- 1.10 レシピ10|“バラバラの情報”から次の3アクションを決める
- 2 プロンプトの“型”を覚える(コピペOK)
- 3 まとめ:5分×10回=1日50分の回復
作業を5分短縮するレシピ10
レシピ1|PDFマニュアルの要点3行+作業手順の箇条書きを即作成
効果:長文マニュアルの読み始めで5分短縮。
手順
- PDFを開いたままVisionをON(PDFウィンドウのみ共有)。
- ChatGPTに次を話しかけます:
このPDFの現画面セクションの要点を3行で。続けて、実行手順を番号付きで短く書いてください。
- 出力をそのままタスクメモに貼り付け。
コツ:章ごとに「この章の“落とし穴”も1行で」と追記すると実務向きに。
レシピ2|Web記事×複数タブの賛否ポイント対照表
効果:比較検討に強い。まとめ作成の初動が5分短縮。
手順
- 比較したい記事を2〜3タブ開く→全タブを見えるように並べる。
- VisionをON→ChatGPTへ:
表形式で「共通点」「相違点(賛成/懸念)」をまとめて。結論の違いがあれば理由を1行で添えてください。
- 出力表をWord/Notionにコピペ。
コツ:「根拠となる文の引用URLも付けて」と依頼すると検証が楽です。
レシピ3|Excel/家計簿のざっくり差分と一言所感
効果:数字を“文章化”する面倒を削減。
手順
- Excelの対象シートを表示→Vision ON。
- ChatGPT:
今見えている表の「今年 vs 昨年」の差額を主要項目だけ抽出して、3行の所感を書いてください。専門用語は避け、一般向けで。
- SNS/報告用のコメントとして流用。
コツ:セル範囲を指で囲って「この範囲だけ見て」と言うのも有効(言語で範囲指定)。
レシピ4|設定アプリの目的地ナビ(次に押す場所だけ教えて)
効果:ヘルプ検索の迷子時間を削減。
手順
- Windowsの設定画面で“行きたい場所の1つ手前”まで開く。
- Vision ON →
Bluetoothの詳細設定(デバイス名変更)まで行きたいです。次に押すボタン名と画面のどこか、手短に案内してください。
- 案内に従ってクリック。
コツ:同じパターンをテンプレ化しておくと他の設定にも転用できます。
レシピ5|申込フォーム/アンケートの回答草案づくり
効果:文章設問に悩む時間を短縮。
手順
- Webフォームを表示→Vision ON。
- ChatGPT:
質問文を読み取り、私の目的(副業ブログ運営・技術解説)に合う回答案を各200字以内で提示。丁寧語で、誇張なし。
- 生成文を微修正して貼り付け。
コツ:「NG例も1つ示して」→差分で最終案が磨かれます。
レシピ6|メール受信画面から丁寧な返信案(日程調整込み)
効果:ビジネスメールの下書きが即完成。
手順
- メールを表示→Vision ON。
- ChatGPT:
相手の要件を3点に要約し、丁寧な返信案を日本語で作成。曜日・時間の候補は(火/木の14:00–16:00、金の10:00–12:00)で提案してください。
- 件名案も合わせて依頼すると時短効果が高い。
コツ:社外/社内で文体テンプレを2種類作っておく。
レシピ7|動画編集ソフトなど未知のUIをその場で解説&ショートカット提示
効果:マニュアル検索を省略。
手順
- アプリの操作画面を表示→Vision ON。
- ChatGPT:
画面の主要パネルの役割を3点で説明。初心者が最初の30分で覚えるべきショートカットを5個教えて。
- 操作しながら“要点メモ”として保存。
コツ:「このツール名の正式表記も確認して」と添えると記事化に便利。
レシピ8|社内テンプレへのフォーマット統一(体裁合わせ)
効果:資料の“型”合わせを自動化。
手順
- テンプレ見本と修正対象ドキュメントを横に並べる→Vision ON。
- ChatGPT:
見本の体裁(見出し階層、箇条書きの記号、表のスタイル)に合わせて、右側の文章の構成だけ整えて。意味は変えず、句読点と文末を統一。
- 出力を貼り戻し→最終調整。
コツ:会社ごとの“禁則事項”を1行で渡すと精度が上がります。
レシピ9|学習・試験勉強の要点チェック小テストを自動生成
効果:インプット→アウトプットに一気通貫。
手順
- 教材PDF/スライドを見せる→Vision ON。
- ChatGPT:
現画面の内容から○×2問・四択2問・記述1問の合計5問を作成。最後に模範解答と各1行解説を。
- 直後に解いて定着度を確認。
コツ:間違えた問題だけ再出題するよう追加依頼。
レシピ10|“バラバラの情報”から次の3アクションを決める
効果:会議前に方向性を固めると5分以上の時短。
手順
- メール、資料、チャットの断片を同じ画面に並べる→Vision ON。
- ChatGPT:
いま表示している情報の要点を箇条書きで5つ。次に取るべきアクションを緊急度・効果の観点で3つ提案し、担当と所要時間の目安も付けてください。
- そのまま会議の冒頭アジェンダに転用。
コツ:アクションの“誰がいつまでに”を必ず要求すること。
プロンプトの“型”を覚える(コピペOK)
- 要点3行+手順
この画面の要点を3行で。その後に実行手順を番号付きで簡潔に。
- 比較表
目視できる複数タブの情報を比較表に。共通点/相違点/根拠URLも。
- 所感の文章化
表の数値差分に基づき、専門外の人に伝わる所感を3行で。
- ナビ案内
次に押す場所とボタン名だけ、最短で案内して。
- アクション設計
次の3アクションを「緊急度×効果」で優先順位付きで提案。担当/目安時間も。
うまくいかない時のチェックリスト
- 共有範囲が広すぎる:デスクトップ全体ではなくアプリ単位に。
- 通知が邪魔:フォーカスアシスト(通知オフ)を一時ON。
- 指示が抽象的:「3行で」「表で」「URL付きで」など出力形式を指定。
- 固有名詞が多い:ツール名や用語を正式表記で。略称は補足を。
- 機密情報:必ず見せない運用に。迷う場合はテスト用ダミーで試す。
よくある質問
Q. Visionは勝手に画面を読み続けますか?
A. いいえ。あなたがONにした時だけ共有されます。終わったら必ずOFFに。
Q. NPUがないPCでも使えますか?
A. はい、クラウド処理が中心のため基本機能は利用できます(将来のローカルAI強化は別軸)。
Q. 業務で使うときの注意は?
A. 社外秘や個人情報は映さない/記録設定の確認/共有範囲は最小限。社内ルールを優先。
まとめ:5分×10回=1日50分の回復
- Visionが“見る”、ChatGPTが“言語化する”。
- それぞれ単体より、並行運用で効果倍増。
- まずは本記事のテンプレを1つだけ常用し、週ごとに増やしていくのがおすすめです。
「画面を見せて、短く指示する」——この習慣化がいちばんの時短です。明日からの作業フローに、1レシピだけ取り入れて体感してみてください。
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