【2025年8月最新】Windows Update「KB5063709」がインストールできない?0x800f0805エラーの対処法

青い背景に白文字で「KB5063709が0x800f0805で失敗する」と書かれ、下部に症状・原因・対処の例を示す3列の表が配置されたトラブルシューティング解説画像。

2025年8月配信のWindowsアップデートで、 KB5063709(Windows 10 累積更新) を適用しようとすると、0x800f0805 エラーで失敗するという報告があります。

一方で KB890830(MSRT) は正常に入るというケースも珍しくありません。ここでは、いま困っている方向けに「原因の見立て → 安全な対処順 → 深掘り」までまとめたいと思います。


まず結論|失敗する現状

一過性の可能性はあり

配信直後はメタデータやキャッシュの不整合で失敗→数時間〜1日で自然解消することがあります。

ただし 0x800f0805 は「パッケージの不一致/破損」系で出やすいコードです。放置より「正しい版の手動適用」や「WUコンポーネント再取得」を試す方が解決が早いことが多いです。


対象と想定環境

  • 対象更新:KB5063709(2025/08/12 配信の累積更新)
  • 対象ビルド:19044.6216(LTSC 2021 / IoT LTSC 2021)19045.6216(22H2)
  • 既知の問題:現時点なし(8/13 JST)

ご自身のPCがこの更新プログラムの対象外であれば、何度試してもエラーが解消されることはありません。特にバージョンやエディション、アーキテクチャ(x64/ARM64/x86)の違いは見落としやすいため、対処を始める前に必ず確認しておくことが重要です。


0x800f0805 の意味

Windows Update でよくある「パッケージが無効/不一致/破損」などが原因のエラーです。

例えば、OSバージョン/エディション/アーキテクチャ(x64/ARM64/x86)の不一致、ダウンロード済みパッケージの破損、SSU(Servicing Stack Update)とLCUの前提が満たされない状況などで発生します。


安全な対処法

1) もう一度だけ通常再試行

配信直後の失敗は、通信の混雑や一時的な更新ファイルの不整合が原因の場合があります。そのため、まずは基本環境を整えたうえで改めて試すことが大切です。ここからは再試行の前に確認すべきポイントを順番に見ていきます。

OS版の確認

winver22H2(19045)LTSC 2021(19044) かを確認します。

winverは、Windowsのバージョンやビルド番号を表示するためのコマンドです。

Windowsキー+Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、winverと入力してEnterを押すと、現在のバージョン情報ウィンドウが表示されます。詳しくはMicrosoft公式ガイドも参考にしてください。

⚠️ 対象外版だと適用不可になります。

【基本の確認事項

① 空き容量(目安 10〜20GB)

② 日付時刻の自動設定

③ VPN/プロキシOFF

④ サード製セキュリティの一時停止。

⑤Windows Update を再試行。

これらの確認を行うことで、更新の失敗が単なる設定や環境の不備によるものなのか、それともより深い原因によるものなのかを切り分けやすくなります。特にセキュリティソフトやネットワーク設定は、無意識のうちに更新プロセスを妨げていることがあるため注意が必要です。

2) Windows Update キューの取り直し(リセット)

Windows Updateでは、過去にダウンロードした更新ファイルや一時データが壊れていると、新しい更新の適用に失敗することがあります。キューをリセットすることで、これらの不要または破損したデータを削除し、最新の正常なファイルを取り直すことができます。

①「サービス」で Windows UpdateBITS を停止。

「サービス」とは、Windowsが裏で動かしている機能や常駐プログラムの管理画面です。
開き方:Windowsキー+Rを押して「ファイル名を指定して実行」を開き、services.mscと入力してEnterを押すと「サービス」ウィンドウが開きます。

② C:\Windows\SoftwareDistributionC:\Windows\System32\catroot2 をリネームする。

 (例:末尾に .bak を付けるなど)

③ PC再起動 → Windows Update を再実行してみて下さい。

3) 手動インストール(推奨):Microsoft Update カタログから“正しい版”を取得

Microsoft Update カタログで KB5063709 を検索し、自分の環境と一致するパッケージをダウンロードします。(22H2 / LTSC 2021、x64 / ARM64 / x86)

ダウンロードした [.msu ]を実行して下さい。(または wusa コマンドで適用)

※22H2 x64 / x86 / ARM64 など複数のエントリがあります。OS版とアーキテクチャを厳守してください。

4) 前提の確認

近年の Windows 10 累積更新は SSU と LCU が統合されていますが、WSUS 配布やオフライン適用など一部の運用では、古い環境だと過去の SSU 前提が影響することがあります。一般的な家庭のオンライン更新では通常意識不要ですが、“適用不可”が続く場合は前提不足の可能性も疑ってください。

5) DISM / SFC の再実行

DISMとSFCは、Windowsのシステムファイルや更新コンポーネントの破損を修復するための標準機能です。更新エラーの原因がファイルの不整合や欠損である場合、これらのコマンドを実行することで正常な状態に戻せる可能性があります。

手順1:コマンドプロンプトを「管理者として」開く

  1. キーボードの左下にある Windowsマーク(スタートボタン) をクリック
  2. 検索ボックスに cmd と入力
  3. 検索結果に表示される 「コマンドプロンプト」 の上で右クリック
  4. メニューから 「管理者として実行」 をクリック
  5. 「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」と表示されたら、「はい」 をクリック

手順2:コマンドを入力して実行

黒い画面(コマンドプロンプト)が開いたら、以下のコマンドを1行ずつ入力し、Enterキーを押します。

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealthsfc /scannow

💡 実行には10〜30分ほどかかる場合があります。途中で閉じず、最後まで待ちましょう。

どちらもエラーなしでも、手動インストールとセットで解決する例が多いです。

6) それでもダメなら:「修復インストール(インプレースアップグレード)」

  1. Windows 10 のダウンロードページから Media Creation Tool を取得。
  2. 「この PC を今すぐアップグレード」を選択し、個人用ファイルとアプリを引き継ぐを指定して上書き修復。
  3. 再起動後、Windows Update を再実行。

※この方法はコンポーネント ストアの不整合をまとめて正常化できる“最終手段”として実績があります。

詳しい手順はこちらのページに書いています>“インプレースアップグレード解説


判断のコツ(症状から原因を絞ろう)

MSRT(KB890830)は入るが LCU は失敗する場合

MSRT(悪意のあるソフトウェアの削除ツール)は単独で動く“1本もの”の更新プログラムです。一方、LCU(累積更新)は、OS本体の多くのファイルや機能に手を加える“セットアップ作業”のような更新です。

もしMSRTは正常に入るのにLCUだけが失敗する場合、更新そのものが壊れているわけではなく、LCUの適用に必要な条件(バージョンや構成ファイル)が合っていないか、途中のファイルが破損している可能性が高いです。

0x800f0805 が繰り返す場合

0x800f0805は「その更新パッケージは使えません」という意味を含むエラーです。これは大きく分けて2つの原因が考えられます。

  1. OSの種類やバージョンが合っていない
    例:Windows 10 22H2用の更新を、LTSC 2021や別のエディションに入れようとしている
    例:x64用をARM64のPCに入れようとしている
  2. 更新パッケージやシステム側のファイルが壊れている
    ダウンロード中に破損したり、以前の更新が中途半端に残っている場合など

何度やっても同じエラーになる場合は、まずは自分のOSのバージョンやアーキテクチャを再確認し、正しい更新ファイルを選んでいるかを見直しましょう。それでも直らない場合は、手動インストールや修復インストールで環境を整える必要があります。

本当に一過性?

本当に一過性なのかは、配信直後の状況によって異なります。Windows Updateは配信開始直後にアクセスが集中し、サーバー側の応答や更新メタデータが不安定になることがあります。そのため、半日〜1日ほど時間を空けてから再試行すると、すんなり適用できる場合があります。


セキュリティと運用の注意

  • 非公式ツールや真偽不明の“修復ソフト”には注意。一次情報(Microsoft 公式)を参照してみて下さい。
  • モデルケースと異なる企業運用(WSUS/オフライン配布など)は、SSU/LCUの前提や承認フローを確認。累積更新は毎月配信されています。失敗した月は翌月で巻き取られることも多いので、やみくもにクリーンインストールへ飛ばないという選択もありだと思っています。

また、安全に長く使うためには、公式情報の確認と環境の定期メンテナンスが欠かせません。特に開発・業務PCは、OSやツールの更新で動作条件が変わることがあるため、小まめにアップデート状況をチェックしましょう。


よくあるつまずき → 対処早見表

症状原因の例対処のヒント
claude-code…ではなく今回の更新が何度も失敗WUキャッシュ不整合/ダウンロード破損WUリセット(SoftwareDistribution/Catroot2再生成)→ 再試行
手動適用でも 0x800f0805OS版・アーキテクチャ不一致、パッケージ破損22H2/LTSCの別、x64/ARM64/x86を再確認。別経路でもう一度ダウンロード
毎月どこかで詰まるコンポーネント ストアの不整合DISM/SFC → 改善なしならインプレースアップグレードを検討

ここで紹介したつまずきは、多くのユーザーが一度は経験するものです。事前に原因と対処法を把握しておくことで、作業の中断や不要なトラブルを減らせます。特に環境構築時は、一つずつ動作確認を行いながら進めることが安定運用の近道です。


参考リンク(一次情報)


まとめ

KB5063709の0x800f0805エラーは、一過性のこともあれば、OSの種類やバージョンの不一致、更新ファイルの破損などが原因になっている場合もあります。まずはOSバージョンやエディション、アーキテクチャを確認し、環境を整えたうえで再試行しましょう。

改善しない場合は、Windows UpdateコンポーネントのリセットやMicrosoft Updateカタログからの手動インストールが有効です。

それでも繰り返し失敗する場合は、修復インストール(インプレースアップグレード)によって環境を再構築する方法も検討してください。また、配信初日は不安定さが出やすいため、時間を空けてから再試行するのも有効な手段です。

ぜひ、今回紹介した手順を順に試してみてください。今後もいろいろ試してみて、最新な情報があれば、このページに更新していきます。

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