【2025年10月最新】Windows Update「KB5063709」がインストールできない?0x800f0805エラーの対処法

青い背景に白文字で「KB5063709が0x800f0805で失敗する」と書かれ、下部に症状・原因・対処の例を示す3列の表が配置されたトラブルシューティング解説画像。

【2025年10月時点の最新情報】
Windows アップデート KB5063709(Windows 10 累積更新) を適用しようとすると、0x800f0805 エラーで失敗するというご相談が寄せられています。一方で KB890830(MSRT) は正常に適用できるケースも多く見られます。本記事では、原因の切り分けから安全な対処の手順、深掘りポイントまでを丁寧にご案内します。


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いま起きている現象の整理

一過性で自然解消する場合があります

配信初期は更新メタデータやダウンロードキャッシュの不整合により失敗し、数時間〜1日で自然解消することがあります。ただし 0x800f0805「パッケージの不一致/破損」に由来することが多く、放置よりも「正しいパッケージの手動適用」や「Windows Update コンポーネントのリセット」を試すほうが早く改善する傾向です。

対象と想定環境

  • 対象更新:KB5063709(2025/08/12 配信の累積更新)
  • 対象ビルド:19044.6216(LTSC 2021 / IoT LTSC 2021)19045.6216(22H2)
  • 既知の問題
    ① 一部環境でReset/Recovery が失敗8/19 配信の更新で解消済み
    NDI 配信の音声/映像が遅延・不安定(暫定回避:NDI 設定で RUDP → TCP/UDP へ変更。調査継続)

まずはお使いの PC がこの更新の対象バージョン/エディション/アーキテクチャ(x64・ARM64・x86)に合致しているかをご確認ください。ここが一致しない場合、再試行しても適用されません。

0x800f0805 の意味

このコードは、Windows Update におけるパッケージの不一致・無効化・破損などで発生します。典型例は、OS バージョンやエディション・アーキテクチャの取り違え、ダウンロード済みファイル破損、SSU(Servicing Stack Update)と LCU の前提未満などです。


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安全な対処手順

1) もう一度だけ通常再試行(事前チェック付き)

配信直後の混雑や一時的な不整合で失敗することがあります。次の確認後に再試行してみてください。

  • OS 版の確認: Win+Rwinver22H2(19045)LTSC 2021(19044) かを確認
  • 空き容量: 目安 10〜20GB
  • 日付・時刻: 自動設定(ネット時刻同期)を有効に
  • ネットワーク: VPN/プロキシは一時的にオフ、有線接続推奨
  • 常駐ソフト: サードパーティ製のセキュリティやチューニング系は一時停止

上記を整えてから、Windows Update を再試行します。改善がなければ次へお進みください。

2) Windows Update コンポーネントのリセット

破損したダウンロードや古い一時ファイルが原因の場合、コンポーネントのリセットで改善します。

  • サービスを停止: services.msc を開き、Windows UpdateBITS を停止
  • フォルダのリネーム: C:\Windows\SoftwareDistributionC:\Windows\System32\catroot2*.bak などにリネーム(削除ではなく退避
  • PC 再起動 → Windows Update 再試行

※ コマンド派の方は、管理者の PowerShell/コマンドで停止→リネーム→開始でも構いません。

3) 手動インストール(推奨):Microsoft Update カタログから“合致版”を適用

Microsoft Update カタログで KB5063709 を検索し、ご自身の OS 版(22H2 / LTSC 2021)とアーキテクチャ(x64 / ARM64 / x86)に合致するパッケージをダウンロードします。取得した .msu をダブルクリック、または wusa で適用してください。

※ WSUS/オフライン適用の場合、環境によっては過去の SSU 前提が影響することがあります。詳細は KB5063709 の How to get this update をご参照ください。

4) 前提の確認(SSU と LCU)

近年は SSU と LCU が統合されましたが、WSUS 配布や古い運用手順では前提不足が引き金になることがあります。家庭でのオンライン適用では通常不要ですが、適用不可が続く場合は前提を疑うのが安全です。

5) DISM / SFC を実行(システム整合性の回復)

管理者のコマンドプロンプトを開き、以下を順に実行します。

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth sfc /scannow

処理には時間がかかる場合があります。完了後に再起動し、手動インストールと組み合わせて再試行すると成功率が上がります。

6) 改善しない場合:修復インストール(インプレース アップグレード)

  1. Windows 10 のダウンロードから Media Creation Tool を入手
  2. 「この PC を今すぐアップグレード」→ 個人用ファイルとアプリを引き継ぐ を選択して上書き修復
  3. 再起動後、Windows Update を再実行

コンポーネント ストアの不整合を一括で正せる最終手段として実績があります。詳しくは当サイトの解説記事をご参照ください:インプレースアップグレード解説


判断のコツ(症状から原因を絞る)

MSRT(KB890830)は入るが、LCU は失敗する

MSRT は単体動作の更新、LCU は OS の広範囲に適用する更新です。LCU のみ失敗する場合は、バージョン・エディション・アーキテクチャの不一致や、更新ファイル/コンポーネント ストアの破損を疑います。手動インストールと DISM/SFC の組み合わせが有効です。

0x800f0805 が繰り返し出る

  1. OS の種類・アーキテクチャ不一致(22H2 と LTSC の取り違え、x64/ARM64 の誤りなど)
  2. パッケージ破損/過去の更新の残骸(WU リセット+再ダウンロードで改善することがあります)

本当に一過性かどうか

配信初日はアクセス集中で失敗が増えます。半日〜1日あけて再試行すると通ることがあります。改善がない場合は、手順 2〜5 を実施してください。


セキュリティと運用の注意

  • 非公式の修復ツールは避け、Microsoft 公式情報を優先してご確認ください。
  • 企業運用(WSUS/オフライン配布等)の場合は、SSU/LCU の前提・承認フローを再点検してください。累積更新は毎月提供されるため、該当月に失敗しても翌月の LCU で巻き取られるケースは珍しくありません。

よくあるつまずき → 対処早見表

症状原因の例対処のヒント
今回の累積更新が何度も失敗するWU キャッシュ不整合/ダウンロード破損WU リセット(SoftwareDistribution・Catroot2 を再生成)→ 再試行
手動適用でも 0x800f0805OS 版・アーキテクチャ不一致/パッケージ破損22H2/LTSC、x64/ARM64/x86 を再確認。別経路で再ダウンロード
毎月どこかで詰まるコンポーネント ストアの不整合DISM/SFC → 改善しなければインプレース アップグレード

参考リンク(一次情報)

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まとめ

0x800f0805 は、一時的な要因で出ることもあれば、OS の種類やアーキテクチャの不一致・更新ファイルの破損などが原因のこともあります。まずは対象の一致を確認し、再試行 → WU リセット → カタログからの手動適用の順でお試しください。改善しない場合は、DISM/SFC、最終的にはインプレース アップグレードをご検討ください。配信初日の不安定さも考慮し、時間を置いた再試行も有効です。

本記事の内容は、今後の更新や既知の問題の進展に合わせて適宜アップデートしてまいります。

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