
いま起きている不具合は「自分だけ」?「Microsoft側」?
Teamsで
- 「サインインできない」
- 「接続中のまま進まない」
- 「会議に入れない」
- 「チャットが全く送れない」
といったトラブルが出たとき、最初に切り分けたいのは、次の2パターンです。
- Microsoft側(クラウド側)の障害・メンテナンス
- 自分のPC/ネットワーク/アカウント側の問題
この記事では、2025年時点の情報をもとに、
- 「障害かどうか」を正しく見極める方法
- 自分側の環境で試せる、安全な対処手順
を 「かんたん→本格」順で整理して解説します。
STEP1:まず「TeamsやMicrosoft 365全体の障害」かどうかを確認する
①管理者なら Microsoft 365「サービス正常性」を確認
会社や組織の管理者アカウントを持っている場合は、
Microsoft 365 管理センター →「健康状態」→「サービス正常性」 を確認します。
ここに、Teams や Exchange Online などの障害・メンテナンス情報が表示されます。
- Teams の行が「正常」以外(アラート/警告など)になっていないか
- “一部のユーザーでサインインできない問題を調査中” などの記載がないか
をチェックします。
※「MO から始まるID(例:MO941162)」が書かれている場合、そのIDが今回の障害情報です。
管理者アカウントを持っていない方は
https://status.office.com/からも、Microsoft 365 全体のサービス状態を確認できます(英語表示ですが、Teams や Exchange などのステータスと障害概要が一覧できます)。
② 一般ユーザーができる確認
管理者でない場合は、次の方法で「広範囲な障害かどうか」の目安をつけます。
- 組織内の同僚・友人に「Teams使えてる?」と聞く
- IT部門からのお知らせ(社内ポータル・メールなど)を確認
- ニュースサイトや各社の「M365障害情報ページ」を確認(大学・ISPなどが公開していることも多いです)
- X(旧Twitter)で
Teams 障害Microsoft 365 障害
などのキーワードを検索- 障害情報サイト(例:Downdetector)で「Microsoft Teams」や「Microsoft 365」を検索し、急激に報告件数が増えていないか確認する
- Microsoft 365 公式Xアカウント(
@MSFT365Statusなど)で、障害に関するアナウンスが出ていないかチェックする(英語ですが、障害番号や対応状況が分かります)
複数のユーザー/地域で似た症状が出ている場合は、Microsoft側の障害の可能性が高いです。この場合は、
- 自分側の設定をいじりすぎない
- 一時的に Web版やモバイル版へ逃がす
といった「被害を増やさない対応」が大事になります。
STEP2:インターネット接続と時間設定を確認する(基本だけど超重要)
①ネットワークの状態を確認
Teamsは常時インターネット接続が必要です。まずは基本を確認します。
- 他のサイト(ニュースサイトなど)は普通に開けるか
- 社内VPNを使っている場合
- VPNを一度切る → 再接続する
- VPNなしの状態だとTeamsが動くか試す
- 公衆Wi-Fiの場合:ログインポータルの認証が完了しているか
社内や学校環境では、ファイアウォールやプロキシ設定で Teams の通信が制限されている場合もあります。この場合は、自分で触らず、ネットワーク管理者に相談した方が安全です。
② PCの「日付と時刻」がズレていないか
意外と多いのが、PCの日時が大きくズレていて認証に失敗するケースです。
- Windowsの [設定] → [時刻と言語] → [日付と時刻] から
- 「時刻を自動的に設定する」をオン
- タイムゾーンも正しいか確認(日本なら UTC+9)
これを修正して再起動するだけで、Teamsのサインインが通ることがあります。
STEP3:Teamsクライアント側で試すべき「基本ワザ」
Microsoft公式のトラブルシュートでも案内されている、安全な基本手順です。
①アプリ再起動・サインアウト→サインイン
- Teamsを完全に終了する
- タスクバー右下のアイコンも終了
- 数十秒ほど待ってから再度起動
- それでもダメなら、一度 サインアウト → 再サインイン
②Web版(ブラウザ版)Teamsで試す
- ブラウザで
https://teams.microsoft.comを開く - 同じアカウントでサインインして、チャットや会議に入れるか試す
デスクトップ版だけ動かない/Web版は動く 場合、クライアントアプリ側の問題である可能性が高いです。
③モバイルアプリで試す
- iPhone / Android の Teams アプリをインストール
- 同じアカウントでサインイン
PCがダメでも、モバイルから会議に参加できるケースは多いです。
緊急時の 「逃げ道」 として覚えておくと安心です。
④ キャッシュクリア(Windows デスクトップ版)
長く使っていると、Teams のキャッシュが壊れて
「起動しない」「サインイン画面から進まない」問題を起こすことがあります。
Windows版の例
- Teamsを完全に終了
Win + Rで「ファイル名を指定して実行」を開く"%appdata%\Microsoft\Teams"と入力してOK- 開いたフォルダ内のファイル・フォルダをすべて削除
- PCを再起動 → Teamsを起動し直す
※会社のポリシーによっては、この操作を自分でやって良いか、IT部門に確認した方がよい場合もあります。
⑤ Teamsの再インストール
Microsoft公式サポートでも案内されているとおり、
アプリの再インストール も有効な手段です。
- Windowsの「アプリと機能」から Microsoft Teams をアンインストール
- PCを再起動
- 公式サイトから最新版をダウンロードしてインストール
- 新Teams / 従来のTeamsどちらを使うか、組織の案内に従う
STEP4:ブラウザ版 Teams 特有のポイント
TeamsをEdgeやChromeなどのブラウザで使っている場合は、
次の点も確認します。
- ブラウザの キャッシュとCookieを削除
- シークレットウィンドウ(InPrivateウィンドウ)で開いてみる
- 広告ブロッカーやトラッキング防止系の拡張機能を一時的に無効化
- 別のブラウザ(Edge→Chrome、Chrome→Edgeなど)で試す
シークレットウィンドウでサインインできるのに、通常ウィンドウはダメ
という場合、拡張機能やキャッシュが原因の可能性が高いです。
STEP5:アカウント・組織の設定が原因のケース
個人アカウントではあまりありませんが、
会社や学校のアカウント で次のようなケースもあります。
- ライセンスが失効していて、Teams利用権限が外れている
- 退職・異動などでアカウントが無効化されている
- 条件付きアクセス(場所やデバイス制限)でブロックされている
- MFA(多要素認証)の設定エラーでサインインが完了していない
この場合は、自分で設定をいじるよりも、管理者に状況を伝えるほうが確実です。
相談するときは、次の情報を書き添えると話が早く進みます。
- エラーが出ている画面のスクリーンショット
- エラーコード/メッセージの英数字(例:
CAA50021など)- いつから発生しているか
- どの端末で試したか(会社PC/自宅PC/スマホ etc)
- Web版・モバイルアプリではどうか
STEP6:それでもダメなとき 〜障害だった場合の「割り切り方」〜
ここまで試して、
- 自分のネットワークやPCには問題なさそう
- 組織全体でも同様の症状が出ている
- サービス正常性にも「障害」の表示が出ている
という場合は、Microsoft側の障害である可能性が濃厚です。このときは、
- Teams以外の連絡手段(メール、電話、別の会議ツール)に切り替える
- 会議主催者側は「Teamsが復旧し次第、会議をやり直す」旨を参加者に案内
- 「自分の設定をゴリゴリいじって壊す」ことは避ける
といった “被害を広げない運用” の方が、安全で現実的です。
よくあるパターン別・ミニQ&A
Q1. サインイン画面から進まず、ぐるぐる回ったまま
- ネットワーク(VPN含む)を一度切断 → 再接続
- 日時設定のズレを修正
- Wi-Fiルーターの再起動
- Teamsのキャッシュ削除 → 再起動
Q2. チャットやチームは使えるのに、「会議だけ入れない」
- 会議URLが古い/無効になっていないか
- 組織外ユーザーとして招待されている場合、ポリシーでブロックされていないかブラウザ版で開き直すか、別のブラウザで試す
Q3. 「このアカウントでは組織にアクセスできません」と表示される
- Microsoftアカウント(@outlook.com 等)と組織アカウント(会社ドメイン)の混在に注意
- Windowsへサインインしているアカウントと、Teamsで使いたいアカウントが一致しているかを確認
まとめ:2025年時点の「正しい順番」で原因を切り分ける
- Microsoft 365全体の障害かどうかを確認
- サービス正常性、社内連絡、ニュース・Xなど
- ネットワーク・日時が正常か確認
- アプリ再起動 → Web版・モバイル版で切り分け
- キャッシュ削除・再インストールなど、クライアント側の基本対処
- 組織アカウントの場合は、ライセンスやポリシーを管理者に確認
- 障害と判明したら、深追いしすぎず「別ルートに切り替える」
この流れで見ていくと、「自分だけのトラブル」なのか「Microsoft側の障害」なのかを 最小限の手間で切り分けつつ、余計な設定変更で詰むリスクも減らせます。
ぜひ、試してみてください。
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