【2025年版】Googleが「パスワード廃止」へ?Windowsユーザーも知っておきたい「パスキー」の話

パスキーによるログインを示す鍵付きの南京錠アイコンとWindowsロゴ、背景に「Googleがパスワード廃止へ?」と書かれた2025年版のセキュリティ解説イラスト

はじめに

パスワードが“古くなる”時代が来た?

「Googleアカウントにログインしてください」と表示されたとき、あなたは何を入力しますか?

これまでなら「パスワード」が当たり前でした。でも今、GoogleをはじめAppleやMicrosoftなどが、「パスワードのない未来」を見据えて動いています。

その鍵となるのが、「パスキー(Passkey)」という新しい認証方式です。

「でも、それってiPhoneとかだけの話でしょ?」

いえいえ、Windowsユーザーにもすでに関係があります。

この記事では、パスキーの基本から、Windowsユーザーの視点での使い方、注意点、そして今後の動向まで、わかりやすくお伝えします。

パスキーとは?パスワードと何が違うの?

パスキー(Passkey)とは、パスワードの代わりになる新しい「ログイン手段」です。

基本的には、指紋認証・顔認証・PINなど、端末側の本人確認情報を使ってログインします。

パスキーを使ってPCにログインしようとしている男性

一番のポイントは、以下のような違いです。

【HTML表】パスキーとパスワードの違い

比較項目パスワードパスキー
入力の手間毎回手動入力顔認証や指紋で簡単
セキュリティ漏洩・使い回しのリスクありフィッシングや漏洩に強い
保存場所Webサイトごとに登録端末に保存(生体認証と連携)
主な利用方法文字列を記憶・入力デバイスが認証

簡単に言うと、「自分のデバイス自体が鍵になる」のがパスキーです。

だから、パスワードのように盗まれる心配も少なく、入力の手間も不要です。

なぜ今、Googleがパスキーを推しているのか?

Googleは2023年以降、ユーザーの初期ログイン方法としてパスキーを強く推奨しています。

その理由はシンプルで、パスワードがもう“限界”にきているからです。

  • パスワードの使い回しが多く、漏洩しやすい
  • フィッシング詐欺が年々増加している
  • 安全なはずの2段階認証ですら、手間やSMSの問題がある

これらを解決するために、より簡単で安全な「パスキー」が選ばれているのです。

Windowsユーザーもすでに使えるって知ってた?

「でも自分はWindowsだから関係ないよね」と思う方も多いかもしれません。

しかし、実はWindows 10・11でもパスキーは利用可能です。

具体的には、以下の方法があります。

  • Microsoft EdgeやChromeでパスキー対応サイトにアクセスすると、パスキーの保存・利用が可能
  • Windows Hello(指紋認証・顔認証・PIN)と連携して、自分のWindowsデバイスで認証できる

つまり、Windows+Edge+Helloの組み合わせで、もうパスワードなしでログインできる時代が始まっているのです。

ご使用のPCに指紋認証機能がない場合も、USB接続の指紋リーダーを使えば、Windows Helloやパスキーが使えるようになります。

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これはPCにUSBを 差し込むだけで使えるので、簡単にセキュリティを強化したい方におすすめです。

パスキーのメリットとは?

Windowsユーザーとしても、パスキーには以下のようなメリットがあります。

  • 入力の手間が大幅に減る
  • 他人が使えないので乗っ取りに強い
  • パスワード管理アプリに頼らなくてもいい
  • GoogleやMicrosoftなど主要なサービスで使える

また、今後はAmazon・PayPay・銀行系のサイトにも広がる可能性が高く、「覚える必要のないログイン方式」が主流になるかもしれません。

パスキーを使う際の注意点は?

パスキーは便利ですが、いくつか注意点もあります。

  • パスキーは基本的に「デバイス単位」で保存されるため、パソコン・スマホ・タブレット間で共有が必要になることがあります
  • 古いPCやブラウザでは対応していない場合がある
  • 家族や共有PCでは使いにくい(顔認証や指紋が使えないため)

また、パスキーを使い始めると、逆にパスワードを忘れてしまうリスクもあるので、緊急時用にバックアップ手段(例:リカバリ用メールアドレスなど)も設定しておくと安心です。

今後どうなる?移行の流れと備え

すぐにすべてのサービスがパスキーになるわけではありませんが、Google・Apple・Microsoftのような大手が動いている以上、中長期的に「パスキーが当たり前」になる未来は十分に考えられます。

特に、次のような流れが予想されます。

  • 主要サービスでのログインに「パスキー優先」が進む
  • Windows 11の標準設定にパスキーが統合される
  • アカウント復旧も「顔認証+PIN」などになる

なお、こうした移行は突然すべてが切り替わるわけではありません。

補足解説・ パスワード廃止は“完全になくなる”という意味ではない

GoogleやMicrosoftが掲げている「パスワード廃止(Passwordless)」という言葉ですが、これは「すべての場面でパスワードが消える」という意味ではありません。

現時点では、次のような意味合いで使われています。

ユーザーのメイン認証手段として、パスワードではなくパスキーや生体認証を使う方向にシフトする

新しいデバイスやアカウント登録時に、パスワードを設定しない選択肢を提供する

フィッシングや漏洩のリスクを減らすため、ユーザーの操作フローからパスワード入力を減らしていく

つまり「パスワードは“なくしてもいい”時代に入った」というニュアンスで、「完全に使えなくなるわけではない」というのが実際のところです。

実際には「パスキー+パスワードの併用」がしばらく続く

たとえば、Googleアカウントではパスキーが優先されるようになりましたが、次のような場面では従来のパスワードが必要になります。

パスキーを保存していたスマホやPCを失くしたとき

新しい端末でアカウントに初めてログインする時の本人確認

パスキー認証が失敗した際の「バックアップ用認証手段」としてのパスワード入力

このため、GoogleやMicrosoftも「今すぐすべてのパスワードを消してください」とは言っていません。むしろ「まずはパスキーを日常的に使い始めてみましょう」というスタンスです。

今は“移行期”と考えよう

• 現在は「パスワードからパスキーへの移行期間」であり、併用が現実的な対策

• 将来的にはパスワード入力が減っていくが、当面は「廃止」ではなく「推奨からの置き換え」が進行中

• パスワードを覚える手間が減っていく一方で、リカバリ手段(代替認証)としてパスワードが生き残る場面もあ

このように「廃止」という表現はやや強めではありますが、「主役の座をパスキーに譲っていく」という方向性で、確かに世界のセキュリティ環境は動いています。

パスキー対応サービスの一例(2025年7月時点)

サービス名パスキー対応状況
Google◎ 初期設定でパスキーを推奨
Microsoft○ Windows Hello経由で利用可能
Apple(iCloud, Safari)◎ 完全対応済み
Amazon△ 一部端末・国で試験導入中
PayPay× 未対応(今後に期待)

まとめ:今こそ「パスキー」を知っておこう

パスキーはまだ新しい技術ですが、セキュリティと利便性を両立できる画期的な仕組みです。

とくに、Windowsユーザーの皆さんにとっても、Edge+Helloで今すぐ使い始めることが可能です。

今後は、より多くのサイトやサービスがパスキーに対応していくと考えられます。

「まだ先の話」ではなく、「すでに始まっている話」なんです。

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