
パソコンの大切なデータ、ちゃんと守れていますか?
突然の故障、ウイルス感染、操作ミス…。そんなとき、大切なデータが消えてしまうリスクを減らすために欠かせないのが「バックアップ」です。この記事では、失ってからでは遅い!という前提で、確実にデータを守るバックアップの方法をわかりやすく解説します。
なぜバックアップが必要なの?
パソコンのトラブルは突然やってきます。
- ハードディスクやSSDの故障
- ランサムウェアなどのウイルス感染
- Windowsアップデートによる予期せぬ不具合
- 誤って削除・上書きしてしまった操作ミス
- 落雷・水濡れ・盗難などの物理的リスク
こうしたトラブルが起きても、バックアップを取っていればデータは守れます。
近年では特に「ランサムウェア対策」としてのバックアップが重要視されています。攻撃者にお金を払うより、自前のバックアップがあれば安全です。
バックアップの基本原則「3-2-1ルール」
安全なバックアップの考え方として有名なのが「3-2-1ルール」です。
ルール | 内容 |
---|---|
3 | データのコピーを3つ以上持つ(オリジナル+2つのバックアップ) |
2 | 異なる2種類の媒体に保存(例:外付けHDDとクラウド) |
1 | 1つは別の場所に保管(例:クラウドや別宅に保管) |
このルールを守ることで、あらゆるトラブルに柔軟に対応できます。
方法①:外付けHDD・SSDにバックアップ
最も手軽で、誰にでも実践できる方法です。データを定期的に外付けHDDやSSDにコピーするだけ。
【メリット】
- インターネット不要
- 初期投資以外にコストがかからない
- 大容量のデータも高速転送
⚠️ 注意点
- 同じ場所に保管すると火災・盗難時に危険!
- 機器が壊れる可能性もあるため2台以上に保存できると安心です
▪️ おすすめソフト
Windows標準の「バックアップと復元」機能や「ファイル履歴」も活用できます。
方法②:クラウドストレージにバックアップ
インターネット上にデータを保存する方法です。代表的なサービスには以下のようなものがあります。
サービス名 | 無料容量 | 有料プラン例 |
---|---|---|
OneDrive | 5GB | 100GB〜(Microsoft 365との連携あり) |
Google Drive | 15GB | 100GB〜(Google One) |
Dropbox | 2GB | 2TB〜(月額プラン) |
【メリット】
- 災害や盗難時にも安心(遠隔保存)
- 自動でバックアップ設定できる
- 複数端末からアクセス可能です
⚠️ 注意点
- 容量には上限がある(無料版)
- セキュリティ対策(パスワード・2段階認証)を必ず設定!
方法③:システムイメージを作成する(丸ごと保存
Windowsやソフト、設定、データなどを丸ごと保存するのが「システムイメージ」です。トラブル時に元の状態に復元できます。
【メリット】
- パソコンが壊れても同じ環境を復元できる
- 新しいPCへの移行もスムーズです
⚠️ 注意点
- ファイル単体の復元には不向きです
- 定期的な更新が必要(古いイメージは使えないことも)
【作成方法】
①「コントロールパネル」を選択
②コントロールパネルの「バックアップと復元(Windows 7)」
から「システムイメージの作成」します。
方法④:USBメモリやSDカードへの保存
容量の少ないデータ(文書・写真など)に適した簡易的バックアップ方法です。
【メリット】
- 小型で持ち運びが楽
- 価格も安価で手軽
⚠️ 注意点
- 容量に限界があります
- 耐久性が低いため、あくまで補助的な用途でお使いください
方法⑤:自動バックアップソフトを使う
「毎週◯曜日に自動でバックアップ」
「更新されたファイルだけ保存」
など、手間を省ける便利なツールが豊富です。
【 代表的なソフト】
- EaseUS Todo Backup(無料版あり)
- AOMEI Backupper
- Macrium Reflect
などがおすすめです。
【メリット】
- 一度設定すればあとは自動
- バックアップ忘れを防げる
⚠️ 注意点
- 初回設定に少し知識が必要
- 容量不足時の動作に注意
方法⑥:NAS(ネットワークHDD)で家庭内バックアップ
LAN経由で複数のパソコンと共有できるハードディスク。ファイルサーバーのように使え、自宅でのバックアップに最適です。
【メリット】
- 複数のPCやスマホからアクセス可能
- 自動バックアップ機能つき機種も多い
⚠️ 注意点
- 初期設定がやや難しい
- 導入コストが高め(2〜3万円〜)
バックアップは「頻度」が命!自分に合ったスケジュールを決めよう
バックアップを取るだけでは不十分で、「いつのデータを復元できるか」が大きな差になります。
例えば…
- 数週間前のファイルが必要なのに、昨日のバックアップしか残っていない
- 誤って上書きしたデータが、直後に自動バックアップされてしまった
このようなトラブルを防ぐためには、定期的かつバージョン管理されたバックアップが重要です。
利用状況 | おすすめの頻度 |
---|---|
ほぼ毎日使う(仕事・執筆) | 毎日または毎回起動時 |
週に数回使う(趣味・家庭用) | 週1回程度 |
月に数回しか使わない | 月1回+重要な更新時 |
「ファイル履歴」や「クラウドストレージの履歴保存機能(例:OneDriveのバージョン履歴)」を活用することで、過去の状態に戻すことができるため、非常に便利です。
バックアップの頻度の目安
トラブル発生時に役立つ!復元の手順も知っておこう
バックアップは「取るだけ」では不十分です。いざというときに復元(リストア)できるかどうかが重要です。
- 定期的に復元テストをしてみる
- クラウドの復元方法を確認しておく
- システムイメージの復元方法を印刷・メモしておく
これらの確認をしておけば、いざという時にも慌てずに対応できます。
バックアップは「取る」こと以上に「戻せるか」が重要です。
定期的なテストと確認こそが、信頼できるバックアップ環境を作るための鍵になります。
不測の事態に備えて、普段から復元の流れを意識しておくと安心です。
まとめ:あなたに合った方法で「もしも」に備えよう
バックアップは難しいものではありませんが、「やっていなかった」が命取りになります。
「そのうちやろう」と思っていても、バックアップは後回しにされがちです。
しかし実際にトラブルが起きてからでは、取り返しがつかないこともあります。
特に、家族の写真や大切な書類など、お金では買い戻せないデータほど、しっかり守るべきです。
今すぐすべてを完璧にやる必要はありません。
まずは「外付けHDDを買うだけ」
「OneDriveに写真をコピーするだけ」
といった小さな一歩から始めてみましょう。
慣れてきたら、定期的な自動バックアップや、クラウドと組み合わせた二重保存にも挑戦してみてください。
未来のあなたが「あの時やっておいてよかった」と思えるようになるはずです!
今日、この瞬間が、バックアップを始める最高のタイミングかもしれません。
まずは外付けHDDやクラウドストレージに、大切な写真、書類、思い出…失って後悔しないよう、バックアップしておきましょう!
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