
パソコンの中には、仕事の書類、家族写真、IDやパスワードなど、個人情報の宝庫とも言えるデータが詰まっています。
これを完全に消去せずに廃棄すると、第三者に悪用される可能性があります。
企業の場合は特に、顧客情報や社内資料の流出が大きな損害を招くため、確実なデータ移行と消去が必要です。
廃棄前にやるべきこと
(1) 必要なデータをバックアップ
① 外付けHDDやSSDにコピー(大容量データ向け)
写真や動画、音楽ファイル、仕事用のドキュメントなど、大容量データは外付けHDDやSSDにまとめて保存しておくと安心です。特に以下のようなデータはコピーしておきましょう。
- 写真・動画:家族写真、旅行動画、撮影データなど思い出系ファイル。
- ドキュメント類:仕事の資料、学習ノート、契約書や確定申告関連データ。
- 音楽・音声ファイル:購入済みの楽曲や録音データ。
- アプリの設定やプロジェクトファイル:動画編集・音楽制作・イラスト制作などの作業データ。
- メールやブラウザのバックアップ:必要に応じてエクスポートして保存。
後から「あれも残しておけばよかった…」とならないよう、作業前にバックアップ対象リストを作ってからコピー作業をすると漏れがなくなります。
②クラウドストレージ(OneDrive / Google Drive / Dropbox)
クラウドストレージを使っている場合は、アカウント内のデータも忘れずに整理・削除しましょう。特に共有フォルダや仕事用のドキュメントは、他者が引き続きアクセスできる場合があり削除していないと危険です。
- バックアップの確認:必要なファイルはローカルPCや外付けHDDに保存しておく。
- 不要データの削除:個人情報や機密ファイルは完全に削除(ゴミ箱からも消去)。
- 同期設定の解除:パソコンの処分前に同期を停止し、クラウドからサインアウトする。
- 共有リンクの無効化:過去に共有したURLリンクが残っていないか確認し、不要ならアクセス権を削除。
※ 廃棄や譲渡後もクラウドにデータが残っていると、別の端末からアクセスされる恐れがあります。必ず同期解除とログアウトを行ってください。
③メール、写真、文書、ブラウザのブックマークも忘れず移行
【メール】
OutlookやGmailなどの送受信履歴、連絡先をエクスポートして新しいPCや別アカウントにインポート。
【写真】
家族・旅行・イベントの写真や動画など、大切な思い出ファイルを外付けHDDやクラウドに保存。
【文書】
仕事・学校・趣味で作成したWord、Excel、PDFなどのファイル。
【ブラウザのブックマーク】
Google ChromeやMicrosoft Edgeなどで登録したお気に入りサイトをエクスポートしておくと、新しい環境ですぐ使える。
これらはOSやアプリを再インストールすると消えてしまう場合があります。特にブラウザのブックマークは忘れがちなので注意してください。
④企業の場合は共有サーバーやNASに移行
【共有サーバー】
社内で使っているファイルサーバーに必要なデータを移しておくことで、他のメンバーも継続してアクセス可能。
【NAS(ネットワーク接続ストレージ)】
社内ネットワークからアクセスできる専用ストレージ機器。バックアップ機能も備えている場合が多く、安全にデータを保管できる。
個人PCにしかない資料やデータは、退職・異動・PC廃棄後に取り出せなくなる可能性があります。移行後は必ずアクセス権やフォルダ構成を確認しておきましょう。
(2) アカウントやライセンスの解除
- Microsoftアカウントからサインアウト
- Adobe製品、Officeなどライセンス解除
- iCloudやGoogleアカウントも解除
サブスクリプション型のソフトやサービス(Microsoft 365、Adobe製品、セキュリティソフトなど)は、PCと紐づいている場合があります。廃棄前に必ずライセンスを解除し、新しいPCで再認証できるようにしておきましょう。
(3) データの完全消去
「ゴミ箱を空にする」だけではデータは復元可能です。
安全のためには以下の方法を使いましょう。
Windows標準機能で初期化&ドライブクリーンアップ
- 設定 → システム → 回復 → このPCをリセット
- 「すべて削除する」を選び、ドライブを完全クリーンアップ
専用ツールで上書き消去
- 無料ツール:Eraser、DBAN
- 有料版は上書き回数や方式を選べてより安全
廃棄の選択肢と比較
廃棄方法の比較を、わかりやすい表にしてみました。
方法 | 特徴・想定シーン | メリット | デメリット | 費用目安 | 証明書(消去/廃棄) |
---|---|---|---|---|---|
自治体の回収(小型家電リサイクル等) | 家庭向け。回収ボックスや指定日で処分。 | 身近で手続きが簡単。 | 買取不可。データ消去は自己責任。 | 無料〜数百円 | 基本なし |
メーカー回収(PCリサイクルマーク) | 家庭・SOHO。メーカーへ申込み・郵送。 | 対象機種は回収無料の場合あり。 | 買取不可。対象外は有料。 | 無料〜数千円 | 発行なし〜簡易受領のみ |
認定処分業者(情報抹消サービス) | 企業・官公庁向け。出張/引取/郵送対応。 | 物理破壊・上書き消去に対応。各種証明書の発行可。 | 費用がかかる。査定による現金化は基本なし。 | 数千〜数万円/台(規模で変動) | あり(データ消去/廃棄証明) |
買取サービス(宅配) | 個人・企業。状態が良いPCを現金化。 | 送料無料・手数料0円が多い。査定が早い。 | 査定は状態次第。消去は自前or有料オプション。 | 0円(売却で収益化) | オプション/業者により可 |
下取り(量販店/メーカー) | 新PC購入時に値引きと併用。 | 手続き一本化で楽。買い替えがお得。 | 単体売却より還元率が低い場合。 | 値引き(数千〜数万円) | 店舗/メーカーによる |
社内再利用・寄贈 | 教育機関・社内部門へ再配備。 | コスト最小化・社会貢献。 | 資産/情報管理の手間が残る。 | ほぼ0円(整備費用は発生) | 社内手順で記録・承認 |
※「PCリサイクルマーク」が付いた家庭向けPCはメーカー回収が無料になる場合があります。
※ 企業は監査対応のため、データ消去証明書・廃棄(リサイクル)証明書の取得・保管を推奨します。
捨てるより「売る」という選択肢も
廃棄費用がかかると思い込んでいる方は少なくありませんが、状態が良ければパソコンを売って現金化できます。企業で大量に廃棄する場合は、まとめて査定依頼をすれば手間も送料も節約できます。
廃棄前チェックリスト
項目 | 内容 | 完了 |
---|---|---|
データバックアップ | 外付けHDD/SSDやクラウドに必要なファイルを移行 | ☑ |
アカウント解除 | Microsoft/Google/iCloudなどの紐付けを解除 | ☑ |
ライセンス解除 | Office/Adobeなどのライセンス認証を解除 | ☑ |
データ完全消去 | Windows初期化や専用ツールでドライブをクリーンアップ | ☑ |
周辺機器の取り外し | 外付けHDDやUSB機器を取り外し、安全に保管 | ☑ |
買取サービス検討 | パソコン買取アローズやエコリングなどに査定依頼 | ☑ |
廃棄証明書の取得(企業) | データ消去証明書・廃棄証明書を発行してもらう | ☑ |
上記の項目を順番に実施すれば、個人情報の漏えいリスクを大幅に減らし、安全にパソコンを手放すことができます。特に企業や団体の場合は、最後の「証明書の取得」を忘れずに行い、監査やトラブル発生時に備えてください。
また、まだ動作するパソコンや比較的新しい機種は、廃棄ではなく買取サービスを利用することで、廃棄コストの削減や予算の一部回収につながります。安全対策とお得な処分方法を両立させて、安心して次のステップへ進みましょう。
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企業が大量にPCを廃棄する場合の注意点
- 一括査定でまとめ売り(送料・手間を削減)
- 廃棄証明書・データ消去証明書を必ず発行してもらう
- 社内資産管理台帳に廃棄情報を記録し、監査対応に備える
大量廃棄では、1台ごとのデータ消去や資産管理番号の確認漏れが起こりやすくなります。特に顧客情報や社内機密が含まれるPCは、物理破壊や証明書付きデータ消去サービスを利用すると安心です。また、廃棄作業の進捗や処理証明を記録しておくことで、後から監査や法的要請があっても対応できます。
廃棄後にやっておくべきこと
- 新PCでデータ移行が問題ないか確認
- 外付けメディアやHDDは暗号化または物理破壊
- 不要なアカウントやサブスクを解約
廃棄が完了したら、処分証明書やデータ消去証明書を保管しておきましょう。これらは後から廃棄を証明するための重要書類です。また、社内の資産管理台帳やリース契約の記録を更新し、不要な保守契約やサブスクリプションが残っていないかも確認しておくと安心です。
まとめ
- 必要データは確実にバックアップ・移行
- アカウントやライセンスを解除
- データは完全消去で復元不可能に
- 捨てるよりも買取サービスで現金化
- 企業は証明書発行サービスを利用
安全性とお得さを両立すれば、PC廃棄は「資産の一部回収」にもなります。
処分を検討中の方は、まずは査定から始めてみましょう。