【解決策】仮想マシンで音が出ない?原因と対処法を画像付きで徹底解説!

前回投稿はこちら
仮想マシンを導入し本格的に使ってみると、思いの他サクサクと動作しています。

しかし、なにか特別なパソコンをつかっている?とお問い合わせをいただきました。

そこで、今回Hyper-Vの導入に使用した筆者のパソコンの仕様について、その詳細を掲載しておきます。

仮想マシンを設定したPCのスペック


まずは、もともとのパソコンのスペックが下記の通りとなります。

富士通PCスペック画像


Hyper-Vを導入したPCは、中古で知り合いから譲り受けたパソコンです。

譲りうけた後、Windows10へのアップデートを行う為に、下記2点の増強を行っています。

中古PCの自作増強内容


 ① メモリの追加
   空きスロットが1つあったので、4GB追加して合計8GBに増量
 ② ハードディスク交換(HDD→SSD)
   標準のハードディスクをCrucial SSD 500GBに変更


その後、Windows 11 24H2にアップデートを行いました。

当然、サポート対象外のハードウェアです

見劣りするスペックですが、使用範囲内(WEB閲覧、動画視聴、開発、テスト等)では、サクサクと稼働してます!
まだまだ現役で頑張ってくれそうです。


ここまでの説明で、ハードウェアに詳しい方であれば、筆者のパソコンが決して特別なものではないと理解してもらえると思います(笑)

音声エラー部分の発見方法(基本セッションでの接続)


まずは、基本セッションを立ち上げて仮想マシンの様子を確認してみます。


① 仮想マシンの「基本セッション」接続
  右側ペインの下側、仮想マシン「VM-001」操作パネルの「接続」をクリックする。

VW−001接続画面



② 仮想マシンの起動
  表示されたウインドウの「起動」をクリックする。

Hyper-Vマネージャー


③ ポップアップウインドウのキャンセル
  起動が開始され、下記のポップアップ画面が表示されるのを確認する。
  右肩の「×」をクリックし、キャンセルする。


仮想マシン接続画面



④ Windows 10 22H2起動
  Windows10 22H2の画面をクリックし、ログイン画面を表示させる。

デスクトップログイン画面



⑤ Windows 10 22H2へのログイン
  パスワードを入力し、キーボードの「ENTER」キーを押下する。

音声エラー部分発見〜修正方法


⑥ デスクトップの表示
下記のデスクトップ画面が表示されることを確認する。

よくみると、あることに気づきます。

それは、タスクバーの右側のスピーカーに赤の「×」があることです。

デスクトップ画面

マウスのカーソルを近づけると「オーディオ出力デバイスがインストールされていません」とのポップアップが表示されます。

仮想マシンデスクトップ画面



⑦ デバイスマネージャーの検索
 タスクバーの検索ボックスに「デバイスマネージャー」と入力し、検索画面を表示する。

 その後、右側ペインの「開く」をクリックし、デバイスマネージャーを起動する。

仮想マシンデバイスマネージャー




⑧ デバイスマネージャーの起動
  下記の画面が表示されることを確認する。

仮想マシン デバイスマネージャー



見ていただくとわかるように、スピーカーがないどころか、

「オーディオの入力および出力」や

「ユニバーサル シリアル バス コントローラー」

等も全く存在していません。



試しにYouTubeの動作確認を行ってみましたが、音は出ません。
スピーカーがOFFになっているのだと思いがちですが、そうでは無いようです。

調べてみると、Hyper-Vの仮想マシンでは、必要最小限のハードウェアしかサポートされていないようです。

Virtual BoxやVMwareの場合、本体のスピーカーやUSBをパススルーして使用できるようになっていたような記憶があります。Hyper-Vではこのあたりはサポートされないのかと少しがっかりです。

しかし、ダメもとで「拡張セッション」で接続してみる事にしました。


(補足)

Windowsの仮想マシン(特にHyper-Vの仮想マシン接続)の「基本セッション」と「拡張セッション」の違いを簡単に説明します。

仮想マシンの基本セッションとは


• 仮想マシンの画面をシンプルに表示するモード
• ホストPCとの間でクリップボードの共有ができない
• ファイルのドラッグ&ドロップでのやり取りができない
• USBデバイスの接続ができない
• 解像度の変更が制限される

仮想マシンの拡張セッションとは


• リモートデスクトップ(RDP)を利用して仮想マシンを操作するモード
• ホストPCとの間でクリップボードの共有やファイル転送が可能
• USBデバイスやプリンターの接続が可能
• 画面解像度の変更が自由にできる
• 音声やオーディオの入出力が可能

どちらを使うべきか?


基本セッション → シンプルな仮想環境を動かすだけならOK
拡張セッション → ファイルのやり取りやデバイスの接続が必要ならこちらが便利

*通常、Hyper-Vの仮想マシンでは拡張セッションを有効にしておくと便利ですが、拡張セッションは

「ゲストOS側の設定(Remote Desktopサービスなど)」

「拡張セッションモードがサポートされているOS」

の両方が必要になります。



拡張セッションでの接続


拡張セッションをキャンセルしてしまうとポップアップ画面が再表示されない為、

一度、Windows 10 22H2をシャットダウンした後

画面を閉じて、再度Hyper-Vから接続を行います。
① 仮想マシンの「基本セッション」接続
  右側ペインの下側、仮想マシン「VM-001」操作パネルの「接続」をクリックする。

Hyper-Vマネージャー画面

(ここからの起動は、見出し3と同様なので画像は省略しています)

② 仮想マシンの起動
  表紙されたウインドウの「起動」をクリックする。

③ ポップアップウインドウのキャンセル
  起動が開始され、下記のポップアップ画面が表示されるのを確認する。
  「接続」ボタンを押下する。

④ Windows 10 22H2起動
  ウインドウが再接続され、ログイン画面が表示されることを確認する。
  その後、パスワードを入力し、キーボードの「ENTER」キーを入力する。

⑤ デスクトップの表示
  デスクトップ画面が表示されることを確認する。

ここで、タスクバーのスピーカーアイコンが正常に表示されていることが確認できます。

デスクトップ画面


ちなみに、このウインドウですが、最初の表示の際はメニューやアイコンがある為、私のパソコンでは、デスクトップからはみ出す程大きく表示されました。

>他のプログラムのウインドウと同じく、大きさを自由に変更することが可能で、仮想マシン内のデスクトップも変更したサイズに合わせて自動的に変更されました。

⑥ デバイスマネージャーの検索
タスクバーの検索ボックスに「デバイスマネージャー」と入力し、検索画面を表示する。
その後、右側ペインの「開く」をクリックし、デバイスマネージャーを起動する。

デバイスマネージャー




⑦ デバイスマネージャー起動
下記の画面が表示されることを確認し、「オーディオの入力および出力」の項目の左側の「>」をクリックし、展開する。

デバイスマネージャー



「オーディオの入力および出力」が存在することが確認できます。

⑧ 「オーディオの入力および出力」の展開
  下記の画面が表示されることを確認する。

IMG 8856



展開された項目に「リモートオーディオ」として、スピーカーが表示されることを確認できます。

YouTubeなどを起動して音を鳴らすと、何事もなかったように音が鳴るようになりました!

「基本セッション」ではサポートされていない入出力系のハードウェアは「拡張セッション」でサポートされるようです。VirtualBoxやVMwareとは異なるアプローチですが、音をならすソフトウェア等もHyper-Vの仮想マシンで動作確認することが可能なようです。

「仮想マシンで音が出ない」あとがき


今回、仮想マシン内の『音声が聞こえないトラブル』について

「基本セッション」と「拡張セッション」

に関して掘り下げてきました。

ここで、「拡張セッション」の切り替えの画面をもう一度みていただきたいのですが、この画面の下部に「オプション表示」という項目があります。

VW−001接続画面



今回は、デフォルトのまま、「接続」ボタンを押下して先にすすめましたが、この「拡張セッション」に関して、次回は、そのあたりをもう少し掘り下げてみたいと思います。

Microsoft Windows 22H2公式サイト

<関連記事>仮想マシンを実装したWindows10 22H2の安全な停止方法3選

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