リモートデスクトップ(RDP)を使って、自宅のデスクトップパソコンからノートパソコンに接続しようとしたとき、「資格情報が機能しません」と表示されて接続できないことがあります。
「Microsoftアカウントは正しいはずなのに…」「なぜか古いパスワードでしか入れない…」という声も多く、実はこのトラブル、世界中で悩んでいる人が多いのです。
この記事では、Windows 10同士の接続で起こるこの問題の原因と、具体的な対処法をわかりやすく解説します!
よくあるエラーメッセージとは?

「この資格情報は機能しません」
これは、リモート接続で使ったユーザー名やパスワードが正しくない、または認証ができないときに出るエラーです。
主な原因と対策
1. Microsoftアカウントの「古いパスワード」が残っている
【解説】
Microsoftアカウントのパスワードを変更した場合でも、接続先PC(ノートPCなど)がオフラインだったり、長く起動していないと、まだ古いパスワード情報が内部に残っていることがあります。
そのため、「古いパスワードじゃないと入れない」現象が起きます。
【対策】
- 接続先のPCを一度インターネットに接続し、起動・サインインさせましょう。
- パスワード変更後に1回サインインしておくことで、正しい情報が同期されます。
2. ユーザー名の入力形式が間違っている
【解説】
Microsoftアカウントの場合、「ユーザー名」はメールアドレスだけではなく、形式が重要です。
正しい形式でないと、RDPがユーザー情報を認識できません。
【対策】
次のいずれかの形式でユーザー名を入力してみてください。
- MicrosoftAccount\あなたのメールアドレス(例:MicrosoftAccount\example@hotmail.com)
- PC名\ユーザー名(ローカルアカウントに切り替える場合はこちら)
3. パスワードの変更後に再起動していない
【解説】
パスワードを変更した後、そのまま放置していると、内部処理が追いつかず、古いパスワード情報が使われ続けてしまう場合があります。
【対策】
- パスワード変更後、必ず 一度PCを再起動+インターネットに接続してサインインしてください。
4. 安定した接続を目指すならローカルアカウントを用意する
【解説】
Microsoftアカウントではなく、ローカルアカウント(パスワード付き)を作っておくと、RDP接続が安定します。
特に複数端末間で頻繁にリモート接続する場合におすすめです。
ローカルアカウントの作成手順(Windows 10)
- スタートボタン → 設定(⚙)を開く
- 「アカウント」を選択
- 左側の「家族とその他ユーザー」→「その他のユーザーをこのPCに追加」
- 「このユーザーのサインイン情報がありません」をクリック
- 「Microsoftアカウントを持たないユーザーを追加する」をクリック
- ユーザー名とパスワードを入力して完了
✔️このアカウント名とパスワードでRDPに接続すればOKです!
RDP接続時の入力例
項目 | 入力例 |
---|---|
ユーザー名 | MicrosoftAccount\example@hotmail.com または PC名\ローカルユーザー名 |
パスワード | 現在のMicrosoftパスワード または ローカルアカウントのパスワード |
上記のように、ユーザー名の入力形式が間違っていると、正しいパスワードを使っていても接続に失敗してしまいます。特にMicrosoftアカウントを使う場合は、メールアドレスの前に「MicrosoftAccount\」を付ける点が重要なポイントです。
また、ローカルアカウントを使用する際は、PC名とユーザー名の間にバックスラッシュ(\)を入れることも忘れずに入力しましょう。これらを正しく設定することで、スムーズにリモート接続できるようになります。
- PC名の確認方法
スタート → 設定 → システム → 「バージョン情報」→「デバイス名」がPC名です。 - リモート接続を許可する設定も忘れずに
「システムのプロパティ」→「リモート」タブ →「このコンピューターへのリモート接続を許可する」にチェックを入れましょう。
補足・裏技情報
リモートデスクトップ接続(RDP)でMicrosoftアカウントの問題を回避・改善するための裏技・補足情報をいくつかご紹介します。「なるほど!」と言いたくなる実用的なテクニックです。
裏技①:「ローカルユーザー名」に変換して接続する
MicrosoftアカウントでRDP接続しようとすると、「MicrosoftAccount\メールアドレス」のような特殊な形式を入力する必要があり、うまくいかないケースも少なくありません。
しかし、実はWindows内部では「ローカルユーザー名」として処理されていることがあり、その形式を使うことでスムーズに接続できる裏技的な方法があります。これが、次に紹介する「ローカルユーザー名に変換して接続する」方法です。
Microsoftアカウントをローカル形式に変換して接続する方法
①Windowsキー+R → cmd でコマンドプロンプトを開く
②以下のコマンドを入力して実行
③結果に表示される「ユーザー名(例:DESKTOP-XXXX\ユーザー名)」を控えておく
▶︎RDP接続時には、この形式で「ユーザー名」を入力すれば通ることがあります
【ポイント】
Microsoftアカウントで登録していても、内部的にはローカル名として管理されていることがあるため、それを使えば通る場合があります。
裏技②:Windows資格情報マネージャーに保存しておく
リモートデスクトップ接続で毎回ユーザー名とパスワードを入力するのは手間ですし、入力ミスによる接続失敗の原因にもなります。また、Microsoftアカウントのユーザー名は形式が複雑なため、毎回正しく入力するのは意外と大変です。
そんなときに便利なのが、Windows資格情報マネージャーに事前に情報を保存しておく方法です。これにより、毎回入力せずにスムーズに接続できるようになります。
- コントロールパネル → ユーザーアカウント → 資格情報マネージャーを開く
- 「Windows資格情報」→「Windows 資格情報の追加」
- 接続先のPC名・ユーザー名(MicrosoftAccount\メールアドレス など)・パスワードを登録しておく
【メリット】
毎回入力せずに自動認証されやすくなり、失敗を防ぎやすくなります。
⚠ 補足:PINコードや顔認証ではRDPできない
MicrosoftアカウントでWindowsにサインインしていても、PINコードや顔認証(Windows Hello)だけを使っていると、RDPでは通らないことがあります。
RDPでは「本来のパスワード」が必要です。
✔️「えっ、PINコードで普段入れてるからパスワード忘れた!」という方は、
- 設定 → アカウント → サインインオプション → パスワードを変更 または リセット
で、確認できますので安心してくださいね!
まとめ
- Microsoftアカウントは、ユーザー名の形式と同期のタイミングがカギ!
- 古いパスワードで入れてしまうのは、PC側の情報更新が遅れていることが多いです。
- 一番確実なのは、ローカルアカウントでの接続です。
▶︎リモートデスクトップはとても便利な機能ですが、Microsoftアカウントを使っている場合には少し特殊な挙動になることがあります。特にパスワードを変更した直後や、接続先のPCが長期間オフラインだった場合には思わぬトラブルが発生しやすくなります。
今回紹介した対処法を試しても改善しない場合は、一時的にローカルアカウントでの接続に切り替えるのも一つの方法です。安定してRDPを使うためにも、アカウント情報の扱いやネットワーク状態に注意しておきましょう。
【おすすめ記事】
▶︎Microsoftアカウントを2つ作ってしまった!片方を削除する方法と注意点
▶︎久しぶりにPCを立ち上げたらログインできない!?Windows 11ユーザー必見の原因と対策
▶︎タスクバーの天気予報を消したい!Windows10・11対応の超簡単な設定方法