Windows Updateが失敗する時の裏ワザ!スタンドアロンインストーラーの使い方

パソコンを使っていると、「またWindows Update失敗してる…」なんてこと、ありませんか?

更新が進まないまま何度も再起動したり、エラーコードが出て調べてもよく分からなかったり…。そんな時に、意外と知られていない便利な方法が

「スタンドアロンインストーラー」

という手動のインストール方法です。

Windows Updateのエラー画面を見つめる男性の前に、解決策として輝く『スタンドアロンインストーラー』の箱が現れているイラスト

「なんだか難しそう…」と思うかもしれませんが、実はやってみるととても簡単。この記事では、パソコン初心者の方でも失敗せずにできるよう、ひとつひとつ丁寧に手順を解説していきます。

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はじめに:そもそも「スタンドアロンインストーラー」って何?

Windowsを使っていると、たまにアップデートがうまくいかないことがあります。

  • 更新が何度も失敗する
  • 途中で止まる
  • エラーコードが出て困る(例:0x800f081f、0x80070643 など)

こんな時に便利なのが「スタンドアロンインストーラー」です。

スタンドアロンインストーラーとは?

▶︎Microsoftの公式サイト(Microsoft Update Catalog)から、更新プログラムのインストーラーファイル(.msu形式など)を直接ダウンロードして、自分で手動で適用する方法です。

要するに「自動配信のWindows Updateに頼らず、自分で必要な更新だけを入れる方法」です。

どんな時に使うの?

状況スタンドアロンインストーラーが役立つ理由
Windows Updateが失敗する時自動更新より安定して適用できることがある
オフライン環境インターネット不要でアップデート可能
特定のKBだけ先に適用したい時必要なパッチだけ選んでインストール可能
法人・情シスの検証用まず1台だけ手動で試せる

スタンドアロンインストーラーは万能ではありませんが、特定の場面では非常に頼れる手動更新の手段になります。特に以下のような状況では、通常のWindows Updateに頼らず自分で更新プログラムを適用する方法が役立ちます。

具体的な手順

ステップ① 失敗している更新プログラムのKB番号を調べる

更新履歴の画面には、過去に成功したアップデートの履歴も残っています。何度も同じKBが失敗している場合は、そのKB番号が原因である可能性が高いです。もしエラーコードも同時に表示されていれば、あわせてメモしておくと後の調査にも役立ちます。

まず、どの更新プログラムが失敗しているのか確認します。

  • 設定 → Windows Update → 更新履歴 を開く
  • 例:「2025-06 x64 用累積更新プログラム(KB5039302)」などと表示される
  • KB番号(例:KB5039302)をメモ

※このKB番号がこの後のダウンロードで必要になります。

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ステップ② Microsoft Update Catalog にアクセス

検索結果には同じKB番号でも複数のファイルが並ぶことがあります。例えば、Windows 11用とWindows 10用が混在していたり、サーバーOS向けが含まれていることもあるため、よく確認しましょう。また「x64」「ARM64」などアーキテクチャが異なるものも並びます。自分のPCがどちらか分からない時は「設定 → システム → バージョン情報」で「システムの種類」を確認できます。

①以下の公式サイトを開きます
Microsoft Update Catalog

②検索窓に先ほどメモした「KB番号」を入力して検索します。
 例:「KB5039302」

③検索結果に、複数のオプションが出てきます。

項目説明
OSバージョンWindows 11、Windows 10、Server版など区別あり
アーキテクチャx64 / ARM64 など ※自分のPCに合わせて選ぶ

※普通の一般PCなら「Windows 11 22H2 x64」などが多いです。

④自分の環境に合ったものをクリックし、「ダウンロード」ボタンを押す。

⑤.msu ファイルがダウンロードされます。

ステップ③ スタンドアロンインストーラーで手動適用

通常はダブルクリックだけで適用が始まりますが、もし「この更新プログラムはお使いのコンピューターには適用できません」というエラーが出た場合は、対象バージョンの間違いや、すでに適用済みの可能性があります。焦らず対象KBとOSバージョンを再確認してみましょう。

①ダウンロードした .msu ファイル をダブルクリックします。

②以下のような画面が出ます。

Windows Update スタンドアロン インストーラー
この更新プログラムをインストールしますか?

③【はい】をクリック → インストールが始まります。

④インストール完了後、再起動を求められることがありますので、指示に従って再起動します。

ヒント:WUSA(ダブルクリックや wusa xxx.msu /quiet /norestart)で「適用できません」となる場合、前提CUの不足共有フォルダー実行の不具合が原因のことがあります。まず .msu をローカルにコピーして再実行。

24H2で前提CUが必要なケース:同じフォルダーに目的のLCUと必要な前提CUだけを置いたうえで、管理者のコマンドプロンプトで次を実行すると順に適用されます:

dism /online /add-package /packagepath:”C:\Packages”

C:\Packages は .msu を置いたフォルダー。前提CUと対象CU以外は入れないのがコツです。

裏ワザ:コマンドラインでも適用できる

管理者権限のコマンドプロンプトは、スタートメニューで「cmd」と検索し、右クリックで「管理者として実行」を選びます。特に大量のPCにスクリプトで一括配布する場面では、このwusaコマンドがよく活用されています。

少し応用編ですが、管理者権限のコマンドプロンプトから適用することも可能です。

wusa C:\パス\ダウンロードしたファイル名.msu /quiet /norestart

例えば、以下のように書きます。

/quiet → 画面を出さずに静かに実行

wusa C:\Users\YourName\Downloads\windows10.0-kb5039302-x64.msu /quiet /norestart

/norestart → 自動再起動させない

※トラブル時に自動化スクリプトなどで使うケースもあります。

注意点・よくある質問(FAQ)

Q1. スタンドアロンでも失敗することはある?

A. あります。

特に「先に必要な更新が入っていない」「依存関係の不整合」などがあると、単独で適用できない場合があります。累積更新プログラムは特に前提条件が複雑なので注意。


Q2. 古いWindowsの更新も手動適用できる?

A. 可能です。

たとえば、Windows 10の22H2向けの古い更新プログラムでも、Update Catalogから探せばダウンロードできます。


Q3. 共有フォルダーから実行すると WUSA でエラー(ERROR_BAD_PATHNAME)になります。
A. 2025年5月以降の更新で報告されている既知の問題です。.msu をローカルにコピーしてから実行、または共有側フォルダーを対象の .msu だけにして再試行してください。

Q4. スタンドアロンインストーラーの「msu」と「cab」の違いは?

拡張子内容主な使い方
.msuWindows Update専用のインストーラー通常はmsuを使う
.cab中身だけの圧縮ファイルIT管理者がDISMコマンドで適用

Windows Updateが失敗する原因は本当にさまざまです。ネットワーク環境の不安定さ、既存のシステム構成、他のアプリケーションの影響なども絡むことがあります。スタンドアロンインストーラーは「万能な魔法の解決策」ではありませんが、通常の自動更新では難しかったケースで成功する事例も多くあります。特に複数台のPC管理やオフライン環境では、こうした手動の方法を知っておくことが今後のトラブル予防にも役立ちます。

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オフライン更新の準備セット

※.msuは一旦ローカルへコピーして実行が安定。重要ファイルはUSBとは別にPC内/クラウドへ二重保存を。

まとめ

✔ Windows Updateが失敗したら、スタンドアロンインストーラーという裏ワザがある

✔ Microsoft Update Catalogから目的のKB番号で検索

✔ msuファイルをダブルクリックするだけで手動インストール可能

オフライン環境・法人環境・検証用におすすめ

Windows Updateのトラブルは、突然起きるとうろたえてしまうものです。しかし今回ご紹介したように、スタンドアロンインストーラーを活用することで、意外とシンプルに解決できるケースも少なくありません。もし今後また同じようなトラブルが起きたときは、ぜひこの記事を参考に「自分で修復できる方法」として試してみてください。
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