
「Wi-Fiのマークは出ているのに、インターネットが使えない」「接続されているのにページが開かない」
そんな経験はありませんか?
これは、特に初心者の方やノートPCを持ち歩いている人にとって非常に多いトラブルです。
本記事では、考えられる原因を一つずつ整理しながら、誰でもできる基本のチェック方法から、一歩進んだ裏技的な対処法まで詳しく解説します。
よくある原因とその見分け方
1. IPアドレスが正しく取得できていない
- PCがルーターからの情報を正しく受け取れていない状態。
パソコンがうまくネットワークに接続できていないと、変な数字(たとえば「169」ではじまるアドレス)が表示されることがあります。これは「インターネットとつながっていないサイン」です。
2. DNSサーバーのエラー
- 「接続はあるが、名前解決ができない」ため、Webページが開けない。
インターネットでは、「〇〇.com」などの名前をパソコンが数字の住所に変えて探しにいきます。これをやってくれるのがDNS(名前を探す案内係)です。この案内がうまくいかないと、ページが開けなくなります。
3. 公共Wi-Fiの認証ページが開かない
- スタバや空港などの無料Wi-Fiにありがち。
自動で出るはずのログイン画面が出ず、ネットだけが遮断されている状態です。
4. ルーターのネット回線自体が切れている
- LAN内は繋がっていても、インターネットに出られない。
他の端末(スマホなど)もネットが使えない場合は、回線トラブルの可能性大です。
まずやってみてほしい基本の対処法
1. Wi-Fiを一度オフ→オンにする
- タスクバーのWi-Fiアイコンをクリックして、一度切断→再接続。
ルーターがDHCP情報を再送信するきっかけになります。
2. PCを再起動
PCを再起動することで、一時的なドライバ不具合やキャッシュ破損がクリアされることがあります。
3. 他の端末でも接続を確認
- スマホやタブレットで同じWi-Fiに接続してネットが使えるかを確認。
他の端末でも使えない場合は、原因はPCではなく、ルーターや回線の不具合です。
4. ルーターの再起動
- 電源を抜いて30秒ほど待ってから再起動。
多くのネットワーク系トラブルはこれで解消することも多々あります。
それでも無理な時の裏技のご紹介
裏技① DNSサーバーを変更してみる
✔ 解決率が高い「Google DNS」や「Cloudflare DNS」に手動変更
手順(Windows 10/11共通):
- 設定 → ネットワークとインターネット → アダプターのオプションを表示
- Wi-Fiを右クリック → プロパティ
- 「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」をダブルクリック
- 「次のDNSサーバーのアドレスを使う」を選択し、以下を入力
代替DNS:1.1.1.1(Cloudflare)
- OKを押して保存し、再接続
💡 DNSが原因の場合、これで即解消することもある方法です。
裏技② 認証ページを手動で開く(公共Wi-Fi対策)
自動ログインが出ないときは「1.1.1.1」または「neverssl.com」へアクセス
- ブラウザのアドレスバーに http://1.1.1.1 または http://neverssl.com と打ち込むと、
ログイン画面が開くことがあります。 - HTTPSではなく、HTTPでアクセスするのがポイント。
裏技③ IPアドレスの再取得(リースを更新)
コマンドプロンプトを「管理者として実行」して、以下のコマンドを順に入力
ipconfig /renew
- これにより、PCがルーターから新しいIPアドレスを再取得します。
裏技④ ネットワークアダプターをリセットする
Windowsの「ネットワークのリセット」機能を活用
- 設定 → ネットワークとインターネット → 状態
- 画面下部にある「ネットワークのリセット」をクリック
- PCを再起動すると、すべてのネット設定が初期化されます
裏技⑤ winsockリセット(通信設定の初期化)
Winsockリセットはコマンドプロンプト(管理者)で実行する方法を使います。
【手順】
1. キーボードの左下の Windowsマーク(スタートボタン)をクリック
2. 検索ボックスに
cmd
と入力します
3. 検索結果に「コマンドプロンプト」が表示されたら、その上で右クリック
4. メニューの中から
「管理者として実行」
をクリックします
👉このとき「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」という画面が出たら「はい」をクリックしてください。
5.黒い画面(コマンドプロンプト)が開いたら、以下のコマンドを入力して、Enterキーを押します。
終わるまで待ちます。
通信設定のリセットにより、DNSやプロキシの誤設定が原因の不具合を解消できることがあります。
補足:IPv6が原因の場合もある
- IPv6の通信が不安定な地域やISPの場合、あえてIPv6を無効にすることで安定することも。
( IPv6とは?インターネットで使う「住所(IPアドレス)」の新しいルールのことです)
アダプター設定から「インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)」のチェックを外してみてください。
再発を防ぐためにできること
- 信頼できるDNSサーバー(例:GoogleやCloudflare)を使いましょう。
- 自宅Wi-Fiでは固定IPやMACアドレス制限などを適用しすぎないことも大切です。
- ドライバやWindowsアップデートは常に最新にしておきましょう。
ネットが繋がらないとき、まずは確認から!
インターネットが突然使えなくなると、誰でも焦ってしまいますよね。
「ルーターが壊れたのかも」
「パソコンがもうダメかも」
と不安になる気持ちはよくわかります。
でも、こうしたトラブルの多くは、ちょっとした設定ミスや一時的なエラーが原因です。
たとえば、Wi-Fiが切れかけていたり、DNSの名前変換がうまくできなかったり、パソコンが古い情報を引きずってしまっていたり……。
意外と“機械そのものが壊れている”ケースは多くありません。
まずはこの記事で紹介している基本の行動(再接続・再起動・他の端末で確認)を一つずつ試してみましょう。そして、それでも直らない場合には、DNSの変更やネットワークのリセットといった「少し進んだ対処法」を行ってみてください。
よくある誤解
【Wi-Fiマークがある=インターネットが使えるのではない】
意外に知られていないのが、「Wi-Fiマークが表示されている=インターネットが使える」わけではない、ということです。
Wi-Fiマークは、パソコンとルーターが通信できている状態を示しているだけで、ルーター自体がインターネットに繋がっていないと、ネットは使えません。
これは「電話機はつながっていても、相手の番号が停電している」ような状態とイメージするとわかりやすいかもしれません。だからこそ、
「他の端末でもネットが見れるか?」
「スマホではどうか?」
という視点で原因を切り分けることが大切なのです。
まとめ
「Wi-Fiは繋がっているのにネットが使えない」問題は、ネットワークの設定ミスや一時的な通信障害が原因であることが多く、決して珍しいトラブルではありません。
まずは落ち着いて、以下を試してみましょう。
- 再接続・再起動
- DNSの変更
- IP再取得
- 認証ページを手動で開く
それでも解消しない場合は、ネットワークのリセットやwinsock初期化など、裏技的な方法も活用してくださいね。
【おすすめ記事】
▶︎Windowsで「インターネットに接続できません」表示が出る原因と解決策【Wi-Fi・有線対応】