Windowsを完全リセット!失敗しない「クリーンインストール」のやり方を徹底解説(2025年最新版)

はじめに。なぜ今、クリーンインストールが必要?

パソコンの動作が重くなったり、エラーが頻発したりする場合、思い切って「クリーンインストール」することで、まるで新品のような状態に戻すことができます。

しかし、手順を誤ると

「大切なデータが消えた」

「Windowsが起動しない」

などのトラブルになることもあります。そこで今日は、失敗しないための準備と正しい手順を、スクリーンショットなしでも理解できるほど丁寧にご紹介します。

クリーンインストールとは?

クリーンインストールとは、現在のWindowsをすべて削除し、Windows OSのみを新たにインストールする作業のこと。工場出荷時の状態に近い、いわば「パソコンの断捨離」です。

クリーンインストールが必要になる主なケース

クリーンインストールは「最終手段」として考えられがちですが、実は一定の症状が現れたら早めに実施することで、パソコンの寿命を延ばすことにもつながります。

では、どんなときにクリーンインストールを検討すべきなのでしょうか?下の表にまとめました。

状況説明
システムが不安定頻繁にフリーズやエラーが発生し、再起動しても改善しない
ウイルス感染ウイルス駆除後も動作が重く、根本的なリセットが必要な状態
ストレージ容量の逼迫不要ファイルや設定が蓄積され、通常の削除では限界
大型アップデート後の不具合Windows 11の大型更新(例:24H2)後に起動しないなどの不具合が続く
PC譲渡・売却前個人データを完全に消去し、第三者に渡すための安全対策として

このような状態がひとつでも当てはまる場合、クリーンインストールによる根本的なリセットが有効です。

特に最近では、Windowsの大型アップデート(例:24H2)によってトラブルが急増しており、従来の対処法では改善しないケースも多く見られます。

次章では、こうした状況に備えて事前にやっておくべき準備について詳しく解説します。

クリーンインストール前の準備

【準備1】データのバックアップ

  • 外付けHDDやUSBメモリ、OneDrive、Google Driveなどに大切なファイルを移動。
  • 保存すべき主なデータ
    • 写真・動画
    • OfficeやAdobeなどのライセンス情報
    • メール設定(Outlookなど)
    • Wi-Fi設定(SSID・パスワード)

【準備2】プロダクトキーの確認

プロダクトキーとは、Windowsを使うための「ライセンス証明書」のようなものです。

  • 通常は自動認証されるが、念のためメモを取ることをおすすめします。
  • コマンドプロンプト(黒い画面)で、次のように入力します。

wmic path softwarelicensingservice get OA3xOriginalProductKey

これで画面に25桁のプロダクトキーが表示されます。

※一部のパソコンではこの方法で表示されないこともあるようです。

【準備3】インストールメディアの作成

必要なもの

  • 8GB以上のUSBメモリ
  • 別の正常なWindows PC
  • Microsoft公式の「Media Creation Tool」

ダウンロード手順

  1. Microsoft公式サイトにアクセス → https://www.microsoft.com/software-download/windows11
  2. 「ツールを今すぐダウンロード」をクリック
  3. 実行後、「USBフラッシュドライブ」を選択して作成

クリーンインストールの実行手順

【STEP 1】USBメモリから起動(BIOS設定の変更)

  1. パソコンをシャットダウン
  2. 電源を入れた直後に「Delete」「F2」「F12」などを連打(機種によって異なる)
  3. Bootメニューで「USB」を最優先に設定
  4. 保存して再起動

【STEP 2】Windowsのインストーラーが起動

  1. 「今すぐインストール」をクリック
  2. ライセンスキー入力 → スキップも可
  3. 「カスタム(Windowsのみインストール)」を選択
  4. インストール先のドライブを選択し、「削除」→「新規」→「次へ」
  5. インストールが始まる(30分~1時間)

ここまで進めば、あとは画面の指示に従うだけでインストールは完了します。

✔️ただし、「カスタム(Windowsのみインストール)」を選んだ後の操作では、間違って別のドライブを削除してしまわないよう注意が必要です。

特に、複数のパーティション(ドライブ)が表示された場合は、

「容量の大きさ」や「元のWindowsが入っていた場所」をしっかり確認し、

目的のドライブだけを削除・新規作成してインストール先に指定してください。


この段階で不要な領域(例:回復パーティションや古いシステム)も削除しておけば、まっさらな状態に戻すことができますが、自信がない場合はWindowsがインストールされていたパーティションのみ削除して再作成すれば問題ありません。

クリーンインストール中によくあるトラブルと注意点

トラブル対処法
SSDやHDDが表示されないインストール画面で「ドライバーの読み込み」を選び、事前に用意したマザーボード用ドライバ(USBなど)を指定して認識させる
インストールが途中で止まる・エラーになるUSBメモリを別のポートに挿し直す/USBメディアの再作成/メモリやディスクに問題がないか確認
プロダクトキーの入力でエラースキップして後で認証。デジタルライセンスで自動認証されることが多い
インターネット接続できないLANやWi-Fiのドライバが未適用。別端末でドライバをダウンロードし、USB経由でインストール
ドライバが認識されない/動かない機器があるメーカー公式サイトから最新のドライバを個別にダウンロードして導入

こうしたトラブルは、事前に対策を知っておくだけで回避できることがほとんどです。特に「SSDが認識されない」「途中で止まる」といった現象は、初心者の方がつまずきやすいポイントですが、冷静に対処すれば慌てる必要はありません。

また、クリーンインストール直後は一見正常に見えても、ネットが繋がらない・音が出ない・画面が変になるなどの「ドライバ関連の不具合」が出ることがあります。これは「Windows標準の汎用ドライバ」しか入っていないためで、後述する初期設定でしっかりと環境を整えることが大切です。

クリーンインストール後にやるべき初期設定

  • ネットワーク接続(Wi-Fi)
  • Microsoftアカウントへのサインイン
  • Windows Updateをすぐ適用
  • 必要なアプリの再インストール
  • バックアップからデータを戻す

これらの初期設定を行うことで、パソコンは日常利用に適した快適な環境へと整います。特にWindows Updateは最優先で実施してください。アップデートを放置していると、セキュリティが脆弱なままになったり、必要なドライバが自動インストールされず、周辺機器が正しく動作しない可能性があります。

また、アプリの再インストールも重要なステップです。必要なソフトは、できる限り公式サイトから最新バージョンを入手するようにし、古いインストーラや怪しいサイトからの再取得は避けてください。

最後に、バックアップしておいたデータを慎重に戻す作業も忘れずに。戻す際には一度ウイルススキャンをかけ、安全なデータのみを復元するのがポイントです。

よくある質問(FAQ)

初めてクリーンインストールを行う方にとって、手順を読んでも「これって大丈夫?」「自分のケースに当てはまるのかな?」と不安になることは少なくありません。

ここでは、実際によく寄せられる疑問やつまずきやすいポイントについて、わかりやすくお答えしていきます。

Q. クリーンインストール後にデータ復元できますか?

A. 原則できません。事前のバックアップが命綱です。


Q. メーカーPCでも可能?

A. はい。ただし、機種によってはドライバを自分で入れる必要があります。


Q. プロダクトキーがわからないけど進めてもいい?

A. Windows 10/11は自動認証されることが多いです。特にデジタルライセンス(OEM)なら不要です。

まとめ

クリーンインストールは、「重い・エラーだらけ・ウイルス感染」といった深刻な状態を一掃する強力な方法です。ただし、手順を誤ると再起不能になる可能性もあります。

だからこそ、この記事の流れ通りに「準備→USB作成→手順実行→初期設定」をしっかり行えば、安心して新品同様の快適環境を取り戻せます!

クリーンインストール自体は、たしかに手間のかかる作業ですが、一度やり方を覚えてしまえば、今後パソコンの調子が悪くなったときにも「自分で直せる」自信になります。

ぜひ、この記事を参考にしてみて下さい!

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