
- 1 はじめに|「Defenderだけで大丈夫?」
- 2 DefenderだけでOKな人/追加対策した方がいい人
- 3 そもそも「Microsoft Defender(Windows セキュリティ)」とは?
- 4 【初心者向け】Defenderの状態を確認する基本操作
- 5 Defenderの「強み」と「弱点」
- 6 【セルフチェック】あなたはDefenderだけで大丈夫?
- 7 Defenderを「120%活かす」ための基本設定
- 8 それでも不安な人向け:Defenderにプラスしたい対策
- 9 Windows 10 ESUユーザー向けの注意点
- 10 もし感染したかも?と思ったときの「最初の一手」
- 11 まとめ|「ソフト任せ」ではなく、「使い方+Defender」で守る
はじめに|「Defenderだけで大丈夫?」
新しくパソコンを買ったり、体験版のセキュリティソフトが切れそうになったとき、
「ウイルス対策はDefenderだけで大丈夫?」と心配になる方はとても多いです。
- Windowsには最初から「Microsoft Defender(Windows セキュリティ)」が入っている
- でも、家電量販店では「市販のセキュリティソフトも入れましょう」とおすすめされる
- ネットを見ると「Defenderで十分」という意見もあれば、「いや、全然足りない」という意見もある
これでは、PCが苦手な方ほど 「結局どうしたらいいの?」 と混乱してしまいますよね。
この記事では、2025年時点のDefenderの実力と、
どんな人ならDefenderだけでOKなのか/追加の対策が必要な人はどんなケースか を、
PCが苦手な方でも分かるように、やさしく整理していきます。
DefenderだけでOKな人/追加対策した方がいい人
まず最初に、ざっくりした結論からお伝えします。
DefenderだけでOKな人(目安)
- 自宅でのライトな使い方が中心
- YouTube・SNS・ネット検索・ネットニュース・動画配信サービスなど
- あまり怪しいソフトやファイルをダウンロードしない
- ネットバンキングや株取引は、公式サイト・公式アプリだけを使う
- 家族や友人から届くファイル以外は、よく分からない添付ファイルを開かない
→ このような使い方なら、Defenderだけでも十分安全に使えるケースが多いです。
追加の対策を検討した方がいい人
- ネットバンキング・証券取引・仮想通貨など、お金がからむ操作が多い
- 副業や在宅ワークで、お客様の個人情報・データを扱っている
- 会社支給のPCを自宅でも使っている(規定で別ソフトが指定されている場合も)
- 海外サイト・マニアックなフリーソフトなど、リスク高めのサイトをよく閲覧する
- フィッシング詐欺メールなどが来ても、本物と偽物を見分ける自信があまりない
このような場合は、
- Defenderの設定をきちんと強化した上で
- 有料のセキュリティソフトや、VPN・パスワード管理ツールなどを追加
といった“+αの安全策”を検討した方が安心です。
[スポンサーリンク]
✔ 外出先でPCを使うならVPNで通信の安全性をアップ
- カフェ・ホテルなどのフリーWi-Fi利用時に安心
- パスワードや個人情報の盗み見を防止
- Windows 10/11に簡単設定で導入可能
そもそも「Microsoft Defender(Windows セキュリティ)」とは?
Windows 10/11に標準で入っている“ウイルス対策の基本”
Windows 10・Windows 11 には、最初から 「Microsoft Defender」 というセキュリティ機能が入っています。
以前は「Windows Defender」と呼ばれていましたが、今は「Windows セキュリティ」というアプリからまとめて確認できます。
Defenderが担当しているのは、主に次のような部分です。
- ウイルス・マルウェアの検出と削除
- ランサムウェア(ファイルを勝手に暗号化するウイルス)対策
- ファイアウォール(不正な通信のブロック)
- 危険そうなアプリ・ファイルの実行を止める
つまり、「とりあえずのウイルス対策は最初から入っている」状態です。
【初心者向け】Defenderの状態を確認する基本操作
ここからは、PCが苦手な方でもできるように、
Defenderの状態確認と、最低限やっておきたい設定を、やさしく手順でまとめます。
1. Defender(Windows セキュリティ)を開く方法
- 画面左下(または中央)の「スタート」ボタンをクリック
- キーボードで
セキュリティと入力 - 検索結果に出てきた
「Windows セキュリティ」 をクリック
もしくは、タスクバー右下の盾のアイコン(白い十字が入った盾マーク)があれば、それをクリックしても開けます。
2. 今の「保護の状態」をざっくりチェックする
「Windows セキュリティ」を開くと、最初の画面に 緑色のチェックマーク か 黄色/赤の警告マーク が表示されます。
- ✅ 緑のチェック:大きな問題はなし
- ⚠ 黄色のマーク:要注意(設定の見直しが必要)
- ❌ 赤のマーク:保護が無効になっているなど、危険な状態
もし赤や黄色の場合は、各項目をクリックすると
「有効にする」「推奨される操作」などのボタンが出てくるので、
よく分からなければ “推奨される操作” を押すのがおすすめです。
(関連記事:Windows セキュリティの警告アイコンの意味と対処法)
3. 今すぐ「クイックスキャン」を実行する
最低限、PCに怪しいものがないかを一度チェックしておきましょう。
- 「Windows セキュリティ」を開く
- 「ウイルスと脅威の防止」 をクリック
- 画面の中央にある
「クイックスキャン」 ボタンをクリック
これで、今動いている部分+よく狙われる場所だけを素早くチェックしてくれます。
時間がかかっても問題ないときは、「スキャンのオプション」から フルスキャン を選ぶと、より広い範囲をチェックできます。
Defenderの「強み」と「弱点」
2025年時点でのDefenderのイメージを、PC初心者向けにざっくり整理すると、こんな感じです。
強み(Defenderの良いところ)
- 追加料金なしで使える(Windowsに標準で含まれている)
- Windows本体との相性が良く、基本的なウイルス対策は十分
- Windows Updateで一緒に更新されるので、メンテナンスが楽
- 軽くて、PCの動作への負担が比較的少ない
→ 「普通の使い方」なら、Defenderだけでもかなりがんばってくれる存在です。
弱点(Defenderだけだと不安なところ)
- フィッシング詐欺メールや、“本物そっくり”に作られた偽サイトの判別は苦手
- ネットバンキング保護・決済保護など、
お金まわりに特化した機能は、他社の有料ソフトと比べて弱い - パスワード管理やID管理は別サービスに頼る必要がある
- PCが苦手な人だと、警告の意味が分からずに「OK」を押してしまうことも…
つまり、Defenderは
「ウイルスそのもの」には強い
けれど
「人をだます系の詐欺(フィッシング・偽サイト)」 には限界がある
というイメージを持っておくと分かりやすいです。
(関連記事:フィッシング詐欺メールの見分け方と対処)
【セルフチェック】あなたはDefenderだけで大丈夫?
ここでは、Defenderだけでいけるかどうかを判断する簡単なチェックリストを用意しました。
あてはまる項目にチェックを入れてみてください。
▼ A:DefenderだけでOKな可能性が高いチェック
- □ PCは主に、動画・SNS・ネット検索・ブログ閲覧が中心
- □ フリーソフトは、基本的に「有名な安全なサイト」からしか入れない
- □ 海外サイトや怪しい日本語のサイトにあまり行かない
- □ ネットバンキングは、ブックマークから公式サイトだけを開いている
- □ パスワードは、ブラウザの保存機能や、簡単なパスワード管理ツールで管理している
- □ 仕事用の大事なデータやお客様情報は、基本的にこのPCには入っていない
4つ以上あてはまる → DefenderだけでもOKな可能性が高い です。
(もちろん、バックアップやWindows Updateなど、基本の安全対策は必要です)
▼ B:追加のセキュリティ対策を検討した方がいいチェック
- □ ネットバンキングやネット証券・FXなど、お金を動かす操作をよくする
- □ 副業・フリーランス・在宅ワークなどで、お客様のデータや帳票類を扱う
- □ 海外のフリーソフト配布サイト・割引コードサイトによく行く
- □ PDFやWordファイルがメール添付でよく飛んでくる
- □ フィッシング詐欺メールを見分ける自信があまりない
- □ 公衆Wi-Fi(カフェ・ホテル・空港など)でノートPCを使うことが多い
2つ以上あてはまる → Defenderだけだと少し心細い ので、後述する 「+αの対策」 を検討する価値があります。
Defenderを「120%活かす」ための基本設定
Defenderだけで使うにしても、設定をきちんとしておくかどうかで安全性が変わります。
ここでは、PCが苦手な方でもできる範囲で、重要なポイントだけに絞ります。
1. リアルタイム保護がオンになっているか確認
- 「Windows セキュリティ」を開く
- 「ウイルスと脅威の防止」をクリック
- 「ウイルスと脅威の防止の設定」の中にある
「リアルタイム保護」 が オン になっていることを確認
もしオフになっていたら、スイッチをクリックしてオンにしてください。
2. ランサムウェア対策(重要ファイルを守る)
- 「ウイルスと脅威の防止」を開く
- 一番下の方にある 「ランサムウェアの防止」 をクリック
- 「コントロールされたフォルダーアクセス」が オフ なら、オンに切り替える
- 「保護されるフォルダー」で、ドキュメントや写真フォルダーが含まれているか確認
ここをオンにしておくと、怪しいアプリが大事なファイルを勝手に書き換えるのを防いでくれます。
ただし、一部の古いソフトでは「ブロックされました」と出ることもあるので、
そのときは 信頼できるソフトだけ“許可”するようにしましょう。
3. SmartScreenで怪しいサイト・アプリをブロック
- 「Windows セキュリティ」を開く
- 「アプリとブラウザー コントロール」 をクリック
- 「Microsoft Defender SmartScreen」の項目を、すべて 「警告」または「ブロック」 に設定
これにより、怪しいアプリやWebサイトを開こうとしたときに、
「本当に開きますか?」と一度止めてくれるようになります。
4. Windows Updateをこまめに確認する
Defenderのウイルス定義や、Windows本体のセキュリティ修正は、
Windows Update経由で届きます。
- スタートメニュー → 設定(歯車アイコン)
- 「Windows Update」をクリック
- 「更新プログラムのチェック」ボタンをクリック
定期的にここを確認し、セキュリティ更新だけは優先して入れるようにしましょう。
それでも不安な人向け:Defenderにプラスしたい対策
Defenderの設定をきちんとした上で、
「それでも不安…」「仕事用のデータが多い…」という方は、次のような追加策を検討できます。
1. 有料のセキュリティソフトを1つだけ追加する
Defenderと併用できるよう設計されている製品もありますが、
一般的には 「常駐させるウイルス対策ソフトは1つ」 が基本です。
- 危険サイトブロック・ネットバンキング保護
- パスワード保護・暗号化
- サポート窓口(電話・チャット)
など、「人をだます系の攻撃」や「お金まわり」を守る機能が充実した製品を選びましょう。
[スポンサーリンク]
✔ Defenderだけでは不安な方に人気のセキュリティソフト
- 危険サイト・フィッシング詐欺をより強力にブロック
- ネットバンキング保護・決済保護が充実
- PC初心者でも操作しやすい「自動保護」が便利
2. パスワード管理ツールを使う
セキュリティ対策でいちばん大事なのは、実は**人間側の管理(パスワード)**です。
- すべてのサイトで違うパスワードを使う
- 強力なパスワードを自分で覚えない
- 二段階認証(SMSや認証アプリ)を設定する
これらを助けてくれる パスワード管理ツール を使うと、
「Defender+パスワード管理」だけで、かなり安全性が上がります。
(関連記事:PC初心者向けパスワード管理ツール)
3. 公衆Wi-FiにはVPNを検討
カフェやホテル、空港などのフリーWi-Fiは、
通信が盗み見されるリスクがあります。
- 外出先で仕事メールやクラウドをよく使う
- ノートPCを持ち歩いて作業する
といった方は、VPNサービス(通信を暗号化する仕組み)の利用も検討しましょう。
(関連記事:VPNとは?在宅勤務・出張で安全にネットを使う基本)
Windows 10 ESUユーザー向けの注意点
2025年以降もWindows 10を使い続ける場合、
ESU(拡張セキュリティ更新)を利用する方もいると思います。
- ESUでセキュリティ更新が続く限り、Defenderも一定の保護は提供されます
- ただし、新機能や最新ブラウザ環境などは徐々に差が出てくる可能性があります
「10+Defender+ESU」という環境の場合は、
- ブラウザを最新のものに保つ(Edge/Chromeなど)
- サポートの長いセキュリティソフトを選ぶ
- 将来的なWindows 11/11後継への移行も視野に入れておく
といった長期的な視点も大切になります。
(関連記事:「ESU無料化と移行の対策ガイド)
もし感染したかも?と思ったときの「最初の一手」
「もしかしてウイルス感染した?」と思ったときは、
あわててPCをリセットする前に、次のステップを落ち着いて試してみてください。
- ネットワークから切り離す(Wi-FiをOFF/LANケーブルを抜く)
- 「Windows セキュリティ」でフルスキャンを実行
- Defenderが検出した内容をメモしておく(ファイル名・脅威名など)
- 重要なオンラインサービス(メール・銀行など)のパスワードを変更
- 心配な場合は、専門サポートや、信頼できる情報サイトの記事を参照
[スポンサーリンク]
✔ Windowsで安全に作業するなら「Microsoft 365」が一番安心
- 常に最新版のWord・Excel・PowerPointが使える
- 1TBのOneDrive付きでバックアップ対策も万全
- Windows Defenderと連携しやすく、セキュリティ強化にも◎
まとめ|「ソフト任せ」ではなく、「使い方+Defender」で守る
最後に、この記事のポイントをまとめます。
- Windows 10/11には、最初から Microsoft Defender が入っており、
基本的なウイルス対策としては十分な実力がある - 普段使いがライトな人・怪しいサイトに行かない人なら、
Defenderだけでも問題ないケースが多い - ただし、
- ネットバンキングや投資が多い
- 仕事で重要データを扱う
- 公衆Wi-Fiを多用する
といった場合は、追加のセキュリティソフトやVPN・パスワード管理ツールの導入を検討した方が安心
- Defenderだけで使う場合でも、
- リアルタイム保護をオン
- ランサムウェア対策(コントロールされたフォルダーアクセス)
- SmartScreen・Windows Update
などの基本設定をしっかり行うことが大切
- いちばんのセキュリティ対策は、
「怪しいファイルを開かない」「本物そっくりの偽サイトに注意する」など、使い方の意識でもある
最後にひとこと
「Defenderだけで大丈夫?」という質問は、
実は「私はPCをどういうふうに使っているか?」を見直す良いきっかけでもあります。この記事をきっかけに、ご自身のPCの使い方や、どこまでをDefenderに任せて、どこからを追加の対策に頼るかを整理していただけたらうれしいです。
おすすめ関連記事
・いま話題の「Defender for Endpoint」とは?家庭向けDefenderやBusiness版との違いを整理

