【2025年10月版】エラー1053の直し方|「サービスは開始または制御要求にタイムリーに応答しませんでした」原因と解決手順

Windows Update中に表示されたエラー1053の警告ウインドウ。『サービスは起動しなかったまたは制御のリクエストにタイムリーに応答しませんでした』と表示されている。

Windows Update 後やアプリの導入直後に、「エラー 1053」が出てサービスが起動できない――。一見むずかしそうですが、原因は.NETの不整合・セキュリティソフト干渉・依存関係の遅延・ファイアウォールなど、よくあるポイントに集約されています。本記事は最短で切り分ける順番安全な直し方を、Windows 11(24H2以降)の最新UIで解説します。

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エラー1053とは?

1053は「サービスの起動タイムアウト」が本質です。一定時間内(既定30秒)に起動完了シグナルを返せず、“間に合わない”と判断されたときに出ます。裏側では依存サービスが先に上がっていない/ドライバー初期化が遅い/セキュリティ製品が遅延させる/.NETやファイルが破損などが関与します。

まずは最短チェック

  • 再起動(Update直後は必須・高速スタートアップは無効推奨)
  • セーフモードで確認:そこで正常なら常駐/ドライバー/セキュリティ干渉の可能性大
  • イベントビューアーで該当時刻のログ確認:Windows ログ > システム(代表例:Event ID 7000/7009/7011)
  • 依存関係が起動済みか:services.msc → 該当サービス → 依存関係タブ
  • 管理者権限で起動/サービスのアカウント権限(ログオンタブ)を確認

原因別の解決手順(Windows 11 最新UI)

1) セーフモードでの切り分け

設定 → システム → 回復 → 今すぐ再起動 → 「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→ 再起動 →「セーフモード(必要ならネットワーク付き)」を選択。
セーフモードで1053が出なければ、常駐・セキュリティ・ドライバーが濃厚です。

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2) .NETの不整合/破損を修復

  • アプリと機能で該当アプリの修復.NETのリペア(必要に応じて再インストール)
  • インストール済みバージョン確認C:\Windows\Microsoft.NET\Framework / \Framework64
  • Update直後に発生する場合、最新の.NETランタイム/Hosting Bundleを入れ直すと改善することがあります

3) セキュリティソフトの干渉を確認

一時停止またはリアルタイム保護の除外設定に該当サービスの実行ファイル・フォルダを追加。挙動が軽く干渉の少ない製品に切り替えるのも有効です。

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4) 依存関係・起動順の見直し

  • services.msc → 対象サービス → 依存関係 で親サービスが実行中か確認
  • ログオンタブで実行アカウント(ローカルシステム/専用アカウント)の権限を確認
  • 全般タブ → スタートアップの種類を「自動(遅延開始)」にして余裕を持たせる
  • 回復タブ:1回目/2回目の失敗時に「サービスを再起動」を設定(自動復旧)

5) 起動タイムアウト(ServicesPipeTimeout)を延長

既定30秒では足りない重いサービスや遅延環境では、タイムアウト延長で解消する場合があります(上級者向け)。

  1. regeditを管理者で起動。
  2. HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\ControlServicesPipeTimeout(DWORD)を作成/編集。
  3. 値を 60000(ミリ秒=60秒)以上に。再起動後に動作確認。

※ レジストリは事前バックアップ推奨(レジストリエディター → ファイル → エクスポート)。

6) システム破損の修復(Update直後に効く)

管理者のターミナル/コマンドプロンプトで、次を順番に実行します。

DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

処理が終わったら、続けて

sfc /scannow

完了後に再起動。コンポーネントストア破損やUpdate不整合が原因なら改善します。

Event Viewerで“何が遅れているか”を見る

Win + X → コンピューターの管理 → イベントビューアー → Windows ログ → システム
1053前後の時刻で、7000/7009/7011などのエラー/警告を確認。該当サービス名、待機時間、依存関係名、ドライバー名などが手掛かりになります。

それでも直らないときの追加策

  • 該当アプリを修復/再インストール(デジタル署名の破損やファイル欠落の回復)
  • ドライバー更新(ストレージ/ネットワーク/セキュリティ関連は影響大)
  • ファイアウォール/EDRの一時緩和(検証のみ。必ず戻す)
  • 電源プランを「高パフォーマンス/最適化」にして起動スパイクを軽減
  • グループポリシー/MDMでの制御(サービスの強制遅延・権限変更)が無いかITへ確認

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■影響の少ない総合セキュリティソフト(Amazon)

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※リンクはプロモーションを含みます。検証で緩めた設定は、復旧後に必ず元へ戻してください。


まとめ

エラー1053は「サービスが時間内に起動完了できない」状態です。セーフモード → .NET → セキュリティ干渉 → 依存関係/起動順 → タイムアウト延長 → DISM/SFCの順で切り分ければ、ほとんどのケースで道筋が見えます。Update直後は設定や依存が変わりやすいので、ログ(Event Viewer)で“遅れているもの”を特定するのが近道です。

まずお読みください(誤解防止)

下の表は上から順に実施します。
🔸 = 安全・推奨 / ⚠️ = 注意(検証後に元へ戻す) / 🧰 = 上級者向け

優先対処やり方(Windows 11 / 24H2以降)目安/注意
1🔸 再起動(高速スタートアップOFF推奨)電源メニューから通常再起動。必要に応じて「設定→システム→電源→追加電源設定→電源ボタンの動作→高速スタートアップを無効」Update直後は必須レベル
2🔸 セーフモードで再現確認設定→システム→回復→今すぐ再起動→トラブルシューティング→詳細オプション→スタートアップ設定→再起動→セーフモードここで正常なら常駐/ドライバ/AV干渉が濃厚
3🔸 Event Viewerで原因特定Win+X→コンピューターの管理→イベントビューアー→Windowsログ→システム(ID 7000/7009/7011 など)どのサービス/依存が遅延かを把握
4🔸 .NETの修復/再インストールアプリと機能→該当アプリを修復/C:\Windows\Microsoft.NET\Framework(64)でバージョン確認→必要なら最新ランタイム再導入.NET依存サービスで効果大
5🔸 セキュリティソフトの一時停止と除外リアルタイム保護を一時停止/対象exe/フォルダを除外に追加検証のみ。必ず元に戻す
6🔸 依存関係/起動順の調整services.msc→該当サービス→依存関係/ログオン/全般(自動(遅延開始)に)→回復タブで再起動ポリシー設定遅延開始でタイムアウト回避
7🧰 タイムアウト延長(ServicesPipeTimeout)HKLM\SYSTEM\CurrentControlSet\Control にDWORD ServicesPipeTimeoutを作成し60000(ms)以上→再起動上級者向け。変更前にレジストリをバックアップ
8🔸 システム修復(DISM→SFC)管理者ターミナルで
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
完了後に
sfc /scannow
Update不整合/破損に有効
9🔸 アプリ本体の修復/再インストールアプリと機能→修復/上書きインストール該当サービスがアプリ由来なら効果
10🔸 ドライバ更新/電源プラン見直しデバイスマネージャーでストレージ/ネットワーク等を更新/電源プランを「高パフォーマンス」起動時スパイク緩和

補足(誤解防止メモ)
・⚠️ 一時停止したセキュリティ/緩めた設定は検証後に必ず元へ戻す
・🧰 レジストリ変更はバックアップ必須
・改善しない場合は、イベントID・該当サービス名・OSビルドを控えて管理者/ベンダーへ。

どうしても直らない場合は、該当サービス名・イベントID・OS/ビルド情報を控えて、ベンダー/管理者へ相談を。再発防止は更新管理・バックアップ・軽量な常駐環境が鍵です。

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