こんにちは!
Windowsユーザーの皆さんの中には、こんな経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか?
- アップデートの通知がきたからとりあえず実行
- しばらくして再起動
- 起動はしたけど……「あれ?なんだか動作が遅い?」
実は、Windowsアップデート後にPCの動作が重くなる問題は、2025年5月現在でも多数のユーザーから報告されている“よくあるトラブル”です。
この記事では、アップデート後にPCが重くなる主な原因を技術的にわかりやすく解説し、今すぐできる実践的な対策を7つご紹介します。2025年の最新の不具合情報にも触れながら、快適なPC環境を取り戻す方法を詳しくお届けします。
なぜWindowsアップデート後にPCが重くなるのか?

アップデートによって新機能が追加されたり、セキュリティが強化されたりするのは良いことですが、PCにとっては意外な負荷も発生しています。
原因①:バックグラウンドプロセスが増える
アップデートによって、新たなサービスや監視プロセスが自動的にバックグラウンドで動作します。これがPCのCPUやメモリを消費し、動作が重く感じる要因になります。
【具体例】
- Windows Searchのインデックス再構築
- OneDriveやTeamsの自動起動
- アップデート後の最適化タスク(WinSATなど)
原因②:ディスクやメモリ使用率が一気に上昇
アップデート直後には、以下のような要素でストレージやメモリが大幅に使用されます。
- 一時ファイルやキャッシュが大量に残っている
- システムの再最適化が行われている
- セキュリティソフトがフルスキャンを実施
原因③:古いドライバとの互換性不良
意外と見落とされがちですが、古いドライバが原因で動作に支障をきたすことがあります。特にグラフィックドライバやBluetoothドライバが古い場合、アップデート後に「画面のカクつき」や「周辺機器の不安定さ」が起こるケースもあるようです。
【2025年5月最新】アップデート後に発生している不具合情報
2025年4月〜5月にかけて適用された「KB5037765」「24H2」のアップデートで、以下の不具合が報告されています。
報告例(一部抜粋)
- SystemプロセスのCPU占有が高い
常時10〜20%を超えるCPU使用率で、ファンが常に回るような状況に。 - オーディオやBluetoothの不安定化
USB DACや無線マウス・イヤホンの通信が途切れる現象が発生中。 - タスクバーやスタートメニューの遅延
クリック後、動作に1〜2秒のラグが発生。Windowsエクスプローラーとの連携不具合が疑われています。
*Microsoftはこれらを既知の問題として公式ページにて公開中。順次修正パッチが提供される予定です。
今すぐできる!PCが重いときの7つの対策
① 不要なバックグラウンドプロセスの停止
【手順】
- 「Ctrl + Shift + Esc」でタスクマネージャーを開く
- 「CPU」や「メモリ」使用率の高いアプリをチェック
- 不明なソフト・不要なものを「タスクの終了」
アップデート後は、目に見えない裏側で多くのアプリやサービスが動いています。特に「Microsoft Edgeのバックグラウンド実行」や「OneDrive」「Teams」「アップデート関連タスク」などは、自動的に起動してしまうこともあります。
タスクマネージャーでは、現在PCに負荷をかけているプロセスをリアルタイムで確認できます。
「名前が分からないソフト」はその場でインターネット検索して安全性を確認するのがおすすめです。
ただし、「Windows」や「System」など、OSに関わる重要なプロセスは絶対に終了しないでください。
わからない場合は、無理に終了せず次の対策へ進みましょう。
② ディスククリーンアップを実行
【手順】
- 「Windowsキー + R」→「cleanmgr」と入力
- Cドライブを選択
- 「システムファイルのクリーンアップ」を実施
- 「Windows Updateのクリーンアップ」「一時ファイル」などにチェック
Windowsアップデート後は、一時的なファイルや旧バージョンのシステムファイルが大量に残ることがあります。これらは数ギガバイト単位になることもあり、ストレージを圧迫してパフォーマンスの低下につながる原因になります。
「Windows Updateのクリーンアップ」は、前の更新プログラムのバックアップを削除するため、ディスクの空き容量が一気に増える可能性がありますが、削除後は「前のバージョンに戻す」機能が使えなくなるため、元に戻す予定がある場合は注意しましょう。
また、「システムファイルのクリーンアップ」を実行すると、通常のクリーンアップ画面には表示されない項目(例:以前のWindowsのインストール)が表示され、より徹底的な掃除が可能になります。
③ スタートアップの見直し
【手順】
- タスクマネージャー →「スタートアップ」タブ
- 不要なアプリ(例:Zoom、Adobe、OneDriveなど)を「無効化」
スタートアップに登録されているアプリは、PC起動時に自動で立ち上がる仕組みになっており、気づかないうちにシステムに負荷をかけていることがあります。
特に以下のようなアプリは、使用頻度が低い場合は無効化をおすすめします。
- クラウド系アプリ(OneDrive、Dropboxなど)
- 会議ソフト(Zoom、Teams、Skypeなど)
- メーカー独自のソフト(プリンタ・グラフィックカード関連など)
スタートアップを見直すことで、PCの起動時間が大幅に短縮されるだけでなく、バックグラウンドで動くアプリも減り、全体的な動作の軽快さにもつながります。
なお、ウイルス対策ソフトなど、常駐が必要なアプリは無効にしないよう注意してください。
④ 視覚効果をオフにして軽量化
【手順】
- 「Windowsキー + R」→「sysdm.cpl」
- 「詳細設定」→「パフォーマンス設定」
- 「パフォーマンスを優先する」に変更
Windowsには、ウィンドウのアニメーションや影の表示、フェード効果など、見た目を美しくする視覚効果が多く設定されています。
これらは高性能なPCでは快適に動作しますが、スペックが低めのPCや古い機種では、動作の遅さにつながることもあります。
「パフォーマンスを優先する」に設定することで、アニメーションや視覚演出が簡素化され、軽量かつ反応の速い動作に改善されることが期待できます。
また、完全にオフにするのではなく、「カスタム設定」で必要なものだけ残すのもおすすめです。たとえば「ウィンドウの下に影を表示する」や「スクリーンフォントの滑らかさ」など、見やすさを維持したまま快適さを向上できるのでオススメです!
⑤ ウイルス対策ソフトの負荷を確認
特にサードパーティ製(例:McAfee、Avastなど)はアップデート直後にフルスキャンを実行することがあり、一時的に停止することで改善される場合があります。
アップデート直後は、ウイルス対策ソフトがシステム全体を再スキャンするため、一時的にCPUやディスクの使用率が上昇し、PCの動作が極端に遅くなることがあります。
特に以下のような状況では要注意です。
- アップデート直後に「フルスキャン」や「リアルタイム監視」が自動で走っている
- 複数のウイルス対策ソフトが同時にインストールされている
- 無料版のウイルス対策ソフトで広告や常駐タスクが多い
一時的にソフトを停止することで改善が見られれば、そのソフトが原因の可能性が高いです。場合によっては、軽量なソフト(例:Windows Defenderのみ)に切り替えるという選択肢もあります。
ただし、ウイルス対策ソフトを停止する際は、信頼できるサイトや作業のみ行うよう注意してください。セキュリティを犠牲にしないよう、停止は一時的にとどめるのが基本です。
⑥ ドライバを最新に更新
【手順】
- 「Windows + X」→「デバイスマネージャー」
- 対象デバイスを右クリック →「ドライバーの更新」
※特に「ディスプレイアダプター」「サウンド」「Bluetooth」は要チェックです。
ドライバは、パソコンと周辺機器(ディスプレイ、オーディオ、ネットワーク機器など)をつなぐ“通訳”のような役割を果たす重要なソフトです。
アップデート後に動作が重くなったり、周辺機器の反応が悪くなったりする場合、ドライバが古いためにWindowsと正常に連携できていない可能性があります。
特に以下のデバイスは、不具合の原因になりやすいため注意が必要です。
• グラフィックカード(Display Adapter)
• BluetoothやWi-Fiアダプター
• オーディオ(Realtekなど)
• プリンターやUSB周辺機器
デバイスマネージャーで「!」や「?マーク」が表示されているドライバは、不具合や未認識の可能性が高いので、優先的に更新を行いましょう。
また、メーカー公式サイトから最新版を直接ダウンロードする方法もあります。たとえば、DellやHP、LenovoのPCをお使いの方は、それぞれのサポートページを活用するとスムーズです。
⑦ 最終手段:システムの復元または元のバージョンに戻す
【手順(Windows 10/11共通)】
- 設定 →「システム」→「回復」
- 「前のバージョンの Windows に戻す」を選択
※通常はアップデートから10日以内に限り有効です。
ここまでの対策をすべて試してもPCの動作が改善しない場合、システムをアップデート前の状態に戻すという方法があります。
この機能は、Windowsが自動的に保存している「復元ポイント」や「以前のバージョンのWindows」を使って、問題が発生する前の状態に戻すというものです。
【注意点とポイント】
- 元に戻せる期間は通常10日間程度。 それを過ぎると選択肢が表示されなくなります。
- データは消えませんが、ソフトの設定や一部のアプリはリセットされることがあります。
- 「設定」→「更新とセキュリティ」→「回復」に「開始する」というボタンが表示されていない場合は、この方法は使えません。
また、あらかじめ「復元ポイントの作成」がオンになっているPCでは、システムの復元(任意の時点まで戻す)を選ぶこともできます。復元ポイントがない場合は、今後のために設定しておくことをおすすめします。
この方法は「最終手段」ではありますが、正常に戻る可能性が高いため、「どうしても直らない」という時には非常に心強い選択肢になります。
よくあるQ&A
アップデート後の不具合は、人によって症状も対処法もさまざまです。
ここでは、実際によく寄せられる質問とその答えを、実用的な視点からわかりやすくまとめました。
「同じような症状が自分にもあるかも…」と感じた方は、ぜひ参考にしてみてください。
Q1:フリーズが頻発するのはなぜ?
A1:アップデート後の一時ファイル、互換性のないドライバ、セキュリティソフトの負荷が主な要因です。まずは「ドライバ更新」→「バックグラウンド整理」を実施しましょう。
Q2:クリーンアップしても改善しない場合は?
A2:以下の対策を追加で実施してみてください。
- BIOSやファームウェアの更新
- メモリやSSDの物理劣化チェック
- クリーンブート(msconfigから不要なサービスをオフ)
まとめ:まずはできることから試してみよう
アップデート後にPCが重くなるのは、多くの人が経験する一時的な現象です。ですが、放置しておくと作業効率が著しく落ちるだけでなく、ハードウェアに無理がかかることもあります。
<今日からできる見直しチェックリスト>
- タスクマネージャーでCPU・メモリの使用状況確認
- ディスククリーンアップと再起動
- ドライバ更新とスタートアップ整理
- 必要に応じてシステムの復元
これら1つずつ試していくことで、驚くほど快適さが戻ってきます。
2025年5月の最新情報をふまえ、万全の体制でPCをメンテナンスしていきましょう!
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