【2025年9月最新】Windows 10(22H2)でバックアップに失敗する原因と解決法

バックアップエラーに困っている若い女性が、パソコン画面に表示された『申し訳ございません。PCをバックアップできませんでした』というエラーメッセージを見て悩んでいる様子のイラスト

2025年9月現在、Windows 10の最終バージョン22H2で、標準のバックアップ(バックアップと復元(Windows 7)ファイル履歴)が「バックアップに失敗しました」と表示される相談が増えています。サポート終了(2025年10月)を前に、データ保護の重要度はこれまで以上に高まっています。

補足:Microsoftは「バックアップと復元(Windows 7)」機能を非推奨としており、今後削除される可能性があります。長期的には「ファイル履歴」や「クラウド併用」をおすすめします。

この記事では、よくある原因今すぐできる解決策を、かんたん → 本格対処の順で丁寧に解説。さらに、エラーコード別のポイント外付けHDD/SSDやクラウドを使った安定運用のコツ予防策までまとめました。初心者の方でも順番に進めれば、ほとんどの失敗は解消できます。


まず原因を把握しよう(チェックリスト)

原因よくある状況対処の方向性
保存先の空き容量不足外付けHDD/SSDが一杯、システムイメージで容量を要求不要データ削除/別ドライブへ保存/圧縮活用
ファイルシステムやエラー外付けドライブに不良セクタ/ファイルシステム破損ディスクチェック(chkdsk)/再フォーマット(NTFS)
USB/ドライバ不安定途中で切断、認識が不安定別ポート使用/ドライバ更新/セルフパワーUSBハブ
VSS(ボリューム シャドウコピー)不調システムイメージ作成で失敗サービス確認/不要ソフト停止/再起動
権限・アクセス拒否特定フォルダーやセキュリティソフトで拒否除外設定/権限の見直し/一時停止
OneDrive等の同期状態オンラインのみのファイルが含まれる必要フォルダを「このデバイスに常に保持」に設定
エラーコード固有要因0x80780119、0x81000037など後述の「エラー別対策」を適用

ポイント:はじめから難しい対処を行うより、保存先の空き容量や接続の安定化といった基本を整えると成功率が一気に上がります。

かんたん対処(まずはここから)

  • PCと外付けドライブを再起動(電源断→数分待つ→再接続)
  • USBポートを変更:フロントポートで不安定なら、マザーボード直結の背面ポートへ。
  • 別ケーブルを使用:古い/細いケーブルは大容量転送で切断しやすい。
  • 保存先の空き容量を確保:目安として、バックアップ元の30〜50%分空けると安定。

本格対処(失敗が続く場合の手順)

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1. バックアップ方式を整理する(標準2方式の違い)

方式用途保存場所向き・注意
ファイル履歴ユーザーファイル(ドキュメント・写真)の履歴保存外付けHDD/ネットワーク日常の自動バックアップ向き。オンラインのみのOneDriveファイルは除外されることあり。
バックアップと復元(Windows 7)システムイメージ作成/完全復元外付けHDD/ネットワーク容量要求が大。VSS依存。失敗時はVSSや空き容量・接続安定性を重視。

2. 保存先ドライブの健全性チェック

外付けを右クリック → [プロパティ] → [ツール] → [エラーチェック]。
コマンド派は管理者のコマンドプロンプトで

chkdsk X: /f

※X: は保存先ドライブのドライブ文字。エラー修復後は再起動して再試行。
古いディスクや不良セクタが多い場合は買い替えも検討を。

3. ファイルシステムと容量設計を見直す

  • 外付けはNTFS推奨(巨大ファイルや権限管理に強い)。
  • システムイメージは数百GBになることも。空き容量は大きめに確保
  • 古いイメージ/履歴を定期的に削除し、世代管理を最適化。

4. VSS(ボリューム シャドウコピー)とサービス確認

  • [Win]+R → services.msc → 「Volume Shadow Copy」が手動/実行できる状態か確認。
  • 常駐ソフト(監視/同期/リアルタイム保護)が重いと失敗要因に。バックアップ中だけ一時停止も有効。

5. システムファイルの整合性を修復(SFC/DISM)

管理者のコマンドプロンプトで以下を順に実行

sfc /scannowDISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth

破損の自動修復後、再起動してバックアップを再試行。

6. セキュリティソフトとアクセス権の調整

  • バックアップ対象フォルダと保存先ドライブを除外設定へ。
  • アクセス拒否が出るフォルダは、[プロパティ]→[セキュリティ]でユーザーに読み取り権限があるか確認。

7. OneDrive等の「オンラインのみ」ファイルに注意

対象フォルダを右クリック→OneDrive→「このデバイスに常に保持」を選び、ローカルに実体を作成してからバックアップ。

エラーコード別の要点(よくあるもの)

エラーコード典型原因対処のコツ
0x80780119システムイメージ作成時の空き領域不足/回復パーティション保存先の空き増加、不要の古いイメージ削除。回復パーティション絡みは別ドライブ保存で回避。
0x81000037ジャンクション/再解析ポイント(リンク)を含む対象から問題フォルダを除外。ファイル履歴に切り替えるのも手。
0x800700E1「ウイルスとして検出」などセキュリティによるブロックセキュリティソフト除外設定/対象ファイルのスキャン・隔離解除。
0x80070002/003ファイルが見つからない/パス不整合移動・削除済みフォルダを対象から外す/再指定。

安定運用のコツ(失敗しないための設計)

  • 保存先は余裕を持って2倍目安(ソース容量の1.5〜2倍)
  • 接続はできれば有線/据え置き(セルフパワーUSBハブで電力安定)
  • 週1回のテスト復元(実際に戻せるか確認)
  • ファイル履歴+システムイメージの二段構え(日常と非常時を分担)
  • クラウド併用(写真・書類だけでもOneDrive等に二重化)

よくある質問(FAQ)

Q. 別のPCでは同じ外付けHDDで成功するのに、手元のPCだけ失敗します。
USBドライバやセキュリティ設定、VSSが原因のことが多いです。ドライバ更新 → セキュリティ除外 → VSS確認の順で見直してください。

Q. バックアップの途中で切断されます。
ケーブルの品質やポートの接触が主因。背面ポート + 短めの太いケーブル、可能ならセルフパワーUSBハブを使うと安定します。

Q. Windows 11への移行を予定しています。今のバックアップは活かせますか?
ファイル履歴のデータはそのままコピーして移行可能。システムイメージはPC環境依存なので、データと設定の退避が基本です。


まとめ

Windows 10(22H2)のバックアップ失敗は、保存先の空き容量・接続の安定・VSSの三点を整えるだけで解消するケースが多数です。うまくいかないときほど、まずは基本の見直しから。本文の手順を上から順に試せば、復旧率が大きく上がります。

サポート終了が近づく今、データの二重化は保険そのもの。ファイル履歴+システムイメージ+クラウドの三本立てで、安心のバックアップ体制を整えましょう。


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