
※2025年6月~8月のトラブル報告に対応した最新版です。
2025年6月のWindows 11アップデート以降、一部のPCでさまざまな不具合が報告されています。
特に以下のような症状が頻発しており、SNSやサポートフォーラムでも話題となっています。
- アプリが起動しない(0xc0000005エラー)
- インストールが途中で止まる/失敗する
- ブルースクリーン(SYSTEM_SERVICE_EXCEPTIONなど)
- ゲームや業務アプリがクラッシュ
- Windowsの動作が重くなる・フリーズする
この記事では、2025年8月時点で確認されている不具合の傾向と、有効な対処法を初心者の方にもわかりやすくご紹介します。
不具合が多発しているPC環境の傾向
今回の不具合は一部のメーカーや特定構成での報告が目立っています。
- 富士通・mouse製ノートパソコン(国内販売モデル)
- GIGABYTE/ASRock/ASUS製マザーボードの自作PC
- Intel第12世代以降+古いドライバの混在環境
- Secure BootやTPM機能が有効になっている構成
必ずしも全員に影響があるわけではありませんが、該当構成の方は特に注意が必要です。
主な原因と考えるもの
- セキュリティ機能(Smart App Controlなど)とドライバの競合
- BIOS設定(メモリ・TPM)との相性
- Visual C++ランタイムや.NET関連の破損
- Windows Updateのキャッシュ破損
- メモリ・ストレージの物理的な劣化
2025年6月以降のアップデートでは、セキュリティ関連の仕様強化が進められており、古い構成や未更新ドライバ環境では、予期せぬエラーが起きやすい傾向にあります。
今すぐ試せる一般的な対策
① システムファイルの修復
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
※「管理者として実行」したコマンドプロンプトで1行ずつ入力してください。
② ドライバの確認とロールバック
- 各ハードウェアのドライバを公式サイトで最新版に更新
- 特にグラフィック、ネットワーク、チップセットは要チェック
- 更新直後なら、「デバイスマネージャー」からロールバックも検討
③ メモリ診断を実施
- スタート → 「Windowsメモリ診断」→ 再起動して確認
④ BIOS設定を見直す
- オーバークロック機能を一時的にオフにする
→ 「高性能モード」が有効になっていると、システムが不安定になる場合があります。BIOS設定内の「OC」や「AI Tweaker」などの項目で、手動設定を「Auto(自動)」に戻しましょう。 - XMP(エクストリームメモリプロファイル)をオフにする
→ XMPとは、メモリの性能を自動で引き上げる機能です。ただしアップデート後に不具合を起こすことがあり、BIOSの「メモリ設定」または「Extreme Memory Profile」で「無効(Disabled)」にすることで安定する場合があります。 - BIOSが古い場合は更新を検討
→ 各PCメーカーのサポートページで、最新のBIOSが提供されていないかを確認してください。
※BIOS更新は失敗すると起動できなくなる恐れがあるため、必ず公式の手順に従って慎重に行いましょう。
⑤ Windows Updateの一時停止
- 設定 → Windows Update → 「更新の一時停止」を選択
→ 次の月の安定版が出るまで待機する選択も有効です。
裏技的な補足:困ったときの追加手段
⚙ Visual C++再インストール
0xc0000005エラーなら、Visual C++ライブラリが壊れている可能性も!
その場合はMicrosoft公式サイトから「2005〜2022年版」を再インストールを推奨します。
0xc0000005のエラー詳細は👇こちらに詳しく書きました。
⚙ DEP(データ実行防止)の設定変更
DEP(データ実行防止)は、ウイルスなどの不正なコードの実行を防ぐセキュリティ機能ですが、古いアプリと相性が悪く、起動時にクラッシュする原因になることがあります。
データ実行防止(DEP)機能を見直す
特定のアプリだけを除外対象にすることで、動作が安定することがあります。
以下の手順で設定できます。
- スタートメニューを右クリック →「システム」
- 「システムの詳細設定」を開く
- 「パフォーマンス」欄の[設定]をクリック
- 上部のタブから「データ実行防止(DEP)」を選択
- 「次に選択するものを除き、すべてのプログラムにDEPを有効にする」にチェック
- 問題のアプリを[追加]して、例外に設定
設定後はパソコンを再起動して、アプリの動作を確認してください。
⚠️注意: 信頼できるアプリ以外には適用しないようにしてください。セキュリティの低下につながる可能性があります。
それでも直らない場合の“最終手段”
インプレースアップグレード
Windows 11のISOを使って「設定とアプリを保持したまま上書きインストール」することで、不具合を回避できます。
【手順】
- Microsoft公式サイトから最新ISOをダウンロード
- ISOをマウント → setup.exe を実行
- 「個人用ファイルとアプリを保持」を選んでインストール
もっと詳しい手順を、こちらのページ👇に書きました。
更新キャッシュをクリアしてみる
【手順】
① キーボードの左下のWindowsマーク(スタートボタン)をクリック
② 検索ボックスに【cmd】と入力
③ コマンドプロンプトが表示されたら「管理者として実行」をクリック
④ 以下のコマンドを1行ずつ入力してEnterキーを押します
net stop cryptSvc
net stop bits
net stop msiserver
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start cryptSvc
net start bits
net start msiserver
⚠️失敗する場合は
・再起動後に再試行
・セーフモード
のいずれかで実行してみてください。
24H 2アップグレード後の追加トラブル
トラブル内容 | 確認されている影響・傾向 | 対処法 |
---|---|---|
Wi-Fi接続はあるのに通信できない | KB5060842・KB5060533との関連が濃厚 | Windowsファイアウォールの初期化、VPN設定見直し |
HDRモード時に音が出ない | 特定GPU+HDMI環境で音声再生不能 | HDRをOFF、またはKB5060533をアンインストール |
エクスプローラーが重い・反応しない | 24H2適用後の共通現象 | 「おすすめ表示」無効化、インデックスの再構築 |
これらの不具合は、従来のWindows 11にはなかった24H2バージョン特有の仕様変更や最適化の影響が強く関係していると見られます。
今後のアップデートで改善される可能性もありますが、現時点では各機能を一時的に無効化したり、該当KBをアンインストールすることで対処するのが現実的です。
特に業務用PCやゲーム用途の方は、安定するまでは更新を一時的に見送る判断も視野に入れてください。
【重要】更新すべきか迷っている方へ
次に当てはまる方は、更新を遅らせる判断も有効です。
- 古い業務アプリや周辺機器を使っている
- 過去のアップデートで不具合経験がある
- 非公式・旧世代のドライバ環境で運用している
「更新の一時停止」や「グループポリシー」で柔軟に対応しましょう。
📌 もし、PC自体の動作が限界に近いと感じるなら…
買い替えやスペック強化も選択肢です。今注目の高性能モデルはこちら。
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まとめ|不安定なときは焦らず慎重に
症状 | 考えられる原因 | 対処法の例 |
---|---|---|
アプリ起動エラー(0xc0000005) | システムファイル破損・ランタイム不足 | SFC修復・Visual C++再インストール |
Windows Update失敗 | ドライバー不整合・一時ファイル障害 | トラブルシューティング・セーフモード更新 |
ブルースクリーン発生 | メモリ障害・BIOS設定不具合 | メモリ診断・BIOS設定見直し |
特定アプリの不安定化 | ドライバー互換性問題 | ドライバー更新・ロールバック |
Windowsアップデートは一見不安な存在ですが、多くの不具合は「原因に合った対処」で改善できます。
「自分のPCだけが悪い」と思わず、一つずつ確認しながら解決に向かって進んでいきましょう。
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