Windows11 24H2アップデート後にブルースクリーンが出たときの対応法
Windows11の大型アップデート「24H2」を適用した後、突然パソコンが青い画面になり、「デバイスに問題が発生したため、PCを再起動する必要があります」というエラーが表示された経験はありませんか?
これは通称「ブルースクリーンエラー(BSoD)」と呼ばれる深刻なシステムエラーです。
私自身も古いノートパソコンでこのエラーに遭遇し、かなり焦りました。
この記事では、その原因と対処法、再発を防ぐためのチェックポイントをわかりやすく解説します。
ブルースクリーンとは?
ブルースクリーンは、Windowsがシステムに致命的な異常を検知し、自動的にPCを再起動するために表示される画面です。
よく見られる特徴は以下の通りです
- 青い背景に白文字のエラーメッセージ
- 「ストップコード」と呼ばれる英語のエラーコード(例:
CRITICAL_PROCESS_DIED
) - QRコードが表示される場合もある
考えられる原因
24H2アップデート後にブルースクリーンが出る主な原因には、以下のものがあります。
(1) ドライバーの不具合
古いデバイスドライバーが新しいOSと互換性がない場合、ブルースクリーンが発生することがあります。
ドライバーの互換性を確認する方法【Windows11対応】
Windows11のアップデート後にPCが不安定になったり、ブルースクリーン(BSoD)が出た場合、原因のひとつとして古いドライバーとの互換性問題が考えられます。
ここでは、互換性が取れているかどうかを確認する方法を、画像付きでわかりやすく紹介します。
1. デバイスマネージャーで警告マークをチェック
まずはPCに不具合のあるデバイスがないかを確認します。
- スタートボタンを右クリック → 「デバイスマネージャー」をクリック
- 一覧の中に、黄色い「!」マークが付いているデバイスがないか確認
2. ドライバーのバージョンを確認
- 問題がありそうなデバイスを右クリック → 「プロパティ」
- 「ドライバー」タブを開く
- ドライバーの日付や提供元、バージョンを確認
例えば、日付が2015年など明らかに古い場合は、Windows11と互換性がない可能性があります。
3. Windows Updateでドライバーを確認
Windowsは、自動でドライバーを最新化する機能があります。
- スタート → 設定 → Windows Update
- 「詳細オプション」→「オプションの更新」へ進む
- 「ドライバーの更新」が表示されていれば、適用しましょう。
4. メーカー公式サイトで互換性を調べる
最も確実なのは、PCメーカーやデバイスメーカーの公式サポートサイトで調べる方法です。
以下の情報で検索します:
- PCの型番(例:LIFEBOOK AH45/G)
- 現在のOS:Windows11 24H2
「対応OS一覧」や「サポートドライバー一覧」が掲載されていることが多いです。
5. それでも不明なときは…
どうしても互換性がわからない場合、以下の選択肢があります:
- 仮想マシンを使って古いOS環境を維持する
- ドライバー更新ソフト(Driver Boosterなど)を試す
- サポートに問い合わせる
(2) アップデート中のファイル破損
アップデート中に電源が切れたり、エラーが発生すると、重要なシステムファイルが壊れることがあります。
ちょこっと解説▶︎アップデート中に電源が突然切れたり、エラーが発生すると、Windowsが重要なシステムファイルを書き換えている最中に処理が中断されてしまいます。
その結果、一部のファイルが壊れたり欠落し、正常に起動できなくなることがあります。これが原因で、ブルースクリーンや起動不能といった深刻なトラブルにつながるのです。
(3) ハードウェアの老朽化
古いPCでは、ハードディスクやメモリなどが物理的に劣化している可能性があります。
ちょこっと解説▶︎古いPCでは、長年の使用によりハードディスク(HDD)やメモリ(RAM)といった部品が物理的に劣化していることがあります。HDDは中にディスクが回っている機械部品のため、経年劣化で読み書きが遅くなったり、データが正しく読み込めなくなることがあります。また、メモリも劣化すると、データの処理中にエラーが発生しやすくなり、ブルースクリーンの原因になります。
(4) ウイルス・マルウェアの影響
悪意あるプログラムがシステムを破壊している可能性も考えられます。
(5) インストール済みソフトとの競合
既存のアプリやツールが新しいWindowsと相性が悪いと、トラブルの原因になります。
ブルースクリーンが出たときの対処法
1. 一旦、落ち着いて再起動
自動で再起動が始まった場合、そのままにしておきましょう。一時的なエラーなら再起動後に正常に戻ることがあります。
2. ストップコードをメモ or スクショ
ストップコード(例:MEMORY_MANAGEMENT
)が表示されるので、スマホで撮影しておくと原因調査に役立ちます。
3. 最近のアップデートやソフトを思い出す
直前にインストールしたソフトウェアやWindows更新が影響していないか確認しましょう。
直前のソフトやアップデートが原因か確認する方法
ブルースクリーンが発生する直前に、何かアプリをインストールしたり、Windowsの更新を行っていませんか?以下の方法で、最近の変更内容を確認できます。
1. インストールされたアプリの確認方法
- スタート → 設定 → 「アプリ」 → 「インストールされているアプリ」
- 右上の「並び替え」→ 「インストール日順」を選ぶ
2. Windows更新履歴の確認方法
- スタート → 設定 → 「Windows Update」
- 「更新の履歴を表示」をクリック
- インストール日時や更新内容が一覧で確認できます
3. アップデート後に不具合が出た場合
最近インストールされたアプリやWindows更新が原因でブルースクリーンが出た可能性がある場合は、以下のような対処も有効です。
- 問題のアプリをアンインストールする
- 「更新プログラムのアンインストール」を行う
- システムの復元ポイントに戻す
また、更新によって互換性のないドライバーが導入された可能性もありますので、ドライバーの互換性確認方法も参考にしてください。
4. セーフモードで起動して原因を調査
通常起動できない場合は、セーフモードでの起動を試し、不要なアプリを削除したり復元を実行します。
セーフモードの起動方法(Windows11対応)
ブルースクリーンが繰り返し発生して通常起動できない場合は、セーフモードで起動して原因を調べることができます。セーフモードとは、Windowsの最小限の機能だけで起動する安全なモードで、問題の切り分けや不要なソフトの削除などに便利です。
Windowsが起動できる場合
- スタート → 設定 → 「システム」 → 「回復」
- 「今すぐ再起動する」(詳細オプション)をクリック
- 再起動後、「オプションの選択」画面が表示されたら「トラブルシューティング」を選択
- 次に「詳細オプション」 → 「スタートアップ設定」 → 「再起動」を選ぶ
- 再起動後、キーボードの「4」または「F4」キーを押す → セーフモードで起動
再発する場合の対処方法
(1) システムの復元を試す
更新前の状態に戻す「システムの復元」機能を利用しましょう。
システムの復元を使って元の状態に戻す方法(Windows11対応)
Windowsの動作がおかしくなったり、ブルースクリーンが頻発するようになった場合、「システムの復元」を使うことで、過去の正常な状態に戻すことができます。
※この機能は、事前に「復元ポイント」が自動作成されている場合に利用可能です。
【ステップ1】システムの復元を開く
- スタートボタンをクリックし、「回復」と入力して検索
- 「回復」→「システムの復元を開く」をクリック
【ステップ2】復元ポイントを選ぶ
- 「別の復元ポイントを選択する」にチェックを入れて「次へ」
- 一覧から復元したい日時を選び、「次へ」→「完了」をクリック
【ステップ3】PCが自動で再起動し、復元が実行される
「完了」をクリックすると、PCが再起動され、選んだ日時の状態に戻ります。
※この操作で個人のデータ(写真やドキュメントなど)は削除されませんが、インストールされたソフトやドライバーは巻き戻ることがあります。
システムの復元ができないときは?
- 復元ポイントが存在しない場合は使用できません
- 「回復ドライブ」や「初期化(このPCを初期状態に戻す)」を検討しましょう
それでも解決しない場合は、ハードディスクやメモリの物理的な故障の可能性もあります。
▶︎ 無料ツールでハードディスク診断をする方法 も参考にしてみてください。
(2) ドライバーの更新
「デバイスマネージャー」から各デバイスのドライバーを最新版に更新します。
(3) ハードディスクやメモリのチェック
「Windowsメモリ診断」や「CrystalDiskInfo」などのツールを使って、物理的な故障を確認しましょう。
(4) Windowsアップデートの確認
スタート → 設定 → Windows Updateから、最新のパッチや更新プログラムがあるか確認してください。
最終手段:初期化や修理も検討
何をしても改善しない場合は、以下の手段もあります
- 専門の修理業者やメーカーサポートに依頼
- バックアップを取った上で初期化(「このPCを初期状態に戻す」)
注意:初期化を行うと、保存データが消える可能性があるため、十分に注意してください。
まとめ
- ブルースクリーンが出ても慌てずに対処しましょう。
- 再起動後に直ることも多いです。
- ストップコードを記録し、原因を絞り込みます。
- 再発するならドライバーやアップデートを見直し、復元や初期化も検討しましょう。
古いPCでも、仮想環境を使うことで負荷を抑えた使い方も可能です。詳しくはこちら