Windows 11 バージョン24H2の更新プログラム「KB5054979」をインストールしようとした際、「インストールに失敗する」「再起動ループになる」「途中で止まる」などの不具合に直面するユーザーが増えています。
この記事では、一般的なSFCやDISMだけでなく、少し踏み込んだ対処法や裏技まで紹介します。初心者でもわかりやすく試せるよう、丁寧に解説していきます。
よくあるエラーの症状
エラー内容 | 主な症状 |
---|---|
インストールエラー | 0x800f081f、0x8024200Dなどが表示される |
適用ループ | 何度も同じアップデートが繰り返される |
再起動ループ | 再起動を促され、適用できず戻る |
「更新できませんでした」 | インストール途中でキャンセルされる |
これらの不具合は、環境依存的なトラブルや、一部ファイルの破損、サービスの停止など、さまざまな要因が絡んでいます。
基本の対処法(SFC/DISMなど)
まずは王道の基本対処を試してみましょう。
● SFC スキャンの実行
sfc /scannow
コマンドプロンプトを管理者として実行し、上記を入力。システムファイルの破損を自動で修復します。
● DISM スキャンの実行
SFCでも解決できなかった場合は、DISMでより深い修復を試します。
▪️DISMは「Deployment Imaging Service and Management Tool」の略で、Windowsのシステムイメージを修復するためのツールです。SFC(システムファイルチェッカー)でも修復できない深いレベルの破損を修正できます。
実行前のポイント
- インターネット接続が必要です(修復に必要なファイルをダウンロードするため)。
- パソコンを再起動した直後に実行すると、より効果的です。
🔧 手順1:管理者としてコマンドプロンプトを開く
- 画面左下の「スタート(Windowsマーク)」を右クリック
- 「ターミナル(管理者)」または「コマンドプロンプト(管理者)」をクリック
- 表示されない場合は「検索」で「cmd」と入力し、「管理者として実行」を選択
手順2:DISMコマンドを入力
以下のコマンドをコピーして、貼り付けてください。
DISM /Online /Cleanup-Image /RestoreHealth
「Enterキー」で実行すると、チェックと修復が始まります。
手順3:完了まで待つ
- 進行状況が 0% → 20% → 40% → 100% などと表示されます。
- 途中で止まって見えることがありますが、途中で閉じないでください。(通常10〜20分かかります)
手順4:完了後、念のため再起動
「操作は正常に完了しました」と表示されたら、パソコンを再起動しましょう。
その後、Windows Updateを再実行してみてください。
⚠️ 補足:もしエラーが出たら?
「DISMエラー:ソースファイルが見つかりません」
などのメッセージが出た場合は、以下をチェックしてみてください。
- インターネット接続に問題がないか?
- セキュリティソフトを一時的に無効化してみる
- Windowsのバージョンが最新か確認する
このように、DISMの実行は一見難しく見えますが、手順通りに行えば誰でも使える非常に強力な修復ツールです。特にKB5054979のようなアップデートトラブル時には、SFCよりも効果がある場合が多いので、ぜひ試してみてください。
更新エラー対処の追加手順(ここが重要)
上記で直らない場合は、以下を順番に試してみてください。
● Windows Updateコンポーネントのリセット
Windows Update関連の一時ファイルが壊れている可能性があります。以下のコマンドを順番に実行して初期化します。
net stop wuauserv
net stop bits
ren C:\Windows\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
ren C:\Windows\System32\catroot2 catroot2.old
net start wuauserv
net start bits
● ストレージの空き容量を確認
アップデートには最低でも20GB以上の空き容量があることが推奨されます。「設定」→「システム」→「記憶域」で確認し、不要ファイルを削除してみてください。
● セキュリティソフトを一時的に無効化
一部のサードパーティ製ウイルス対策ソフトが、Windowsの更新ファイルをブロックしていることがあります。一時的に無効化してから再度アップデートを実行してみましょう。
● スタートアップ修復・クリーンブートの実行
スタートアップの競合が原因の場合もあります。
- Windowsキー + R →「msconfig」 と入力。
- 「スタートアップの項目をすべて無効に」→再起動。
- 必要最小限で再起動後、更新を試してみましょう。
● Microsoft Updateカタログから手動ダウンロード
どうしてもWindows経由での更新に失敗する場合は、下記のMicrosoft Updateカタログから直接ダウンロード&インストールを行う方法も有効です。
👉 Microsoft Update カタログ(“KB5054979”で検索)
どうしても直らないときは?
最終手段としては以下の方法があります。
- Windows 11のインプレースアップグレード(上書き再インストール)
- データを保持したまま最新バージョンに更新可能です。
- USBブートメディアからのクリーンインストール
- 最も確実ですが、データのバックアップが必須です。
クリーンインストールの詳しい解説はこちら↓
Windowsを完全リセット!失敗しない「クリーンインストール」のやり方を徹底解説
裏技:ローカルアカウントで再挑戦
一部のMicrosoftアカウントが競合して更新失敗するケースがあります。ローカルアカウントに切り替えてから更新を実行することで、突破できる例も報告されています。
よくある質問(FAQ)
質問 | 回答 |
---|---|
再起動してもアップデートが止まらない | Updateコンポーネントのリセットを試してください |
どうしてKB5054979だけ失敗する? | 特定のドライバやアプリとの相性問題が報告されています |
Windows10でも同様のエラーが出る? | KB5054979はWindows11向けです。誤適用は無視してOK |
KB5054979に限らず、Windowsの更新プログラムでエラーが出ると、多くのユーザーが不安になります。ですが、焦らず一つずつ対処法を試していくことで、ほとんどの問題は自力で解決できます。
とくに今回のような累積更新プログラムの場合、PC環境や使用しているソフトウェアとの相性によって失敗するケースも少なくありません。
「自分だけが困っているのでは?」と思ってしまいがちですが、多くのユーザーが同じようなエラーに直面しているようです。
まとめ

KB5054979の失敗は、単なる一時的な不具合ではなく、システム構成やソフトとの相性など複雑な背景を含んでいます。基本対処だけでなく、この記事で紹介した手順を段階的に試していけば、突破口はきっと見つかります。
もしこの記事でも改善しない場合は、コメント欄やMicrosoftサポートに相談してみてください。
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