Windows365アプリ終了へ:代替手段と移行の注意点を徹底解説

2025年5月、Microsoftは「Windows 365 アプリ」の提供を2025年7月31日をもって終了すると発表しました。

突然のアナウンスに驚いた方も多いかもしれません。現在利用中のユーザーや、これから導入を検討していた企業にとっては大きなニュースです。

この記事では、「Windows 365 アプリ」とはそもそも何だったのか、なぜ終了に至ったのか、今後の代替手段や注意点について、わかりやすく解説していきます。

Windows 365 アプリとは?

「Windows 365 アプリ」は、Microsoftが提供するクラウドPCサービス「Windows 365」にアクセスするための専用アプリです。

Windows365

このアプリを使うことで、ユーザーはクラウド上にある自分専用のWindows環境に、PC・タブレット・スマホなどさまざまな端末から簡単に接続できました。

つまり、自分のPCを「どこでも、どの端末からでも」使えるようにするためのアプリだったのです。

特にテレワークの普及や、多様な働き方が進む中で重宝されていたサービスであり、操作性や接続の安定性の面でも高く評価されていました。

なぜ終了するのか?

Microsoftが発表した内容によると、「Windows 365 アプリ」は、今後のWindows環境に統合される機能との重複があるため、個別アプリとしての提供を終了するとのことです。

具体的には、以下のような理由が挙げられています。

• Windows 11 における「Cloud PC」機能との統合が進んでいる

• Microsoft Remote Desktop(リモートデスクトップアプリ)の利用推奨方針への変更

• ユーザー体験の一元化・簡素化を目指す方針

つまり、専用アプリがなくてもWindowsの基本機能でクラウドPCにアクセスできるようになってきたため、わざわざ別アプリとして提供する必要がなくなった、というわけです。

移行期間とサポー

Microsoft はユーザーの皆様がスムーズに新しい環境へ移行できるよう、一定の猶予期間手厚いサポート体制を用意しています。

猶予期間について

アプリの提供終了日である2025年7月31日以降、直ちに「Windows 365 アプリ」が完全に利用できなくなるわけではありません。Microsoft の公式発表によると、一定期間はアプリの利用が継続できる見込みです。

ただし、この猶予期間はあくまで移行のための準備期間であり、最終的にはWebブラウザ版または Microsoft Remote Desktop アプリへの移行が必須となります。具体的な猶予期間については、今後の Microsoft からの追加情報にご注意ください。早めの移行準備に取り掛かることが、混乱を避けるための賢明な選択と言えるでしょう。

Microsoft のサポート体制

移行にあたり、「どうすればいいかわからない」「設定がうまくいかない」といった不安を感じる方もいらっしゃるかもしれません。そんな皆様のために、Microsoft は様々なサポート体制を用意しています。

  • 公式ドキュメントと FAQ: Microsoft の公式サイトでは、Webブラウザ版や Microsoft Remote Desktop アプリの利用方法、よくある質問とその回答などが詳しく解説されています。まずはこれらの情報を確認することで、多くの疑問が解消されるはずです。
  • ステップバイステップガイド: 初めて Remote Desktop アプリを利用する方でも安心して設定できるよう、画像や動画を用いた分かりやすいステップバイステップガイドが提供される予定です。
  • オンラインサポート: 技術的な問題や不明点については、Microsoft のオンラインサポート窓口を通じて問い合わせることが可能です。専門の担当者が丁寧にサポートしてくれます。
  • コミュニティフォーラム: 他の Windows 365 ユーザーとの情報交換や、解決策の共有ができるコミュニティフォーラムも活用できます。同じ疑問を持つユーザーの投稿や、アドバイスは非常に参考になるでしょう。
  • 企業向けサポート: 法人契約のユーザー向けには、専任のサポートチームが移行計画の策定から実行までを支援するサービスも提供されています。

今後の情報

Microsoft は、移行期間の詳細なスケジュールや、各種サポートに関する最新情報を随時公開していく予定とのことです。公式サイトや関連情報をこまめにチェックし、早めの情報収集を心がけましょう。

参考情報

今後はどうすればいい?

アプリ終了後も、Windows 365自体のサービスは継続されます。

そのため、以下のいずれかの方法で今後もクラウドPCへのアクセスは可能です。

1. Webブラウザからアクセスする

 公式ポータルサイト(windows365.microsoft.com)にログインし、クラウドPCを起動します。

 インストール不要で手軽に利用できるのが魅力です。

2. Microsoft Remote Desktop アプリを使う

 Windows / Mac / iOS / Android 向けに提供されている「Microsoft Remote Desktop」を使って接続することが可能です。

 リモート接続の設定がやや複雑に感じる方もいるかもしれませんが、Microsoftの公式ガイドに従えば問題ありません。

Remote Desktop アプリとは?

突然ですが、あなたはこんなことを思ったことはありませんか?

  • 会社のパソコンにある大事なファイル、家に帰ってからでも見たいな…
  • 自宅の高性能なパソコンで、外出先のタブレットから作業できたら便利なのに…
  • もしパソコンが壊れても、別の端末からすぐに自分の環境にアクセスできたら安心だな…

それらを実現してくれるのが Remote Desktop (リモートデスクトップ) アプリ です。


もっと簡単に言うと、Remote Desktop アプリを使うと、別の場所にあるパソコンの画面を自分の端末(パソコン、スマホ、タブレットなど)に表示させて、操作することができます。

カフェにいて、手元にはスマホしかない時、Remote Desktop アプリを使えば、自宅にあるWindowsパソコンの画面がスマホに映し出され、ファイルを開いたり、ソフトを使ったり、インターネットをしたり… まるでそのパソコンがあなたの手の中にあるかのように操作ができます。

これは、「操作する側の端末」 から 「操作される側のパソコン」 に接続して、画面の情報やキーボード、マウスの操作をやり取りすることで実現しています。


そんなRemote Desktop アプリは、主に以下のような目的で使われています。

  • テレワーク: 自宅や外出先から会社のパソコンにアクセスして仕事をする。
  • リモートサポート: 遠隔地にいる人のパソコンを操作して、トラブルを解決したり、設定を変更したりする。
  • 個人利用: 自宅のパソコンに外出先からアクセスして、ファイルを利用したり、特定のソフトを使ったりする。
  • クラウドPCへの接続: Windows 365 のようなクラウド上のパソコンにアクセスして利用する(今回の話題になっている「Windows 365 アプリ」の代替手段の一つです)。

Remote Desktop アプリを使えば、場所や端末に縛られずに、自分の必要なパソコン環境にどこからでもアクセスできる ようになります。まさに、あなたのデジタルライフをより自由で快適にするための強力なツールと言えるでしょう。

Microsoft をはじめ、様々な企業が Remote Desktop アプリを提供しており、Windows、Mac、Android、iOS など、多くのOSに対応したアプリがあります。

今回の「Windows 365 アプリ」の終了に伴い、今後はこの Remote Desktop アプリを使ってクラウドPCに接続する方法が推奨されるようになるため、この機会にぜひRemote Desktop アプリについて知っておいてくださいね。

Windows365終了で注意すべきこと

アプリ終了に伴い、以下の点には注意が必要です。

• Windows 365 アプリを使っていたユーザーは、7月31日までに代替手段へ移行する必要があります

• ショートカットや設定がアプリに依存していた場合、使い勝手が変わる可能性があります

• IT管理者の方は、社内向けのマニュアルや操作説明の見直しも検討しましょう

まとめ

「Windows 365 アプリ」の終了は、ユーザーにとって少なからず影響のある変化ですが、サービスそのものが終了するわけではありません。

むしろ、Windowsの機能としてクラウドPCへのアクセスが標準化されていく過程と捉えることもできます。

今後はWeb版やRemote Desktopアプリを活用しつつ、快適なクラウドPC環境を維持していくことが求められます。

操作方法が変わることで戸惑いもあるかもしれませんが、Microsoftの提供する情報を参考にしながら、早めの準備を進めていきましょう。

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