【困っている人急増中】Antimalware Service Executable がバッテリーを消耗し続ける原因と対処法

「Antimalware Service Executable(MsMpEng.exe)」が常にバックグラウンドで動作し、バッテリーが大幅に消耗される。しかも、「ウイルスと脅威の保護」へアクセスできないため、除外リストにも追加できない──

そんな困った状況に陥っているユーザーが、多数報告されているようです。

そこで今日は、この問題の原因・対処法・ウイルスとの関連性・設定ミスとの違いなどを、丁寧に解説したいと思います。

現象の概要

以下のような症状が共通して報告されています。

  • タスクマネージャーで「MsMpEng.exe」が常にCPUを使用している
  • ノートPCでバッテリーの消耗が激しい
  • 「ウイルスと脅威の保護」タブがグレーアウトしている or 開けない
  • 検索バーに手動で入力しないとセキュリティ画面にアクセスできない

このような現象は、特にノートパソコンやバッテリー駆動時間を重視するユーザーにとって、深刻な問題となります。タスクマネージャーで常にCPU使用率が高く保たれ、ファンが回り続ける状態が長時間続くと、バッテリーの劣化や熱によるパフォーマンス低下を招く恐れもあります。

さらに、「ウイルスと脅威の保護」にアクセスできないという事象は、単なる不便さではなく、セキュリティの根幹が正しく機能していない可能性を示す危険なサインです。

このようなトラブルはWindowsの更新後に突然起こることもあり、明確な前兆がない場合も多いため、気づいたときには既に悪化しているケースもあります。したがって、早期に原因を見極め、確実に対処していくことが重要です。

考えられる原因

原因内容
① 設定やアカウント権限の問題管理者アカウントでない場合、セキュリティ設定が操作できない
② ウイルス・マルウェアの干渉セキュリティ機能を無効化している可能性あり
③ PCの性能不足古いPCや低スペック端末ではDefenderの負荷が過剰

このように、同じような症状でも原因はひとつとは限りません。単なる設定ミスのように見えて、実はウイルスが関与していたり、古いPCの性能不足が影響していたりすることもあります。

特に注意したいのは、

「セキュリティ画面が開けない」

「除外設定ができない」

といった症状です。これは一時的な不具合ではなく、システム全体の保護機能が正常に動作していないサインかもしれません。

原因を切り分けるためには、次に紹介する対処法を段階的に試していくことが重要です。軽度な不具合であれば、設定の確認だけで解決することもありますし、深刻な場合にはセキュリティアプリの再インストールやマルウェアスキャンが必要になる場合もあります。

実行すべき対処方法

ノートパソコンの画面に「Antimalware Service Executableがバッテリーを消耗し、ウイルスと脅威の保護へのアクセスが拒否されている」と表示された警告。画面には低バッテリーのアイコン、警告マーク、虫眼鏡、検索バーなどのアイコンが並び、トラブルの深刻さを示している。

①管理者アカウントでサインインし直す

まず「管理者アカウント」でログインしているか確認しましょう。設定にアクセスできない原因の多くは、権限不足によるものです。

②Power Shellで除外設定を追加

以下の手順で「MsMpEng.exe」を除外設定できます。

①「Windowsキー+X」→「Windows PowerShell(管理者)」を開き、次のコマンドを入力します。

Add-MpPreference -ExclusionProcess "C:\Program Files\Windows Defender\MsMpEng.exe"

エラーが出なければ設定完了です。

③セキュリティ機能がブロックされている場合

セキュリティアプリ自体が壊れている場合、下記のコマンドで再登録できます。

PowerShell -ExecutionPolicy Unrestricted Add-AppxPackage -DisableDevelopmentMode -Register "C:\Windows\SystemApps\Microsoft.Windows.SecHealthUI_cw5n1h2txyewy\AppXManifest.xml"

※上記のコマンドは実際には「1行」で入力してください。表示の都合上、改行してあります。コピー&ペーストする場合は、改行を削除して1行にまとめてから実行するのがおすすめです。

これで「ウイルスと脅威の保護」タブが再表示されることがあります。

④マルウェアのスキャン

Microsoft Defender以外のツールを使って、ウイルスチェックを行ってください。

セーフモードでの起動+スキャンが安全です。

⑤Defender自体の無効化非推奨です。自己責任でお願いします)

パフォーマンス優先で一時的にDefenderを無効化したい場合、以下のコマンドを使います非推奨・セキュリティリスクあり)

Set-MpPreference -DisableRealtimeMonitoring $true

※再起動後に自動で戻ることが多いため、一時的処理として使えます。

よくある質問

Q. 「ウイルスと脅威の保護」にアクセスできないのはウイルスのせい?

A. 可能性はあります。ただし、アカウント権限やシステム破損の影響である場合も多いため、まずはスキャン+修復を試すのがおすすめです。

Q. この問題はパソコンの性能が原因ですか?

A. スペックが低いとDefenderがPCに負担をかけやすくなります。特にCPUが古い、メモリが少ない場合は顕著です。


残念ながら、Antimalware Service Executable による高負荷やアクセス不能の問題は、一時的に解決しても数週間後に再発するケースが少なくありません。

特に、Windowsの大型アップデートや、他のセキュリティソフトとの競合によって、設定がリセットされることもあります。

そのため、今回紹介したような「段階的な対処法」や「PowerShellによる修復」は、トラブル時にすぐ使えるようにブックマークしておくと便利です。また、複数の不具合が重なっている可能性もあるため、システム全体の見直し(不要なソフトの削除・スタートアップの整理など)を行うことで、根本的な改善につながることもあります。

まとめ

原因対処方法
アクセスできない管理者アカウントでログイン、PowerShellコマンドで修復
負荷が高いMsMpEng.exeを除外設定に追加
マルウェア疑惑別ツールでフルスキャン

Windows Defenderは優れたセキュリティソリューションですが、時に暴走的な挙動を見せることもあります。冷静に原因を見極め、適切な対処を行いましょう。

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