【2025年6月最新】Windowsがリカバリーキー地獄に!?起動ループとブルースクリーンを脱出する方法を徹底解説

Windowsのアップデート後に突然、「BitLockerのリカバリーキーを入力してください」と表示されて驚いたことはありませんか?

しかも、正しくキーを入力しても起動できず、再起動ループに陥ってしまうケースも多発しています。

Windowsブルースクリーンのイラスト

そこで今日は、リカバリーキーが表示される原因から、入力しても改善しない場合の対処法まで、初心者の方にもわかりやすく解説します。

大切なデータを守りながら、PCを正常に起動させるための手順を順を追ってご紹介しますので、同じようなトラブルでお困りの方はぜひ最後までお読みください。

■ リカバリーキーとは?

リカバリーキーは、WindowsのBitLocker(ビットロッカー)という暗号化機能によって作成された「復旧用のパスワード」です。

この機能は、PC内のデータを第三者に読み取られないように守るためのもので、セキュリティ対策として有効ですが、次のような場合に自動で有効になることがあります。

  • Windowsのアップデートや構成の変更後
  • BIOS設定の変更
  • 起動ドライブの移動や仮想化ソフトの使用
  • Microsoftアカウントでのサインイン設定時に自動適用される場合

*補足・Windows 10/11のHomeエディションでは、Microsoftアカウントで初期設定を行うとBitLockerデバイス暗号化が自動的に有効になることが一般的です。なので「Microsoftアカウントに紐づけられたBitLockerリカバリーキー」が自動生成されるため、知らずにBitLockerが有効になっているケースが多いです。

■ なぜ突然、起動時にキーを求められるの?

アップデート後にリカバリーキーが求められる原因には、以下のようなものが考えられます。

原因内容
TPMの挙動変化アップデートによりTPM(セキュリティチップ)の設定が一時的にリセットされた可能性があります。
ブート構成の変更UEFIやSecure Bootの構成が変更され、BitLockerが“改ざんの可能性”と誤認識することがあります。
マザーボードやディスク構成の変更内部ハード構成の違いが検知されると、BitLockerがロックをかける場合があります。

■ リカバリーキーの確認方法

  1. 別のPCやスマホから以下にアクセスします。
     https://account.microsoft.com/devices/recoverykey
  2. Microsoftアカウントでログインしてください。
  3. 保有しているPCの名前とともに「回復キー」が表示されます

※ 家族共有PCなどで別の人のアカウントでセットアップしていた場合、そちらにキーがあることもあります。

■ リカバリーキーが見つからない場合の対応

もし、上記の手順で回復キーが見つからない場合は、以下の方法を検討してください。

1. USBや印刷物を探す

セットアップ時に「リカバリーキーの保存先」を選んでいる場合、以下の場所に保存されている可能性があります。

  • USBメモリ
  • 印刷した紙
  • OneDriveやGoogleドライブなどのクラウド

2. 別のMicrosoftアカウントを確認

家族や会社で使っている場合、別のアカウントに紐づいている可能性があります。

3. リカバリーキーがない場合の最終手段

残念ながらキーがないとBitLockerは解除できません。データが復旧できない場合は、Windowsをクリーンインストールして初期化する必要があります。

リカバリーキーを入力しても解決しない時の対処法

BitLockerのリカバリーキーを正しく入力しても、起動ループが繰り返されたり、ブルースクリーンが表示されて再起動を繰り返す場合があります。これは単にセキュリティキーの問題ではなく、システムの構成やファイルが破損している可能性があります。

ここでは、リカバリーキーを入れても起動できないときの追加対処法を解説します。

■ 対処法1:スタートアップ修復を試す

  1. 電源を3回強制的に切る(電源ボタン長押しでシャットダウン)と、自動的に「回復モード」に入ることがあります。
  2. 「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択。
  3. Windowsが自動的に問題を検出・修復します。

※ これで修復できない場合は、以下の手順に進んでください。

■ 対処法2:セーフモードでの操作

  1. 「詳細オプション」→「スタートアップ設定」→「再起動」→「4:セーフモード」を選択。
  2. セーフモードが起動すれば、以下の操作を行います:
  • 【最近の更新のアンインストール】
     → 設定 > 更新とセキュリティ > 更新の履歴 > アンインストール
  • 【BitLockerの一時停止または無効化】
     → 管理者コマンドプロンプトから:
         manage-bde -protectors -disable C:   

セーフモードでも起動できない場合、次の手順へどうぞ。

■ 対処法3:ブート構成の修復(コマンド)

Windows修復オプションから「コマンドプロンプト」を開き、以下のコマンドを順に入力します

bootrec /fixmbr
bootrec /fixboot
bootrec /scanos
bootrec /rebuildbcd

これにより、破損したブート情報の再構築を行います。

■ 対処法4:システムの復元を試す

復元ポイントを作成していた場合は、次の手順で以前の正常な状態に戻すことができます。

  1. 詳細オプション → 「システムの復元」
  2. 指定された日時の復元ポイントを選び、復元を実行

■ 対処法5:起動可能なUSBで修復する

別のパソコンでWindowsインストールUSBを作成し、以下を実行します。

  1. USBから起動 → 「コンピューターを修復する」
  2. 上記いずれかの修復操作を実行(スタートアップ修復・コマンド・復元)

※ Microsoft公式の「メディア作成ツール」でUSBは無料で作成できます。

■ 対処法6:最終手段は初期化またはクリーンインストール

リカバリーキー入力後も起動できず、復旧操作もすべて失敗した場合は、次の選択肢があります。

  • このPCを初期状態に戻す(データを残す・削除の選択あり)
  • クリーンインストール(完全初期化。バックアップ必須)

■ ループの裏にある「構成異常」も疑う

リカバリーキーを何度入れても改善しない場合、Windowsの起動構成やセキュリティ設定が壊れている可能性が高いです。

焦らず、まずは自動修復やコマンド、セーフモードでの復旧を試してみましょう。

【補足】BitLockerが有効になるその他の状況と予防策

実は本件について、いろいろ調べていたところWindowsのアップデート以外にも、BitLockerが予期せずリカバリーキーを要求してしまうケースが多々あるようです。将来的なトラブルを未然に防ぐためにも有効な方法を見つけたので詳しく説明したいと思います。

BitLockerが有効になる可能性があるその他の状況

PCのハードウェア構成の変更

メモリの増設や交換、グラフィックカードの追加など、PCの内部ハードウェア構成を変更すると、BitLockerはセキュリティ上の変更を検知し、ドライブをロックすることがあるようです。

ファームウェア(BIOS/UEFI)の更新

マザーボードのファームウェアを更新すると、システムがBitLockerの設定と整合しなくなり、リカバリーキーの入力が求められる場合があるようです。

マルウェア感染や悪意のあるソフトウェアの試行

システムの整合性が脅かされたとBitLockerが判断した場合、保護のためにロックがかかることがあります。

不適切なシャットダウン

不具合が多くなるとやってしまいがちな強制的なシャットダウンですが、これが繰り返されると、システムの起動情報が破損し、BitLockerが有効になることがあるようです。

BitLockerトラブルの予防策

突然のBitLocker要求に備えるために、以下の予防策を講じておくことを強くお勧めします。

リカバリーキーの複数箇所への保存

Microsoftアカウントに保存されるだけでなく、USBメモリや印刷物など、アクセスしやすい複数の安全な場所にリカバリーキーを保存しておきましょう。

BitLockerの状態を定期的に確認

Windowsの設定からBitLockerの現在の状態(有効/無効)を確認し、意図せず有効になっていないかチェックする習慣をつけましょう。

*「スタート」メニューから「BitLocker」と検索すると、「BitLockerの管理」が表示されます。

重要なアップデート前のバックアップ

Windowsの大型アップデート前には、システムの復元ポイントを作成したり、重要なデータを外部ストレージにバックアップしたりすることで、万が一のトラブルに備えることができます。

BIOS/UEFI設定の変更に注意

BIOS/UEFIの設定を変更する際は、内容をよく確認し、BitLockerに関わるセキュリティ設定(TPMなど)を安易に変更しないようにしましょう。特に、Secure BootやTPMの設定変更はBitLockerに影響を与える可能性が高いようです!

TPMのクリアは慎重に

トラブルシューティングの一環としてTPM(Trusted Platform Module)をクリアする操作がありますが、これはBitLockerが有効な状態で行うとリカバリーキーを要求される原因となります。安易に行わないようにしましょう。



これらの対策を講じることで、BitLockerによる予期せぬトラブルに遭遇するリスクを低減し、より安心してPCを使用できるようになります。時間のある時に、是非やってみてください!

まとめ

Windowsアップデート後に突然「BitLockerのリカバリーキー」を要求され、正しく入力しても起動できないというトラブルは、単なるセキュリティの問題ではなく、システム構成の変化や破損が原因となっている場合があります。

リカバリーキーが見つからないときは、MicrosoftアカウントやUSBメモリ、印刷物などを探してみてください。見つかっても起動しない場合は、セーフモード・スタートアップ修復・コマンド修復・システム復元といった手順を一つずつ試すことが大切です。


最後の手段として、初期化やクリーンインストールも検討しなければならないケースもありますが、正しい知識があれば慌てずに対応できます。

▶︎今後の対策としては、

「BitLockerが有効になっているかを事前に確認」

「リカバリーキーの保存場所を把握しておく」

「BIOSやTPMの設定をむやみに変えない」

という3つが重要になってきます。

大切なデータを守りつつ、安心してWindowsを使い続けるために、日頃からバックアップやトラブル時の対処法を知っておきましょう!

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