
「Windowsをアップグレードしたら、いつも使っていたアプリが見つからない…」
Windows 10からWindows 11へ移行したあとや、Windows 11のバージョンを更新したあとに、アプリのアイコンが見当たらなくなることがあります。
ただし、アイコンが消えたからといって、アプリ本体まで削除されたとは限りません。スタートメニューのピン留めやショートカットだけがなくなっていたり、別のユーザーアカウントでサインインしていたりする場合もあります。
一方、アップグレード時の互換性の問題や、インストール時に選んだ引き継ぎ方法によって、アプリの再インストールが必要になることもあります。
この記事では、まずアプリが本当に削除されたのかを確認し、その後にアプリ本体・設定・作成したデータを取り戻す方法を順番に解説します。
まず確認したいこと
アプリを入れ直す前に、次の順番で確認しましょう。
- パソコンを一度再起動します。
- スタートメニューの検索欄に、アプリ名を入力します。
- Windows 11では「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を確認します。Windows 10では「アプリと機能」を確認します。
- 更新前と同じユーザーアカウントでサインインしているか確認します。
| 確認した結果 | 考えられる状況・次の確認 |
|---|---|
| 検索するとアプリを開ける | ピン留めやショートカットだけがなくなった可能性があります |
| インストール済みの一覧にはあるが開けない | アプリの起動不良や互換性の問題として確認します |
| 一覧に見当たらない | 削除された可能性のほか、別ユーザー用のアプリや、インストール不要のアプリである可能性もあります |
| Program Filesなどにフォルダーがある | 関連ファイルが残っているだけの場合もあり、正常に使えるとは限りません |
| Windows.oldに関連ファイルがある | 以前の個人ファイルを取り出せる場合がありますが、アプリ本体をそのまま復元できるとは限りません |
検索から正常に開ける場合は、検索結果を右クリックして「スタートにピン留めする」などを選ぶと、使いやすい場所へ戻せます。
アプリのフォルダーが残っていても、確認せずに削除したり、別の場所へ移動したりしないようにしましょう。
Windowsアップグレード後にアプリが見つからなくなる主な原因
① ピン留めやショートカットだけがなくなった
スタートメニューやデスクトップからアイコンが消えていても、アプリ本体は残っている場合があります。
まずはアプリ名で検索し、インストール済みのアプリ一覧も確認してください。
② アップグレード時に互換性の問題が見つかった
一部のアプリは、アップグレード処理を妨げたり、新しいWindowsで正常に動作しなかったりするため、削除や更新が必要になることがあります。
アップグレード画面でアプリのアンインストールを求められた場合は、表示されたアプリ名と案内を確認してください。
アップグレード後に再インストールできるアプリもありますが、新しいWindowsに対応していない版を入れ直しても、正常に使えるとは限りません。提供元の公式サイトで対応状況を確認しましょう。
③ アプリを引き継がない方法でWindowsをインストールした
インストール時に「個人用ファイルのみを引き継ぐ」や「何も引き継がない」を選んだ場合、アプリは引き継がれません。
また、「このPCをリセットする」を実行した場合も、個人ファイルを保持する設定であっても、インストールしたアプリは削除されます。
通常の更新だったのか、再インストールや初期化を行ったのかも確認しましょう。
④ サインインしているユーザーが変わった
アプリによっては、インストールしたユーザーだけが利用できるものがあります。
更新前と異なるアカウントでサインインすると、アプリや設定が見当たらない場合があります。デスクトップや保存ファイルも以前と大きく違う場合は、ユーザーアカウントを確認してください。
対応状況を確認しておきたいアプリ
セキュリティソフト、タスクバーやスタートメニューを変更するツール、独自のドライバーを使用するアプリなどは、Windowsの変更によって動作に影響が出る場合があります。
ただし、これらの種類に当てはまるだけで、自動的に削除されるわけではありません。
「古いから削除された」「Microsoft Defenderと機能が重なるから削除された」と決めつけず、製品名とバージョンを確認し、提供元の対応情報を調べましょう。
アップグレード前にやっておきたい 4つの対策
ここからは、アップグレード前にやっておくと安心な対策をまとめます。すでにアプリが消えてしまった方も、「次のアップグレード」への備えとしてチェックしてみてください。
① アプリの対応状況と更新情報を確認する
まずは、使っているアプリの公式サイトで、更新先のWindowsに対応しているか確認します。
- アプリの製品名と、現在使用しているバージョンを確認する
- 提供元の対応OS・動作環境・注意事項を確認する
- 対応版への更新が必要な場合は、公式の手順に従って更新する
- 業務用ソフトは、契約先や管理担当者にも確認する
「PC正常性チェック」でWindows 11に対応していると表示されても、使用中のすべてのアプリが正常に動くとは限りません。アプリの対応状況は、提供元の情報で別途確認してください。
セキュリティソフトや業務用ソフトを一時的にアンインストールする場合も、自己判断で進めず、提供元の案内に従いましょう。
② アプリ一覧とライセンス情報(シリアル)の保管
再インストールが必要になっても困らないよう、以下をメモしておくと安心です。
- よく使うアプリ一覧(メモ帳や Excel などで一覧化)
- インストーラーの保存場所(ダウンロード済みならUSBや外付けSSDへコピー)
- 有料ソフトのライセンスキー、購入履歴、登録に使ったアカウントを確認し、安全な場所に保管する。パスワードは、パスワードマネージャーなどで管理する。
こうしておくと、「アップグレードしたらアプリ名すら思い出せない…」という事態を防げます。
③ アプリ設定のバックアップ
ブラウザやエディタ、開発ツールなどは、設定やプロファイルをエクスポートできるものが多くなっています。
- ブラウザ:ブックマーク・拡張機能・同期設定(Microsoft アカウント / Google アカウント連携)
- エディタ・IDE:設定同期機能(VS Code の Settings Sync など)
- デザイン・音楽ソフト:プリセットやテンプレートを外部保存
設定の保存や復元は、アプリが用意するエクスポート・インポート機能や、公式の手順を利用しましょう。設定ファイルを直接コピーする場合は、保存場所と対応バージョンを確認してください。古い設定を新しい版へ戻しても、そのまま使えるとは限りません。
④ 個人ファイルのバックアップと、必要に応じたシステム全体の保存
まずは、ドキュメント・写真・会計データ・制作データなど、失うと困るファイルを外付けドライブなどへバックアップしましょう。
アプリ独自のバックアップ機能がある場合は、その機能も利用してください。ファイルをコピーするだけでは、設定やデータベースを正しく保存できないアプリもあります。
Windows 11の「設定」→「アカウント」→「Windowsバックアップ」では、対応するフォルダーや設定、アプリに関する情報のバックアップを管理できます。ただし、すべてのアプリ本体やアプリ内のデータを丸ごと保存する機能ではありません。復元後に再インストールが必要なアプリもあります。
以前のWindows・アプリ・設定を含む環境全体を保存したい場合は、システムイメージなどのバックアップ方法を別途検討します。作成だけでなく、復元に必要なメディアや操作手順も確認しておきましょう。
アップグレード後にアプリが消えたときの対処法
① アプリが残っている場合は、起動や修復を確認する
インストール済みの一覧にアプリがある場合は、まず起動できるか確認します。
起動できない場合は、アプリの更新情報や、公式の修復手順を確認してください。「修復」が用意されているアプリでは、修復によって改善する場合があります。
「リセット」やアンインストールではアプリ内のデータや設定が失われる場合があるため、先にバックアップ方法を確認しましょう。
② 削除されている場合は、対応版を再インストールする
アプリが削除されている場合は、Microsoft Storeや提供元の公式サイトから、現在のWindowsに対応する版を入手します。
- アプリの製品名と提供元を確認します。
- 現在のWindowsへの対応状況を確認します。
- 公式の配布元からインストールします。
- 必要に応じて、購入時のアカウントやライセンスキーで認証します。
有料ソフトは、最新版が手持ちのライセンスで利用できるとは限りません。購入した版や契約内容も確認してください。
再インストールでアプリ本体が戻っても、設定・履歴・作成データまで自動的に戻るとは限りません。
③ 作成したデータは、保存先やバックアップから探す
アプリが見つからなくても、そのアプリで作成したファイルは残っている場合があります。
ドキュメント、デスクトップ、OneDrive、外付けドライブなど、普段の保存先を確認しましょう。アプリ名だけでなく、ファイル名や拡張子で検索する方法もあります。
事前にファイル履歴でバックアップしていた場合は、次の手順で対象ファイルを復元できます。
- 「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「ファイル履歴」を開きます。
- 「個人用ファイルの復元」を選びます。
- 必要な日時とファイルを選び、復元します。
ファイル履歴で戻せるのは、実際にバックアップされていた対象ファイルです。アプリ本体や、すべての設定を復元する機能ではありません。
④ 環境全体を戻す場合は、システムイメージの復元を検討する
アップグレード前のシステムイメージがある場合は、保存時点のWindows・アプリ・設定を含む環境へ戻せる場合があります。
ただし、これはアプリ一つを戻す操作ではありません。復元対象のドライブでは、バックアップ作成後に追加・変更したファイルが失われる可能性があります。
現在の重要なデータを別の場所へ保存し、使用したバックアップ機能の復元手順を確認してから進めてください。暗号化されたPCでは、BitLocker回復キーも確認しておきましょう。
戻したWindowsがサポート期間内かどうかも確認が必要です。アプリだけの問題であれば、先に対応版の再インストールを検討しましょう。
再インストールしても起動しない場合は互換性を確認する
古いデスクトップアプリが起動しない場合は、まず提供元の更新プログラムや対応情報を確認してください。
対応版がなく、提供元が互換モードの利用を案内している場合などは、次の方法を試せます。
- アプリの実行ファイルを右クリックし、「プロパティ」を開きます。
- 「互換性」タブを選びます。
- 「互換モードでこのプログラムを実行する」を選択します。
- 提供元の案内や、以前動作していた環境に合わせて設定し、「適用」→「OK」を選びます。
アプリによっては「互換性」タブが表示されない場合があります。
互換モードは、削除されたアプリを復元する機能ではありません。また、対応していないドライバーや、すべての動作不良を解決できるものでもありません。
「管理者として実行する」は、提供元が必要としている場合に検討してください。互換モードを使うために、セキュリティ機能を無効にする必要はありません。
今後同じトラブルを防ぐために
アップグレードや大型更新のトラブルに強くなる一番の近道は、とにかくバックアップを取っておくことです。
ドキュメント・写真・動画・制作データなど、失うと困るデータは、必ず外付けHDDや外付けSSDへコピーしておきましょう。
🛡 バックアップは“何かあってから”では遅いので、アップグレード前のタイミングを「バックアップ習慣を作るきっかけ」にしてしまうのがおすすめです。
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※重要なデータは、定期的に外付けHDD / SSDにコピーしておきましょう。
Windows.oldや復元ポイントを使う場合の注意点
Windows.oldは、以前の個人ファイルを探す場所
更新方法によっては、Cドライブに「Windows.old」フォルダーが残っている場合があります。すべての更新で作成されるわけではありません。
個人ファイルが見つからない場合は、次の場所を確認します。
C:\Windows.old\Users\以前のユーザー名
その中の「Documents」「Desktop」「Pictures」などに必要なファイルがあれば、現在のフォルダーや外付けドライブへコピーします。
Windows.oldのProgram Filesからアプリのフォルダーをコピーしても、インストール情報や必要な部品がそろわず、正常に動かない場合があります。アプリ本体は、公式のインストーラーで入れ直す方法を基本にしてください。
Windows.old内のファイルは通常、アップグレードから10日後に大部分が削除されます。クリーンアップや追加の再インストールなどで、それより早く失われる場合もあるため、必要な個人ファイルは早めに確認しましょう。
公式サイトから入手できないアプリは、提供元へ確認する
古いアプリの配布が終了している場合は、購入履歴や契約者向けページを確認し、提供元へ再入手方法を問い合わせてください。
対応版が提供されていない場合は、後継製品や代替ソフトへの移行を検討します。提供元を確認できないインストーラーを使うことは避けましょう。
システムの復元は、利用できる復元ポイントがある場合の選択肢
システムの復元は、Windowsのシステムファイルや設定などを、復元ポイントの状態へ戻す機能です。個人ファイルのバックアップとは異なります。
更新やアプリの変更後に問題が発生し、問題が起きる前の復元ポイントが残っている場合に検討できます。
ただし、Windowsのアップグレード前の復元ポイントが必ず残っているわけではなく、以前のWindowsへ戻す手段としては使えません。
実行前には、復元ポイントと「影響を受けるプログラムの検出」を確認し、重要なファイルをバックアップしてください。
更新前に、業務用アプリの対応確認を済ませる
仕事で使うパソコンでは、会計ソフトや業務システム、周辺機器が更新先のWindowsに対応しているかを確認してから、更新作業を計画しましょう。
会社や学校が管理するPCでは、管理担当者の案内に従ってください。
個人のPCでも、重要な作業の直前を避け、バックアップと再インストールの準備を済ませておくと安心です。
Windows Updateの「更新の一時停止」を使う場合は、機能更新だけでなくセキュリティ更新の適用も遅れる点に注意してください。対応確認のために一時的に利用する場合も、長期間止め続けないようにしましょう。
更新時期を調整する際は、現在使用しているWindowsのサポート期限も確認してください。
よくある質問
Q1. Windowsアップグレード後にアプリが消えたのは不具合ですか?
アイコンが見つからないだけでは、不具合かどうかは判断できません。
ショートカットだけがなくなった場合や、別のユーザーでサインインしている場合があります。一方、互換性の問題やインストール時の引き継ぎ設定によって、アプリが削除される場合もあります。
まずは検索とインストール済みのアプリ一覧で確認しましょう。
Q2. 消えたアプリは元に戻せますか?
現在のWindowsに対応する版と、有効なライセンスがあれば、再インストールできる場合があります。
ただし、アプリ本体を入れ直しても、設定・履歴・作成データまで戻るとは限りません。アプリ独自のバックアップや、保存先のファイルも確認してください。
Q3. Windows.oldやファイル履歴からアプリを復元できますか?
Windows.oldは以前の個人ファイルを探す場所として、ファイル履歴はバックアップ済みの個人ファイルを復元する方法として利用できます。
どちらも、インストールされたアプリ本体をそのまま復元する方法としては使えません。アプリ本体は公式の配布元から再インストールするのが基本です。
Q4. どんなアプリに注意すればよいですか?
セキュリティソフト、Windowsの表示を変更するツール、独自のドライバーを使うアプリ、業務用ソフトなどは、更新先のWindowsへの対応状況を確認しておきましょう。
アプリの種類だけで削除されると決まるわけではありません。製品名とバージョンごとに、提供元の案内を確認することが大切です。
まとめ:アプリ本体とデータを分けて確認しよう
Windowsのアップグレード後にアプリが見つからなくても、すぐに削除されたと決めつける必要はありません。
まずは、次の順番で確認しましょう。
- アプリ名で検索し、インストール済みの一覧も確認する
- 更新前と同じユーザーでサインインしているか確認する
- 削除されている場合は、対応版を公式の配布元から入れ直す
- 設定や作成データは、保存先やバックアップから別途確認する
- Windows.oldやファイル履歴を、アプリ本体の復元方法と混同しない
アップグレード前には、アプリの対応状況、ライセンス、再入手方法を確認し、重要なファイルとアプリ独自のデータをバックアップしておきましょう。
アプリ本体・設定・作成データを分けて考えると、何を確認し、何を取り戻す必要があるのか整理しやすくなります。

