「突然、ブラウザに『DNS_PROBE_FINISHED_NO_INTERNET』と表示されてページが開けない…」
そんなネット接続エラー、実は設定や機器のちょっとしたトラブルが原因であることがほとんどです。
この記事では、初心者の方でも簡単に試せるDNSエラーの対処法と予防策をわかりやすくご紹介します。
このエラーの意味とは?
このエラーは、DNS(Domain Name System)の通信がうまくいかず、インターネットへの接続が遮断されていることを示しています。
URLをIPアドレスに変換できないため、ページが読み込めない状態です。

よくある原因
原因 | 説明 |
---|---|
ルーター・モデムのトラブル | 一時的に通信が不安定になっており、DNSへの接続が遮断されている可能性があります。 |
DNS設定の不一致 | 手動で設定したDNSサーバーが間違っていたり、通信できない状態になっていることがあります。 |
セキュリティソフトやVPNの影響 | 一部のセキュリティソフトやVPNがDNS通信を遮断していることがあります。 |
プロバイダの障害 | インターネットサービスプロバイダ(ISP)の側で障害が発生しているケースです。 |
これらの原因は、一見すると難しそうに思えるかもしれませんが、実際には簡単な確認や設定の見直しで解決できることがほとんどです。
次のセクションでは、初心者の方でもすぐに実行できるDNSエラーの対処法を、わかりやすく順番にご紹介していきます。
まずは、シンプルな操作から一つずつ試してみましょう。
対処法(簡単なものから順に)
✅ ルーターやモデムの再起動
電源を切り、10秒ほど待ってから再起動することで、接続が復活する場合があります。
✅ DNS設定をGoogle DNSに変更
DNS(Domain Name System)とは、インターネット上の「住所帳」のような役割をしており、
たとえば「www.google.com」などのドメイン名を、コンピューターが理解できるIPアドレス(例:142.250.196.68)に変換してくれる仕組みです。
ところが、パソコンやルーターに設定されたDNSサーバーが不安定だったり、応答が遅かったりすると、
「ページが開かない」「ネットにつながらない」といったエラーが発生します。そこで以下のように設定すると改善されることがあります。
設定変更手順
- スタートメニューを右クリック → 「ネットワーク接続」へ
- 「アダプターのオプションを変更する」を選択
- 使用している接続(Wi-Fiまたはイーサネット)を右クリック → 「プロパティ」
- 「インターネット プロトコル バージョン4(TCP/IPv4)」を選び、「プロパティ」ボタンをクリック
- 下の方にある「次のDNSサーバーのアドレスを使う」にチェックを入れ、
- 優先:8.8.8.8
- 代替:8.8.4.4 と入力
- OKで保存 → 再接続して完了!
▪️Google Public DNSは信頼性が高く、世界中で使われている無料のサービスです。
一部の企業や学校では独自のDNSを使っている場合もありますが、個人利用ではGoogle DNSは非常に安定しています。
✅ コマンドでネットワークをリセット
コマンドプロンプトを開き、次のコマンドを順に実行します。
ipconfig /release
ipconfig /renew
🔽 実行後に注意すべきポイント
1. エラーが表示されなければ基本OKです
- それぞれのコマンドを打ったときに
「操作は正常に完了しました。」
と表示されれば、正常に処理されたという意味です。 - エラーが出た場合は「管理者として実行」していない可能性があります。
→ コマンドプロンプトを右クリック → 管理者として実行してやり直しましょう。
2. コマンド実行後、ブラウザやアプリを再起動
ブラウザやアプリの再起動をすると効果的です
- DNSキャッシュやIP情報が更新されても、すでに開いていたアプリやブラウザは古い状態のまま動作している場合があります。
- 一度、ブラウザやアプリ、またはパソコンを再起動することで、新しい設定が正しく反映されます。
3. 接続が復旧しない場合は…
- 他のネットワーク(スマホのテザリングなど)で試してみる
- ルーターの再起動や、Wi-Fiの再接続を試してみる
- netsh int ip reset や netsh winsock reset など、より強力なネットワークリセットコマンドを試すことも可能です。(必要がありそうでしたら、後日詳しく解説書きます)
裏技:IPv6をオフにする
DNSエラーが発生する原因のひとつに、IPv6(次世代の通信方式)がうまく機能していないことがあります。
IPv6を一時的に無効にすることで、接続が安定するケースがあります。
手順(Windows 10 / 11 共通)
- スタートメニューを右クリック → 「ネットワーク接続」を開く
- 右側メニューの「アダプターのオプションを変更する」をクリック
- 使用中の接続(Wi-Fiまたはイーサネット)を右クリック → プロパティ
- 一覧の中から
「インターネット プロトコル バージョン 6(TCP/IPv6)」を探す - チェックを外して「OK」をクリック
- 再接続またはPCを再起動して完了!
▪️これでIPv6が無効化され、DNS関連の不具合が改善する可能性があります。
✔️もし改善しない場合は、元に戻す(チェックを入れ直す)だけでOKです。
【保存版】コマンド一覧
コマンド | 説明 |
---|---|
ipconfig /flushdns | DNSキャッシュをクリアして、名前解決の不具合をリセットします。 |
ipconfig /release | 現在割り当てられているIPアドレスを一旦解放します。 |
ipconfig /renew | IPアドレスを再取得し、ネットワーク接続を更新します。 |
これらのコマンドは、ネットワーク設定のリセットや再取得を行う基本的な手段です。
とくに「flushdns」はDNSの不具合によく効くため、DNS関連のエラーが出たときには最初に試す価値があります。
コマンドの実行は難しく感じるかもしれませんが、手順通りに進めれば問題ありません。
不安な方は、1つずつ丁寧に実行して様子を見ながら進めていきましょう。
再発を防ぐには?
- 使っていないVPNやセキュリティソフトを無効化
- 安定したDNS(Google DNSなど)を手動設定
- ネットワークドライバを最新版に更新
エラーが一度解決しても、根本的な原因が残っていると、また同じトラブルが起こる可能性があります。
とくにDNS設定やセキュリティソフトの干渉などは、気づかないうちに再発の原因になりがちです。
ここでは、DNSエラーをできるだけ繰り返さないための予防策を、簡単にまとめてご紹介します。
日頃からちょっとした注意をしておくだけでも、安定したネット環境を保つことができます。
よくある質問(FAQ)
Q. スマホではつながるのに、PCだけ接続できません
A. PC側のDNS設定やネットワークドライバに問題があることが多いです。
Q. プロバイダ障害かどうかを確認するには?
A. Twitterや公式ページ、障害情報掲示板(例:BBIQ障害情報など)で確認しましょう。
DNSエラーは突然発生し、不安を感じる方も多いですが、落ち着いて原因を見極めれば、ほとんどのケースで自力での復旧が可能です。
本記事で紹介した対処法を一つずつ試すことで、ネット環境を安定させる手助けになるはずです。
また、今後同じようなトラブルが起きたときのために、この記事をブックマークしておくことをおすすめします。
万が一再発した場合も、慌てずこのページを参考に対応してくださいね。
まとめ

「DNS_PROBE_FINISHED_NO_INTERNET」は、焦らず一つずつ対処すれば多くのケースで改善できます。
最初はルーター再起動やDNS設定の見直しなど、シンプルな対策から始めるのがポイントです。
この記事をブックマークしておけば、いざという時にすぐ使えます!
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