
「画面の一部だけキャプチャしたい」
「操作の手順を録画して誰かに送りたい」
そんなとき、Windowsに最初から入っている「Snipping Tool」が、かなり使えるんです。
私も愛用しているこのツールですが、これまでは“スクリーンショット専用”と思われていました。
※ 共有前に[Text actions]のQuick redactでメールアドレスや電話番号を自動マスクしておくと安全です。
ところが、今では「画面録画」もできる万能ツールに進化しているのをご存知ですか?
今回は、Snipping Toolの基本から最新機能、そして具体的な活用例までを詳しくご紹介します。
Snipping Toolとは?
Snipping Tool(スニッピングツール)は、Windowsに標準搭載されている画面キャプチャアプリです。
以前は「切り取り&スケッチ」として分かれていたものが、今は「Snipping Tool」に一本化されました。
【基本機能】画面の一部を切り取って保存
まずはキャプチャ機能から見ていきましょう。
● 選べる4つの切り取りモード
モード名 | 説明 |
---|---|
四角形モード | 指定範囲を四角く切り取り |
フリーフォームモード | 自由な形に切り取り |
ウィンドウモード | ウィンドウ単位で切り取り |
全画面モード | 画面全体を一発キャプチャ |
切り取った画像は、そのままメモを書き込んだり、PNGとして保存したりできます。
ビジネスのマニュアル作成や、質問・サポートにも便利です。
【注目機能】実は録画もできる!
Snipping Toolの画面録画は、[…]→[設定]で「マイク入力」「システム音」を有効化すれば音声付き録画が可能です。録画の呼び出しは Win + Shift + R。保存先は既定で「ユーザー\Videos\Screen Recordings」。必要に応じて設定から保存先を変更できます。
● 録画手順(Windows 11)
- Snipping Toolを起動(スタートメニュー → 「スニッピング」などで検索)
- 上部のカメラマーク(📹)をクリック → 録画モードに切り替え
- 「新規作成」をクリック
- 録画したい範囲を選択
- 録画開始・停止ボタンを使って操作を記録
- 自動でMP4形式で保存(保存先は「ビデオ」フォルダ)
- 音声を入れる場合は、収録前に[…]→[設定]で「マイク」「システム音」をオン
- 収録後はプレビューでトリムして不要な前後をカット→[保存]
【比較】キャプチャと録画の違い
機能 | Snipping Tool(画像) | Snipping Tool(録画) |
---|---|---|
保存形式 | PNG、JPEGなど | MP4(音声なし) |
操作の記録 | 静止画 | 動画(手順の流れが見える) |
用途 | 資料作成、画面共有 | 操作説明、アプリ紹介など |
使い方の例(活用シーン)
補足:Snipping Toolをもっと便利に使う裏ワザ集
- リモートワーク中のマニュアル作成
→ 録画で手順を伝えれば一発で理解! - ソフトの使い方を説明したいとき
→ 画面録画で視覚的にサポート - サポートセンターに不具合を報告
→ 再現手順を動画で見せられると伝わりやすいです!

■ 裏ワザ1:ショートカットキーで即キャプチャ起動
Snipping Toolは「Windows+Shift+S」で即座にキャプチャが開始できます。
・Win + Shift + R:録画オーバーレイを開く
・Win + Shift + S:スクショのオーバーレイ
このショートカットを使えば、タスクバーを開かずに画面の切り取りが可能!
💡 撮影後は自動でクリップボードに保存されます。そのままCtrl+Vで貼り付け可能です。
■ 裏ワザ2:録画前にサイズを決めておくとミスが減る
録画範囲をドラッグで選ぶ際、うっかり余計な部分まで入れてしまうことがあります。
そんな時は、一度スクリーンショットで理想の範囲を確認→録画に切り替えすると失敗が減ります。
■ 裏ワザ3:録画後の編集には「Clipchamp」がおすすめ
録画後は Snipping Tool 内で開始/終了のトリムが可能。テロップや合成が必要ならClipchampで仕上げましょう。
編集内容 | Clipchampでできる? |
---|---|
トリミング(いらない部分をカット) | ○ |
テキストや矢印の追加 | ○ |
音楽の追加 | ○ |
音声録音の追加 | ○ |
応用例:Snipping Tool×ChatGPTで神資料作成!
操作のスクショや録画をSnipping Toolで取り、手順書やマニュアル文をChatGPTで自動生成すれば
💡 最短5分で高品質な社内マニュアルが完成します!
- Snipping Toolで録画 → ChatGPTに「この動画の操作を手順書にして」と入力するだけです。
- スクショを添えて送れば画像付きマニュアルも簡単に作成できます。
Snipping Toolは“入口”ツールとして最高
Snipping Toolはそれ単体でも優秀ですが、
- Clipchamp(編集)
- ChatGPT(手順書化)
- クラウドストレージ(共有)
といった他ツールと組み合わせることで、業務効率を数倍に引き上げるハブ的存在になるので、ぜひ活用してみてください!
⚠️録画して送るときに注意したい3つのポイント
Snipping Toolを使えば、誰でも簡単に画面録画ができます。
しかし、録画した動画を他人に送る場合には、ちょっとした注意が必要です。
見落としがちなポイントを、以下にまとめておきます。
1. 個人情報やパスワードが映り込んでいないか確認
録画中に無意識のうちに、
- メールアドレス
- ログインID
- デスクトップ上のファイル名(〇〇銀行、履歴書 など)
- ブラウザの自動入力候補
などの個人情報が映り込むことがあります。
対策:録画前に「非表示モード」にする、仮のアカウントでログインする、または録画後に編集でカットするなどが有効です。
2. 共有方法にも注意!ファイルの取り扱いは慎重に
録画したMP4ファイルはサイズも大きくなりがちです。送信する方法も慎重に選びましょう。
方法 | 特徴 | 注意点 |
---|---|---|
メール添付 | 簡単だが容量制限あり(〜20MB程度) | 相手の受信容量を超えると届かない |
Google ドライブ・OneDrive共有 | 容量無制限に近く便利 | 「リンクの公開設定」で誤送信リスクあり |
USBメモリなど物理受け渡し | セキュアに渡せる | 紛失・盗難のリスクあり |
3. 誤送信・情報漏えいリスクに備える意識を持とう
とくに会社・チーム内で録画を使う場合、「意図しない送信」が後々トラブルになるケースもあります。
- 間違って社外の人に送った
- 内容が社内機密に触れていた
- 取引先の情報が含まれていた
対策:ファイル名を明確にし、送信前にダブルチェック。必要ならZip圧縮+パスワード保護も!
Snipping Toolの録画機能は、誰でも使える便利ツールですが、便利さの裏に「見せたくない情報」も映るリスクがあることを忘れてはいけません。
ちょっとした注意で防げることが多いため、使い慣れてきた時こそ丁寧な扱いを心がけてくださいね。
よくある質問(FAQ)
Q1. 音声付きで録画できますか?
はい。Snipping Toolの録画はマイク音声とPCのシステム音を含められます。録画画面右上の[…]→[設定]で「録画開始時にマイク入力を含める」「録画開始時にシステム音を含める」をオンにしてください。
Q2. キーボードショートカットはありますか?
あります。Win + Shift + R で録画のオーバーレイ、Win + Shift + S で静止画キャプチャを開けます。
Q3. 録画の保存形式と保存先は?
形式は MP4。既定の保存先は ユーザー\Videos\Screen Recordings フォルダです(例:C:\Users\<ユーザー名>\Videos\Screen Recordings
)。
Q4. 収録後に前後だけカットできますか?
できます。Snipping Toolにトリム(前後カット)が追加済み。さらに高度な編集は Clipchamp に送って仕上げられます。
Q5. 画像内の文字をコピーしたり、個人情報を自動で隠せますか?
はい。Text actions(OCR)で文字を抽出、Quick Redactでメール・電話番号を自動マスキングできます。
Snipping Toolは、もう“スクショだけの道具”ではありません。
画面録画(マイク/システム音対応)、開始・終了のトリム編集、Text actionsによる文字のコピーやQuick Redactでの個人情報マスクまで、一連の作業がWindows標準だけで完結します。
操作手順の共有や不具合の再現、引き継ぎ資料づくりも、Win+Shift+R → 録画 → 送るの最短ルートでOK。
まずは今日、1回だけでも使ってみてください。「伝える手間」が驚くほど軽くなります。
Snipping Toolまとめ
Snipping Toolは、
- 画像でのキャプチャだけでなく、
- 動画での手順記録までこなす
まさに“地味だけど最強のツール”に進化しています。
PCにインストール不要、クリック数回で操作できるこの便利ツール、ぜひ一度使ってみてください!
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