【2025年6月最新】VPNが遅い・つながらない?エラーの原因と対策をやさしく解説

VPN(Virtual Private Network)は、インターネットをより安全に使うための便利な仕組みですが、「遅くてイライラする」「接続エラーが出てつながらない」といった声も少なくありません。

この記事では、VPNの基本から、よくある不具合の原因と対策、そして快適に使うためのポイントまで、わかりやすく丁寧に解説します。

VPNとは?簡単におさらい

VPN(仮想プライベートネットワーク)は、自宅や外出先からインターネットを使う際に、通信内容を暗号化し、安全にデータを送受信できる仕組みです。

たとえば以下のような場面で役立ちます。

  • フリーWi-Fiを使うときのセキュリティ対策
  • 海外から日本の動画サイトを視聴したいとき
  • 会社のネットワークにリモートでアクセスするとき

VPNというと難しそうに聞こえますが、実はスマホにも簡単に設定できます。

多くのVPNサービスでは、専用のアプリを使って「ワンタップでON/OFFの切り替え」が可能です。

iPhoneの場合は

「設定」→「一般」→「VPNとデバイス管理」

から直接追加することもできますし、

アプリを入れればもっと簡単に使えます。

たとえばこんな場面で役立ちます

  • スマホでフリーWi-Fiを使うとき
  • 海外旅行中に日本のアプリを使いたいとき
  • SNSの通信内容を守りたいとき

VPNは「パソコン上級者だけのもの」ではなく、スマホユーザーこそ知っておきたいセキュリティの基本です。

よくあるVPNのトラブルと原因

1. 接続が遅い・途切れる

  • サーバーが混雑している
  • 通信経路が遠い(海外サーバーなど)
  • VPNプロトコルが非効率
  • 同時接続デバイスが多い
  • 通信制限(キャリアやプロバイダの制御)

2. サービスにアクセスできない

  • 動画サイト(Netflixなど)でブロックされている
  • DNSリークが発生している
  • IPアドレスがブラックリストに登録されている

3. そもそも接続できない

  • VPNクライアントソフトの不具合
  • ファイアウォールやアンチウイルスソフトの干渉
  • サーバー障害や認証エラー

【チェックリスト】VPNが遅い・つながらないときの対処法

VPNが「遅い」「つながらない」と感じたとき、どこに原因があるのかを正しく判断することが解決への第一歩です。

以下のチェックリストでは、よくある症状とその原因、そしてすぐに実行できる対策をまとめています。

自分のケースにあてはまる項目がないか、ぜひ確認してみてください。

症状原因対策
接続が遅いサーバー混雑別のサーバーに切り替える
遅いまま通信経路が長い地理的に近いサーバーを選ぶ
接続が切れる回線不安定Wi-Fi再接続、有線化を検討
特定のサイトが使えないサイト側がVPNをブロックステルス機能付きVPNを試す
つながらないソフトの不具合VPNアプリを再起動または再インストール

このように、VPNのトラブルは「サーバーの混雑」「設定のミス」「ソフトの不具合」など、さまざまな要因が絡んで発生します。

特に無料VPNや、通信プロトコルの選択ミスによって動作が重くなるケースは非常に多いです。

もし上記の対策を試しても改善しない場合は、別のVPNサービスへの乗り換えや、ルーター設定の見直し、通信環境そのものの改善も視野に入れてみましょう。

対策1:VPNサーバーを変更する

多くのVPNサービスは、世界中に複数のサーバーを設置しています。

「遅い」と感じたら、まずは別のサーバーへ切り替えてみるのが効果的です。

  • 例:日本→日本サーバーでも「東京→大阪」に変えるだけで改善する場合があります。
  • VPNアプリ内で「最速のサーバーに自動接続」機能を活用しましょう。

対策2:プロトコルを見直す

VPNには複数の通信方式(プロトコル)があります。代表的なものは以下の通りです。

プロトコル名特徴
OpenVPN安定性とセキュリティのバランスが良く、多くのVPNサービスで採用されている
WireGuard最新の高速プロトコル。動作が軽く、接続・切断もスムーズ
IKEv2/IPSecモバイル環境に強く、再接続が速いためスマートフォンとの相性が良い
L2TP/IPSec比較的古い方式で、セキュリティは高いが速度が遅め
PPTP動作は軽いがセキュリティが弱く、現在は非推奨

通信が重い・遅いと感じたら、VPNアプリの設定でプロトコルを切り替えることをおすすめします。

対策3:Windows・Macのネットワーク設定を確認

WindowsやMacでVPNが不安定な場合、以下をチェックしてください。

  • DNS設定を手動で「Google DNS(8.8.8.8)」などに変更
  • 一時的にファイアウォールやセキュリティソフトをオフにして確認
  • 他のネットワーク(スマホテザリングなど)での接続テスト

対策4:VPNを再インストール or 最新版に更新

VPNアプリが古いバージョンのままだと、サーバーとの相性が悪くなることもあります。

  • 一度アンインストール → 再インストール
  • VPN提供元の公式サイトから最新版を入手
  • セットアップ後は再起動してから接続を試しましょう

【補足】スマホでVPNが不安定なときの対策

スマホ(iPhone/Android)でのVPNトラブルも多いですが、次の対策で改善します。

  • バックグラウンドアプリを終了する(リソース解放)
  • 機内モードON→OFFで再接続
  • VPNの常時接続をオフにしてから再接続

【注意】無料VPNにはリスクもある

無料VPNは気軽に使えますが、次のようなリスクがあります。

  • 通信速度が極端に遅い
  • ログ(履歴)を保存・販売される可能性
  • セキュリティが甘く、個人情報漏洩の危険

本格的にVPNを使うなら、信頼できる有料サービスを選ぶことをおすすめします。

VPNが遅いときに試したい裏技集

実は非公開で表には出にくい「VPN高速化・安定化の裏技」がいくつか存在します。以下に、実際に効果があったとされる知る人ぞ知るテクニック(裏ワザ)をご紹介します。

DNSサーバーを変更する(Google DNSなど)

VPN接続が遅い原因のひとつに、DNS応答の遅延があります。

VPNを使う前に以下のような高速かつ安定したDNSを指定しておくと、体感速度が大きく改善することがあります。

  • Google DNS: 8.8.8.8 / 8.8.4.4
  • Cloudflare DNS: 1.1.1.1 / 1.0.0.1

Windowsでの設定方法

①「コントロールパネル」→「ネットワークと共有センター」を選択

②→「アダプター設定の変更」→対象のネットワークを右クリック

③→「プロパティ」→「IPv4」から手動設定

IPv6を無効化する

VPNがIPv4ベースで動作している場合、IPv6が有効になっているとトラブルの原因になることがあります。特に「DNSリーク」や「サイトに接続できない」といった問題がある場合は、IPv6を無効化することで改善するケースがあります。

【Windowsの場合】

「ネットワークのプロパティ」から「IPv6のチェックを外す」とIpv6が無効化になります。

VPNの「UDPモード」に切り替える

多くのVPNはTCPとUDPの両モードを選べますが、速度を重視するならUDPが有利です。TCPは信頼性重視で処理が重く、UDPは軽量で高速です(ただし不安定な通信環境では逆効果になることも)。

VPNアプリの「設定」または「接続方式」から変更できます。WireGuardなどは自動でUDPを使用します。

VPNアプリをタスクスケジューラで“遅延起動”にする

Windows起動直後にVPN接続を自動起動すると、他のネットワーク初期化と干渉してエラーになることがあります。

タスクスケジューラを使って、5~10秒遅らせてVPNアプリを起動すると、安定性が向上することがあります。

裏ワザは“最後のひと押し”として使おう

VPNの遅さや不具合は、サーバーやプロトコルの選択ミスだけでなく、端末側の設定や通信環境の微妙なズレからも起きます。

今回紹介した裏技は、そうした微調整の「最後のひと押し」として使うのが効果的です。

裏技を使っても改善しない場合は、VPN自体の見直しやプロバイダの変更も検討してみてくださいね。

よくある質問(FAQ)

Q1. VPNを使うとネットが遅くなるのはなぜ?

A. 暗号化によって通信に負荷がかかり、さらにVPNサーバーまでの距離が遠いと速度が低下します。

Q2. VPNを使ってもYouTubeが見られないのはなぜ?

A. 動画配信サービス側がVPN接続を検出してブロックしている可能性があります。

Q3. VPNは常にONにしておくべき?

A. 公共Wi-Fiでは常にONを推奨。ただし、自宅での利用時はセキュリティ重視か速度重視かで使い分けるのが理想です。


VPNはただ接続すればよいというものではなく、

「安定して通信できるか」

「十分な速度が出ているか」

も非常に重要なポイントです。特に以下のようなケースでは、VPNの設定やサービス選びに慎重になる必要があります。

  • オンライン会議や動画視聴を頻繁に行う場合
  • 公共Wi-Fiなど不安定な環境で使うことが多い場合
  • セキュリティやプライバシーを最優先したい場合

そのため、VPN選びでは「価格」や「広告の印象」だけでなく、自分の用途に合った安定性と速度、サポート体制の充実度も確認するようにしましょう。


また、一度つながらないと諦めるのではなく、設定の見直しやプロトコルの変更など、小さな工夫で大きく改善するケースも多いのがVPNの特徴です。

VPN接続の障害を示すイラスト。盾の形をしたVPNアイコンに赤いバツ印、接続先のサーバーとの間にエラーが表示され、遅延を表すオレンジ色の波線が描かれている。背景には世界地図があり、グローバルな通信ネットワークを表現。

まとめ:VPNは正しく使えば強力な味方!

VPNは、使い方次第で非常に便利で安全なツールになります。

ただし、トラブルや遅延を感じたときは、以下のポイントをチェックしてみてください:

  • 混雑していないサーバーを選ぶ
  • 通信プロトコルを切り替える
  • セキュリティ設定やアプリの不具合を疑う

安心・快適なインターネット生活のために、ぜひこの記事を参考にご自身のVPN設定を見直してみてください。

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