KB5050094が原因?アップデート後に起こる不具合と対処法

「KB5050094が原因?Windowsアップデート後に起こる『RDPが切れる不具合』の対処法

Windows 11 バージョン24H2へアップデートした後、リモートデスクトップ(RDP)などのセッションが意図せず切断される不具合が報告されています。


※この不具合は、Windows 11 バージョン24H2(Home / Pro / Enterpriseを含む)と、Windows Server 2016以前(例:2012R2など)とのRDP通信で主に発生しています。

本記事では、この不具合の原因と対処手順を詳しく解説します。

原因:KB5050094以降の更新に起因するセッション切断

Microsoftによると、この問題は2025年1月に提供されたプレビュー更新プログラムKB5050094以降を適用したWindows 11 24H2環境にて発生しています。

▶︎この更新がRDP関連の処理に影響し、古いバージョンのWindows Serverとの通信に支障をきたしているとのことです。

解決策:Known Issue Rollback(KIR)を適用する

Microsoftはこの不具合に対し、既知の問題のロールバック(KIR)で一時的な対応を開始しています。

個人ユーザーの多くは自動的に修正が適用されますが、企業やドメイン管理下のPCなどでは、グループポリシーによる手動設定が必要な場合もあります。

● KIRが適用されたかどうかの確認方法

イベントビューアや、Windows Updateの履歴にはKIRの適用情報は表示されません。動作が改善されたかを確認するか、企業向けにはMicrosoftが提供するKIR確認用のPowerShellスクリプトなどで確認できます。

*KIRは将来的な更新で上書きされる可能性があるため、症状が再発した場合は、再度グループポリシーで設定の見直しが必要です。

【手動手順】セッション切断問題を解消する方法

① グループポリシーのダウンロード
以下のMicrosoft公式ページから、修正用のグループポリシーをダウンロードしてください。

> Microsoft公式|既知の問題のロールバックに関するページ

② グループポリシーエディターでの設定

  • [スタート]→「gpedit.msc」と入力してグループポリシーエディターを起動
  • [コンピューターの構成] → [管理用テンプレート] → [ダウンロードしたテンプレート名] を開く
  • 該当のポリシーを「有効」に設定

③ PCを再起動
設定を適用後、PCを再起動することで、セッション切断の不具合が解消されます。

注意点と補足

  • このグループポリシーは一時的なロールバックです。将来的には恒久的な修正が配信される予定です。
  • グループポリシーの編集は誤設定に注意し、事前にバックアップを推奨します。

  • Microsoft公式サポートでは、今後の更新プログラムで恒久的な修正を予定しています。最新情報は以下のページでご確認ください。

> Windows 11 24H2の既知の問題(Microsoft公式)

4月追記・影響を受けるバージョンと環境について

この不具合は、Windows 11 バージョン24H2(Home / Pro / Enterprise などすべてのエディション)において、Windows Server 2016以前(例:2012R2、2008R2など)へのRDP接続時に発生します。特に企業や開発環境で旧サーバーを利用している場合は、影響を受ける可能性が高くなります。

KIRが適用されたか確認する方法

既知の問題のロールバック(KIR)は、一般ユーザーには自動的に適用されますが、企業環境や特定のネットワーク構成では自動適用されない場合もあります。KIRが適用されたかどうかは以下の方法で確認できます。

  • 【簡易確認】セッション切断が発生しなくなった場合、KIRが有効になっている可能性が高いです。
  • 【詳細確認】企業ユーザーの場合、Microsoftが提供するPowerShellスクリプトや診断ログでKIRの適用状況を確認できます。

将来的な更新と注意点

このKIRによる回避策は一時的なものです。将来のWindows Updateによりロールバックが無効化される可能性があります。定期的に状況を確認し、再発した場合は再度グループポリシーの設定を見直してください。

KIRを適用できない場合の代替策

グループポリシーが使えない環境や、ドメイン管理下で制限がある場合は、一時的に以下のようなリモート接続ツールの使用も検討できます。

  • AnyDesk:高速かつ軽量なリモート接続ツール。
  • TeamViewer:セキュリティ面でも信頼されている商用対応のリモートソフト。
  • Chromeリモートデスクトップ:Googleアカウントで簡単に利用可能。

あくまで一時的な代替策ですが、KIRが適用できない場合の回避策として役立ちます。

セッションが切断される不具合まとめ

Windows 11 24H2では、セッション接続後に予期せず切断される不具合が一部環境で発生しています。

  • 原因:KB5050094などの更新によるRDP処理の不具合
  • 解決策:KIR(既知の問題のロールバック)を適用
  • 必要に応じて、グループポリシーで手動設定を実施

ご自身の環境でリモート接続が切断される場合は、上記の手順を参考に対処してみてください。

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