2025年6月更新【WindowsエラーKB5050094】リモートデスクトップが切断される原因と対処法

「KB5050094が原因?Windowsアップデート後に起こる『RDPが切れる不具合』の対処法

Windows 11 バージョン24H2へアップデートした後、リモートデスクトップ(RDP)などのセッションが意図せず切断される不具合が報告されています。
※この不具合は、Windows 11 バージョン24H2(Home / Pro / Enterpriseを含む)と、Windows Server 2016以前(例:2012R2など)とのRDP通信で主に発生しています。

本記事では、この不具合の原因と対処手順を詳しく解説します。

原因:KB5050094以降の更新に起因するセッション切断

Microsoftによると、この問題は2025年1月に提供されたプレビュー更新プログラムKB5050094以降を適用したWindows 11 24H2環境にて発生しています。

PCトラブル中の男性

▶︎この更新がRDP関連の処理に影響し、古いバージョンのWindows Serverとの通信に支障をきたしているとのことです。

解決策:Known Issue Rollback(KIR)を適用する

Microsoftはこの不具合に対し、既知の問題のロールバック(KIR)で一時的な対応を開始しています。

個人ユーザーの多くは自動的に修正が適用されますが、企業やドメイン管理下のPCなどでは、グループポリシーによる手動設定が必要な場合もあります。

● KIRが適用されたかどうかの確認方法

イベントビューアや、Windows Updateの履歴にはKIRの適用情報は表示されません。動作が改善されたかを確認するか、企業向けにはMicrosoftが提供するKIR確認用のPowerShellスクリプトなどで確認できます。

*KIRは将来的な更新で上書きされる可能性があるため、症状が再発した場合は、再度グループポリシーで設定の見直しが必要です。

【手動手順】セッション切断問題を解消する方法

① グループポリシーのダウンロード
以下のMicrosoft公式ページから、修正用のグループポリシーをダウンロードしてください。

> Microsoft公式|既知の問題のロールバックに関するページ

② グループポリシーエディターでの設定

  • [スタート]→「gpedit.msc」と入力してグループポリシーエディターを起動
  • [コンピューターの構成] → [管理用テンプレート] → [ダウンロードしたテンプレート名] を開く
  • 該当のポリシーを「有効」に設定

③ PCを再起動
設定を適用後、PCを再起動することで、セッション切断の不具合が解消されます。

注意点と補足

  • このグループポリシーは一時的なロールバックです。将来的には恒久的な修正が配信される予定です。
  • グループポリシーの編集は誤設定に注意し、事前にバックアップを推奨します。

  • Microsoft公式サポートでは、今後の更新プログラムで恒久的な修正を予定しています。最新情報は以下のページでご確認ください。

> Windows 11 24H2の既知の問題(Microsoft公式)

【2025年5月追記】現在も恒久修正は未提供、一部環境でKIRが無効化される事例も

2025年5月現在、KB5050094によるRDP切断不具合に対し、Microsoftからの恒久的な修正プログラムはまだ提供されていません。

また最近では、一部のWindows Updateによって、KIR(既知の問題のロールバック)が自動的に無効化されたり、正常に機能しないという報告も出ています。

とくに企業のドメイン環境や、セキュリティが強化された構成では再発のリスクが高まっており、以下の対応を再確認することが推奨されます。

  • KIRの設定を再確認し、必要ならグループポリシーを再適用する
  • Windows Updateの履歴をチェックし、KIRが上書きされていないか確認
  • KIRが使えない場合は、AnyDeskやTeamViewerなど代替リモート接続を検討する

なお、Microsoft公式のリリースヘルスでは引き続き「調査中」とされており、現時点で恒久修正の具体的な予定は公表されていません。今後の更新状況については、以下の公式サイトで定期的に確認することをおすすめします。

Windows 11 24H2の既知の問題(Microsoft公式)

旧バージョンのWindows Serverと接続している環境では、KIRの維持と更新管理が引き続き重要です。

【2025年6月追記】24H2関連セッションエラーが6月も発生中

2025年6月現在、Windows 11 バージョン24H2の一部ビルドにおいて「セッションが突然終了する」「ログイン直後に強制ログアウトされる」といった不具合が継続的に報告されています。

特に、Insider Preview経由で24H2を導入しているPCや、グループポリシーを手動変更した環境では注意が必要です。

この記事で紹介している各対処法(sfc /scannow、DISM、新しいユーザープロファイル作成など)は、現在も有効です。トラブルの再発を防ぐためにも、事前のバックアップや復元ポイントの作成をおすすめします。

セッションが切断される不具合まとめ

Windows 11 24H2では、セッション接続後に予期せず切断される不具合が一部環境で発生しています。

  • 原因:KB5050094などの更新によるRDP処理の不具合
  • 解決策:KIR(既知の問題のロールバック)を適用
  • 必要に応じて、グループポリシーで手動設定を実施

ご自身の環境でリモート接続が切断される場合は、上記の手順を参考に対処してみてください。

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