Windows Update後に「BitLocker回復キー」の入力を求められたときの対処法【初心者向け】

ロックされたPC

こんにちは。今回は、Windowsのアップデート後や再起動時に突然表示される、

「BitLocker回復キーを入力してください」

というメッセージについて、原因と対処法を初心者向けにわかりやすくご紹介します。

「そもそもBitLockerって何?」「回復キーなんて聞いたことない…」と戸惑う方でも、この記事を読めば落ち着いて対応できるようになります。

BitLocker(ビットロッカー)とは?

まずは用語の確認から始めたいと思います。

BitLocker(ビットロッカー)とは、Windowsに搭載されているセキュリティ機能の一つで、パソコンの中身(データ)を自動的に暗号化して守ってくれる仕組みです。

簡単に言えば、「パソコンの中身にカギをかける機能」。特に企業や学校で使われているPCでは、出荷時点ですでにBitLockerが有効になっていることがあります。

また、家庭用PCでも、Windows 11や一部のWindows 10機種では、初期設定時にBitLockerが自動で有効になることがあります。

回復キーとは?なぜ必要?

BitLockerでは、万が一のトラブル時に備えて「合いカギ」が自動的に作られます。それが「BitLocker回復キー」です。

この回復キーは、以下のような状況で求められることがあります:

  • Windowsアップデート後に構成が変わった
  • ハードウェア(マザーボードなど)を交換した
  • BIOS設定を変更した
  • セキュリティ的に異常が検知された

このようなケースでは、BitLockerが「不正アクセスの可能性あり」と判断し、本人確認のために回復キーを要求してくるのです。

【原因】アップデートで求められる理由

状況なぜ求められる?
Windows大型アップデート直後システム構成の変更を検知し、保護モードが作動したため
パーツ交換・修理後マザーボードやドライブ交換などが「別のPC」と誤認された
BIOS設定を変更したセキュリティブート構成が変わり、BitLockerが再認証を要求した
複数回のパスワードミスなど攻撃の兆候とみなされ、回復キーが要求されることがある

このように、BitLockerは「パソコンにいつもと違う動きがあった」と判断したとき、自動的にセキュリティを強化するために回復キーの入力を求めてきます。

本人にとってはちょっと驚く挙動ですが、これは不正アクセスからパソコンを守るための正常な働きです。

そのため、アップデートや修理のあとに突然この画面が出ても、慌てずに回復キーの確認方法を順番に試してみましょう。

【対処法】回復キーを確認する方法

1. Microsoftアカウントで確認(もっとも簡単)

WindowsにMicrosoftアカウント(OutlookやHotmailなど)でサインインしている場合、以下のページで回復キーを確認できます。

👉 https://account.microsoft.com/devices/recoverykey

サインイン後、使用しているデバイスが一覧表示されるので、該当パソコンの欄から「回復キー」をチェックしましょう。

⚠ ローカルアカウントのみで使っていた場合、この方法は使えません。

2. 印刷して保管していないか確認

初期設定時に「BitLocker回復キーを印刷しますか?」と表示されていた場合、紙で保管している可能性があります。

  • 書類棚
  • マニュアルの間
  • 引き出しの中

など、普段書類を保管している場所を探してみましょう。

3. USBメモリに保存されている可能性

BitLocker回復キーはUSBメモリに保存されていることもあります。

以下のようなファイルがあるか確認してみてください。

  • ファイル名に「BitLocker Recovery Key」
  • 拡張子が .txt のテキストファイル

古いUSBメモリなどもすべてチェックしてみると、意外と見つかることがあります。

今後に備えて、BitLocker回復キーをUSBメモリに保存しておくのもおすすめです。

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4. 学校・職場のPCなら、IT担当に確認

企業や学校で支給されたパソコンの場合は、自分で回復キーを持っていないことも。

この場合は、システム管理者またはITサポートに相談してください。

【最終手段】回復キーが見つからない場合の対応

残念ながら、回復キーが見つからなければ、パソコン内部のデータにはアクセスできません。

ただし、パソコンそのものは「初期化」することで再利用が可能です。ここでは、Windowsを工場出荷状態に戻す手順を紹介します。

【手順】Windowsの初期化(リセット)方法

☝️データはすべて削除されます。バックアップがない場合、取り戻せません。

手順1:設定画面を開く

  1. スタートボタンをクリック
  2. 歯車マーク「設定」を選ぶ

手順2:「回復」メニューを開く

  1. 「システム」→「回復」を選択
  2. 「このPCをリセット」の下にある「PCをリセット」をクリック

手順3:リセットの方法を選択

  • すべて削除する(推奨):完全初期化
  • 個人ファイルを保持する:ファイル残し/アプリのみ削除

※BitLockerのトラブル時は「すべて削除」が安全です。

手順4:インストール方法を選ぶ

  • クラウドから再インストール(Wi-Fiが必要/安定)
  • ローカル再インストール(ネット不要/失敗の可能性あり)

手順5:リセット実行

「リセット」をクリックすると再起動され、初期化が開始されます。完了まで30分~2時間程度かかります。

【FAQ】よくある質問

Q. 回復キーがないと何もできないの?

→ 初期化することでパソコン自体は再使用可能。ただし、データは失われます。

Q. 初期化に失敗したら?

→ 電源ボタン長押しで再起動 → 再度「PCのリセット」からやり直し。それでもだめならメーカーや修理業者に相談を。

まとめ:落ち着いて、順番に確認を

最後に、状況別の対処法をまとめておきます。

状況対処法
Microsoftアカウントで使用中アカウントページで回復キーを確認
印刷していたかも家中を探す(引き出し・書類の間など)
USBメモリに保存していたかもすべてのUSBを確認(.txtファイルを探す)
職場・学校のPCIT管理者に問い合わせ
どれも見つからない初期化を実行(データは消えるがPCは再利用可能)

BitLocker回復キーの入力を求められると、びっくりしてしまいますよね。

でも、落ち着いて確認をすれば、多くのケースで回復は可能です。今回の経験を機に、回復キーを印刷しておく・USBに保存しておく・スマホに控えておくなど、安全な場所に保存する習慣をつけておきましょう。

自力での復旧が不安な場合は、パソコン修理の専門サポートを利用するのも選択肢です。

今後も、トラブルに出会ったときは、あわてず一つずつ解決していきましょう。

古くなったPCの処分を検討する場合は、法律に基づいた宅配回収サービスを活用できます。

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