
「Windows HomeからProに切り替えたいけれど、やり方がわからない…」「そもそもProにできるの?」そんな疑問をお持ちの方に向けて、この記事ではWindows HomeからProにアップグレードする方法を、やさしく丁寧にご紹介します。
そもそも、Windows HomeをProにアップグレードできるの?
はい、Windows HomeはいつでもWindows Proにアップグレード可能です。しかも、再インストールの必要はなく、今お使いの環境やアプリ、ファイルをそのまま引き継いで移行できます。
主なアップグレード方法は3つあります
方法①:Microsoftストアから直接アップグレード(公式推奨)
もっとも安心で簡単な方法です。
【手順】
- 「設定」アプリを開きます
- 左メニューから「システム」→「バージョン情報」を選択します
- 「エディションのアップグレード」項目の「Microsoft ストアに移動」をクリック
- 「Windows 11 Pro にアップグレード」の画面が表示されるので、購入手続きを進めます(※価格は約13,000円前後)
- 自動的にダウンロード・インストールが始まり、再起動後にPro版になります
ポイント:
- 再インストール不要
- アプリやファイルもそのまま
- Microsoft公式なので安心
方法②:すでに持っているProのプロダクトキーを使う
過去に使っていたPCのProライセンスなどをお持ちの場合は、それを使ってアップグレードできます。
【手順】
- 「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「プロダクトキーの変更」
- 所有しているProのプロダクトキーを入力
- 認証されれば、再起動後に自動でPro版に切り替わります
【注意点】
- プロダクトキーは1台につき1つまでしか利用できません(使い回し不可)
- 中古で入手したキーは無効になる場合があります
方法③:仮のキーを使ってProに切り替え、あとから認証する方法(やや上級者向け)
この方法では、いったんProエディションに切り替えてから正規キーで認証します。
使う仮のキー(通称:ジェネリックキー)はこちら
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【手順】
- 「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「プロダクトキーの変更」
- 上記のキーを入力すると、Proエディションに切り替わります(この時点ではまだ未認証)
- 正規のプロダクトキーを入力するか、Microsoftストアで購入して正式に認証してください
【注意点】
- この方法は法人・開発者向けとして知られています
- 一般の方はMicrosoftストアからの購入が安心です
Proにするメリットってあるの?
はい、Windows Proには以下のような機能があります。
機能名 | 内容 |
---|---|
BitLocker | ドライブ全体を暗号化し、紛失や盗難時のデータ漏洩を防止します |
リモートデスクトップ | 自宅や外出先から別のPCを遠隔操作できます |
グループポリシーエディター | Windowsの動作や設定を細かく制御・制限できます(企業や上級者向け) |
Hyper-V | Windows上に仮想マシン(仮想PC)を作成してテストや検証が可能になります |
ドメイン参加 | 職場や学校のネットワークにPCを参加させることができます |
もし、仕事で使う・セキュリティを強化したい・仮想環境を使いたい、という方にはProがおすすめです。
実は「Windows 10 Home」も「Windows 11 Pro」に直接アップグレードできる
Windows 10 Homeを使っている場合でも、直接Windows 11 Proにアップグレードすることが可能です。
【条件】
- デバイスがWindows 11の要件を満たしていること(TPM2.0やセキュアブートなど)
- Proライセンスを購入 or 所有していること
つまり、「OSのバージョンアップ」と「エディション変更」は同時に行えます。
Amazonや正規再販業者の「DSP版Pro」は安いが注意点あり
Amazonや一部のPCショップでは、DSP版(バンドル販売)のWindows Proライセンスが比較的安価で販売されています(約9,000~12,000円前後)。
🔸メリット
- 正規ライセンスでProにアップグレード可能
- 安い
🔸デメリット
- 一度PCに紐づくと、別のPCには使えない(OEMに近い)
- サポートが限定されることがある
Microsoftアカウントとライセンスを関連付けておくと安心
Windows Proにアップグレードしたら、Microsoftアカウントとデジタルライセンスを紐づけておくことで、再インストールや機種変更時にもライセンス認証がスムーズになります。
【設定手順】
「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「ライセンス認証」
→「Microsoft アカウントにリンクする」を確認
Windows Proでは「更新の延期」が可能になる
Proにすると、「Windows Updateの強制アップデートを延期する」設定ができるようになります(最大35日)。
【設定方法】
- 設定 → Windows Update → 詳細オプション → 更新の一時停止
意図しないトラブル回避にも役立ちます。
仮想環境(Hyper-V)やDockerを使いたい人はPro一択!
開発や検証などで仮想マシンを使いたい方は、Windows Proでないと使えないHyper-Vが必須になることがあります。
また、Docker DesktopもHomeではWSL2構成に限られたりするため、Proの方が自由度が高いです。
ひとことアドバイス
使い方が一般的なWeb閲覧やOffice作業だけなら、Homeでも十分です。
でも、セキュリティ強化や業務利用・開発用途で活用したいなら、Proの投資は長期的に見ると“コスパ良”です。
注意点・よくある質問
Q. アップグレード後に戻せますか?
A. いいえ、Homeには戻せません。戻すには、Homeをクリーンインストールする必要があります。
Q. データは消えますか?
A. 消えません。アップグレード中にファイルやアプリが削除されることはありません。
Q. 安くPro版にする裏技ってありますか?
A. 正規ルート以外での格安キー購入は、将来無効化されるリスクがあるためおすすめできません。
Windowsのエディション変更というと難しそうに感じるかもしれませんが、実際には設定画面から数クリックで完了するほど簡単です。この記事でご紹介した方法をもとに、安心してアップグレードに進んでいただければと思います。
「今の環境を壊さずに切り替えられるのか」
「途中で失敗したらどうしよう」
と不安な方もいるかもしれませんが、しっかり手順を守れば大きなトラブルになることはほとんどありません。もし万が一に備えて不安な方は、アップグレード前に大切なファイルをバックアップしておくとさらに安心です。
Windows Proにすることで得られる機能や自由度は大きく、これからもっとパソコンを活用したい方には非常におすすめです。ぜひ、今の環境や目的にあわせて、最適な選択をしてみてくださいね。
まとめ
方法 | 特徴 | 安心度 |
---|---|---|
Microsoftストアで購入 | 公式経由で簡単・確実にアップグレードできる | ★★★★★ |
Proキーで認証 | すでに持っているプロダクトキーが使えればお得 | ★★★★☆ |
仮キーで切り替え→後から認証 | やや上級者向け。Pro環境を先に体験できる | ★★★☆☆ |
Windows HomeからProへのアップグレードは、使い方や目的によって選ぶ方法が変わってきます。
「できるだけ簡単に確実に切り替えたい」という方は、Microsoftストアからのアップグレードがおすすめです。
一方で、すでにProのライセンスを持っている方は、それを有効活用することで費用を抑えることも可能です。
また、「仮キーで一時的にProに切り替える」方法もありますが、これはややテクニカルなので、パソコンに慣れている方や法人向けと考えておくとよいでしょう。
Pro版にすることで、リモートデスクトップやBitLockerなどの便利な機能も利用できるようになります。
用途に応じて、最適なアップグレード方法を選んでくださいね。
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