— 視覚効果(アニメーションや透明化の調整)と OneDrive 同期(一部のフォルダーだけを同期する設定を含む)—
まずは無料でできる“体感改善”から始めましょう

はじめに
「最近、パソコンの動きが重い…。もう本体(ハードウェア)の寿命だから仕方ない」と諦めていませんか?
実は、設定を少し見直すだけで、体感のもたつきがスッと軽くなることがあります。とくに影響が出やすいと言われるのが、
①視覚効果(Visual Effects:アニメーションや透明化などの見た目の演出)
②OneDrive の同期(クラウドとファイルをやり取りする機能)
です。そこで今回は
「なぜ遅く感じるのか」→「まず何から試すか」→「失敗しない調整のしかた」
を、順番に解説します。
効果が出やすいPCのチェックリスト(当てはまるほど優先度UP)
※□をチェックして2つ以上当てはまるなら、この記事の順番どおりに調整する価値が高いです。
- □ HDD(カリカリ音がするタイプ)を使っている、または容量が逼迫している(空きが10%未満)
- □ メモリが8GB以下、またはブラウザのタブをたくさん開くクセがある
- □ ディスプレイの解像度が高い・外部モニター2台以上など、画面表示の負荷が高め
- □ OneDrive で大きなフォルダー(写真・動画・RAWデータ等)を同期している
- □ エクスプローラーの反応が遅い/サムネイル表示でもたつく
- □ 起動直後や大きなコピー中に、CPUやディスク使用率が100%付近まで上がりやすい
- □ 会社・学校アカウントを使っていて、自動で同期やスキャンが走るタイミングがある
- □ ここ数か月、目立ったハード不具合は無いのに体感だけが遅くなった
まず理解したい“2つの要因”
- 視覚効果(Visual Effects:アニメーション・透明化・影などの見た目の演出)
ウィンドウの開閉アニメーションや透明ガラス風の表示は、きれいですが描画の手間が増えます。特にメモリや内蔵GPUが弱いPCでは、アニメーションのちり積もが操作感を鈍らせます。 - OneDrive 同期(クラウドとのやり取り)
バックグラウンドでファイルのスキャン・差分確認・アップ/ダウンロードが走ります。とくに写真や動画の大量取り込み後、サムネイル作成やインデックス更新が重なり、エクスプローラーやディスクI/Oに影響が出ることがあります。
※「選択的同期(Selective Sync:一部のフォルダーだけを同期する設定)」や「ファイル オンデマンド(必要な時だけダウンロードする仕組み)」を使えば負荷を抑えつつ利便性は確保できます。
迷わない“推奨手順”——安全で効果が出やすい順
- 視覚効果を少しだけ軽くする(見た目の変化が最小で失敗しにくい)
- 効果が薄ければ OneDrive 同期を“賢く”見直す(全部切るのではなく、負荷の高い部分を縮小)
- 仕上げ:スタートアップと電源設定を整える(副作用が少ない基本メンテ)
自分のPCで試せる「検証方法」と“簡易チェック”
「やって良くなった」と感じられることが大切です。以下の前後比較をおすすめします。
- 準備(現状の把握)
- □ タスク マネージャーで「CPU/メモリ/ディスク/GPU」の数値を軽く眺める
- □ エクスプローラーで同じ操作(例:ピクチャを開く→画像を10枚スクロール)を行い、体感を記憶
- □ ブラウザでよく見るサイトを3つ開いてみて、切替の引っかかりを覚えておく
- 視覚効果を調整→同じ操作をリピート
- □ さっきと同じ手順でファイル表示やタブ切替を試す
- □ 「引っかかりが減った」「スクロールが軽い」「ウィンドウの開閉がスムーズ」など体感を書き留める
- OneDrive の見直し→同じ操作をリピート
- □ 大容量フォルダーの同期除外(選択的同期)後に、エクスプローラーの反応を再チェック
- □ 大量サムネイル表示や検索の固まり感の有無を確認
実践①:視覚効果を“賢く”軽くする(Visual Effects=見た目の演出)
A. いちばん簡単(Windows 11 の設定から)
- 設定 → アクセシビリティ → 視覚効果 を開きます。
- アニメーション効果(アニメーションの動きを付ける見た目の機能)をオフ。
- 透明効果(半透明にして奥行きを出す見た目)をオフ。
→ この2つだけでも、操作のもたつきが体感で軽くなることが多いです。見た目の違和感が少ないのもポイント。
B. より踏み込む(パフォーマンス優先:細かく指定する方法)
- Windows キーを押して「sysdm.cpl」と入力→Enter(システムのプロパティを開く)
- 詳細設定タブ → パフォーマンスの設定 → 視覚効果タブ
- 「パフォーマンスを優先する」を一旦選び、必要な項目だけ再チェック
- 推奨
- スクリーン フォントの縁を滑らかにする(文字がギザギザにならない)
- アイコンの代わりに縮小版を表示する(写真や動画の一覧が把握しやすい)
- OFFにしやすい(負荷軽減になりやすい):
- ウィンドウを最小化や最大化する際のアニメーション
- ウィンドウの陰影、タスクバーのアニメーション
→ 見た目の不満が出にくい“ちょうどいい軽さ”を目指すのがコツです。
- 推奨
実践②:OneDrive 同期を“負担の少ない形”に(Selective Sync=一部のフォルダーだけ同期)
OneDrive を丸ごと止めるのではなく、負荷の高いフォルダーだけ除外し、必要な時だけ取りに行く形にします。
A. 一時的に同期を止めて様子を見る(すぐ戻せます)
- タスクバー右下のOneDrive アイコンをクリック
- 設定の歯車 → 同期を一時停止(例:2時間)
- 体感が軽くなるかチェック(上の“検証方法”と同じ操作でOK)
→ 効果を感じたら、次の「選択的同期」へ進む価値大。
B. 選択的同期(Selective Sync:一部のフォルダーだけ同期する設定)
- OneDrive アイコン → 設定 → アカウント → フォルダーの選択
- サイズが大きい・サムネイル生成が多いフォルダー(例:動画・RAW写真・編集途中の素材)をチェック解除
- 「ファイル オンデマンド(必要な時だけダウンロードする仕組み)」がオンなら、クラウド上に保持しつつ、必要な時だけ取り出せます
→ ローカルのディスクI/O負担と常時スキャンが減り、エクスプローラーの詰まりが改善しやすくなります。
C. “賢い避難場所”でさらに快適に
- 写真・動画の長期保管庫は、外付けSSDや別ドライブに分けると、常時同期の対象から外せます(普段は軽く、必要時だけ開く運用)。
- BackUp(バックアップ)は別途確保し、同期=バックアップと混同しないのが安全です。
仕上げの基本メンテ(副作用が少ない定番)
- スタートアップ整理:設定 → アプリ → スタートアップ → 不要な常駐をOFF
- ストレージの空き確保:一時ファイルの削除、巨大ダウンロードの整理、ゴミ箱の定期空にする
- 電源モード:設定 → システム → 電源 → 「バランス」または「最適なパフォーマンス」(機種により名称差あり)
- Windows / ドライバ更新:安定版をキープ(直後に重くなる場合は、再起動後しばらく置くと落ち着くことも)
よくある質問
Q. 視覚効果を切ると見た目が大きく変わりますか?
A. アニメーションと透明効果をオフにしても、大きな違和感は少ないケースが多いです。気になる場合は、項目をひとつずつ戻すと好みの見た目に調整できます。
Q. OneDrive を止めるのは不安です。
A. 完全停止ではなく“一時停止で様子を見る→選択的同期で重いフォルダーだけ外す”方法なら、利便性を保ちながら負担を減らせます。ファイル オンデマンドを使えば、必要な時だけダウンロードできます。
Q. それでも重いときは?
A. セキュリティソフトのフルスキャン直後や、写真・動画を大量に移動した直後は一時的に重くなります。時間を置いて落ち着くか確認を。改善が弱ければストレージの空き容量やハードの健康状態(SSDの寿命など)も点検しましょう。
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まとめ
“2機能説”は、単なる噂話ではありません。Microsoft 公式も、視覚効果を軽くする/OneDrive 同期を見直すといった改善策を推奨に近い形で案内しており、妥当な仮説といえます。
まずは無料で、すぐできる以下の2手順からお試しください。
- 視覚効果の調整(アニメーションや透明化の調整):見た目の変化を最小にしつつ、体感を軽くできます。
- OneDrive 同期の見直し(一部のフォルダーだけを同期する設定/ファイル オンデマンド):負荷の高い部分を賢く減らし、日常のもたつきを抑えます。
「ハードが限界かも…」と感じる前に、まずは今すぐ無料でできるこの2つの対策を試してみましょう。
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