
「最近、パソコンの起動が遅い」「以前より動作が重くなった気がする」
そんなときは、すぐに買い替える前に、Windowsの設定を一度見直してみましょう。
パソコンに入っているアプリの中には、起動と同時に自動で立ち上がったり、画面を閉じたあともバックグラウンドで動き続けたりするものがあります。
使っていないアプリの自動起動や同期を減らすだけでも、起動直後の重さやバッテリー消費が改善することがあります。
この記事では、Windows 11が重いときに見直したい設定を9項目に分けて紹介します。あわせて、安全のためにオフにしない方がよい機能についても解説します。
すべてを変更する必要はありません。自分が使っていない機能だけを確認しながら、無理のない範囲で試してみてください。
- 1 設定を変更する前に確認しておきたいこと
- 2 1. 起動時に自動で開く「スタートアップアプリ」
- 3 2. 使っていない「バックグラウンドアプリ」
- 4 3. OneDriveの同期範囲が広すぎないか確認する
- 5 4. エクスプローラーに表示される不要な通知
- 6 5. 使っていないアプリをアンインストールする
- 7 6. 必要のないアプリの位置情報アクセス
- 8 7. 不要なアプリの通知をオフにする
- 9 8. アニメーション効果や透過効果をオフにする
- 10 9. 電源モードが省電力寄りになっていないか確認する
- 11 軽くするためでもオフにしない方がよい設定
- 12 よくある質問
- 13 まとめ:使っていない設定から少しずつ見直そう
設定を変更する前に確認しておきたいこと
この記事で紹介するのは、一般的な家庭用パソコンで見直しやすい設定です。会社や学校から支給されたパソコンでは、管理者によって設定の変更が制限されていることがあります。
また、紹介する設定をすべてオフにすれば、必ずパソコンが速くなるわけではありません。
通知やクラウド同期など、普段利用している機能まで停止すると、必要な情報を受け取れなくなったり、ファイルが同期されなくなったりすることがあります。
設定を変更するときは、使っていない機能だけを1項目ずつ見直し、変更後の様子を確認するのがおすすめです。
Windows 10は2025年10月14日に通常サポートを終了しています。Windows 10を使用している場合は、設定の見直しだけでなく、Windows 11への移行やESUへの登録状況も確認してください。
1. 起動時に自動で開く「スタートアップアプリ」
パソコンの起動に時間がかかる場合は、最初にスタートアップアプリを確認してみましょう。
スタートアップアプリとは、Windowsへのサインインと同時に自動で起動するアプリのことです。数が多いほど、起動直後にCPUやメモリへ負担がかかりやすくなります。
見直しやすいアプリの例
- 普段使っていないクラウドストレージ
- SteamやEpic Gamesなどのゲームランチャー
- 毎回は使わないZoom・Teams・LINEなど
- 周辺機器に付属していた補助アプリ
スタートアップを無効にしても、アプリが削除されるわけではありません。必要なときは、スタートメニューなどから通常どおり起動できます。
Windows 11でスタートアップを無効にする方法
- 「設定」→「アプリ」→「スタートアップ」を開く
- Windowsの起動時に開く必要がないアプリを探す
- 右側のスイッチをオフにする
タスクマネージャーから確認する場合は、「Ctrl」+「Shift」+「Esc」キーを押し、「スタートアップ アプリ」を開いてください。
アプリ名や役割が分からないものは、すぐに無効にせず、名前を検索してから判断しましょう。セキュリティソフトやドライバー関連の項目は、基本的にそのままにしておく方が安全です。
2. 使っていない「バックグラウンドアプリ」
アプリの中には、画面を閉じたあともバックグラウンドで動き、データの同期や通知の受信などを続けるものがあります。
必要な機能ではありますが、ほとんど使っていないアプリまで動いていると、メモリやバッテリーを余分に消費することがあります。
Windows 11でバックグラウンド動作を制限する方法
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- 対象アプリの右側にある「…」をクリックする
- 「詳細オプション」を選択する
- 「バックグラウンド アプリのアクセス許可」を「常にオフ」に変更する
使用頻度は低いものの、通知は受け取りたいアプリについては、「電源最適化」のままでも構いません。
「詳細オプション」が表示されないアプリもあります。一般的なデスクトップアプリは、この画面からバックグラウンド動作を制限できないことがあるため、アプリ内の設定やスタートアップ設定を確認してください。
3. OneDriveの同期範囲が広すぎないか確認する
OneDriveは、パソコン内のファイルをクラウドへ保存し、ほかの端末からも利用できる便利なサービスです。
ただし、大量の写真や動画を保存した直後などは同期処理が続き、インターネット回線やストレージに負荷がかかることがあります。
特に、OneDriveのアイコンに「同期中」と表示されたままパソコンが重くなっている場合は、同期するフォルダーを確認してみましょう。
同期するフォルダーを選ぶ方法
- 画面右下にあるOneDriveの雲アイコンをクリックする
- 右上の歯車アイコンから「設定」を開く
- 「アカウント」→「フォルダーの選択」をクリックする
- このパソコンで同期する必要がないフォルダーのチェックを外す
チェックを外したフォルダーは、このパソコンのOneDriveフォルダーから表示されなくなります。ただし、OneDrive上から削除されるわけではなく、ブラウザでOneDriveを開けば確認できます。
デスクトップや写真のバックアップを確認する方法
デスクトップ・ドキュメント・ピクチャなどが自動的にOneDriveへ保存されている場合は、「同期とバックアップ」の設定も確認します。
- OneDriveの雲アイコンから「設定」を開く
- 「同期とバックアップ」を選択する
- 「バックアップを管理」を開く
- 現在バックアップされているフォルダーを確認する
バックアップを停止する場合は、ファイルの保存場所がOneDrive側かパソコン側かを確認してから操作してください。よく分からないまま停止すると、デスクトップ上のファイルが見えなくなったように感じることがあります。
一時的に動作が重い場合は、OneDriveのメニューから「同期を一時停止」して、症状が変わるか確認する方法もあります。
パソコンの空き容量が少ない場合は、OneDriveの「ファイル オンデマンド」を利用すると、普段使わないファイルをオンラインのみにして、ストレージ容量を節約できます。
4. エクスプローラーに表示される不要な通知
エクスプローラーには、OneDriveやMicrosoft 365などに関する案内が表示されることがあります。
この通知をオフにしても、パソコンの動作が大きく速くなるわけではありません。ただ、作業中に不要な案内が表示されるのを減らせます。
エクスプローラーの通知をオフにする方法
- エクスプローラーを開く
- 上部にある「…」→「オプション」をクリックする
- 「フォルダーオプション」が開いたら「表示」タブを選択する
- 「同期プロバイダーの通知を表示する」のチェックを外す
- 「OK」をクリックする
OneDriveの同期機能そのものが停止する設定ではないため、通知が不要であればオフにしても問題ありません。
5. 使っていないアプリをアンインストールする
購入時から入っているアプリや、以前インストールしたまま使っていないアプリが残っていないか確認してみましょう。
アプリが入っているだけで必ず動作が重くなるわけではありませんが、中には自動で起動したり、バックグラウンドで更新を確認したりするものもあります。
不要なアプリを整理すると、ストレージの空き容量を増やせるほか、スタートメニューや通知欄もすっきりします。
Windows 11でアプリを削除する方法
- 「設定」→「アプリ」→「インストールされているアプリ」を開く
- 削除するアプリの右側にある「…」をクリックする
- 「アンインストール」を選択する
- 確認画面が表示されたら、もう一度「アンインストール」をクリックする
名前や用途が分からないアプリは削除しないでください。パソコンメーカーの更新ツール、ドライバー、セキュリティソフトなど、正常な動作に必要なものもあります。
6. 必要のないアプリの位置情報アクセス
Windowsでは、地図・天気・デバイスの検索などの機能で位置情報が使われます。
位置情報をオフにしただけでパソコンが大幅に速くなるわけではありませんが、使っていないアプリによる位置情報へのアクセスを減らせます。
すべてを一括でオフにするよりも、位置情報を必要としないアプリだけを個別にオフにする方法がおすすめです。
Windows 11で位置情報の利用を制限する方法
- 「設定」→「プライバシーとセキュリティ」を開く
- 「アプリのアクセス許可」にある「位置情報」をクリックする
- 位置情報を必要としないアプリのスイッチをオフにする
位置情報サービス自体をオフにすることもできますが、天気予報、地図、「デバイスの検索」などの機能に影響することがあります。
ノートパソコンを持ち歩く方や、「デバイスの検索」を利用している方は、位置情報サービス自体はオンのままにして、アプリごとの許可だけを調整するとよいでしょう。
7. 不要なアプリの通知をオフにする
アプリから届く通知が多いと、作業を中断されるだけでなく、本当に必要な通知を見落としやすくなります。
通知をすべて止める必要はありません。メールやセキュリティ関連など、必要な通知は残したまま、広告やお知らせが多いアプリだけをオフにしましょう。
- 「設定」→「システム」→「通知」を開く
- 「アプリやその他の送信者からの通知」まで画面を下へ移動する
- 通知が不要なアプリのスイッチをオフにする
アプリ名をクリックすると、通知は残したまま、音だけを消したり、通知バナーの表示を止めたりすることもできます。
セキュリティソフト、Windowsセキュリティ、バックアップなどの通知は、異常や処理の失敗を知らせることがあります。内容が分からない場合は、すぐにオフにせず、アプリの役割を確認してください。
8. アニメーション効果や透過効果をオフにする
Windows 11では、画面やメニューを開いたときにアニメーションが表示されます。また、タスクバーや一部の画面には、背景が透けて見える透過効果も使われています。
比較的新しいパソコンでは大きな負担にはなりませんが、古いパソコンやメモリの少ない機種では、これらをオフにすると画面の切り替えが軽く感じられることがあります。
アニメーション効果をオフにする方法
- 「設定」→「アクセシビリティ」→「視覚効果」を開く
- 「アニメーション効果」をオフにする
- 必要に応じて「透明効果」もオフにする
設定を変更して見づらいと感じた場合は、同じ画面からいつでもオンに戻せます。
9. 電源モードが省電力寄りになっていないか確認する
ノートパソコンでは、バッテリーを長持ちさせるために、処理性能を抑える電源モードが選ばれていることがあります。
バッテリー駆動中だけ動作が遅くなる場合や、負荷の高い作業で処理が進みにくい場合は、電源モードを確認してみましょう。
Windows 11で電源モードを変更する方法
- 「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」を開く
- 「電源モード」を確認する
- 通常は「バランス」を選択する
動画編集や大きなファイルの処理などで性能を優先したい場合は、電源に接続したうえで「最適なパフォーマンス」を試してもよいでしょう。
「最適なパフォーマンス」にすると、消費電力や発熱、ファンの音が増える場合があります。常にこの設定にする必要はなく、普段は「バランス」で問題ありません。
軽くするためでもオフにしない方がよい設定
パソコンを軽くしたいからといって、安全性やデータの保護に関係する機能まで停止するのはおすすめできません。
次の機能は、重そうに見えても自己判断で無効にしないようにしましょう。
Windows Update
Windows Updateには、不具合の修正だけでなく、脆弱性を修正するセキュリティ更新も含まれています。
更新後に問題が発生した場合などに一時停止することはできますが、長期間停止したままにするのは避けましょう。
Microsoft Defenderなどのウイルス対策機能
Microsoft Defenderは、Windowsに標準搭載されているセキュリティ機能です。
ほかのウイルス対策ソフトを利用していない状態でリアルタイム保護を停止すると、マルウェアなどを検出できなくなるおそれがあります。
他社製のセキュリティソフトを利用している場合は、通常はWindows側で必要な調整が行われます。動作を軽くする目的で、複数の保護機能を手動で停止する必要はありません。
バックアップや復旧に関する機能
バックアップは、パソコンの故障や誤操作、ランサムウェアなどでファイルを失ったときに備えるためのものです。
OneDrive、Windows バックアップ、外付けストレージなど、利用しているバックアップ方法を確認し、必要なデータが保存されている状態を保ちましょう。
バックアップを取っているつもりでも、保存先の容量不足や同期エラーによって処理が止まっていることがあります。ときどき保存先を開き、必要なファイルが実際に残っているか確認すると安心です。
よくある質問
Q1. 紹介した設定は全部変更した方がいいですか?
いいえ。すべてを変更する必要はありません。
普段使っているアプリの自動起動や通知、OneDriveの同期などを止めると、必要な機能が使えなくなることがあります。使っていないものだけを1項目ずつ見直してください。
Q2. 設定を変更すれば必ずパソコンが軽くなりますか?
設定の見直しで改善するかどうかは、パソコンが重くなっている原因によって異なります。
スタートアップアプリやバックグラウンド処理が多い場合は効果が期待できますが、ストレージの空き容量不足、Windows Update、アプリの不具合、部品の劣化などが原因の場合は、設定を変更しても改善しないことがあります。
Q3. オフにした設定は元に戻せますか?
この記事で紹介した設定の多くは、同じ画面から再びオンに戻せます。
どこを変更したか分からなくなるのが心配な場合は、変更前の画面をスクリーンショットで残しておくと安心です。
Q4. まず何から確認すればいいですか?
最初は、スタートアップアプリを確認するのがおすすめです。
使っていないアプリがWindowsへのサインインと同時に起動している場合、それを無効にするだけで起動直後の負担を減らせます。
次に、タスクマネージャーを開き、CPU・メモリ・ディスクの使用率が高くなっているアプリがないか確認してみましょう。
Q5. 設定を見直しても重い場合はどうすればいいですか?
設定を変更しても改善しない場合は、Windowsやアプリを再起動し、Windows Updateが途中で止まっていないか確認してください。
あわせて、ストレージの空き容量、メモリの使用量、ウイルス対策ソフトによるスキャン状況なども確認します。
突然重くなった場合は、最近インストールしたアプリや更新プログラムが影響している可能性もあります。
まとめ:使っていない設定から少しずつ見直そう
パソコンの動作が重いときは、すぐに買い替えや初期化をする前に、Windowsの設定を確認してみましょう。
特に見直しやすいのは、次の項目です。
- スタートアップアプリ
- バックグラウンドアプリ
- OneDriveの同期範囲
- 使っていないアプリ
- 不要な通知やアニメーション効果
中でもスタートアップアプリの整理は、起動直後の負担を減らせるため、最初に試しやすい方法です。
ただし、Windows Updateやウイルス対策、バックアップに関する機能まで停止するのはおすすめできません。
一度にすべてを変更せず、使っていない機能を1つずつ見直しながら、パソコンの動作が変わるか確認してみてください。
設定を変えても改善しない場合は、ストレージの空き容量やタスクマネージャーの使用率も確認して、別の原因がないか調べてみましょう。

