Windowsパソコンで光デジタル端子(S/PDIF)を使って外部オーディオに接続している方の間で、
「突然音が出なくなった」
というトラブルが報告されています。
音楽や映画を高音質で楽しみたいユーザーにとっては非常に深刻な問題です。
私もWindows PCで映画を見ているので、そういうトラブルは困るんです!
そこで今日は、オーディオトラブルの主な原因と対処法をわかりやすく解説します。
光デジタル端子(S/PDIF)とは?
光デジタル端子とは、光ファイバーケーブルを使ってデジタル音声信号を伝送する規格です。
ノイズが少なく、音質劣化が少ないため、AVアンプやDAC(デジタル・アナログ・コンバータ)との接続に使われます。
よくあるトラブル内容
• Windowsアップデート後に音が出なくなった
• サウンド設定を変更しても再生されない
• オーディオデバイスが認識されない
• PCM出力はできるが、Dolby DigitalやDTSが出力されない
などのトラブルが報告されているようです。
考えられる原因
考えられる原因を、わかりやすく表にしてみました。
原因 | 詳細 |
---|---|
Windowsアップデート | サウンドドライバが上書きされ、互換性に問題が出る場合があります。特にS/PDIF出力に非対応のドライバに変更されてしまうケースがあります。 |
サウンド設定の初期化 | アップデートや再起動後、出力デバイスが「スピーカー」や「HDMI」に自動で切り替わってしまうことがあります。 |
オーディオ形式の非対応 | 光端子は、2ch PCM以外の信号(例:5.1ch、Dolbyなど)に対応していない再生機器では音が出ないことがあります。 |
サードパーティ製ドライバの不具合 | RealtekなどのオーディオドライバがWindowsと競合している可能性もあります。 |
対処法
1. 出力デバイスの確認・設定
タスクバー右下のスピーカーアイコンを右クリック
→「サウンド設定」または「サウンド出力」を選択
→ 出力デバイスを「S/PDIF」または「Digital Audio (S/PDIF)」に変更してみてください。

2. 対応フォーマットの確認と設定
「コントロールパネル」
→「サウンド」
→「再生」タブ
→S/PDIFを選んで「プロパティ」
▶︎「サポートされているフォーマット」タブで、使用するオーディオ機器に対応した形式(例:PCM)をチェックしてみてください。
3. ドライバのロールバックまたは再インストール
• デバイスマネージャーを開く
→「サウンド、ビデオ、およびゲームコントローラー」を展開
→使用中のサウンドデバイスを右クリック
→「ドライバーの更新」または「以前のバージョンに戻す」
※Realtekや他社製の最新版ドライバをインストールして改善することもあります。
4. BIOS・UEFIの設定確認(稀に影響)
• 一部のマザーボードでは、S/PDIF出力が無効化されていることもあるようです。
▶︎BIOSでオンになっているかを確認しましょう。
どうしても解決しない場合は?
それでも音が出ない場合は、以下の対策を検討してみてください。
• 外付けDAC(USB接続)を使って出力方式を変更してみてください。
• Windowsのクリーンインストール(最終手段)
• Linuxなど他のOSでの動作確認(機器の故障確認)
Windowsアップデート後にS/PDIFが無効化される傾向あり
Windows 11 バージョン24H2へのアップデートにより、S/PDIF端子からの音声出力が突然無効化されるというトラブルが報告されています。
特に以下のアップデート後に発生しやすい傾向があるようです。
更新プログラム | 報告されている影響 |
---|---|
KB5037853 | Realtekドライバの自動更新により、S/PDIFが選択不可になる |
KB5039312(24H2関連) | サウンド設定が強制的にリセットされ、光出力が無効化される |
これらのトラブルを防ぐには、ドライバ更新を「自動ではなく手動」に変更しておくことが効果的です。
■ ドライバの自動更新を止める手順(Windows 11)
1. 「設定」→「システム」→「バージョン情報」→「関連設定」→「システムの詳細設定」を開く
2. 「ハードウェア」タブ →「デバイスのインストール設定」
3. 「いいえ(デバイスが正常に動作しない可能性があります)」を選択 → 保存
これで、Windows Updateが自動的にオーディオドライバを変更するのを防げます。
また、上級者向けになりますが、「グループポリシー」や「ローカルポリシー」から、特定ドライバの自動更新をブロックする方法もあります。
今後も、Windowsアップデート後には、再度「出力デバイスの選択」「フォーマット設定」を見直すのが安心です。
【2025年6月補足】SPDIFで音が途切れる現象、依然多数報告あり
2025年6月現在、SPDIF(光デジタル)出力で音が途切れたり消えたりするトラブルが多数報告されています。特にRealtek USBオーディオドライバやASUS製マザーボードを使用している一部PC環境で、
- YouTubeや動画再生中に突然音が消える
- 「Sleep→Wake(スリープ復帰)」で回復する例が多い
こちらはPCの再起動に近い効果があり、再生継続に便利な対策です。また、ドライバ更新や修正が含まれるため、最新ドライバへのアップデートもおすすめです。
まとめ・Windowsで光デジタル端子のオーディオから音が出ない
Windowsでのオーディオトラブルは、アップデートによる設定変更やドライバの不具合が大きな原因のようです。
特に光デジタル端子を使用している場合は、設定の細かい調整が必要になることがあります。
トラブルが発生したら、まずは
「出力デバイス」
「ドライバ」
「フォーマット設定」
の3点を見直してみてください!
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