
「Windowsのアップデートが全然終わらない…」
寝る前に仕掛けたのに、朝見たら電源が切れていた、画面が固まっていた。そんな経験はありませんか?
実はこのトラブル、多くのユーザーが直面します。原因はさまざまですが、よくあるのは次のようなものです。
- ✔️ スリープや休止状態の自動移行
- ✔️ バッテリー切れ(ノートPC)
- ✔️ ユーザーが電源を切ってしまった
でもご安心ください。アップデートが途中で止まっても、正しい手順で対応すれば多くのケースで回復できます。
よくある症状と状況
- 寝る前にアップデート開始 → 朝には真っ暗(電源が落ちている)
- 「更新しています。電源を切らないでください」のまま固まる
- 進行率が50%や75%で止まったまま動かない
- 途中でノートPCのバッテリーが切れた
こうした現象はWindowsの大型アップデートで特によく起こります。処理に数時間かかることもあるため、電源やスリープの設定が適切でないと途中で止まることがあるのです。
基本の対処法
アップデート中に止まったからといって慌てる必要はありません。以下の手順を順番に試してみましょう。
- 完全シャットダウンを試す
Shiftキーを押しながら「再起動」をクリック。Windowsが内部チェックを行い、再起動後に更新が再開されることがあります。 - セーフモードで起動する
電源ボタンを長押しして強制終了を3回繰り返すと、自動的に「修復モード」が起動。ここからセーフモードを選択できます。 - 「更新を元に戻す」を実行
詳細オプションに「更新のアンインストール」が表示される場合、直前の更新を削除できます。 - 外付け機器をすべて外す
USBメモリ、プリンター、外付けHDDなどがアップデート処理を妨げることがあります。
多くの場合、これらを試すだけでアップデートが再開したり、正常起動に戻ります。
裏ワザ:スタートアップ修復
上記でも改善しない場合は、回復環境からスタートアップ修復を実行します。
- 電源を3回強制終了して「自動修復」画面を表示
- 「詳細オプション」→「スタートアップ修復」を選択
- 改善しなければ「システムの復元」も試してみる
予防策:二度と途中で止めないために
- スリープや休止状態を無効化(「設定」→「電源とスリープ」)
- 必ずACアダプタを接続して実行(ノートPCの場合)
- アクティブ時間を設定
「設定」→「Windows Update」→「アクティブ時間」から使用時間を登録すると、自動アップデートが深夜に走りにくくなります。 - 夜間ではなく日中に実行
長時間の作業をしない時間帯に実行すると安心です。 - 更新の一時停止機能を活用
「設定」→「Windows Update」で「更新の一時停止」を選べば、都合の悪いタイミングを避けられます。
これらを実施するだけで、アップデートが途中で止まるリスクを大幅に減らせます。
追加の対処法:さらに試したい手順
ここまでの方法で解決しない場合でも、Windowsには標準でいくつかの修復手段が用意されています。次の方法もあわせて試してみてください。
Windows Update トラブルシューティングツール
「設定」→「更新とセキュリティ」→「トラブルシューティング」から「Windows Update」を選ぶと、自動で問題の検出と修復を行ってくれます。初心者の方にもおすすめの簡単な方法です。
システム修復コマンド(DISM / SFC)
更新に必要なシステムファイルが破損していると、アップデートが進まないことがあります。管理者として「コマンドプロンプト」や「ターミナル」を開き、以下のコマンドを順番に実行してください。
sfc /scannow
DISMでシステムイメージを修復し、その後SFCでファイルの整合性を確認・修復します。
ストレージの空き容量を確認
大型アップデートでは20GB以上の空きが必要になることもあります。「設定」→「システム」→「ストレージ」で不要ファイルを削除したり、ストレージセンサーで自動クリーンアップを実行してください。
更新履歴の確認と削除
「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」から、失敗している更新プログラムを確認できます。必要に応じて「更新プログラムのアンインストール」を選ぶことで、不具合のある更新を削除できます。
回復ドライブ・インストールUSBを利用
Windowsが起動しない場合は、事前に作成した「回復ドライブ」や「WindowsインストールUSB」から起動することで、スタートアップ修復やシステム復元が利用できます。16GB以上のUSBメモリで作成可能です。
メーカー独自の回復機能
NEC・富士通・DellなどのPCには、専用の回復ユーティリティ(F12キーや専用ボタン)で起動できる機能が搭載されている場合があります。各メーカーの公式サポートページも確認してみましょう。
よくある質問(Q&A)
Q. 電源を途中で切ったらパソコンは壊れますか?
A. 基本的には壊れません。ただしアップデートファイルが破損する可能性があるため、再起動後に「更新プログラムの再実行」や「ディスクチェック」を行うのが安心です。
Q. 何度再起動しても同じ画面が出ます
A. 「Shift+再起動」→「詳細オプション」→「更新を削除」で解決することがあります。
[PR] 途中停止・電源断を防ぐ“事前の備え”
アップデートを止めないためのおすすめ
- 外付けSSD(高速バックアップ) ─ 事前バックアップで最悪の事態もすぐ復旧
- 有線LANアダプタ/LANケーブル(ソフマップ) ─ 大型更新は安定した有線接続が安心
- 無停電電源装置(UPS) ─ 停電や瞬断でもアップデート継続
ポイント:電源の安定+通信の安定+バックアップが“途中で止めない”三本柱。
まとめ
アップデート中に電源が切れると不安になりますが、ほとんどのケースは冷静に対処すれば回復可能です。代表的な原因と対処法を以下の表に整理しました。
状況 | 原因 | 主な対処法 |
---|---|---|
アップデート中に電源が切れた | スリープ設定・バッテリー切れ | 完全シャットダウン → 再起動 or 自動修復 |
「更新しています」で止まる | 処理の競合や停止 | セーフモード起動 → 更新削除 |
50%・75%で止まる | 外部機器やドライバ干渉 | USB機器を外して再実行 |
再起動しても同じ画面 | 更新プログラム破損 | 詳細オプション → スタートアップ修復 |
正しい手順を知っていれば、アップデートは怖くありません。日頃からバックアップを取り、アップデートの実行環境を整えておくことが最大の予防策です。
【関連記事】