Windowsアップグレード中、アプリがアンインストールされる?なぜ起きるのか

Windowsアップグレード後にアプリが消える問題に困惑する男性と、削除を示す警告マークが表示されたパソコン画面。上部に「Windowsアップグレード後にアプリが勝手に消える?」、下部に「原因と安心の対処法まとめ【2025年版】」というテキスト入りの解説系イラスト。

「Windowsのアップグレード後、愛用していたアプリが消えてしまった…」

そんな声が後を絶ちません。
実はこれはよくあることで、Windows側が“安全のため”に削除しているケースもあります。

この記事では、「なぜアプリが削除されるのか」「消えやすい代表アプリ」「アップグレード前の対策」「復元方法」など、あなたの不安を解消するための情報をわかりやすくまとめました。

なぜアプリがアンインストールされるのか?

Windowsアップグレード時、Microsoftは以下のような基準でアプリの継続可否を判断しています。

  • 新バージョンのWindowsと互換性がない
  • システムに深く関与していてトラブルの原因になりやすい
  • 古いドライバや署名が使われている
  • セキュリティ上のリスクがある

これらの条件に当てはまると、自動的にアンインストールされることがあります。

削除されやすい代表的なアプリ一覧(2025年版)

以下は、過去のアップグレードでよく削除されたアプリの例です。

カテゴリ削除される可能性があるアプリ理由
セキュリティ旧版のMcAfee、Norton、AvastDefenderとの競合・サポート終了
システム最適化CCleaner(旧版)、Driver Boosterシステム干渉が強く、不安定化の原因
UIカスタムClassic Shell、Rainmeter(古いバージョン)スタートメニューやタスクバーとの干渉
仮想ドライブDaemon Tools、Virtual CloneDrive旧ドライバが新Windowsで非互換
ドライバ管理古いプリンタ・スキャナユーティリティドライバの自動インストールと競合

上記はあくまで一例ですが、共通するポイントは「古い」「互換性がない」「システムに干渉する」といった特徴です。特にセキュリティ系やカスタマイズ系のアプリは、Windowsがアップグレード後の動作安定性を重視するため、優先的に削除対象となりやすい傾向があります。

「最近アップデートしていないかも…」

というアプリがある場合は、事前に最新版にしておくことで削除リスクを下げられます。

アップグレード前にできる3つの対策

① アプリの互換性チェック

「PC Health Check」や「Windowsインストールアシスタント」を使い、アップグレード対象のバージョンで動作するか確認しましょう。

② アプリリスト&シリアルの保存

インストーラーやプロダクトキー(シリアル番号)を、USBやクラウドに保管しておくと再インストール時に安心です。

③ アプリの設定バックアップ

一部のアプリでは、設定ファイル(例:.iniやXML)を保存しておけば、再インストール後も元通りに戻せます。

アップグレード後にアプリが消えた場合の復元方法

① 手動で再インストール

まずは開発元サイトを探して、最新版をダウンロードしましょう。

② ファイル履歴から復元

ファイル単位の復元が可能です。

  1. 「コントロールパネル」→「システムとセキュリティ」→「ファイル履歴」
  2. 「個人用ファイルの復元」をクリック
  3. 復元したい日時・ファイルを選択して「復元」

⚠️注意:再インストールでアプリを復元できたとしても、それまで使っていた設定・履歴・ログイン情報などがリセットされてしまうことがあります
とくにブラウザの拡張機能やデザイン系ツールなど、個別にカスタマイズしていたアプリは、データのバックアップやクラウド同期をしておかないと「元通りにならない」こともあるので要注意です。

③ システムイメージから復元(アップグレード前に戻す)

事前に作成していれば、PC全体を過去の状態に戻すことも可能です。

  1. 「設定」→「システム」→「回復」→「今すぐ再起動」
  2. 「トラブルシューティング」→「システムイメージの回復」

※アップグレード自体が巻き戻される点にご注意ください。

互換モードで動かす裏技

削除されたアプリを再インストールしても動かない場合は、「互換モード」で動く可能性があります。

  1. .exeファイルを右クリック → 「プロパティ」
  2. 「互換性」タブ → 「互換モードでこのプログラムを実行する」にチェック
  3. Windows 7や8を選択 → 適用して起動

起動しない場合は「管理者として実行」を試してください。

バックアップの決定版:外付けHDDで備える

いざという時の復元用として、外付けHDDの活用は非常に効果的です。

🛡 バックアップは万全に!

消えたアプリを復元する「意外な手段」

① アップグレード時に生成される「Windows.old」フォルダを活用する

アップグレード直後であれば、「C:¥Windows.old」フォルダが存在している可能性があります。

これはアップグレード前のファイルや一部アプリデータが一時的に保存されている場所です。

  • アプリのインストーラ(.exe)や設定ファイルが残っている可能性あり
  • フォルダをたどって「Program Files」や「AppData」などを確認しましょう

※Windows.oldは約10日間で自動削除されるため、早めの確認が重要です!

② 削除されたアプリを探すアプリを使う方法

Windowsには「アプリと機能」→「インストール日順」で並び替えると、
アップグレード後に消えたアプリの“痕跡”をたどれることがあります。

また、フリーソフト「Geek Uninstaller」や「Revo Uninstaller」などを使うと、
削除履歴まで掘り下げて確認できます。

そこからインストールパスや旧バージョン名をメモし、再インストールの参考にできます。

③ 旧バージョンアーカイブから再入手する

開発元の公式サイトになくても、以下のような「旧バージョン保管サイト」に残っていることがあります:

ただし、ウイルス感染リスクがあるため、必ずウイルス対策ソフトを有効にして使用してください。
また「Windowsの互換モード」でインストールすると、古いアプリでも動く場合があります。

④ システム復元ポイントから巻き戻す

アップグレード前に「復元ポイント」を自動作成していた場合、アプリの状態ごと戻せる可能性があります。

設定 → システム → バージョン情報 → 「システムの保護」から「システムの復元」を選び、
アップグレード前の日付を指定して実行します。

※アプリだけでなくシステム設定も戻るため、注意しながら使いましょう。

⑤ Windowsアップグレードを延期(予防策)

そもそもアップグレードのタイミングを自分でコントロールできれば、アプリ削除のリスクを最小限にできます。

【設定手順】

  1. 設定 → Windows Update → 詳細オプション
  2. 「更新の一時停止」や「ポリシー設定」を変更する

特に業務アプリを使っている人や、安定性重視の人におすすめの方法です。

まとめ

アプリが勝手に削除されると驚いてしまいますが、多くは「安全のための処置」です。
しかし事前に対策しておけば、慌てず対応できます。

大切なのは、「必要なアプリの把握」と「バックアップ」!これだけで万一のときも安心です。

▶︎「ファイルが壊れているためWindowsを起動できませんでした」と表示されたときの解決法

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