
「作業中に画面がチカチカする…」
「突然画面がフラッシュして見えづらい」
—— そんな現象が、Windows 10 のパソコンで起きていませんか?
特に 古いノートPCや一体型PC では、
- 部品の経年劣化
- 古いドライバや常駐ソフトの不具合
が重なって、画面のちらつき・点滅が起きやすくなります。
さらに今は、Windows 10 のサポートがすでに終了 しているため、
「無理に延命するか」「買い替えるか」の判断も重要になってきています。
この記事では、
- まだ Windows 10 を使っている人ができる「今すぐの対処」
- ソフト/ハードどちらが原因かの切り分け
- どこまで直せばよくて、どこから「買い替え検討」に入るべきか
を、PCが苦手な方にも分かるようにまとめました。
1. まずは症状の切り分けから
いきなり難しい設定を触る前に、原因の方向性 をざっくり絞り込みます。
1-1. タスクマネージャーはチラつく? → ソフトの可能性大
Ctrl + Shift + Escキーで タスクマネージャー を開く- 画面がチラつくタイミングで、タスクマネージャーのウィンドウも一緒に点滅するか確認
- タスクマネージャーは安定している → アプリやドライバが原因の可能性が高い
- タスクマネージャーも一緒にチカチカする → ディスプレイドライバ/Windows自体/ハード側の可能性
1-2. 外部モニターやケーブルもチェック
ノートPCの画面だけがチラつくのか、外部モニターもチラつくのかで、理由が変わります。
- HDMI・DisplayPort などで外部モニターにつなぐ
- 外部モニターだけチラつく → ケーブル/モニター側の不具合かも
- 両方チラつく → PC本体側(ドライバ/GPU/OS)の可能性が高い
2. ディスプレイドライバを最新化する
【原因】
ディスプレイアダプター(グラフィックドライバ)が古かったり、
過去の Windows Update と相性が悪いまま放置されていると、
画面表示に異常が出ることがあります。
【対処法1:Windows Update を使って更新】
- スタート → 「設定」 → 「更新とセキュリティ」
- 左側のメニューから 「Windows Update」 を開く
- 「更新プログラムのチェック」 をクリック
- 画面下の 「オプションの品質更新プログラム」 に
グラフィックドライバが表示されていれば、チェックを入れてインストール - 再起動して症状を確認
【対処法2:デバイスマネージャーで更新】
- スタートボタンを右クリック → 「デバイスマネージャー」
- 「ディスプレイアダプター」 を展開
- 表示されているグラフィック名を右クリック → 「ドライバーの更新」
- 「ドライバーソフトウェアの最新版を自動検索」 を選択
- 更新が入れば適用→再起動
※ メーカー製PCの場合は、
「Intel Graphics Command Center」「AMD Software」「NVIDIAコントロールパネル」など
専用アプリが入っていれば、そちらから更新されることもあります。
3. 特定のアプリや常駐ソフトが原因の場合
【原因】
以下のようなソフトが、画面の描画とぶつかることがあります。
- 古いバージョンの iCloud クライアント
- 一部のセキュリティソフト(Norton など)
- サウンド関係のユーティリティ(IDT Audio など)
- 画面録画ソフト・ゲーム用オーバーレイ・常駐型のツール類
特に スタートアップに常駐するタイプ は要注意です。
【対処法】
Ctrl + Shift + Escでタスクマネージャーを開く- 「スタートアップ」タブを開き、以下のようなものを一時的に 無効 にしてみる
- iCloud 関連
- セキュリティソフトの補助ツール(メインのウイルス対策機能は残す)
- サウンドのコントロールパネルや常駐ツール
- 画面録画/ゲームオーバーレイ系ツール
- 再起動して症状が改善するか確認
それでも変わらない場合は、問題が疑われるソフトを 一度アンインストール して様子を見るのも有効です。
4. ブラウザのハードウェアアクセラレーションを切る
画面がチラつくのが ChromeやEdge使用中に限られる 場合、
ブラウザの「ハードウェアアクセラレーション」が原因のことがあります。
【Chrome の場合】
- 右上の「…」 → 「設定」
- 左で「システム」を選択
- 「可能な場合はハードウェア アクセラレーションを使用する」 のチェックを外す
- ブラウザを再起動
【Edge の場合】
- 右上の「…」 → 「設定」
- 左で「システムとパフォーマンス」
- 「利用可能な場合はハードウェア アクセラレータを使用する」 をオフ
- Edge を再起動
これでブラウザ利用中だけのフリッカーが落ち着くことがあります。
5. セーフモード起動で原因を切り分ける
【原因】
通常のWindows環境では、常駐ソフトやドライバが多すぎて、
どれが悪さをしているのか分からないことがあります。
そこで、最小構成で起動する「セーフモード」 で動作を確認します。
【セーフモードの起動手順(Windows 10)】
- スタート → 「設定」 → 「更新とセキュリティ」
- 左メニューから 「回復」 を選ぶ
- 「今すぐ再起動」をクリック(「PCの起動をカスタマイズする」項目)
- 再起動後、「トラブルシューティング」 → 「詳細オプション」 → 「スタートアップ設定」 → 「再起動」
- 再起動後、数字キー 4(セーフモード)を押す
【ポイント】
- セーフモードでチラつきが出ない → 通常起動時のアプリ/ドライバが原因
- セーフモードでもチラつく → ハードウェアやOS自体の不具合の可能性が高い
セーフモードで改善する場合は、
「クリーンブート(スタートアップやサービスを最小限にして起動)」で怪しいソフトを絞り込むのも有効です。
6. 画面のリフレッシュレートを確認する
【原因】
PCとモニターの間で、リフレッシュレート(画面の書き換え回数) が合っていないと、
ちらつきや違和感の原因になることがあります。
【対処法】
- デスクトップで右クリック → 「ディスプレイ設定」
- 下の方にある 「ディスプレイの詳細設定」 をクリック
- 接続しているモニターを選択し、「表示アダプターのプロパティ」 を開く
- 「モニター」タブ → 「画面のリフレッシュレート」 を確認
- 一般的なモニターなら 60Hz が基準です
不自然な値になっている場合は、推奨値(60Hz など)に変更して適用しましょう。
7. 高速スタートアップをオフにしてみる
【原因】
Windows 10 の 高速スタートアップ機能 が、
古いPCや一部ドライバと相性が悪く、復帰時に画面が乱れるケースがあります。
【対処法】
- 「コントロールパネル」 → 表示方法を「小さいアイコン」などに変更
- 「電源オプション」 → 左側の 「電源ボタンの動作を選択する」
- 「現在利用可能ではない設定を変更します」 をクリック
- 「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックを外す
- 「変更の保存」→ 再起動して様子を見る
8. それでも直らない場合:ハード劣化と買い替えの検討
ここまで試しても改善しない場合は、
ハードウェアの劣化や故障 が疑われます。
- モニターのバックライトやパネルの劣化
- 内蔵GPU/マザーボードの故障
- 長年の熱の蓄積による部品のダメージ
外部モニターにつないでもチラつくなら、PC本体側の問題の可能性が高くなります。
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サポートが切れた Windows 10 パソコン、眠っていませんか?
Windows 10 のサポート終了をきっかけに、
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買い替えを検討すべき主な症状
| 症状 | 備考 |
|---|---|
| 起動が極端に遅い | HDD のままなら特に要注意(SSDでも遅い場合は劣化の可能性) |
| バッテリーの異常(膨張・すぐ切れる) | 放置は危険、発火の恐れも |
| ディスプレイに線やにじみ | パネルやケーブルの故障が疑われる |
| USBポートやキーボードが効かない | マザーボード劣化の可能性あり |
| ファンの異常音・熱暴走 | 冷却系の劣化。分解清掃や部品交換が必要なことも |
| 頻繁なフリーズやブルースクリーン | メモリ・ストレージ・電源など深刻なトラブルの可能性 |
延命できるケースと、その限界
| 症状 | 対処法 |
|---|---|
| 動作が遅い | SSD換装・RAM増設で体感が大きく改善することも |
| ストレージ不足 | 外付けSSDやクラウド(OneDrive など)で延命可能 |
| ソフトの不具合 | 初期化やクリーンインストールで改善する場合も |
ただし、10年以上前の機種 になると、部品調達が難しく、
結果的に「修理より買い替えの方が安くて安全」ということも多いです。
まとめ
サポート終了後の Windows 10 は「安全性」と「無理のない延命」がポイント
画面のチラつきは、ドライバ・常駐ソフト・設定ミス で起きることが多く、この記事の手順で改善するケースも少なくありません。一方で、ハードウェアの劣化や Windows 10 サポート終了 という問題も無視できません。
無理に延命して使い続けるより、
・オンラインバンキングや重要情報の入力には使わない
・データのバックアップを優先
・状態を見て、早めに Windows 11 世代のPCへの乗り換えを検討
といった「安全第一」の使い方に切り替えることをおすすめします。
ひとつずつ試しながら、
「まだ延命できるか」
「そろそろ卒業か」
の目安にしていただければ嬉しいです。
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